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ヘタレワンコな狐神×ツンデレリーマンの癒され&絶倫な同居ラブ!
kitsunegami wa akaku kamitsuku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
公務員の仕事は多岐に渡れど、篠守の仕事は区役所の環境課。人が住まなくなったり、倒壊しそうな家屋の調査をしている。これ、すごく今っぽい設定ですよね。
もちろん具体的に何処とは描かれてないものの、過疎化した郊外にはこんな家がごろごろしていると思う。そんな家を調査していたある日、鬱蒼とした大きな庭にぽつりと建てられた社。篠守は、伏見稲荷を名乗る美しい神様と出逢う。
ここからは、まぁ。BLあるある。神様は人の精気を御所望で、美しい篠守はサッサと気持ち良く戴かれてしまう。ここは、アレですね。神様であろうと、淫魔であろうと、ヴァンパイアであろうと。やたら美しい男が美しい男の精気を欲しがってしまうのは常。
篠守は日々忙しく、恋人を作る暇も無く。そもそも自身の性癖について隠していたので、おいそれと恋人を作るチャンスも無かった。なので、降って湧いた神様との交合が願ったり叶ったり、なんですよね。最初は型通りの抵抗を試みるものの、途中からは自分から誘ってしまっている。地味目を装っている割に、はしたなく乱れる篠守はエロいです。
そんな篠守を見守っている、同僚で大学も同じだったイケメンの友人・応野。彼は当て馬ですが、基本良い奴なので、大したこともせず。
ゆるーいサイドストーリーとして。稲荷の神である紅葉は、人の精気を摂るのとは別に、無農薬の米を所望する。田舎には年寄りしかいないけれど、篠守の祖母は粛々と誠実に、農家を営んでいる。役所の仕事を辞めて、祖母の代で終わるというその田畑を継ぐと決めた篠守の決意は些か唐突にも思えたけれど。都会で生きるより、田舎の農家の方が、紅葉を祀る社を建てられるのもあって。共に生きる為という意味も繋いで、四方八方丸く収める。という、エンディング。稲荷はそもそも農耕を司る神様。
美味しいお米を食べたくなりました。農家の方々と稲荷の神様に感謝しなきゃね。
顔立ちはシリアスですがわんこな狐神・紅葉に気に入られ力を分けながら一緒に住むことになった押しに弱い公務員の篠守。
力を分ける=交わり、なわけで、マイペースながらもなかなか強引な紅葉に押し負け、はじめはあまり乗り気ではないものの、紅葉に甘露だと身体のにおいをかがれ抱かれるとぐっと淫靡な雰囲気になる篠守がエッチです。
篠守の同僚の応野がグイッと来るのですが、拍子抜けなほどあっさりと身を引きとにかく最後までいい奴で、途中紅葉と対峙するものの特にギスッとすることもなく。
全体的にさらりと読める神様ファンタジーでした。
美麗な見た目からは想像できない食いしん坊で甘えんぼでやきもち焼きな紅葉がかわいかったです。
表紙の紅葉の紅い着物が印象的で素敵だなと思いました。
けも耳だ~と思って手に取ったのですが、これはケモ耳要素を求める話ではなかったですね。
それよりも、攻めの稲荷様がワンコみたいに受けの匂いをクンクンする描写が可愛かったです。これは最高。
心情描写的には、受けの気持ちはよくわかりました。一人だった部屋に待ってくれる人がいる、それだけで寂しさが埋まり、いなくなればそれが惜しくなる。
受け側の気持ちはよくわかったのですが、攻め側の気持ちがよくわかりませんでした。
攻めの気持ちがよくわからなかったので、ただただ美形たちがくんずほぐれつしているような感じを受けてしまい...
絵も美しかったのですが、なんだかよくわからない話の印象を受けました。
攻めのわんこ具合は可愛くて、お気に入りです。
空き家調査で行ったお屋敷の庭先に
古びたお社を見つけた篠守。
そこに祀られているお稲荷様の紅葉との
不思議な恋のお話でした。
おにぎり好きな紅葉が可愛くて、まるでペットのように篠守に懐く様子にはほっこり。
交わるふたりは幸せそうにも見えたけれど
その度に精気を吸われていた篠守は体調を崩してしまい、それに責任を感じた紅葉は姿を消すわけですが…
その後応野がいい動きをしてくれたおかげでお互いの気持ちをまた確かめあい、共存する道を見つけられて良かったなと思いました。
末永くお幸せに…と言う言葉が思わずでてくるような丸く収まる結末で良かったです。
応野にもお年寄りのアイドルになる以外の
幸せをあげてほしいなと思いました。