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番なのに、なんでセックスしないの?
tsugai kara hajimete iidesuka
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『ぼくは道くんのΩになりたい』スピンオフ。
お兄ちゃんの篠津怜(弁護士α)の番がΩの柊真くん。
『ぼくは~』で何事にもクールな印象だった柊真くんが
どうしてそんな状況になったのかが、よくわかった。
柊真くんのトラウマは辛い。
両親に愛されて育ったのに、Ωという事が分かった時からネグレクト。
その親も柊真くんを置いて出かけた旅行先で、事故にあい他界。
葬儀の時、親戚からもΩだからという理由で遠ざけられていたのを引き取ったのは、弁護士だった怜さんだった。
怜さんは番にするために発情期セックスをして、二人は無事番になるが、柊真くんは怜さんに愛されている自信がない。
番関係なのにセックスレス。
(まあ…まだ大学入試も司法試験も就職もあるから、怜くんが優しさから手を出せなかっただけなんですが)
コミュニケーション不足から突然の発情とか、大学で知り合ったΩの友達のコトとか、いろいろと悩んで話し合って…抱き合って、ようやく本当の番になっていくような。
高校生にして幸薄かった柊真くんですが
篠津姓になって本当によかったねえ…最後の方の笑顔にホッしました。
『ぼくは道くんのΩになりたい』のスピンオフで、前作主役だった亮の兄・怜とその番・柊馬のお話です。
ぼくは〜の方は、未読でも全然問題ありません。
オメガバースなのですが、ドラマチックなわけでもΩが辛い目に合わされるわけでもなく、オメガバース世界の日常を覗いているような気持ちになる作品です。
Ωだと分かり、両親からネグレクトを受けた柊馬。
事故で亡くなった両親の葬儀で、一人の男に番にならないかと声をかけられます。
弁護士の怜と番になり、穏やかな日常を過ごす柊馬でしたが、
どうしても消せない不安を抱えていてーー…
怜も柊馬も言葉が足りないよ!
この二人の問題はそれだけ。
とても思い合っているし、お互いを大切にしている。
だけど、気持ちを聞けないし言わないし言えない。
想い合うからこそ、不器用だからこその勘違いやすれ違いの積み重ねなのです。
ここに焦ったさを感じてしまったのですが、そこをゆっくり周りの影響を受けながら解いていく……
この過程をしっかり描いています。
なぜ怜は柊馬を番に選んだのか?
どうしてセックスしないのか?
この理由がわかった時、とても胸が熱くなりました。
オメガバースといえば濃厚なエロが特徴的ですが、
本作のHはとっても少ないと思います。
発情期じゃないのにするH……個人的にはここに大きな萌えを感じます♡
怜と柊馬の通常時のHが、ヒートの時より盛り上がっていて、
そこがとても良かった^^
まさにタイトル通りで、番になってからお互いを知り、深め合っていく二人。
人生のターニングポイントが素敵な出会いだったことに心が満たされ、穏やかで優しい気持ちになりました。
柊馬が努力して少しずつ自信をつけていくことで、自分とも怜とも向き合っていく過程が素晴らしかったです。
ぼくは道くんのΩになりたい、のスピンオフ。
前巻の作中でとても卑屈に思えた彼が、幸せになる物語です。
前作は辛くないΩの話でしたが、今回はつらい目に合っていたΩの話。
前作とのギャップがあっただけに、少し辛く感じながら読みました。
あまり言いたいことを言えず、自分の中でぐるぐると悩んでしまうΩだったので尚更。
おまけにαのほうも、自分の考えを伝えるのが苦手な人なので、余計に”ねじれ”ていきます。
この”ねじれ”をとても丁寧にほどいていくので、読みごたえがありました。
身体が成長するにしたがって、心も成長していく受け。
そんな受けを受け止めながら、ときに甘える攻めの構図がたまらなく萌えました。
子どもが生まれたら、どんな生活を送っていくのだろう?とその後も気になります。
が、一番気になるのは物語の中に出てきた攻めの同僚カップル。
α×αの2人が気になって仕方ありません。
これもスピンオフにならないでしょうか...