BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
animal x
352ページとすごいボリュームですが一気に読みました。BLぽさは薄めでストーリー重視かと思いましたが、どちらの面でもおもしろい。
ダイナソーロイドが世界各国の神話に登場する神で日本では荒神であるとか、化学実験によって男性を両性にするとか、X症候群が人工であるとか、設定が壮大で手塚作品を読んでいるような気分になりました。
田所博士がマッドだけどその理想や正義に一理あるかもと思わせるのがおもしろいし。
今のところ敵である摩耶が魅力的なのがとてもいい。名前が意味深ですし。
そしてなんといっても、殺人など平気だった湊の変わりよう。裕司への一途な初恋がかわいいし一族は恩を忘れないと頼もしいのがかっこいい。
裕司もどんどんきれいに色っぽくなっていき、優柔不断だった自分を省みたり湊を思って変化していくのがよかったです。
2人の気持ちの近づき方、キスシーンが萌えでした。
あとがきが3回目だそうで率直な先生のお言葉が興味深いし、漫画にかける思いがかっこよくリスペクトの気持ちでいっぱいになりました。
BLと言う括りにしては話が重いのですが、そういうのが好きな方には人生のバイブルとなるのではないでしょうか。
私は手垢がつくほど読み直しているので電子を買い直しました!どこでも読める!でも読むと止まらなくなる!
BLといえばHなシーンですが、多くはないです。でもちゃんとあります。
生物の本能やらなにやらで裕司は狙われますので、痛々しいことも、まぁまぁ、まぁまぁ、あります…。
しかしここで萌えポイント。湊の種族は「1人のメスをみんなで〜」という考えが当たり前ですが、湊は裕司に対して人間のような独占欲が出てきます。
裕司が大切だから心が大人に成長していく過程も楽しめます。すごい頼れる奴に化けます。
杉本先生は人間描写が本当に素晴らしいです。
人間の嫌な部分を事細かく表現されていて、「いるかもしれない、いや、むしろいる」と思わせるリアルさ。そして目に光を失わないキャラクターももちろんいて、両面から心が揺さぶられます。
キャラクターが息をしているということですね。
アニマルXは特に長編の作品なので、こういうのを待っていた、むしろあったんだ!という方もいるでしょう。
何かの都合でなんやかんやイチャイチャさせるとかいうストーリーをぶっ壊す展開もありません。
安心して?湊と裕司の激動な人生に揺さぶられてください。
◾️浅羽湊(荒神の一族,17歳)×鮎川裕司(27歳)
怒涛の一巻でした。BL漫画だと思って読まない方がいいな。もともとBL漫画扱いではないのかも?ひかりTVブックで購入した時はBLジャンルでした。あとがき拝見するに移籍も頻回のようで、電子版も新しくなったみたいですね。
1巻はアシスタントなしでオール杉本先生の作画というのもすごい。時代は感じますし、この頃多かった雰囲気の絵柄ですが、お上手で読みやすいです。バナナフィッシュのように取り上げられれば大ブームになりそうな気も…この怪物のようなナリや、裕司のなよっとした雰囲気が、バナナの2人ほどの愛嬌やカリスマ性を感じさせにくいか…?まだ1巻の感想なのでこれから変わっていくかもしれません!続き読みます!(補記:後半はさらに洗練された絵柄になり、面白さもどんどん増します!ただ、ふたなり設定と一妻多夫描写が万人受けではないのか?)