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ringo to kedamono
正直、全然知らない作家さんの2005年の作品を今読むとは思わなかったです。
たまたまこの可愛い表紙が目についたのでポチリ。
以下3つの話が収録されています。
①表題作(1~2話目):DK同士「米国からの転校生xほだされた幼馴染」。
まさに王道なんだけど…差別用語連発、「俺のに触んな!」ドン!「オレだけのもんだ」の時点でまずは☆2に。
人は物じゃないよ…。
それに友人同士のハグぐらい、そもそも留学してたアメリカじゃ誰だってするだろうに。
さらにその後、セーター捨てられた時点で☆1にしたんです、女の子が可哀想すぎて。
「お葬式に家族一人も間に合わなかった」とか、走っていける距離のご近所さんなら主人公の耳にも訃報は入って来たのでは?とか、いろいろと気になったんですが、極めつけは腐女子たちの暴走。
ボールぶつけたり睡眠薬を盛ったり、水かけたりはモロ傷害罪です。
2005年発売でもかなりドン引きだったので、ここで☆1は決定的でした。
②(3話目) DK同士「柔道部員x弓道部員」(えr少しアリ)
①より前の作品なので作画がかなり変わるのと、いきなり泣く描写で萎えたので☆評価は変わらず。
特に「ふつり合い」はCPとしてなのか?それとも男友達として?
4人の会話の前提として、そこの意味が分からなくて。
③(4~5話目)「カラオケで出会った謎の男性x眼鏡リーマン」。
これだけはすんーーーごく良かった。
音楽を扱うにしても、ミュージシャンから見たら「あ~違うんだよなぁ…」っていう描写があると萎えますが、本作は全然そんなことはなく。
特にあのジャンルをロック調に、ってすごい良いアイデアだと思うし、実際そういうアレンジの成功例もあります。
なので☆3に爆上げ。それぐらい本当に読んで良かった!キスどまりなのもイイ。
続編では受け目当て?の当て馬登場。
ふつーに著作権問題で訴えるべきなんだけど、まぁ事務所におまかせしたんだろうなと勝手に想像したのでおk。
9月末までならスキマというサイトで(もちろん合法で)1~4話まで無料で読めるのでぜひ。
広告料で作者に還元されるシステムです。
極私的「レビューのない作品にレビューを書いてみよう」週間実施中です。
14年前の作品ですが、作画は少女漫画風です。
「初BL」と書いてあったのでAmazonで調べてみたら、もともと少女漫画というかTLを描かれている作家さんなんですね。
初BL短編集ということで、3つの話(5話分)が収録されていました。
【りんごとケダモノ】1、2話 萌2
小6でアメリカに行ってしまった幼馴染と高1になって再会する話です。
この話、かわいい!
帰国子女の亮一が「悠也だけいればいい。悠也はオレのものだ!」と突っ走る空気読めない系一途イケメンで、当の悠也は天然ぽやぽやくんなのがツボでした。
よくある設定よくあるキャラと言われてしまえばそれまでなのですが、亮一の行動がいちいちツボでした。
悠也の寝顔に両手を合わせて「いただきます」とか、教室でみんなの前で抱きしめて「好・き・だ♡」とか、残念イケメンすぎる。
それに対して天然悠也が「帰国子女だからか!」「おばあちゃんがいなくなって寂しいからだ!」と、すごく良心的な解釈をするのもツボ。
こんなにストレートに分かりやすく迫られて「おホモだちって勘違いされちゃう!」というレベルじゃないにも関わらず、何かちょっとズレてる。
根っからのいい子なんだろうなとほのぼのしました。
【恋する男は救われる】 中立
10代の頃に描かれたということで、ここから絵が少し違います。
顔がむちっとして、パーツも若干真ん中寄りの、「少女漫画でこういう絵が流行った頃があったなー」という作画になってます。
柔道部の五十嵐は、弓道部の石川の袴姿を見に行くのが日課。
あるとき友人から「柔道部ってホモが多いんだってな。お前も…」とからかわれて…、という話です。
出だしはほんのり恋心が香る感じなのですが、後半怒涛の追い上げというか、一気に駆け抜けます。
短編で決着をつけようとするとどうしてもこうなってしまうんだろうなというスピード勝負でした。
【こんな恋でもいいんじゃない】【恋した感情 キスして純情】 中立
売れっ子ロックバンドのボーカル兼ソングライターと演歌一筋の社会人の話。
最初の話で受けっぽい子は高校生だと思っていたのですが、続く話で社会人(22)と判明しました。
あまりに童顔なので、スーツが制服に見えてしまいました。
こちらも恋に落ちるまでがスピード感溢れています。
ただ社会人くんがとても奥手なので簡単には進みません。
恋するドキドキや戸惑いの描写よりもすれ違いや勘違いやトラブルの方の描写に重点が置かれているので、胸きゅんする間もなく「何かばたばたして、どうやら誤解は解けたようだ」と傍観してしまう感じでした。
表題作は単行本用の描き下ろしで、こちらは本当に可愛らしかったので、機会があったら読んでみるのもいいかと思います。