モネ・マーダーズ

mone murders

モネ・マーダーズ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神60
  • 萌×211
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
10
得点
345
評価数
72
平均
4.8 / 5
神率
83.3%
著者
ジョシュ・ラニヨン 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
門野葉一 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
マーメイド・マーダーズ
発売日
価格
¥1,200(税抜)  
ISBN
9784403560392

あらすじ

ある事件をきっかけに伝説のFBI行動分析官、サム・ケネディと連絡を取り合うようになったFBI美術犯罪班のジェイソンは、有能で冷たい彼の不思議な魅力に惹かれていた。8ヵ月後、サムからサンタモニカで起きた殺人事件への参加要請を受けたジェイソン。久しぶりの再会に心躍らせるが、サムはなぜか冷たい態度を示す。そして死体のそばにはカンバスに描かれたモネ風の油彩画が残されていた。それは連続殺人犯の名刺だとサムは言う―。アートをめぐるFBI事件簿、シリーズ第2作。

表題作モネ・マーダーズ

FBI上級特別捜査官プロファイラー,46歳
FBI美術捜査班,33-34歳

レビュー投稿数10

攻?がツンデレの極み

M/M小説で初めて読んだラニヨンさんの新刊。
推理小説として普通に楽しめます。

以下ネタバレありです。

ラブ要素は少なめ、にみえますが、サムの行動根幹にあるのが、ジェイソンへの執着というか恋慕ななで、両片思いが好きな人にはたまらないです。
逆にハッピーラブラブ派にはもちろん辛すぎて本を閉じたくなるかもしれません。

とにかくサムがツンツンツンツンツンツンしてて、ジェイソンは一回振られます。思いっきり完全に振られて、自棄になって浮気したりもします。

しかも結局この浮気がきっかけになりサムの本心が吐露されることになり…。
サムの過去。
何故ジェイソンを拒絶したのか。
理由がつらく切ない上にめちゃくちゃ自分勝手でしかもデレまくりです。

不器用なんですよ。愛が深すぎて。
サムの健気さにジェイソンも絆されちゃいます。

しかし二人の関係は1ミリも進んでないので、次の刊でまた別れてそうですか…。

ラニヨン先生はじれじれを楽しめる人にはとてもいいですが、じれじれ95%、ラブラブ5%が辛い方には苦しいかもしれません。

サムの告白と過去か見えてきたことで二人の恋が進むと信じて神評価です。

10

思い出の男VS運命の男

四十代のゴツくてワーカホリックなFBIの行動分析班主任・ケネディ×三十代のハンサムFBIの美術犯罪犯・ジェイソンのシリーズ第二弾。
ちなみに第四作まで出ているので翻訳が待ち遠しい!


前作で初めて出会って身体の関係を持った2人だけど、明確なお付き合いの約束があるわけでもなく、同じFBIとはいっても本拠地はバラバラなので、専ら電話だけの中ぶらりんな関係が続いています。
そんな中事件絡みでケネディがジェイソンの本拠地ロスに出張してきてようやく再会できたのに、ケネディは連れない態度で2人の関係を切り捨てます。
傷心のジェイソンは、これまた事件絡みで出会った新聞記者に迫られて身体の関係を持つのですが、なんとその記者が殺されてしまい、下手をしたらジェイソンに嫌疑がかけられかねない状況に。
そんなジェイソンのトラブルに駆けつけ救ってくれたのはケネディでした。
その再会時、ケネディには若かりし日に愛し合った男がいたこと、その男はジェイソンとそっくりなこと、そしてその男がシリアルキラーに殺されて以来、ケネディは人生をシリアルキラーを捕まえる事に捧げることを、決意したこと、だからジェイソンにかまけてはいられない事を明かします。
ここからの流れが面白いのですが。
もう死んだ男との決意を持ち出されてしまってジェイソンは途方にくれてケネディの元から一旦は去ろうとするのですが、そんなジェイソンをケネディは追いかけ、体を求めるのです。

口では振っておいたくせに、ジェイソンに夢中なのはケネディの方なんですよね。不惑じゃなかったの?っていう。

そんな一夜を過ごしたものの、夜が明けてみれば、やっぱりそれぞれの仕事に戻らざるを得ません。別れてそれぞれの犯人を追ううちにジェイソンはケネディの身に危険が迫っている事に気がついて…という。

最後はFBI関係者が勢揃いするジェイソンの盛大な誕生日パーティに、ケネディがサプライズで姿を見せるところで終わります。
関係者に2人の関係がばれても良いイコール正式なお付き合いのスタートをケネディが決意した現れです。

と、この2作目で終わればハッピーエンドなのですが、ジェイソンが追っていた案件は膠着状態ですし、さらにはジェイソンは第1作目で不気味な存在感を残した男からのストーキングのような、脅迫のような手紙を受け取っており、不穏な気配は残ったまま、次の巻に続くのです。


このシリーズ、ジェイソン視点で進むので、ジェイソンが年上で仕事のできるケネディにときめいて一方的に片思いしてるのかなと思わせつつ、実はケネディがジェイソンにぞっこん甘々なのが良いです。
マッチョで無愛想で偉そうな、そこそこ地位もある40代の男が、ひとまわり年下の男に実はメロメロなんです。
約20年もの間、適当な関係しか結んでこなかった男が、己の誓いを破ってまで、そして職場にばれることも厭わずに、本気のお付き合いを決意するのですから。

あ、注意としてこの巻の行為に関しては左右リバースです。
第四巻まで読む限り、基本左右は上記の通りだと思うのですが、M/Mは結構リバが多いですね。
この2人に関してはどっちもフレキシブルに楽しむ派というよりは、基本左右は決まっているけれど、相手を対等な立場の人間として認め、信頼して受け入れられているのか、という意味でリバが提案され、それに対して、その通りだよ、相手を自分の思う通りに振り回したいのではなく、相手の望みを叶えたい、と言った気持ちでケネディが受け入れているようにも読めたのですが、実際のところどうなんだろう。
(同作者の別作品では凹側の方が、支配されたいタイプだったので、支配、被支配関係と左右が相関するのかな?とも読めたんですよね。いや女としては凹側が皆支配されたいわけじゃないのでは?とも思うわけなのですが。)

5

まさかのFBI小説のオハコな展開?…

 美術ビジネス業界のウンチクもあり、今回もストーリーが面白く、新鮮でした。アート界が舞台ということもあり、登場人物のゲイ率が高い。
今回はまさかの…展開があり、衝撃でした。。二度と無い経験だよね??
 ケネディも何と同じ体験(こちらはもっと重い)を過去に経験済みという事も判明します。それが原因でケネディが○○と結婚しているという形容にも噴いたw。意外とケネディの乙女(?)な部分に触れられて面白かった。あくまでもハードボイルド小説なので、甘さ控えめの中で、今回はスイート風味があった方かな。あくまでジョシュ・ラニヨン基準です。

 終盤から舞台が島に移り、閉ざされた島の秘密に興味が惹かれました。最後はハリウッド映画のような盛り上がりも見せ、とても面白かったです。ただ事件の犯人や動機も主人公の推測等で語られて終わり、なのが気になります。犯人や事件に関わる重要関係者から真実や心情が語られないのが、日本のサスペンス・ミステリードラマや小説に慣れている身からすると、少し物足りなく感じるのは否めません。犯人側のドラマも見たくなる。お国柄の違いかな?
事件が日常にあるFBIにとっては、日々こなす実務の一つにしか過ぎず、こちらの方がリアリティがあるのかな。。現実はその時の突破的な衝動で事件が起きる事も多いだろうし。犯人が事件を起こすに至った動機や育った環境まで気になるのが、日本人の性だと実感しました。

5

タキシードスーツにFBIの防弾ベスト

ウィンター・キルを並行して読むと幸せになれます。自分は先にウィンター〜を読んでいたのでこちらを読んだ後すぐに読み返しました。今読み返したら神評価にしておけばよかったと後悔。

1巻の最後のセリフで湧き上がっていたらサムに…ケネディに奈落に突き落とされる。ええいジョシュ・ラニョン先生の攻めはいつも煮え切らないわね!攻めと書いてしまいましたが、今回サムは年下にお尻を差し出す側です。それなのにセックスでも仕事でも主導権を握るボスはサムに見える。彼は上司ではない!その通り。

彼らが1巻の後、夜中の長電話を繰り返しているという事実にうっとりしたいのにここは奈落。"何ヶ月もの電話"…ほぉそんなに。"いつもの深夜の電話"…ほぉいつもときた。"真夜中の長距離電話""挑発的な言葉遊び"…だからそこまでしといてなんでよサム・ケネディ!このミスターどっちつかず!

そんなミスターの四六時中ジェイソンのことを考えてるという熱烈な告白も事件解決も、全てはシプカがトリガーでシプカのおかげなわけですが、彼はもういないという。多弁でチャーミングな首突っ込みたがりはジョシュ・ラニョン先生の主役ポジションなのに、運命の悪戯で退場するシプカ。この世は紙一重です。

彼らがうだうだやって結局ホテルの部屋に雪崩れ込むもんだから、それなら最初から素直になっとけばいいのにと思ったり。それじゃあ物語は広がらないけど。1巻で今後ありますよと匂わせたサムのFBI志望動機は思いの外あっさり明らかに。まだ悶着ありそうですが。犯人はまだ捕まってないとかね。

今回もロマンティックに終わりましたが前巻があるので過剰な期待は禁物。しかしながら会場の誰より背が高い堤防の如き肩を持つ男が、パーティーの主役と堂々たるキス。この挿絵も見たかった。

「モネ、モネ、カネ」は原書なら「Monet, Monet, Money」なのかな。

3

ケネディ貴様

サスペンスとしてハラハラドキドキしながら読めました。
面白かったです。

血の跡を追って死体を見つける所とか、霧の立ちこめる墓場とか、島についてからは基本ハラハラドキドキでした。

それにしても犯人を見誤ったケネディにちょっと違和感を覚えました。
真犯人と対面していないから仕方ないのかな。
ウエスト捜査官も怪しいと思った相手のこともう少し調べておけよと思いました。

許可した上司にも責任がありますが、猪突猛進なウエスト捜査官の行動が犠牲者を増やしたとも言えるし、犯人を炙り出したとも言える(画家の命は救ったか)。
犯人の片割れには国外逃亡されるし、美術捜査の方は示談になるし、仕事に関しては殆ど良い事なし。
あまりスッキリする解決ではありませんでした。
それでも面白かったですが!


恋愛面はモダモダにちょっとイライラしました(笑)

ケネディの主張がウエストにはどうしようもなくて、可哀想でした(ウエストが)。
思わせぶりに連絡取り合ってた癖に何言ってんの!? と思わずにはいられなかった。
好きだけど付き合えない、でも友人でいたいってそんな〜!?!? 両想いと分かっていてこの言い分はズルすぎる。
しかも付き合えない理由が……亡くなった人(思い出)には勝てないしね……。

とはいえ感情をハッキリ明言はしないので、その分ラストの展開が良かったです。
ドキドキした。二人とも良かったね。

3

よかったー!

前回の体の関係から電話越しだけだけども会話もして少しステップアップした状態で始まったと思ったら?
サムがジェイソンの近くに出張してきたのに直接伝えられ無くて嫌な予感がする→サムのつれない態度で。
え!何勝手に自己完結して終わらせてるの!?とサムにイライラさせられました。
ジェイソンには全く思い当たることが無いことがさらに可哀想そうで。

拒絶した原因も昔亡くなった恋人で、しかも殺されたことが明らかになるのですが。もう絶対的に勝てないやつが来てしまった。王道展開が来てしまった……

その上明らかにクソ重感情をジェイソンに向けているくせにサムは友にならなれると思ってて。そんなこと言っちゃうところ、人の感情はおろか自分の感情にすら鈍感なの?不器用だねえー!とサムのことが逆に好きになりました。

攻めサム×受けジェイソンですが今回はリバで攻めのサムがボトムをする回。というのもサムがどうしたいか聞いてジェイソンが抱きたいと言ったら分かったと、承諾してくれて、え!?と私だけで無くジェイソンも驚いていたのには笑いました。
めちゃくちゃ良かった……

こんな微妙な関係で次巻に進むのか!?と思ったら最後の最後でにっこり。読んで良かったー!と思わせる素敵なキスシーンでした。
あのシーンの挿絵が見たかったな…!と欲が出るくらい好きなシーンです。

1

主人公が生真面目なので読んでて結構つらい

ハヤ〇ワとか創〇の翻訳ものが大好きだった私にとって、ラニヨンさんの書くM/Mのミステリ風味(謎解きというよりはハードボイルドの系譜なんだろうな。『警察小説』と言うほど警察の組織描写があるわけではないので)がたまらない訳です。
恋もね、大人の恋だし。
大人のくせにジレジレした恋なのですけれどもね。
いや、大人だからジレジレしてしまうのか。生きてきた分だけ抱えるものが沢山になって、LOVEの海原にいきなり飛び込むなんてことが出来なくなってしまうんでしょうね。
ただね、この『マーダーズシリーズ』の2人はちょっとジレジレしすぎなんじゃないのかね?
特にサム、お前がだよ!

前作で『恋人のようなもの』になった2人ですが、サムの捜査している事件の被害者とジェイソンが捜査している画廊の経営者が古い友人ということで、2人の担当事件が交錯します。
で、ジェイソンは会ったとたんにサムからいきなり別れを切り出されちゃうんですよ。
何度も親密な電話を交わしたのに。いつかどこかで会う、多分実現不可能な『夢の話』をしたのに。
ジェイソンは、自分だけが恋をしていたのだと思います。サムはそういうつもりではなかったのだと。

今作のジェイソンがとても可愛そうなのは、恋も仕事もなかなか空振りばかりなこと。
おまけにお話の中盤付近でとんでもないショッキングな出来事に遭遇します。
美術犯罪班で、そっちの捜査をしているはずが何故かシリアルキラーについてのネタばかりつかまえてしまうっていうのは、結構へこんだだろうなと思います。自分をふったサムと話をせざるを得ない訳ですしね。
そんでもって、彼は生真面目というか、自虐的な笑いで自分にカツを入れる様なこともしない人なので、読んでいるこちらもちと辛い。なんちゅうか、慰めようがない。

方や、サムについてなんですが。
「この人の反応、っていうか行動様式が誰かに似てる」と思ったら……
ジェイクだよ。
金髪でガタイの良い捜査官は似てくるんですかね?
ジェイク・リオーダンに腹を立てたことのある方は、今作でもきっとご立腹なさることと思います。

訳者さんの力もかなり大きいと思うのですが、引き締まった静謐な文体は相変わらず読んでいて気持ちが良いです。今回は建築物についての蘊蓄があるのですが(お好きな方はその部分でも楽しめるのではないかと思います)そういう描写も雰囲気が出ていてとても素敵。
あ、タイトルは『モネ』だけど、モネにはほとんど触れられていません。

濡れ場は少なめです。M/Mですからリバです(前作と反対なのね)。
ただちょっとばかり感動というか「ほう」と思った表現がありまして。
364pの10行目からなんですけど。
こういう比喩表現って初めて読んだ。
いろんなものが零れたり溢れたりするのね。
目に見えるものも、見えないものも。
原書ではどういう風に書いているんでしょう?非常に興味があります。

9

なかなか素直になれない2人

楽しみにしていたラニヨンさんのシリーズ2作目。相変わらず映画のように楽しめる読み応えのあるストーリー、挿し絵も洋画の雰囲気そのもので良かったんですが…恋愛成分が少なすぎー!

一巻の時点で両思いになり日本とはレベル違いの遠さの遠距離恋愛で(アメリカの西部と東部)、会えなくても電話でラブラブ!だと思っていた前回の受けのジェイソン。しかし仕事で久しぶりに再会した攻めのサムはまるで2人の間には何もなかったような態度でその後の会話もとても冷たいもので「そりゃないよー!」とジェイソンが可哀想すぎる展開がずっと続きます。

最終的には和解しラブラブになるもののエッチなシーンも前回のリバのパターンが一回だけ。海外作品はそれが当たり前とはいえ少し不完全燃焼ぎみです。サムの元彼の話も出てきたけど故人であるということ以外は詳しく解りません。引っ張ってくれるけど次巻で全て明らかになる事を願います。

来月に出るフェア・シリーズの方はあのカップルは完全に出来上がって同棲してたので恋愛的意味では堅いよね?と期待しています。

5

ヤキモキさせられっぱなし…

サムの態度にめちゃくちゃモヤったー‼︎
もう、途中まで最悪でしたよね。
ケネディが可哀想で……
いや、でも本当に揺れ動く恋心の描写がお上手ですね。
ちょっと女々しいけど、期待しては裏切られまくるケネディが不憫で。

そんな感じでイライラさせつつ、萌えを提供してくれるのもサムなんですよねー。

「お前もかけがえがない」と、サムがジェイソンに言うところ──最高にキュンとした♡

後半は、本音をポツリポツリと漏らしていくサムにキュンキュンさせられました。
ツンデレなの?我慢がきかないの?
どちらにしても萌えまくりました!

事件としても、前作より面白かったです。
二人が別々に捜査しているので、バディ感はありませんでしたが。
シプカが可哀想だったなあ。
結局、何一つ間違ったことは言ってなかった訳だし……

イーサンやドクターのことも伏線になっているのでしょうね。
早く続編が読みたくて仕方がないです!

3

ラストシーンが最高!

シリーズ二冊目。相変わらず渋い!
作中時間は前作から八カ月後で、悩むケネディから関係を切られるところから始まる、切なさ・辛さがいっぱいの一冊。新たな登場人物、シプカがとても好きだった……。

なぜかケネディのいる現場に呼び出されるジェイソン。前作で語られた事件以来の再会で、その間ずっと電話だけの遠恋状態だったらしい。なんつう可愛いことを!と萌える間もなく、ケネディは関係の終わりを示してくる。二人とも葛藤しつつも表面上はクールに振る舞う大人なため、本当に終わってしまいそうでヒヤヒヤする。

二人の追う別々かと思われた事件は、徐々に絡まり合っていく。その節々で起こる、何かありそうでない二人の絡まり方も良い。近づいたかと思えば遠のいている関係がもどかしく、心を掴まれていく。
実はケネディに衝撃を与えていたらしいシプカの存在も良かった。にっこり笑顔の挿絵なんて彼が初めてじゃないかな。よくしゃべる好青年で、欝々とした雰囲気を爽やかにしてくれる良いキャラだった。

散々遠回りして、やっとケネディが拒む理由を明かす。なんてベタな!ってのはいいとして、そんなに臆病な面を見せてくるとは思わず、びっくり。前作同様、捜査以外では強気が消えたモジモジっぷりを披露し、ギャップ萌えを提供してくれた。
ラストのエピソードもまたベタだが、あのケネディがやるのか!?っていう驚きのせいで、ベタなのが逆に新鮮に感じられた。

本編の渋さを忘れたかのように甘々な二人で締め。この終わり方も最高。

別の翻訳作品でも思ったが、与えること・与えられることに関し、日本とはかなり違う捉え方をしているのが分かる。こういう考え方が根底にあれば、受けがただ守られるだけの姫として描かれることがないのも納得。
日本には根付かないだろう文化や価値観の違いも感じ取れて面白かった。

ここまで読んで、未完シリーズと知った。今作は一応二人が幸せな状態で終わっているため、完結するまで次を読むのは待とうと思う。

3

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