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ごめんな…。おれは視えるだけで…何もできないんだ…
furenai yunde
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
視える体質×幽体離脱体質のあっさりファンタジーです。
正直いいますと自分の読解力不足もあって、
ちょっと理解できない部分が多かったです^^;
病院で会った幽体の青年は、実は実体がありーー…というお話。
視える大学生・リクは幽体離脱体質のミズトに出会い、
大学の後輩ということで何かと世話を焼きます。
お互いの体質を理解し、
秘密を共有したことから仲を深めていく二人。
幽体のミズトの側には女の子がおり、
ミズトには、まだリクに言えないことがあるようです。
そして、視えるだけで何もできないリクにも後悔があってーー
本作では2人のラブストーリーの他に、
ミズトが幽体離脱する理由は?という、
ミステリアスな部分を楽しむ内容になっています。
しかしながら、そのどちらもが中途半端……という印象でした。
身体的にはキス、抜き合い、Hーーと関係は進む割に、
〝恋愛感情かどうかわからない〟
〝恋人じゃない〟という曖昧な状態で、
最後までお互いに「好き」の言葉がでないというモヤモヤ感。
流れ的に惹かれ合わないわけはないと分かるけれど、
かなり急展開に進んでいくのでついて行けませんでした。
ノンケじゃないのかな?ってくらい、
なんの葛藤もなく進んでいきます。
ネタバレしますと幽体離脱の方は、
ミズトの亡くなった妹が関係しています。
水難事故で亡くなった妹の死を悔いているのですが、
何かミズトに落ち度があったのか?そこが全く分かりません。
後悔が心と身体をバラバラにしていて、
それを妹が繋ぎ止めていた……という解釈もよく分からなかった。
リクがお守りの数珠をつけた左手でミズトに触れた時、
その数珠がバラバラにーーという出来事も、
理由がよく分からなくて戸惑いました。
タイトルの『ふれないユンデ』はここからきてると思うので、
もっと分かりやすく説明して欲しかったです。
リクの過去の後悔についても曖昧すぎました。
一冊にまとめるのには伏線張り過ぎたのではないかな?
という印象で、何もかもが中途半端に感じてしまいました。
ただ、表紙を含め世界観は美しかったと思います。
人でないものが視えるリクと、幽体離脱をしてしまうミズト。
母親のお見舞いで病院に訪れたリクが幽体離脱した状態のミズトと遭遇し、その直後に病院の廊下でミズトに会ったリクは声をかけ知り合う。
大学に入ったばかりで入院してしまったミズトが履修登録に間に合わないと知るとガイダンス資料一式を揃えたりと世話をやく。
退院後も学年は違うが同じ大学の二人は何かと一緒にいるようになる。
話の本筋が若干ふわっとし過ぎてて
なぜミズトは幽体離脱をするのか、ミズトの妹はなぜいつまでもミズトの傍にいたのか、リクの過去の後悔、リクの左手など、何となく察することは出来ますが決定的な表現は無かったような。。。
特にタイトルともなってる「左手」。
祖母からもらったお守りの数珠をつけていますが「その左手でミズトに触れない」の理由がイマイチわかりませんでした。
別にリクは幽霊が視えるだけで左手が呪われているわけではないのに・・・。
やはり私には読解力がないのか(泣)
絵が優しい感じでキャラも優しくあたたかい感じだったので雰囲気はとても好きでしたが、読後のモヤっと感が拭えず萌えきれませんでした。