BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
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このゆるふわなセーラー服の表紙を見て、何となく避けてたんです。
男の娘モノとBLは、私の中では違うジャンルなので。
試し読みをしてみたら、思いがけず可愛いお話だったので。合冊版が出たのを機に読んでみました。これを書いている時点で まだ完結しておらず、合冊版と言っても2巻目。
どこまで続くのか、してやられた!って感じです。
「たばた」には誰にも言えない秘密がある。不憫なこの子は、家の借金の為と、人には知られたく無い自身の性癖からなる欲情を、何とか処理する為に。ウリをやっている。
「たばた」は同級生のハセが好きだ。本人には決して言えない気持ちを、客に重ねて抱かれようと妄想する。そんなある日。客を装って訪れたのは、当のハセ本人だった…。
勿論。ハセも「たばた」を好きで。「たばた」にウリなんてさせたく無い。
けれど、所詮高校生のハセには為す術も無い。
根底に流れる事情は陰鬱な筈なのに。互いを想いやる2人の気持ちがとにかく可愛くて。
ほこほこなのだ。ハセは「たばた」がウリをやっている事がショックで。客を装ってまで「たばた」を抱く。結構激しめなんだけど、その愛撫は優しい。
そして、こういったBLにありがちなオレ様感は全く無い。ハセは、「たばた」が愛おし過ぎて。大切に想っているので。それがどうしたって溢れてしまうのだ。
「たばた」愛しさのあまりに溢れてしまう言葉。
「可愛い子が可愛いこと言うのって、天使通り越して悪魔かな?と、俺は思う。」
なんて。言ってしまえるハセのが可愛い過ぎて悪魔だよ。
「終始可愛いの、どうにかなんないの?勘弁してくださいよ。」
顔を真っ赤にしながら言うハセの、丁寧語も好き。
好きな相手と両想いになれたのに、お金の為にウリを辞めない「たばた」。
もう、ハセ以外には抱かれたく無いんだけど。そうも言っていられなくて。
女子の注目を一身に集めるイケメンのハセに、自分は相応しく無いのでは?と、苦しむのだけど、それでも好きでいる事をやめられない。切なさが苦しくて。
タイトルの様には「たばた」はビッチじゃ無い。エチは好きで、愛するハセを欲しがってしまうし、ハセがブワーッてなる程にエロくなってしまうけれど。一途な恋人なんである。
「たばた」のお母さんは入院中。父親とは不仲そうで何やら不穏な予感。
ハセは早く大人になりたいと健気に思っている。早くスパダリ化して、幸せになって欲しい。
クラスメイトの武川くんが、軽音部に頼まれてPVを製作するのに、「たばた」に出演して欲しいみたいだけど、独占欲の塊のハセは許可しない。「たばた」の可愛いPVを見てみたい。それがキッカケになって、「たばた」の未来が開けたらいいのになぁって願ってる。
可愛い恋人たちの未来が明るいものでありますように。