孕みたいから今夜ここにいる

愛されオメガの授かり婚

aisare omega no sazukarikon

愛されオメガの授かり婚
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×225
  • 萌18
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
11
得点
202
評価数
56
平均
3.7 / 5
神率
16.1%
著者
秀香穂里 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
八千代ハル 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥890(税抜)  
ISBN
9784773060065

あらすじ

天涯孤独なオメガの泉は血の繋がった家族がほしくて子どもを生む決意をする。
とはいえ誰とも付き合った経験のない泉はマッチングアプリで妊娠させてくれる男性を探すことに。
やがてハラダという誠実な男性とメッセージを交換し始めるが、
彼の正体は泉の働く図書館で出会ったアルファの華原だった!
  初めて会った時から目を奪われ密かに憧れていた華原に妊娠させてもらう──。
性に臆病な泉は丁寧に愛され蜜のような時間に溺れて……!?

表題作愛されオメガの授かり婚

32歳,グラフィックデザイナー,α
24歳,図書館司書補助アルバイト,Ω

その他の収録作品

  • ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ
  • あとがき

レビュー投稿数11

引っかかる点はありつつも…切なさにきゅん

アプリで意気投合した人は、バイト先の図書館に来るようになった気になる「あの人」だったー
そんな出会いから食事に行き、デートを重ね、更には体を重ねるようになり、攻めの家で1週間のヒートを一緒に過ごし、妊娠。
しかし自分と出会ったことで攻めの仕事に影響が出ていることを知り、彼の元を離れることにし…

と続くお話。

この攻めの華原が文句なしのスパダリ属性なんですが、セッッの時はどことなく変態ぽくなるのが、なんとも良いです。( *´艸`)
泉にかける言葉とか、剃毛プレイとか。

お話も溺愛攻め・不憫受けの心痛むエピソードと切ない展開からのハピエンと、自分の「大好き」要素が詰まっていました。

ただですね…話が進にしたがって、どんどん引っかかる点が出てきてしまい…いまいち乗り切れない部分は諸々あったなあ、という感じ。

天涯孤独で家族という存在を知らない泉が「子どもが欲しい」と思う気持ちは理解できつつも、24歳で図書館バイトでなんとか暮らしている…という状況にモヤモヤ。
子どもを育てていける状況じゃないのでは、、と。
そもそもオメガバース自体がフィクションなので、そんなこと考えずに素直に読みなよ…と自分でも思うのですが。。
オメガ補助金を受給しているという設定なので、暮らしは楽ではなくとも子ひとりならやっていける、という考え方だったのかな。(でもその見通しちょっと甘くない?と勝手に心配)

それと、華原の仕事の担当者から「あなたのせいで仕事が遅れている」と言われ、自分を責めてしまうのは仕方がないとはいえ、
「(妊娠したことは)彼には言えない。消えなければ」という考えに至るのは、ちょちょちょっと待て〜い!短絡的すぎないかい(・ω・;)という思いに。
突然消えられた華原の気持ちは想像できんのかーい、とツッコミ入れたくなっちゃいました。(これは妊娠したオメガが姿を消す物語全般に言えることかもしれないですが)

そして妊娠発覚から華原の元を去るまで4ヶ月かかった、と書いてあるのですが、ヒートは3ヶ月に一度だから、この4ヶ月の間にもう一度ヒートが来なくちゃおかしいよね…と。
普通に華原のもとに通っていたのだから、華原も泉のヒートが来ないのはおかしいな、と気づかないと変じゃないか…とか。

なんだかイチャモンつけてる感じで申し訳なくなってしまうのですが;

ただ!

そんなこんなが気になりつつも、攻めとの再会の際に攻めが見せた涙と、「お願いだから一緒にいてください。もういなくならないで」のセリフには涙が出そうになりあました。

攻めから「いなくならないで」って懇願するのって、ちょっと珍しい気がして…
心を鷲掴みされました。

二人で掴んだ幸せ、やっと手に入れられた「家族」の形。

子供たちが大きくなったその後、歳を重ねた二人の形もまた見てみたいなあ、なんて思いました・:*+.

0

ストーリー展開がとても好み

男性妊娠もので切ない要素がある作品が読みたくて購入。

男性妊娠もので個人的に王道と思っている妊娠を打ち明けられず姿をくらませる、という展開をドンピシャで読むことができて満足です!
個人的にはもうちょい悲しみ足掻く攻めの姿がみれたらさらに良き、ではあるのですが病院でぼろぼろになってる姿というのもなかなかよかったです。

しかしこの華原さん、読んでいるこっちがむずがゆくなってしまうほどの愛情表現。え、これ本当に日本人??と言ってしまいたくなるくらい甘々で直球でキザで情熱的な言葉の数々。そして暮らしぶりも丁寧でいてハイソ。なので受けの泉がこれでもかというほど溺愛されている姿を見ることができます。

受けが溺愛されている物語が読みたいときに満足度高めの1冊だと思います!

0

溺愛攻め

溺愛攻めモノが読みたいなぁと思ってこちらを購入しました。

施設で育った泉は図書館で働いています。
そんな泉は将来子供が欲しいのでマッチングアプリで相手を見つけます。
その相手が、図書館に来ていた泉がひそかにいいなと思っていた人でー…というお話。

涼介は最初から最後までずっと紳士で良い人です。
泉も純粋な良い子なのですが、良い子だから涼介の負担にならないようにと姿を消します。
その後色々あって再会する二人なのですが、その時の涼介の憔悴した様子を見てとても悲しくなりました。
涼介に悪いところがなかったから余計悲しくなりました。

最終的には紆余曲折ありつつもハッピーエンドでほんとによかった…!
二人の子供を溺愛している様子も見れて良かったし、
子供だけじゃなくて泉のこともほんとに大切にしていて
読みたい溺愛攻めはここにあった…!と思いました。

王道だけど、だからこそ良い!です!(*´▽`*)

2

気になっていた本

以前から気になっていた本が、セール価格になっていたので電子版を購入。
表紙は、主人公が何故か上半身裸
・・ハルさんイラスト担当の本は、なぜか主人公の裸体画が表紙に多い気がする。
表紙が甘々淫靡なデザインだけど、中身はそんなに甘くない。
  
▶泉を産んですぐ米国人の母は病死、気落ちした父親も死亡。
生まれてすぐに両親を失った泉は、施設で育つ。
優しい人に囲まれて育ったけれど、泉は自分だけの家族が欲しい、というより愛して愛される対象が欲しい。
司書の資格を取得して、図書館でアルバイト勤務。
少ない給与とΩ支援金で暮らす泉は、貯蓄に努め、扶養能力が乏しいのに、結婚は要らない・子供が欲しいと考え、将来に備えている。

▶図書館で出会った優しい華原は、マッチングアプリで申し込んできた中の一人だった。
誘われるまま交際。泉が妊娠した頃、華原の仕事の障害になっていると知り、黙って去る。

▶出産後、泉は偶然ニュースで事故に遭った華原のことを知る。
再会して、改めて華原から結婚を申し込まれ、迷う泉が読む本は、執着愛を描いた谷崎潤一郎の「刺青」と「ロビンソンクルーソー」・・意味深。

ハーレクインロマンス風の、山場がなだらかなハピエン。
オメガバースで、男性オメガが子を持った時の呼称が様々、この物語では両親ともおとうしやま。・・産んだ人を母というなら、オメガ男子も「母」で良いと思う。

電子版購入後に気づいたけど、Amazonのアンリミで読めばよかった。臆病な泉が変わっていく内容。

1

面白かったと思う。

ある意味オメガバースとはなんというか性別への挑戦ですよね?
ま、難しく考える必要は無いんですけど、愛のある妊娠、出産、子育ての話です。

そういう意味でとてもいい話だったと思う。
オメガバースってよくBLじゃなくてもいいんじゃないかと思う事があったりするんだけど、これは良いオメガバースだった。オメガバースだから成立する話だったように感じました。

最後にラブラブな2人とかわいい2人の子どもの海外旅行の様子が幸せな気持ちにさせてくれました。



6

チーズinハンバーグ、デミグラスソース仕立て。を期待してはいけない

だが、

この作品は例えるなら、上質な神ボタージュ。

自分はこの作品がとても好きになったのですが、思ったより神評価なかったんで、ここはひとつレビューしてみました。

オメガバースものと言えば、
オメガは自分のバースに葛藤し苦しみ、不幸な生い立ち、境遇にさらされ、強姦、ドロドロ愛憎劇デフォルト。気分は昼ドラ。まさに肉料理。
この作品にはそれらを求めてはいけません。

かくいう自分も最初「アプリで出会い。。。随分現実的というか。。オメガものにしては地味な導入だな」とか、旦那はいらんが子供は欲しいとか言う女性のようでBLっぽくないとか色々思いました。
けど、なるほどと思い直したのは、男性にも子供が欲しいなら自ら産める選択があるということ。

内容は、どんでん返しとか、読んでて苦しくなるとか、ドラマチックさがたまらないとか、激しく心を揺さぶってくるタイプのお話ではないとは思います。
話は終始読みやすい。かといって文体が軽いとかではなく、きちんと丁寧に書き込まれてます。なのに読みやすい。ぐいぐい入ってくる。作家さんの力量なのか、凄いと思います。

そして特筆すべきがず――っと甘酸っぱいときめきがあって、心地いいのです。
久しぶりに胸がきゅーんとして甘い気分にさせてくれる恋愛ものを読ませてもらいました。
こういうオメガバースものもあるんだなあ。

あとエロい。まーエロい。
過激なオメガ系じゃないのにエロい。満足。

作家さん買いはしないので、他にどんなお話書かれてるとか詳しくないですが、非常に丁寧なお仕事というか、内容や展開は大人しい印象を抱かせるかもしれないけど、いい作品を書かれるのだなと思いました。

肉料理のインパクトや勢いはないかもしれません。
ただ自分にとっては優しい塩加減で口当たりがよく、まろやかな神ボタージュでした。





16

ピピン

レビューを拝読いたしました。おもしろかったです。
すっごくおもしろく読むのが楽しいレビューを書かれるんですね。
フォローさせていただきました。
また素敵なレビューを読ませてください。

思ったのと違った

かなり期待し過ぎてしまいました。
表題に愛されとある通り溺愛系なんです。お互いに好きなのに今ひとつ踏ん切りがつかないまま、エッチだけはしています。
ちょっとだけ攻めの涼介をヘンタイなのかしら?って疑ってしまう場面があったので、のめり込めませんでした。
まずは泉って分かっててマッチングアプリからもアプローチした事と、泉の陰毛を剃ってしまったからです。

泉も何で妊娠してから逃げるのかが、編集者が出て来ただけで違和感があり無理やりな感じがしました。
再会した後の編集者の態度もあっけなかったです。

涼介に番になって欲しいと言われてからの展開も、こじ付け感があって何度も違和感を感じる作品でした。

5

えろすぎた...

授かり婚とあるので、それがメインだとは分かっていたものの、あまりにもえろすぎてびっくりしてしまいました...

濡れ場シーンが濃厚で、しかも長い!プレイの種類がかなり豊富で驚いてしまいます。
しかも結構攻め様がねちっこくて...
オメガバースなので、理解できるんですがちょっとお腹いっぱいでした。

敬語で2人の会話が繰り広げられるので他人行儀感がぬぐえませんが、アプリで出会い妊娠することが一番の目的なので、納得はできます。

終始甘くて、いちゃいちゃしているので安心して読むことができます。

3

設定は捻ってるけど展開は超王道です

今回はフリーで活躍するグラフィックデザイナーと
司書を目指している図書館のアルバイトのお話です。

子供を求めていた受様が紆余曲折を経て攻様の伴侶となるまでと
2人の子供達と海外旅行をする後日談を収録。

この世界にはいつの間にか男女という性別の他に、アルファ、ベータ、
オメガという第二性が生まれます。

アルファは誰もが目を見張るほどの美貌とずば抜けた体力と頭脳を持つ
神に愛された真の勝利者です。世界のトップはアルファで占められ、
結束の強い彼らは独自のコミュニティを築いています。

一番多い種がベータで、容姿も才能も性格も平均的で一番穏やかな気質
で社会に馴染み、男女ともにと合わせな家庭を築ける者が多い種です。

残るオメガは最下層に位置します。アルファよりも少数で影のある冴え
た美貌に恵まれ、男女ともに子を宿せ、発情期には人が変わったように
多情になる特異体質故に事件事故に巻き込まれ易い種でした。

かつてのオメガはセックスの道具や研究対象として売買され、人権が
ないとまで言い切られた時代もありましたが、存在が認知されるととも
に法も整備され、ひと昔前に比べれば生きやすくはなりました。

受様は日米ハーフのオメガです。母は出産と同時に命を落とし、落胆し
た父が事故で亡くなったことから生後半年足らずで施設で入り、高校を
出る18才まで育ちます。

ハーフの受様はその美貌から施設では浮いてしいて、なかなか友達が
できませんでした。そんな受様を慰めた物は無数の本の存在でした。
親のいない寂しさに加え、オメガという第二性が判明してからはさらに
何らかの答えを求めて本の世界に没頭するようになります。

そんな事から受様は司書を資格も取りますが、公務員は定年まで勤め
上げる者が多くなかなか席は空きません。受様は学生時代から図書館で
ボランティアを経験し、今はバイトとして区の図書館で司書補助をして
います。

7月初めのある日、受様は図書館に入ってきた1人の男性に目を奪われ
ます。彼は受様が今まで出会った事がない程の極上のアルファでした。
この男性こそが今回の攻様です♪

攻様は最近近くに引っ越してきたそうで4日目にして初めて1冊の文庫本
を貸し出しカウンターに差し出します。受様は登録と本の貸し出しで
少し話しただけでも心臓が痛いくらい高鳴ります。

受様は施設を我が家、職員を家族として育ち、毎年クリスマスにはプレ
ゼントをもって訪れていますが、この6年で職員の半分の顔ぶれは変わり、
だんだんと絆が薄れていく事に心細さを覚えていました。

そんなこともあり、受様は自分の血を引いた子供が欲しいという夢を
持っていました。しかしオメガという性だからこそパートナーを持った
後に飽きて捨てられる可能性も捨てきれず、受様は一定期間だけ一緒に
過ごすことを条件にあるアプリサイトに登録をします。

自分が男性オメガである事、子供が欲しいと登録した事、結婚の形式は
問わないけれど妊娠したいので男性希望と正直に登録し、アルファ男性
から届いたメッセージに目が留まります。

誠実そうな文面をくれたグラフィッデザイナーは受様の希望に理解を示
し、趣味も合いそうです。毎日メッセージをやり取りして1週間が立つ
頃には同僚にこのところ浮かれていると指摘されるほどになります。

そんなある日、受様はいつもよりも早い時間に図書館にやって来た攻様
にランチに誘われます。これまではこの手の誘いは断り続けていた受様
ですが、攻様の誘いには躊躇いなく頷いてしまったのです。

2人の男性の間で気持ちが揺れていることにためらいを禁じ得ない受様
でしたが、ランチの席で改めて話した攻様はアプリの相手と共通点が
多いように感じます。すると攻様は自分がその相手だと告白、びっくり
しながらも受様は攻様とお付き合いを始めます。

果たして受様は夢を叶える事ができるのか!?

天涯孤独なオメガである受様と勤務先の図書館に通うアルファの攻様が
子作りを目的として関係をもつというオメガバースになります♪

受様が共に生きていくパートナーとしての相手ではなく、子供の父親と
しての相手を求めているという点はちよっと変わっていましたが、2人の
恋の道筋は非常にオーソドックスで王道なお話でした。

両親を亡くして施設で育った受様は自分の家族を欲しますが、学校帰りに
見知らぬ男に襲われかけて負った心の傷と、オメガ故に飽きて捨てられる
事への恐怖心がぬぐえず、期間限定の相手を探すことにします。

あるアプリで好印象を持った相手が、最近図書館に通い始めたアルファの
攻様だった事から2人はトントン拍子に関係を深めていきます。攻様は
受様が初めて見た時の印象通り、極上のアルファで初めての受様を優しく
甘く蕩かしていくのです。

そうして受様は妊娠します。2人の仲は至極順調ですが、このままつがい
になるのでは面白味がないかな~と思っていたら、案の定、攻様側の反対
者が現れて受様は身を引くのです。

受様が再び攻様の手を取り家族となる終着点はブレる事はないので、安心
してユレユレする受様の未来を楽しむ事は出来ましたが、ブレがないだけ
にある程度先が読めてしまったし、事態を急変させる人物の言い分もちょ
っと弱く感じて、ハラハラするような盛り上がりは欠けてたかな (^-^A

秀先生のお話なので2人の絡みは濃厚で、幸薄い健気受がスパダリ系攻様
に甘やかされてエロも堪能でき、生まれた子供ともども幸せになる展開な
のでオメガバースを読みなれない方にも読みやすいと思います。

今回はオメガバース繋がりで秀さんの既刊『オメガの純潔』をお薦めと
します。こちらもスパダリ攻と薄幸受なカプです。

7

序盤から終盤まで、甘々なオメガバースもの

秀さんの新刊はオメガバースもの。

あらすじ、そして表紙から、ちょっと切なく、でも甘々で優しいお話かなー、なんて思いつつ手に取りました。





主人公は司書の泉。
幼いころに両親を失い、そのため施設で育ってきた。
が、中学生の時にオメガと診断され、その時に男に襲われて以来「番を持つ」ということをあきらめて生きてきた。

両親もなく、家族もなく、ずっと孤独だった泉は、番を持つことは諦めているが家族は欲しい。

そこでマッチングアプリを使い、子どもの父親になってくれる人を探すことにするが…。

というお話。

ストーリーとしてはまさに王道。
薄幸なオメガの青年が、アルファのスパダリさんに愛され幸せを手に入れる。

既視感ありありな設定な作品ですが、今作品は、「番」ではなく、「子だけ欲しい」という受けさんの願いを軸に進んでいくストーリーで、他の作品との差別化を図ったのかな。

「番」ができて、結果、子が生まれる。
という、通常の恋愛パターンを裏切るある意味斬新な展開で他の作品との差別化を図ったのかな、という感じ。

泉が番ではなく子だけを望んだ理由がなんとも切なく、彼の孤独をまざまざと描き切っています。斬新な設定ではありますが、そこはさすが秀さん、というべきか。彼の感情が読者にまっすぐ届き、感情移入しやすかった。

が、もう一声ほしかったな、という気も。

泉の孤独や、スパダリ攻め・涼介の家庭環境が、すごくさらりと描かれているんです。
泉が涼介と出会い、そして恋に落ちるまで、の過程もかなりあっさり。

この作品の多くのページが、泉と涼介の甘々な描写で占められています。
そのため、薄幸受け、というイメージが弱まってしまっていて、最初から甘々ムード満載です。
一方の涼介も、最初から泉に心を持っていかれている感じがありありと読み取れて、切なさとか、恋の成就に至るまでの過程、がかなり少ない。

そのため序盤から終盤までぬるま湯につかったような、と言えばいいだろうか。さらっと読めてしまって若干物足りなさを感じました。

個人的には、もう少しメリハリが利いた作品の方が好みなんです。
バックボーンも、ストーリー展開も非常に萌えツボに突き刺さるものだっただけに、もう一声ほしい感が半端なかった。

反対に言うと、痛い展開になることはほぼなく終始甘々ムードで進むので、ホワンとした優しいストーリーが読みたいときにはぴったりの作品かと思います。

7

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