恋をしましょう

koi wo shimashou

恋をしましょう
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×27
  • 萌9
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
12
得点
110
評価数
27
平均
4.1 / 5
神率
40.7%
著者
西田ヒガシ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
価格
¥562(税抜)  
ISBN
9784812464618

あらすじ

仕事には妥協なし、しかしオトコ関係は手当たり次第・・・そんな優秀&C調な経営コンサルタントの小林がやって来たのは、中央火災への吸収合併を目前に控えた西部損害保険。
おのれの任務を的確にこなしつつ、いつも通りの車内の目ぼしいターゲットを物色するのだったが、そんな彼が心をうばわれてしまったのは、こともあろうにいつもなら完全範疇外な哀愁の中年管理職・荒木部長。

表題作恋をしましょう

経営コンサルタント
中年管理職部長

同時収録作品DIRT

強盗
銀行支店長

同時収録作品あの頃に戻れない

同期で部下
同期で出世頭の室長

同時収録作品胸いっぱいの

同時収録作品連れていってくれ

休職中の元同僚
後輩の同僚

その他の収録作品

  • 恋を感じて
  • メモリアル・デー
  • あとがき

レビュー投稿数12

おじさん達を満喫できました。

おっさんしか出てきません。7つのお話中、2話が続き物でほぼ背広、ネクタイのサラリーマンばかりの恋物語。
仕事に行き詰まったり、恋に破れてしまったり。かと思えば新しい出会いに意外な行動をとったり。
ある程度の年齢になった大人たちが主人公のファンタジーのような素敵な短編集です。

全てをハッキリと描かず、あえて余韻を少し残してある作品もあり、派手さはありませんがジーンと心にくるものがあります。そこが西田先生の凄さなのかな?とても夢があります。

面長な顔に分厚い下唇、ちょっとしゃくれたように見える顎や切れ長の目が色っぽかったです。

1

分け入っても分け入っても青い山by種田山頭火

分け入っても分け入っても背広。
分け入っても分け入ってもリーマン。

…という短編集。7作品収録。

「恋をしましょう」
「恋を感じて」
合併で吸収される損保会社が舞台。準備室の部長・荒木と、コンサルの小林のあれこれ。
小林はスマートなゲイで、これまで若い男とばかり遊んでいたのだけどなぜか荒木に惹かれる。
合併の前日。抜け殻の荒木が自殺するかも⁉︎と誤解した小林が咄嗟に私と恋をしましょう!と叫び…
その後、頭も冷えてきたと思いきやの荒木の方が駆け引きしてくる!この会話劇がエスプリっていうか。軽くてそれでいてアツくてイイ。

「DIRT」
銀行の支店長と、銀行強盗。
だけどもちろんヒネリはあって、この強盗は乱調の美で支店長の心を奪う⁉︎

「あの頃に戻れない」
野心剥き出しで業績だけを追い続ける同期と、かつてのライバルで今は閑職の男。
傲慢に命令するのは「俺を見て」の裏返し。

「胸いっぱいの」
ゲイ恋愛はうまくいかず、仕事仕事で病んでいく男。
まとわりつく警備員の男は、救世主か死神か。
しかし、横道に降りた男は生気を取り戻し、心も取り戻していく。

「連れていってくれ」
体を壊した先輩を気遣うリーマンの清水。だがその気遣いは常軌を逸していく…
弱ってなきゃ自分のものにならないって思ってたんだよね。でも最後の最後に手放して。生還した先輩は全て分かった上で今度は清水に寄り添います。

「メモリアル・デー」
「目を閉じないで」の花田次長と村上のその後。
社内のボードに誕生日が書き込んであって、村上の誕生日⁉︎と慌てた次長がアタフタするSS。おもろくてのちちょっとホロリ。

あとがきは「まんがみち」。いつもの西田ヒガシクオリティ。つまり爆笑。

3

素晴らしい以外の言葉が見つからない

ほんと最高!!
こんな短編集読んだことないです!

すべて哀愁漂うサラリーマンたちが主人公なのですが、
どのカップルもそれぞれ違って、それぞれいい^^
とにかく、短編集としてはこれ以上ないってくらい面白かったです。
あー、西田先生天才!!!

クスクス笑えるものからシュールなもの、
そしてホロっとくる切ないもの……どのお話も良かった。
特に、『胸いっぱいの』と『連れていってくれ』が印象深かったです。
どちらのお話もグッとくるものがありました。
とにかく最高!

4

この黄色くて温かい液体がたっぷり入ったペットボトルは何だろう

こちら総リーマン作品、計7話の短篇集となっております。
西田さんは長編もいいけど短編もうまいですね。

花音COMICSでは表紙(と題字)で損をしてる!といつも思ってましたが
こちらの作品は表紙買いおk!イメージぴったりです。



表題作はあまりぴんとこなかったんですが、
とくに萌えた&神レベルに面白かったものを。


「DIRT」
歯抜けの強盗にお堅い中年銀行員が監禁される話。
おしっこ我慢ネタあり。
見事にどんでん返しのオチが付いて楽しかったです。


「あの頃に戻れない」
ライバル関係にある同期の話
オフィスHがエロい・・・
相手の経歴に傷を付けないように失敗を引き受けてあげる受けさんがいい男過ぎてもうね。
本当は誰よりも仕事が出来、誰よりも思いやりがあって、周りに好かれている。
西田作品にはこういう無条件にかっこいい男がよく出てきますよね。


「連れて行ってくれ」
アル中で休職中の先輩×冷血漢の後輩
明るく皆から好かれる人気者の先輩。でもそんな彼には妻も愛娘もいて…。
彼を自分だけのものにするためアルコール漬けにしてしまいます。
オチがとてもいい話。


リーマンを浴びるほど堪能したい気分の時にぜひどうぞ!

3

タイトルがショッキングですねぇ

コミカルおっさんBLの両雄のうちの一人西田さんですが、
この本のやけぼっくいに火をともしっぷりを見てると
「まだまだ俺イケる!」
感を強く抱いてしまうのが不思議です(幻影です!)

はなっからゲイで男を物色するという趣味までかねてコンサルしてたら
離婚まじかのおっさんにうっかり気を惹かれて悩んでしまうという
「テダレの自ら巻き起こす勢い負け」
なドタバタ感覚がいかにも西田さんらしいというか。

逐一細かく述べるほどインパクトはなかったんですがなんというか
「会社勤めのいい年こいたおっさんがホモをする」
という事のガチさをなんとなく感じさせられる本でした。

1

恋をしましょう!

帯『生きることの次に…いや、生きるために必要です。』

ホントにもうどうしてこうも西田さんの描く男達は揃いも揃ってキュートなのか!
スーツ姿の男達が魅力的なのか!!
西田さん作品を読む度に床ローリングしちゃう訳ですが今作もまたまた転がりましたよ!
珠玉の短編集です、リーマン率高し!

タイトルの恋をしましょうですが、これが作中に台詞として出てくる時のシチュが最高。
オヤジリーマンが己の職場が合併され仕事をやりとげ、空白の時間となってぽっかりと気持ちに穴が空いた時に彼はビルの屋上に居ます。
その彼に対して告げられる言葉がこの「恋をしましょう」なのです。
恋をしましょう、何て素敵な言葉、そして何て秀逸なタイトル。

恋をするキュートな男達がこの1冊にぎっしり詰まってます。

2

恋w

スケコマシ男が、若い好みの男をゲットするはずが、なぜか老けたオッサンに心ときめかせてしまうというお話。
なんだかんだでかわいかったかなと思います。荒木さんけっこう好き。
オッサンが恋するのっていいと思うww
自分も見習えよって話orz
西田は、オッサンに心をときめかせていく。その思いはこれまで遊んできた自分とは違うなにか純粋な。。。。それが災いし、心を落ち着かなくさせる。
だから、他の若い男を抱く。その姿をわざわざ荒木に見せつける。
しかし・・・な展開が面白かった。
大人な対応おつwwww
結局合体がなかったので攻守うんぬん、なんぬんがはっきりしないままでしたが、プラトニックな純愛もオイシイ一作でした。
西田は甘やかされていればいいと思うw年甲斐もなく(笑

■DIRT
まさか、BLのメインキャラが・・・歯抜けとか前代未聞ですww
銀行員と銀行強盗。きらいじゃないなw

■あの頃に戻れない
リーマンもの。
西田さんのキャラクターのいいところ。
普段は大人ぶってて、男前ぶってて。クールな表情を見せる男キャラ。
それが、なんかかわいく見えてしまう恋した表情が好きですw
恋するオーラがダダ漏れなんだよ(´艸`o)゚.+:

■胸いっぱいの
傲慢で、暴力的な。
一生懸命なのに通じない。頑固で上から行くからみんなに嫌われて。
好きな仕事なのにうまくいかない。
一途に想ってくれる相手に優しくしたい。
けれど、高まった感情は抑えられず。
このバランス関係好き。なんていうんだろうな。。。。
一生懸命になりすぎて暴走し、その弱さが浮き彫りになる瞬間。
支えになっていたものを失う絶望。そして再会。
馬鹿になるくらいがちょうど良いんだと思うw

■連れていってくれ
逆転の最後が面白かったww
一途なゲイ・・・なんてトキメクンデショウ
どんなことをしてもそばに引き止めたい思いと裏腹の・・・な受心がキュン。
よき後輩ってすごくかわいいと思うんだ

2

男と仕事は切り離せない

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
著作の中でも一段とオヤジ色が強い印象のこのコミックは、西田さんの描く男性像をとても象徴した短編集になっていると思います。(オヤジだからってわけじゃないですよ。笑)

例えば、合併の業務に追われる部長×コンサルタントの表題作シリーズでの、吸収合併されることで、仕事という目標を失いそうになっている部長の喪失感。

銀行強盗×銀行員の『DIRT』の、脅迫にも屈しないほどの銀行への忠実さを見せる行員の、抑圧された性癖。

過去に営業成績のトップ争いをしていた元同期の二人、平社員×室長の『あの頃に戻れない』では、出世に差が開き上を目指す室長の、がむしゃらな出世欲の理由。

取り憑かれたように働く課長×警備員の『胸いっぱいの』の、出世した途端人が変わったように攻撃的になり、どんどん追いつめられていく中間管理職の男の末路。(これは神作品)

酒に溺れる休職中の元エリート×男の元部下『連れていってくれ』での、仕事に打ち込み過ぎて妻に別居され、以来アルコール依存症となった男の堕ちる姿と、堕とすことで自分の元に繋げ止めようとする元部下の姿。(これも神作品)

というように、登場人物と仕事を何かしら結びつけています。
恐らく西田さんは、男は生きる場所が必要な生き物だと考えていらっしゃるのかなと思います。
生きる場所というのは、会社であり組織でありあるいは夢であったり。とにかく、何事かを成し実績や功績を挙げることで、自己の意義を見い出しているのが、男のさがなんじゃないかなあと。
極論を言えば、仕事こそが、恋愛や家族だけではどうしても築けない、男の自己確立手段なんだということが、伝わってきます。

だからこそ作品の中で彼らは、仕事を失った時に驚くほど腑抜けになったり、逆にやりがいを見い出している時は生気が漲ったように魅力的になったり、時には出世欲が高じ周囲が見えなくなってしまったり、あるいは恋愛だけを選ぶ事ができなかったりしています。

そんな男のさがが生みだすドラマに、とても惹かれます。
男の悲喜こもごもが凝縮されていて、読みごたえがある。しかも笑いが随所に仕掛けてあるので、読みやすいとくる。
西田兄貴だいすきだ!(結局これ)


ちなみに『目を閉じないで』の花田次長&村上の、ショート番外編が収録されてますよー。そっちも買いなされっていう、出版社と作者の罠です。笑
そしてカバーをめくると、ちょっとラブな表題作の二人が出迎えてくれます。

2

やっぱりオヤジは優しさです。

こんなにたくさんリーマン・オヤジものを書いているのに、どうしてどれ一つ同じでないのかな。
底に流れるものは、きっと同じなのに、違う個性で楽しませてくれるオヤジの喜怒哀楽は西田作品の宝ですね。

表題作、コンサルタントの小林、きっとすごく仕事のできる奴なんでしょうが、クライアント会社に出かけるのが好きなのは、イイ男漁りをするためっていう、基本の設定がものすごくポジティブ。
そして、仕事人間で家族に捨てられそうな荒木部長は堅物で、小林とは正反対。
そんな荒木と、何を血迷ったか全然範疇外と言う小林が少しずつ人生の楽しみ方を教えるというプロセスが、人間味あふれていていいですよね。
会社の吸収合併と共に自分も廃棄と思っていた荒木は、思わぬ抜擢で生き生きと仕事を続けているのも、能天気な小林効果だと思います。
荒木に好意を告白した小林ですが、今度は荒木に強く押される逆転が・・・
しかし、まだまだ友情の延長線上のようですから、これからゆっくり愛をはぐくむのかな?
”恋をしましょう”の名そのままに、心の視点が変わると人生も変わって開けていく、恋心って大事ですよね!

切なかったのが「胸いっぱいの」
恋人と別れて堕ちこむ春日にやけに、愛想よく近づく警備員の乾。
彼によって癒されるのですが、仕事に息詰まる春日は乾に暴力という形で当たるのです。乾はそれさえも甘んじ受け入れようとします。
でも春日は立ち直れなくて、乾のとった行動は・・・
左遷され、気持ちを入れ替えた春日は、まだ乾に気持ちがあることを吐露します。
乾は、復讐のような行動をとりましたが、それは結局春日の為によい事となった結果良し、のものでした。ひょっとしたら、それは優しい乾の、春日への贈り物だったのかもしれないと想いました。
この支える気持ち男同士ならではだと思います。

そして、「つれていってくれ」
恋人に立ち直って欲しいのに、つい自分の手元に置いておくためにずるい方法をとってしまう。
でも最後まで冷淡になることはできなくて、、、自分のものにしたい、でも立ち直ってほしい。
主人公の葛藤が苦しいまでに伝わってきて、最後のハッピーエンドに感動があります。

「ハッピーバースディ」誕生日プレゼント、おやじは何を選ぶのかな?
"カメムシの香り"ってコロンは間違っても要りません!!

リーマン萌え満載で、やっぱり西田作品はいいな~たまの心の息抜きになります。

4

オジサン達のドラマ

総じてエロい目つきをしたオジサン達が、素敵な恋愛をしています。
文句のつけようがない程に、魅力ある短編集です。
一度読んでしまえば、絵柄さえも魅力になりますよ。

中でもわたしが好きなのは「胸いっぱいの」
恋人を殴る人を理解できませんが、どうしようもない衝動は解ります。

そして「連れていってくれ」もヤンデレ気味で好きでした。
愛する人がアルコール依存から抜け出さないように、お酒を与えていきます。それでも彼を想い、家族に返してあげようとする…
傍に居て欲しい、でも彼には家族が居る、笑顔でバリバリ仕事をこなして欲しい、でもアルコール依存なら自分を頼ってくれる。
矛盾しているようで、人間の欲求の根源であります。

最後はハッピーなので、読んでいて清々しいし、ギャグも良い味を出しています。

あとがきは毎回楽しみで、今回も笑わせていただきましたw

4

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