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tsuki to kin no Shangri-La
2巻完結作品です。
1940〜50年代、激動の時代のチベットの僧院での生活が鮮やかに描かれています。
物語は女装させられた幼い男の子が父親に連れられ、僧院に託される所から始まります。
この子、ダワがとても可愛いし健気です。最初にお世話になる部屋に案内された時、両掌を身体の前で捧げるチベット式のお辞儀?をして「よろしくお願いします」と泣かずに健気に振る舞う所等、切なくて抱きしめてあげたくなりました。
最初に父親からダワを託された男の子、ドルジェはやさしく、頼もしい子です。あれこれと一生懸命にダワの事を考えて世話してくれます。素敵な青年になる予感!
なぜダワは女装させられていたのか?なぜ一人僧院に残されたのかを軸に、それぞれの少年僧達の人生の葛藤や成長の様子が描かれます。
蔵西先生の綿密な取材や知識を元に、チベット僧院の生活や息遣い、雄大な自然が、まるで自分がその場にいるように感じられて素晴らしいと思いました。
登場人物一人一人の心情などにも引き込まれ、一緒にハラハラしたり切なくなったり。主人公はもちろん、周りの少年僧達、そしてテンジン副僧院長(とっても素敵なおじさまです、不謹慎ですが)など、みなそれぞれ生き生きとしています。
また、その時代の不穏な空気も徐々に感じられ、一体この先どうなってしまうのか、一気に読み進めてしまいました。
BLとしては1巻では、まだ淡い思慕の感情が感じられる程度ですが、彼等の清らかな心に惹きつけられます。
そしてなんと言っても巻末の参考文献の数!からも納得の、チベットの描写に是非、浸ってください。