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孤高の賢王陛下×寵姫となった青年の、後宮ラブ!
kokou no heika no shihou no chouki
大雑把な感想を羅列します。
・初期の主人公と王様のやりとりが面白い。攻めが王様だと気付いたときの「うえぇ」が可愛くて笑います。素朴で素直な反応だから人間不振の王様も絆されたのね、と微笑ましいです。
・受けは割りと気が強いし頭いいけれど色恋には天然で可愛いです。うじうじしてないのも良い。
・最初はツンツン王様なのに気持ちを伝え合ってからのデレがすごい。口が悪くて皮肉屋の王様どこ行ったの?言葉惜しまない、えちは丁寧、の豹変具合が嬉しい誤算でした。幸せで困ったと言い合う二人の可愛らしさにきゅんとします。
・電子特典で、王様の甥視点の話が入っています。第三者目線大好きです。
本大好きの受けの為にこっそり好きそうな本を棚に忍ばせておく攻めと、それを見つけると嬉しくて寝食忘れて読んじゃう受けの会話があるのですが、ただひたすら可愛い。第三者の言葉で厭世的だった攻めの変化が改めて分かるの大好き!
・脇キャラも良かったです。
成り行きで受けの従者になったマルクス(まともでいいやつ)
後宮に入れられた猪突猛進の公爵令嬢(アドバイス系女子)
受けが処女かどうかを見ただけで判断する将軍(スピンオフ見たくなる野生な人)
やり手の宰相(あなたの視点も読みたい)
あたりが好きでした。
前半のツンと後半のデレの落差、おすすめです。
心に傷を抱えた孤独な王と、兄に疎まれ未来の無い檻同然の後宮に放り込まれた青年。
そんな二人が偶然出逢い、傷を癒して幸せを掴む。
そんな、とても優しいお話でした。
ただこれ、タイトルや表紙から甘くて可愛いお話を想像すると、結構シリアス寄りと言うか、重めなんですよね。
それなりに甘いシーンもあったりするんですけど、なんせ物静かな主人公が思い悩むと言う部分が多くて。
途中で、読み進めるのにしんどくなりましたよ。
その分、ラストでは幸せになった二人に嬉しくもあったけど。
そんなワケで、甘さを期待されてる方はご注意下さい。
それにしても、このタイトルでこの表紙でこのあらすじだと、甘々なのを期待するじゃんね。
期待から外れると、人って評価を低くしがちじゃんね?
そこを踏まえて、編集さんには大いに反省していただきたいですね。
続けざまにやられたから、怒りが沸くよ。
ザックリした内容です。
兄に疎まれ、王の通わない事実上閉鎖状態の後宮に放り込まれたシリル。
中庭で偶然出会った青年の命を救いますが、なんとその青年が賢王と名高い国王・ヴォルフだったんですね。
その後、命を狙われている自分に巻き込まれる事を懸念して、保護するためにシリルを名目上「寵妃」にするヴォルフ。
そんな中、シリルはヴォルフの恐ろしい噂を知りー・・・と言うものです。
まずこちら、最初の設定自体が、ちょっと強引な気がするんですけど。
えーと、王が妃も子も持つつもりは無いと宣言した事から、後宮が事実上閉鎖状態なんですよね。
で、そこに目を付けた貴族が、厄介者の幽閉場所的に利用し始めたー。
そう、身内の役立たずや厄介者を、後宮に放り込むようになったんですね。
ここで「ん??」となっちゃって。
厄介者を始末するならいくらでも方法があるのに、何故わざわざ後宮?的に。
いや、おかしくないのかもしれないけど、なんか違和感があると言うか。
まぁそんなワケで微妙に引っ掛かるものの、とりあえずそんな事情で後宮の主となった主人公。
彼は読書が好きで物静かな印象なんですけど、芯が強くて、意外と気も強い感じでしょうか。
で、命を狙われ危険な所を、なんと二回もシリルに救われる事になった王のヴォルフ。
彼はですね、最初すっごくキツくて嫌な印象なんですよ。
命を救われたにも関わらず、「君は馬鹿か?」「善人ぶりたいのか知らないか、迷惑だから二度とするな」的に。
こちら、終始シリルの視点で進むんですね。
なので最初こそ、読者もヴォルフにイラつくんじゃないかと思うんですけど。
が、ここから、徐々にヴォルフの本当の姿が明かされて行く所が巧みでして。
こう、「君は馬鹿か」と罵りつつ、シリルをわざわざ寵妃にして保護しようとする。
また、シリルが寵妃となった途端に、後宮に放り込んだまま疎遠となっている兄が現れ、金の無心なんかをするんですよね。
ついでに、そこでシリルへの一方的な逆恨みなんかをぶちまける。
兄を慕っていたシリルは深く傷つくワケですが、すると「寝にきた」「私の寝室で私が寝て何が悪い」と、突然シリルと同じベッドで寝始める。
で、「考えるな。早く寝ろ」みたいな。
いやこれ、めちゃくちゃ分かりにくいけど、心配で慰めようとしてる?みたいな。
こんな調子で、分かりにくい不器用な愛情を示すのに、なんかやたら萌えちゃって。
個人的に、不器用攻めが好きなんですよ。
と、そんな日々を過ごすうちに、ヴォルフに心を許し、惹かれてゆくシリル。
しかし、ヴォルフがどこか厭世的で、自身の命を大切にしない本当の理由を知ってしまい・・・と続きます。
こちら、繰り返しになりますが、主人公救済ものでもあると思うんですよね。
主役二人が二人とも、心に傷を負っている。
そんな二人が互いに出会えた事により、傷を癒してやっと前を向けるようになる。
そう、とても素敵なお話なのです。
まぁそんな感じで、甘くて可愛いお話を期待する方には微妙なんですけど、心の傷を癒して系の感動的なお話を読みたい方にはおすすめです。
読み損ねていたのですが、どうしても読みたくなって購入。王道と思いますが、幸福感満点だし好きなセリフに複数出会えたので萌2にしました。本編250Pほど+あとがき。生きていくのがイヤんなった王様や、頭でっかち系統の鈍くさそうな美人さんが気になる方におススメです。レビュー書くのにもう一回読んでますが、やっぱり良い・・
先王とはうって変わって厄介者の墓場という意味合いが強くなった後宮に、兄に押し込まれたシリル。実家に手紙を出しても音沙汰なく2年も後宮の書庫で本を読んで過ごしています。ある日後宮で、見知らぬ傲岸不遜な男を助けたところ、それが実は賢王と名高い国王陛下と分かったのですが、どうも命を狙われているとしか思えず・・と続きます。
攻め受け以外に登場人物は
リヴィア(後宮に入った公爵令嬢、恋するパワフル乙女)+その侍女、マルクス(のちにシリルの従者)、宰相、バルド(将軍)、シリルの兄、ヴォルフの兄弟(皆故人)ぐらいかな。人生色々、シリルの兄もヴォルフの兄ももう少し違った考え方が出来ると良かったのにね・・・
++好きなところ
せつなさちょっとあり+くすっと笑ってしまうところありで、加減が良かった。
また、王様がちょっと拗らせている方で、シリルが頭でっかちなのか人の感情の機微にはやや鈍感のようで、その二人の掛け合いが絶妙に面白かった。
後宮で出会って「誰ですか、あなた」と問うと、身分を表す大切な指輪をぽいっと投げてよこしたもんですから、確認した後。シリルの声が「うぇええ・・」(爆笑)引き続いて「・・部屋に戻ってもよろしいでしょうか・・」(一応お伺いたてるんだ(笑))等と、まあ世渡り上手いタイプじゃないよね的言動の数々。楽しい。
その後もいざイタさんという状況になっても「・・いま考えたことを言ってみろ」「・・性欲処理?」とまあ身も蓋もない。それが色々ありまして、想いが無事重なった後は、「・・困ったことに幸せなんだが?」「・・どういたしまして・・?」って、ああもう、胸がきゅうきゅう言うじゃないかっ!!!
この不器用な二人のお互い寄り添う姿、良かったら見届けてほしいなあ・・・と思った一冊でした。
先生、読むの遅くなって申し訳ありませんでした!次は必ず予約購入いたします!
強制的に後宮に入れられたシリルが国王のヴォルフと出会うところから始まります。
命を狙われているヴォルフをシリルが助けますが、ヴォルフからは感謝されないどころか「馬鹿か」と罵られてしまいます。
はじめは口が悪いヴォルフを快く思えませんでしたが、不器用なだけで優しい人だと気付いてからは微笑ましく思えました。
甘々な恋物語だけでなく、ヴォルフが国王になった経緯やシリルと義兄との確執などシリアスな面もあり、ヴォルフの命を狙った犯人には唐突感もありましたが、悪いことをした人がちゃんと罪を償う形になって良かったです。
電子特典では、ヴォルフの甥から見たヴォルフとシリルの仲睦まじさが伺えました。
今回は兄弟殺しを噂されながら王位に就いた国王と
厄介払いされて後宮に棲む男爵家の次男のお話です。
生きる気力のない国王の寵姫となった受様が本当の伴侶となるので。
血統主義のグランドシル王国では尊い血を絶やさぬよう妃や子共を
手厚く守り育てる場所として後宮が設けられますが、国政が安定し
始めると男女を問わず、閨で王に仕える者達が集う場所となります。
また跡継ぎさえもうければ後の恋愛には寛容な風潮から貴族達は
同性を愛人する事も有り、後宮でも男でも寵姫の地位につけました。
前王は意欲的に政務をこなす一方、妃や側妃との間に13人の子供を
もうけた精力家で男女複数の寵姫と艶聞が絶えない王でした。
しかし10年前に即位した現王は、幼い頃から天才と謳われ賢王とし
て名を轟かせますが、色事に非常に淡白で己の子を残す気はないと
明言、1度も後宮に足を踏み入れなません。
異母弟の遺児を後継に指名し、後宮は予算も大幅に減らされて事実
上の閉鎖となり、残っている者は王家や先王に縁のある者達か、
諸事情で出て行けない者か、それを承知で放り込まれた者達だけに
なり、後宮はかつての華やぎを失っていきます。
後宮に入ったものは仕えた王の逝去、王からの暇の命、生家当主
の要請時にのみしか出ていく事ができず、それを利用して王の訪れ
ない後宮を厄介者の幽閉先、役立たずの墓場の監獄代わりに利用
し始めるのです。
そんな後宮に2年前に放り込まれたのが、男爵家の次男である受様
です。受様は年の離れた兄が家督を継ぐのは当然と学者を目指し
ていましたが、父の逝去で兄が妾腹だと判ってからは兄弟仲がおか
しくなります。
更に家督を継いだ兄に嫁いだ義姉に受様が爵位と事業を狙っている
と疑われるようになった挙句、大学卒業をまじかに控えたある日、
実家に戻るようにという偽手紙で、王の後宮に送り込まれてしまっ
たのです。
おそらくは義姉の差し金かと思いながらも、兄からも何の音沙汰
がない事が受様を打ちのめし、唯一持参できた歴史書だけを大切
に王宮から派遣された侍従に助けられて細々と暮らしてきました。
そんな受様の暮らしに変化が訪れたのは、後宮内に新しく入った
公爵令嬢と、迷った彼女を探す中で中庭で出会った冷徹で冷め切
った眼差しをもつ金髪の男性貴族でした。彼が今回の攻様です♪
受様は攻様に周囲を圧する拒絶とともに悲しみを感じます。目が
離せなくなった受様の前で攻様の背後の彫像が傾いでいきますが、
攻様はなぜか動こうとせず、受様は庇うように抱きつく事となり
ます。
結果攻様を助けた受様なのに、なぜか罵声を浴びる事になりまし
た。しかも攻様こそがこの後宮の主である国王その人だったの
です!! その上攻様が命を狙われている事を知ってしまった受様は
攻様に寵姫とされてしまいます。
果たして王の寵姫となった受様の運命とは!?
そして攻様の命を狙っている者とは!?
後継問題から後宮に入れられた受様が、命を狙われている攻様を
助けた事から王家のお家騒動に巻き込まれていくお話になります♪
攻様の父である前王は13人もの子供をもうけますが、前王の逝去
に前後して他国に縁付いた4人以外が不幸な事故や病で次々と夭逝、
残った攻様が王位を継ぐこととなります。
その為攻様には兄弟殺しとの噂が付き纏っていたのですが、受様
には攻様が王位に執着しているようには見えません。受様が寵姫
に指名されたのは攻様の危機に遭遇した事で犯人に狙われかねな
い為であり、攻様の本質はそんな行動にも現れていています。
寵姫となった受様は攻様を知るうちに兄弟のうち1人残された彼
の悲しみに心打たれ、彼に惹かれていく事となります。そんな中
で男爵位を継ぎながら借金まみれになった兄が絡んできて事態は
さらなる変化を見せるのです。
そして受様への気持ちを自覚した攻様もまた自分の命を狙う人物
との対決を決意してハラハラMAX!! すべてが白日の下に晒されて
攻様が受様を唯一の寵姫と定めるまで楽しませて頂きました。
攻様の兄弟の死の真相、それに対する攻様の悔恨と攻様の暗殺未
遂犯の思惑等、個々の事情が絡まっていく様が面白かったです。
但、流れの中で省かれたのかもですが、大国の王宮、王家が舞台
なのに他の貴族達や使用人等のモブの存在が気薄すぎ、全ての事
件が成功(前提)なのは都合よすぎるように感じました。
また将軍も裏設定が有りそうですけど、ハチャメチャな性格付を
された意味がよくわかりませんでした。そんな性格でも相応しい
と言えるほどの活躍場面もなく、攻様の補足役に対比になるよう
な性格付けにしただけぽくて残念です (^-^;
物語の世界観や設定はとても魅力的なので次回作に期待します。
今回は寵姫繋がりで柊平ハルモさん『旦那さまと花咲ける新妻』
はいかがでしようか。花人の命を懸けた恋物語です。
お話は凝ってて読み応えがあると思います。
ヴォルフもシリルも傷ついて癒えなくて生きているところに出会い…。
ヴォルフがなぜ助けたシリルにあんなに怒るのか、口が悪くて厭世的で悪い噂もほっておいて。
なのにヴォルフはシリルに不器用に優しくて…。
お互い義兄弟に恵まれず辛い思いをして傷ついてきて。
義兄弟の悪意に二人で支え合って立ち上がり。
ケリがついたらヴォルフったらとっても情熱的で。
寵姫はシリルだけ。毎晩とろけそうに愛を口にしてシリルを抱いて。
良いお話でスラスラ読めたのですが、なんか物足りないような、爪痕が残らないような。
「至宝の寵姫」とあるけれど、あくまでこれは「最後は攻めにとって至宝の寵姫になりました」であって、そこに至るまでがなかなか険しい道のりだった……。
というのも、攻めのヴォルフときたら口を開けば喧嘩腰で、こいつが受けを愛するようになる姿が想像できないんですけど……って感じ。
命を二度も助けてもらっておきながら、お礼を言うどころか「お前は馬鹿か」「迷惑だ!二度とするなッ!」と怒鳴りつける。
はぁ?なんなのこいつ?と受けのシリルと同様に読んでる私もそう思っちゃう……
でもさりげなくシリルが大切にしていた本を修理してたり、本の続きを用意していたりしているんだけど、なんせお口を開けば皮肉屋で冷淡なので、冷たいけど実は優しいじゃん♡と萌えるまでには至れない……。
まぁ思ってるよりは悪くないやつなのかな?程度。
だもんで、二人がくっついてもあんまりカタルシスが得られませんでした。
え?そんなに好きだったの?と思ってしまったというか……。
わかりづらすぎるわ……。
二人の境遇にある共通点があって、ある意味似た者同士なので、くっついてよかったねーとは思うけど……
中盤までの攻めの態度のキツさが私にはなかなか辛く感じました。
あと、受けがエッチのときに、攻めのヴォルフのことを「ゔぉるふ」と呼ぶんだけど、なんかキャラ違う……
途端にアホっぽくなってしまって、好きじゃない。
先王が後宮としていた場所は、いまや貴族たちが厄介者を幽閉するための場所として勝手に利用してるってところが、そんなバカな……と思いました。
そんな王宮内を無断使用だなんて、そんな勝手が許されるんですか??
本編自体は萌どまりなのですが、電子限定のSSが神でした。
こういうのがもっと早くに、本編の終わりのほうでも堪能したかったよーって思います。
厄介払いで幽閉されたシリルと、命を狙われる王ヴォルフのお話。メインカプよりある意味強キャラだったリディアが一番好きかも。本編はあまり刺さらなかったが、電子特典の短編はとても好き。でれでれ陛下が最高だった。
今に至るまでの胸糞な経緯をさらっと説明し、後宮で過ごすシリルの描写に入る書き方に、なんとなく既視感を覚えつつ。(この作者さんの他作品と被る……)
序盤の印象は、全員人の話を聞かない。登場時のヴォルフは言わずもがな、リディアは思い込みが激しく、シリルも別視点で見れば似たようなものだと思う。
ヴォルフは単体で見ればとても好き。口が悪く性格は難ありだが、悪と対峙するキャラはスパっとやってくれる方が気持ち良く、爽快感がある。無気力も過去に起因するもので、自己満足的なところはあるものの、背負う覚悟は良かった。
シリルはヴォルフを物理的に助けたけど、基本は弱々しい守られ受け。何かあるとすぐ誰かが助けに入ってくる。いったんはシリルが頑張ってから助けに入ってきてくれないかな、と助けの早さに呆れてしまった。守られ度合が過剰で過保護。
好かれているとは思わないとか、手を出されたら性欲処理だと思うとかはもう定番なのかな。謙虚とか鈍いとかでなく、キャラの向こうにいる人の、期待して違ったら恥ずかしい気持ちを隠す人間性が見えるようで苦手。
くっついたのは萌えないタイミングだったけど、ヴォルフのセリフはいちいち萌える。シリルのお願いにウキウキする様子には笑った。幸せそうで何より。
電子特典はとにかく甘い。甥の前でいちゃつくカップル。次期国王にシリルだけは、と頼むヴォルフに泣けた。
貫井ひつじ先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
毒舌 4
健気 3
ギャップ 2
エロ 2
な感じだと思います。
ヴォルフさん×シリルくんのカプです。
現王が必要ないと、機能していない後宮に入れられてしまったシリルくん。しかし、その後宮で出会ってしまった現王のヴォルフさんに、あることがきっかけで寵姫となってしまいます。
まずヴォルフさんですが、何かとシリルくんのことを「馬鹿」と言ったり、脇役キャラの女性を痴女と言ったりして、毒舌というよりはただ単に口が悪いですね。キツイ言葉の裏に含まれた思いや意図があるのだろうと察することは出来るのですが、それでもやっぱり口が悪いですね。
なので、それに言い返したり、反発したりするシリルくんなので、物語り序盤ではケンカップルっぽい感じでした。
こういった作品での、孤立した陛下の良き理解者的なポジションのキャラはいますが、今作ではそれがバルドさんなのかもしれないのですが、登場する度に品の無いことを言っているので、ちょっと嫌でしたね。
ヴォルフさんと身体を繋げた後のシリルくんを見て、処女じゃなくなってる、と言い放ったりするので、脇役キャラだが情緒が無いし下品だなと思いました。他にもシリルくんの兄やリヴィア嬢の父親など、なかなかに嫌な脇役キャラが多めです。
想像よりもずっと兄に疎まれていたことに傷付くシリルくん。ある事で、悲観し死にたがりだったヴォルフさん。お互いの悲しみや心の痛みをゆっくりと癒そうとする姿が、序盤でのケンカップルはどこへやら、甘くて優しい雰囲気になるので、物語り序盤と終盤の2人のギャップが良いですね。
特にシリルくんに想いを告げた後の絡みでのヴォルフさんの言動が少し意地悪さがあるが、かなり甘々になっていてキュンとするので、是非とも読んでほしいです。