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gohoubi
この子達どうなっていくんだろうって想像の余地のある終わり方の短編。
高校時代のいじめられっ子といじめっ子。
4年後も関係が続いてる。いじめっ子のとおるくんは、ストレスが溜まると一人暮らしの浅沼くん家にやってきては殴る蹴るの暴力&暴言。
職場のストレスと毒親のストレス。
職場は良く分からないけど、同居してる母親からお金抜かれてるっぽいし、晩御飯も作る担当みたいね。イラつきながらも夕飯の支度しなきゃだからってそそくさと帰っていくところを見ると、とおるくん優しい子なんだろな。
その捌け口としての浅沼くん。
ちょっとしたシェルターなんだろう。
浅沼くんは、酷いこと言われても暴力振るわれてもその後の[ごほうび]があるからあんまりやだなと思ってなさそう。暴力と[ごほうび]はセットになってるから、暴力の段階で興奮して勃ってしまってる。
この流れだといじめられっ子が受けなイメージだけど、この作品のいいところは、いじめっ子が受け。かなりの誘い受け。オラオラしながら[オメーのが入るところなんだから、しっかり広げとけよ…]とかフェラされながら言ったりする。
うわぁ、最高にいいやん。
セックスの快感も楽しんでるけど、どっちかというとその後のレコーディングの方を楽しみにしてそうな浅沼くん。とおるくんの歌声に惚れ込んじゃってるのよね。自主制作で宅録した音源をネットにアップしようとしてる。
浅沼くん視点だから、とおるくんを崇拝してそうな感じがわかったけど、とおるくんの本心はどうなのか知りたかったな。サンドバッグと都合のいい竿と認識しつつ本心では好きな気持ちがありそうな感じ。
最後のシーンの[俺が(お前がバカって思われるのが)イヤなんだよ]ってところに現れてる。
この作者さんの単行本あれば読んでみたいなと思ってしまいました。
DMMブックスで購入
輪郭だけ残して白抜き
先生の作品は「恋は地表〜」既読でした。雰囲気違うけど、2人の双方向的な繋がりを描くというよりは一方的な感情を描いていて、そこから読者に自由に読み取らせる余白多めなのは一貫してます。
高校生時代の描写が長かったら自分の無理度が上がってたと思う。気弱な人間や頭弱い子の搾取(暴力や性的意味で)描写への嫌悪が強くて…高校だけ切り取るとその印象が強い。
一方そこからの今。いまだ暴力はあれど、「ごほうび」の良さを知った彼らの間には確かに愛の如きものがあるように思えます。
彼らをたっぷり見たいような、この情報量が美しいような。
萌〜萌2