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nonke no kare ga ore wo daku wake
大学生同士の親友が、恋人になるまで。
主人公は、初来真生(はつき まお)、ゲイ。周囲には隠している。気も弱くあまり自己主張ができず頼まれごとは断れないタイプ。
親友は、江野広人(こうの ひろと)、ノンケ。明るく気さくで人受けが良い。
真生はクローゼットゲイだけれど、広人だけは真生がゲイと知っている。そして一切態度を変えずずっと親友で、なんでも話せる相手。
また、真生はガタイが良くタチとして振舞っているのだけれど、実は心の中では抱かれたい、という葛藤を抱えている…
…という設定があって、ある日部屋で2人で飲んでいる時に真生が「もっと可愛ければ俺も抱いてもらえたのかな」と心の中の本心を呟いてしまい…
すると広人が真生の願いを叶えてやりたい、と真生を抱くわけです。
真生は、親友なのに何で?広人とは親友のままでいたい、嫌われたくない、とグルグル。
一方広人は全然葛藤してなくて、どんどん距離を縮めてくる。
そんなこの2人の対比/温度差も描かれます。
真生は優しい広人に惹かれ始め、ついには恋心を。でも広人の真意がわからず今度は片想いに苦しむ真生の姿。
結局好きでなければ「男を抱く」なんてできないわけで、広人はとうに真生が好きだったわけで。
ストーリー展開としては、一人当て馬が出てきて波乱を起こしそれで地固まる、的なよくあるものだけど、片想いの切なさや両片想いのほろ苦い甘さ、ゲイの葛藤、同時にノンケの葛藤も描かれて納得できる内容でした。
すごくシリアスな感じでストーリーが進んでいきます。
親友同士、ノンケ×ゲイ(攻めをしているけど、実はネコ。またゲイは周囲には隠してるし、言いたくない。言ってしまったら周りに嫌われる…)カップルのお話です。
受けがとりあえず、重い。そんな受けに対して攻めが諦めずに理解してあげて、また体を重ね合うところが愛おしいなとなりました。
しかし、ストーリーの展開が強引なところがあって(当て馬が出てきたあたりとか、急に体を重ねてしまうところとか)、もう少しストーリーというか感情描写を掘り下げてほしかったな…と思いました。題材の割に少しあっさりな感じで…
ですが、先生の作品の中では割と腑に落ちるというか、「めでたし…」と言える系BLだなと感じました。