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mimi kara koi ni ochiteiku
すごく良かった…月村先生ならではの読みやすい文体で、しっとり、じんわり胸に沁みる、優しい物語でした。
自分に自信が持てず、ついなんでもネガティブ思考してしまう受けの渚の言動には、共感しきり。
渚視点で「わかるなあ…」と思ったり、憧れの人との恋愛に過呼吸を起こすほど(!)ドギマギしてる姿を「がんばれ!」と心の中で応援しながら読みました。
声優 × 料理研究家の、人気者同士のカプです。(受けの渚は、自分が人気者だとはあまり自覚していないのですが)
主人公は、料理研究家2世の渚。彼はパワハラに耐えかね、新卒で入社した会社を一年で辞めて、それ以降有名料理家である母の仕事を自宅で手伝って暮らしています。自分がメインのテレビ番組のオファーなども来ているのですが、”ちゃんとした仕事に就いていない”という思いや、上手に人間関係が築けない自分のコミュニケーション能力の低さに劣等感を覚え、自分に自信が持てずに日々過ごしています。
そんな渚が、ひょんなことから大ファンの人気声優、横田と料理番組で定期的に共演することになりー
と続くお話。
卑屈になりがちな渚の言葉を、ポジティブに言い換えて「すごい才能がある」と渚のことを認めてくれる横田。
そんな横田に感化され、以前のように「不釣り合いな自分は身を引いた方が…」ではなく、「少しでも釣り合う努力をしよう」と思えるようになった渚の内面の大きな変化と成長に、自分も勇気がもらえました・:*+.
そしてもう、付き合い始めた後の、渚の無自覚天然っぷりと、それにやきもきする横田の描写が面白くて面白くて!
幼馴染と二人きりになるのを心配し、独占欲から額に汗をかき飲み屋に駆けつけた横田を見て、「走ってくるほど人を惹きつける飯島(幼馴染)の魅力はすごいんだなあ」なーんて思ってる、渚くん…罪作りな男だ( ̄∀ ̄)
その後、誤解を解いた後の横田の「ばかなオオカミだから、もう『待て』はできません」で私の萌えが天井を突き抜けました…
”恋は仕事への意欲や熱意を削ぐものではない。むしろ、自分を癒し、幸せを感じれば感じただけ、それをたくさんの人に還元したいと思わせてくれるもの。”
そんな横田の思いに顎をガクガクさせて頷きたくなるお話でした(●´ω`●)
そうそう、最後の攻め視点のお話で、名前呼びしてくれた分だけキスをあげる、と言われた渚の5回連続「ゆうひさん」呼び、攻めと一緒に最っ高に興奮しましたよ〜!!! 渚くん…可愛いにもほどがある!!!
密かに推していた声優さんと、偶然にも一緒に仕事をすることに…!と言う、夢のような粗筋に萌えて購入しましたが、〝神〟と〝信者〟のような絶妙に噛み合わない2人の交流に思わずニッコリしてしまう可愛い一冊でした♡
超ネガティブ思考で自己肯定感の低い2世料理研究家・渚と、そんな渚の帯番組でナレーションを務める人気声優・横田さんの甘くてほっこり癒されるラブコメBLです。
兎に角、受けの渚くんが可愛いんです……!
〝真面目系天然男子〟で、一生懸命なのに何故か空回ってしまったり、斜め上の発言で周囲を驚かせたり…本人はそれがコンプレックスですが、渚の意図しない〝天然っぷり〟と自己反省する様子をクスクス見守りました*
そんな渚が密かに推していたレッド隊員こと、声優の横田さん。
偶然にも仕事仲間になり、その美声にドキドキ緊張する様子が正に謙虚系オタクのソレで「自分がお近づきになるなんて、おこがましい…!」と常に一定の距離感を保つ渚に対して、グイグイ距離を詰めていく横田さん!
横田さんの言動に無表情でフリーズしつつ、内心「あわわわ」とテンパる渚が途轍もなく可愛い……!
耳元で囁かれて「ひっ」となったり、好きな声で煽られながらのエッチ等…声フェチには堪らんシチュエーションの宝庫で萌え転がりました♡
自己肯定感の低い渚を、優しく丁寧に肯定していく横田さんの高すぎる包容力にもキュンとします。
…が、個人的に横田さんがスパダリすぎて少し物足りない……!笑
後半から登場する渚の幼馴染に嫉妬したり、いじけたり…と人間味溢れる一面が凄く良かったので、もっと横田さんの人間臭い部分を堪能したかったです。
とはいえ、朗らかな横田さんの声優仲間や優しい渚の両親など、サブキャラ達も良い人ばかりで安心して楽しめる癒し系溺愛BLでした♡
声フェチの料理研究家が大好きな声優と一緒に仕事をすることになり恋人になる話。
パワハラで仕事を辞めてニートと化していた森澤渚(受け)は料理研究家の母親の伝手で二世料理研究家としてテレビや雑誌で仕事をしています。
自宅のキッチンを仕事場にしていますが、口下手で表情が出にくい渚はいつも放送事故すれすれで、スタッフともコミュニケーションがあまりとれず居心地の悪い状態が続いています。
そんな時、幼馴染の二世料理研究家・飯島の代打で新番組を担当することになります。
5分の深夜の帯番組。
料理をしているときは一段と無口になってしまう渚は蒼白になるのですが、天の助けならぬ天の声として人気声優の横田悠陽(攻め)との掛け合いで構成されると知り安心します。
実は横田は渚が大好きな声優でした。
声が好きすぎて固まる渚に呆れることなく優しくリードしてくれる横田のことが恋愛の意味でも好きになってしまい、絶対に知られないようにと心に誓うのでした。
表題作と「もっと、耳から恋に落ちていく」「ますます恋に落ちていく」の3編からなり、表題作は二人が恋人になるまで、「もっと・・・」は恋人になってから渚が少しポジティブになるまでを渚視点で、「ますます・・・」は横田視点で描かれています。
有名な脳外科医の父と料理研究家の母を持つ渚は忙しくしていても精一杯愛してくれる両親により、すごく素直でセンスがよく家事も得意でお嫁さんにするのにぴったりな青年です(笑)
もともと普通のサラリーマンだったためか、料理や部屋を整えたりといったことが好きな渚は好きなことを仕事にするのはいけないことだと認識しており、今の仕事は腰掛のように思っています。
育ちの良さやファッション等のセンスのよさを自覚しておらず、それを指摘する人もいないため、自分の持っている武器を認識できないでいました。
でも、横田や声優仲間たちとの会話で好きなことを仕事にできることは悪いことではなく幸せなことであると同時に自分の持っているものが武器になると気が付き、流されるのではなく積極的にスタッフにも関わっていこうとする姿勢は好感が持てます。
ただ、横田も言ってるように悪いように考える天才なのでこれからもネガティブ思考になるたびに横田に引っ張り上げてもらうんでしょうね。
「もっと・・・」は渚視点でありながら、横田の焦りっぷりとかが垣間見えて楽しかったです。
渚の番組に件の飯島がゲスト出演したときは嫉妬して変にならない程度にどげとげとした天の声になったり、飯島との食事会に忙しい中渚が心配で少しでも早く到着するように走ってきたりしているのに、渚は飯島と食事するのがそんなに楽しいのかと勘違いしていて横田が報われてないのが楽しかったです。
声が好きすぎて過呼吸になって全然コトが進まないのも笑えるし、先に進めるために過大評価してくる渚に自分のかっこ悪いところを連呼する横田の必死さにも笑いました。絡みの最中だってのに・・・(笑)
同じく声フェチの私にはとても共感できる話でした。
大好きな声優さんの声を耳元でずっと聞けるなんて、なんて贅沢なんでしょう。
渚の好きなことって家政夫とか天職なんじゃないかと思うので、大丈夫だとは思うけどもし仕事がなくなったら横田の専属家政夫になればいいんじゃないかなと思うのですがどうでしょうか。
ネガティブ過ぎる自分に価値を見出せない受さんが、思った以上に天然でコミカルでした。
大好きで夜中にひとり癒されていたヒーローの中の人と直接関われる間柄になって、もっともっと仲良くなればなるほど尊さとありがたさと信じられなさに空回る…
わかる。仲良くなった経験ないけど。
自分の葬式で流してほしいとか墓に入れてほしいとか、ありがたみの突破のしかたが常に最期を想定してる渚先生が、ネガティブていうか一周回ってもう、明るい。吹き出しちゃいました。
苦労人ゆえに人の良いところを前向きに受け止める横田さんが、渚先生のネガを根気よく反転させて言い換えるところがとても良く、ああそう捉えれば良いのか、てこちらも目から鱗でした。
このときの渚先生はすべて悪く悪く取っていたけれど、横田さんのおかげで前向きになろうと努力して変わっていく過程が良かったです。
憧れのイケボ過ぎて何度触れ合っても過呼吸になって、いざてときに「ちょっと、黙って…」と言っちゃうとこもめちゃくちゃウンウンて悶えました。
四ノ宮くん始め業界仲間たちも仲が良くて、揃って同じリアクション取るところとか、同じセンスな関係が楽しかった!
渚先生が自分も二世なのに業界にサッパリ疎くて興味もないのがとてもよい感じで。
ヲタクなので、中の人ネタっていうのにすごくうずうずしますが、横田さんが声優でなく俳優とか芸人とかミュージシャンとか、何のアーティストであってもこの関係なら萌えたと思います。
業界人同士でよかったw
中の人仲間たちの指向の受容のしかたについては〜、ネタ的にスレスレ過ぎてヒリヒリしました〜。
良太先生のひっかき回し方もイイ感じ。めちゃくちゃ、この番組見たいです。良太先生には超塩な天の声さん、絶対ヲタク女子そわそわ見てる…。渚先生の写真集なレシピ本欲しい!
話が進むと渚先生の芯の強さが現れてきますが、渚先生を変えた横田さんは渚先生をどのように可愛く思い始めたのか、てとこは、もう少し詳しく読みたかったです。
こちらが前向きになれる優しさがあり、神よりの萌萌です。
王子様がふってきた!
月村さんのネガティブないい子受けですがこのお話ではそこまで辛い目の描写はないです、ご安心を。
ずっと好きだった声優さんと仕事で組むことになり、素晴らしい彼にどんどん好きな気持ちが膨らんで。攻め横田と交流を続けるうちに主人公渚もいい影響を受けて成長していきますね。
なんでも悪い方に考える天才の渚にイケメン良い声の憧れの声優さんが現れ、グイグイ親しくなろうとしてくれ渚の良い所を認めて教えてくれて。
シンデレラは王子様に出会って幸せになりました。
神な横田にドキドキしすぎて渚が失神しそうになってなかなかエッチは進みません。ですが最後にはちゃんとありますよ。
最後の横田視点のお話もとっても微笑ましいですね。
とっても乙女をキュンキュンさせてくれるお話でした。私も声優さんが大好きなので激しく共感しました。ぜひお葬式で流してもらったり棺に入れて欲しいと思いますね。
ですが最後にちょっと意地悪な事を書いてしまいますが、BL好きな乙女?にはこれ萌えるでしょ?なあざとさを若干感じてしまいました。
横田の気持ちが当然のようにあっさり渚に向かって。
でもスラスラ読めて幸せになれるとってもいいお話です。なぜここまで横田が渚を好きになったのかも最後の短編でわかってきます。
なんか足りない感じ。
渚のマイノリティならではの恋への臆病さみたいなのはわかる。わかるけど、卑屈すぎ。
仕事に対して前向きになろうとするところは良かった。なので横田に出会えて良かったのね。
横田がどこから渚に惹かれたのかは曖昧。好感を持ってる感じはあったかなぁとは思う。
で、何が萌えないかというと声を文字にするのは難しい訳で、せっかく?いいムードなのに声にやられて過呼吸は無いだろう!横田も私も生殺しだよ(笑)
横田が仙人か?という我慢強さだよ。
何が足りないって?甘さとイチャイチャが足りない‼︎
挿絵はとても良かった。
月村奎さん、作家買いしてる作家さんの中でも上位に入るくらい好きなんです。
こちらであまり評価が高くない既刊でも面白く感じたし、前作の『ボナペティ!』なんて神だったし。
なので今作もとっても楽しみにしながら読み始めました。が…、どーしちゃったの先生ー!って感じです。
表題作と、その続き物が2作収録されてますが、表題作だけ読んでもう読み進められませんでした。
まず受け。月村作品お決まりのウジウジ君なのですが、ちょっとあまりにも卑屈すぎて…無理でした。現実にこんな卑屈なのいる?って冷めてしまいました。
そして攻め。元々ストレートなんですよね?なんでいきなり受けの事好きになっちゃったの?って謎。
今作の受けの魅力が全く感じられなかったから特に。
今までの月村作品は、会話や動作できちんとその時の心情だったり心境の変化だったりが丁寧に描かれて違和感なく入り込めたんですけど、今回は淡々と説明されて無理やりそう思わされたという印象。
次作に期待します。。。
受けがネガティブで自己否定の強い受けだったけど、まったくイラァっとせず読めました。
引っ込み思案なのに、華やかな経歴を持つ両親の元に生まれついてしまったために否応なしに周囲から期待&注目されてしまうのってツライだろうなぁ……って思ったので。
受けの渚は
「男もほっこり暮らしたい」
「実家男子のていねい暮らし」
という本を出しているけどそれを誇るどころか、いい歳した男なのにこんな本出して…と恥じ入っていたり、「二世料理家」でしかない自分というものに価値を見出せずにいるんですね。
でも、私はこういう人好きだなぁって思いました。
だって、「目に見る範囲を心地よく整えるのが好き」とか素敵じゃないですか。
そして心がけ一つで日常を快適に過ごせそうだなぁという気持ちになれるんです、読んでいると。
きっと渚のファンもそうなんだろうなぁと思ったし、私も渚の出した本、欲しい。
実際、私のヤル気スイッチが入ってしまって、以前からやらなくては……と思いつつも後回しになっていたカーテンの洗濯やら照明器具やら、エアコンの掃除、おまけにスイートポテトまで作ってしまった!
ものぐさでダラダラ人間にとっては、盆と正月がいっぺんに来たような……。
渚、ありがとう!
おかげで、うちんなかきれいになったよ〜!
家事のやる気がまったく起きないときに、また読んでみよう!って思いました。
そしてそんな渚を暖かく見つめ&見守る攻めの横田がめっちゃいい男。
二人の恋愛模様もかわいらしく、読んでて癒されました。
嫌な気分になるところが一つもない、それどころか読んでると家事、がんばろ!って気持ちになれる貴重な一冊です。
二世料理研究家ではあるけど、親の七光りだけでお仕事してる、なんて思っているとっても自己評価の低い受け様である渚が、新しい料理番組で憧れていた人気声優である攻め様の横田と親しくなって恋が成就するまでがほっこりと甘く優しく綴られてます。
一度社会人としての仕事を挫折している渚なので自分自身に自信が持てず、今の料理研究家としての仕事も流されてる感が否めない。
真面目に一生懸命だけど、人見知りで遠慮遠慮しくてスタッフさんとの付き合い方もよくわからない、人付き合いは不器用な渚。
そんな渚の不器用さを繊細でかわいい、とにこやかに距離を詰めてくるのが料理番組の天の声として見守っている横田。
横田はけっこうぐいぐい距離をつめようと頑張ってるけど、なんだか押し付けがましくない、というか爽やかでかわいく感じちゃう。
そして、横田の仕事への姿勢を聞いて、自分も仕事への気持ちを見直して自分から動いていこうとしている渚の頑張りがいい。
自分に自信が持てない渚だから、自分から告白、なんてまず無理だよね、と思っていたのに、まさかの勘違いからの自爆のような告白だなんて。
想定外でしたわー。
でも、おかげですぐに巣の中に引っ込んじゃうような渚と最短距離で相思相愛になれたんだから、よかったね。
ただ、えっちな雰囲気になると、イケボすぎる横田の声に渚は動悸息切れ過呼吸のような症状になってなかなかそれ以上すすめない2人。
さらりと大人の余裕を見せていた横田だけど、内心怖がられているのか、とじれじれのようだったようだけど、でもね、これわかる、わかるよ渚ーー。
だって、大好きな恋人が、憧れてたイケボで耳元で愛をささやいて来るんだよ。
そりゃー、はわわわわわってなるって。
なぞの変死を遂げそうになるよね。
書き下ろしの最後の横田視点のお話がものすごーく甘かった。
横田が渚に名前呼びをお願いするのだけど、もうねー、渚がかわいいったらありゃしない。
仕事のために恋をセーブしていたという横田は、渚と恋人になってプライベートが充実して幸せになったらこの幸せをファンの人へ、と仕事に意欲的に気持ちに。
渚も、楽しく仕事を頑張っていこう、前向きな気持ちになっていて、恋のパワーっていいな、ステキだよね、と微笑ましく思ったのでした。
そうそう、イラストは志水ゆき先生。
イベントに参加した渚に横田がおちゃめにウィンクして、真っ赤になってドキドキの渚のイラストがとってもかわいかったー。
ラストのえちシーンはとっても色っぽくてステキ。
目の保養なステキなイラスト、ありがとうございます。
穏やかなお話ですが、テンポよく読める、可愛い癒し系なお話です。
二世料理研究家で、親の七光りで仕事が出来ている事を理解している渚。生真面目で大人しい性格で、お仕事も頑張っていますが、非常に後ろ向きで自信がない。そんな中、新しく始まった番組で、相棒として天の声を務める人が、ヒーローものの番組で大好きになった声の声優で…。
渚くんが非常に可愛いです!ネガティブだけど、素直で頑張り屋さん。憧れの声の持ち主だった横田さんと過ごす中で、少しずつ前向きに変わっていく様子が微笑ましいです。周りに出てくる人達も、嫌な人がいない、優しい世界なので、ホッと一息つきたいときにぜひおススメです!