白抜き版
shounen Jeanne
紙本再読。
電子版しか登録されないようなのでこちらにレビューを。
ジル・ド・レェと言えば、100年戦争期にジャンヌ・ダルクらと共に戦い、オルレアンを奪還しフランスに栄光をもたらした1人として語られています。
その一方で、ジャンヌ・ダルク亡き後は心が荒んでいき、かつての偉業を覆すが如く悪辣非道な行いを繰り返した人物でもあり、やがて処刑されてしまうことに。
悪辣非道な行いのひとつに、錬金術に耽溺した彼は、錬金術成功を祈願した黒魔術を行うために、少年たちを拉致・陵辱・虐殺をしたとの記録がありますね。
こちらの同人作品は、主にジル・ド・レェ男爵による歪んだ少年愛の史実を元に、池咲ミサさんの手によって大胆かつ美しくダークに創作アレンジされたお話です。
今作の主人公はジルではなく、孤児であったところをジルに拾われた名も無き美しい少年。
その容姿が在りし日のジャンヌ・ダルクに似ていた事から「ジャンヌ」と名付けられています。
ジルは、美しい少年ばかりを集めた聖歌隊を組み、贅の限りを尽くした夜会を頻繁に開きますが、その実態はと言うと貴族達を招いての淫靡な性の夜会。
彼は、自らが丹念に育て上げた美しい聖歌隊の天使達が他人に穢される様を眺める事によって快感を覚えていたのでした。
英雄のように崇められていた過去は消え去り、とても歪んだ思想の持ち主・怪物となっています。
寄る辺のないジャンヌはそれでもジルに逆えず、彼に褒められたい一心で求められた事に対して努力を続け、盲目的に従い、信じ、やがては心が麻痺していく事に。
ジャンヌと呼ばれ精神支配されていた少年が、その支配の中から脱却しジルと決別するまでを、美しくも残酷に、そして淫靡に描いた作品です。
エロスなシーンに関して。
お相手はモブ貴族達との複数プレイ、そしてジル。
かなりしっかりめに描かれたモノやアングル、擬音の数々…と、とってもエロティックなのですが、後半の展開が非常にドラマティックです。
陵辱シーンや、一部猟奇的な表現も含まれるので、少しでも痛い表現が苦手な方は注意が必要かと思います。
しかし、エロスの中にもジャンヌの葛藤や支配からの脱却と共に、ジルの心の闇の深さと転落していく様子もしっかりと描かれているのがお見事です。
男性向けとしてカテゴライズされているようなのですが、エロスだけではない何かがあります。
そして作画がとにかく美しい。
肉感的な少年の身体は勿論、髪型や衣装、装飾品などにも作者さまのこだわりが随所に感じられます。
百合の花が印象的なお話でした。
※愛なしショタ注意作品
中世後期のフランスが舞台。天使のような美少年ばかりを集めた聖歌隊が貴族のおじさん達に身体を慰みものにされるお話です。
絵がとても美しくて華麗で作者様はかなりフランス史を調べて描かれたそうなのですが、話はそっちのけでエッチシーンばかり堪能させてもらいました。
モブおじさんにメチャクチャに堕とされる美少年達、エロくてとても美味しかったです。
画力がとても高くて、めちゃくちゃエロいBLが読みたい夜には最高の作品だと思います。
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