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boku wa shitteiru
高校生の天谷は、朝同じバスに乗りがちなサラリーマンの井上が着けている指輪の下に隠されている秘密を知ってしまう。そこから妄想が暴走してしまい、井上の事が気になって仕方なくなります。
ひょんなことから井上と急接近した天谷ですが、一回りも歳の離れた大人の男が高校生と容易く付き合うと言うわけもなく……。
なんか、井上さんのビジュアルが絶妙きもちわるい感じなので、天谷の妄想があらぬ方向性に暴走していくのが、ちょっとわかる気がするなぁと失礼ながら思ったりとか。
しかも二人がただの行きずりの他人から知り合いに昇格した出来事が、どうしようもなく井上さんからのセクハラでしかないので、これはどうなってしまうのかと!
このご時世に!
インモラルな展開を期待していいのか悪いのか!?
と、実はそんなけしからん事を考えながら次のページをめくる手を止められなかった私は駄目な大人でした……。
〜ともあれ〜
なんやかんやあってこのご時世に相応しい感じの終幕でよかったです。
井上さんが思いの外まともな倫理観を持っていてよかった。思いの外とか言って申し訳ありませんけど。
でも百パーセント鉄壁のモラルをお持ちという訳でもなくついつい逡巡してしまうところもリアルでよかったです。
おまけページで明かされる、この二人は年の差の問題とかじゃなく本質的にかみ合わせが悪いということが良いです。そういう二人が出会って恋してしまってすったもんだする展開好きです。
高校生って、この歳になって見るとほんっとうに子どもなんだな、ガキんちょ意外の何者でもないなぁと思いますし、三十代もけっこう子供っぽい自己中心性を無邪気に温存しているものなのだなと感じるので、ご多分に漏れない感じでそんな風な天谷と井上さんに、まだまだ微妙に青春だよなぁ、趣き深い。としみじみ思いました。
高校生×社会人で大人は子供になりたくて、子共は大人になりたい葛藤が上手く描かれた一冊だと思いました。
ある日、ムシャクシャして通勤バスが一緒の高校生の攻めに手を出してしまった受け。
モテるが本気の恋をしたことがなくて、どこかミステリアスな受けに初めての恋をして夢中になる攻め。
年上の大人な魅力がある井上さんの色気がすごい。
視点はまばらで、どちらの心情も読み取れて良かったです。
がむしゃらにアタックする年下攻めの良さと、大人だからと素直に気持ちを受け取れない二人の焦れったさが味わえます。
付き合う寸前まで行っては、別れ…。
でも結局いい感じになるだろうと思ったら衝撃――。
なんと別れたところで本編が終わります。
ただ、書き下ろしでその後が読めてホッとしました。
その6年で何があったのかは描かれていませんが、もしも描き下ろしがなければ中立の評価になっていたであろう珍しい作品です。
まず読もうと思ったきっかけが、受・井上が年上で、つり目三白眼だったことです。
表紙の構図もまた素敵ですよね〜。
本編では、攻・スナオが学生らしく悩んで、夢中になってぐちゃぐちゃになっていくのと同じように、井上が自分を大人だからと律しようとしつつ、振り回されたり振り回したりしているところがとても可愛いです。
スナオの方が一生懸命かと思いきや、井上も中々に気にかけていて、バスの中でスナオに突き放された時の傷ついた顔が、めちゃくちゃ可愛い。
結局、井上も、自分が思うような大人にはなりきれてはいないんですよね。
スナオの真っ直ぐな言葉。
井上の、ひねくれたような、それでも切実な気持ちが溢れてくる言葉。
どちらも本当のことで、読んでいてすごくグッときました。
決して綺麗なだけではないけれど、素敵な恋をしているな、と。
そんな風な印象を受けました。とても萌えます。
スナオがどんなに「好き」を言葉と態度で表していても、それを受け取ることのできない井上。
ふたりの中々繋がらない気持ちが、もどかしいのにキュンとします。
18歳になる、と言ったスナオが続けようとした言葉を物理で遮る井上、めちゃくちゃいいですね。
可愛い。いっそ女々しいです。
電子版185ページの「ぼくには致命〜」の井上の台詞と表情、本当に最高です。
年上だからなのか、井上の性格さからか、繊細で、怖がりな表情が最高にエモいです。
このページ、永久保存したい。
この先、井上がもっと歳をとった時、また彼の逃げ癖、誤魔化し癖が出るような気がして。
ふたりの行く末がとても気になるので、是非続編読みたいです…!!
高校生攻め・おじさん受けの最高峰は、「YOUNG BAD EDUCATION 」続編「YOUNG GOOD BOYFRIEND」だ!と長らく思っていましたが、この作品、かなりイイ線いってます。心理的な描写の上手さは、こちらの方が上かと思いました。この作家さまは初読みでしたが、絵が素敵です!高校生が本当にイケメンで、読んでて眼福でした。
ストーリーは序盤から中盤にかけて、とても引き込まれました。高校生のまっすぐな恋心と、揺れるセクシャリティがリアル。自分でもどうしようもない気持ちを持て余してるのが痛いほど伝わってきて、読んでる方も辛かったです。大人の受けの方も、こんな若い子受け入れられないよね〜という気持ちがよくわかる。
が、ラストが唐突すぎて…え?大人になってる?…なんかすんなりくっついてハピエンになってる…?
特定の購入先でこのラストの先が補足されてるとのことですが、読めなかった読者にとってはこれがラストなわけで。ラストが駆け足でなければ神作品だったと思うと本当に惜しい!と、Rentaでの購入を真剣に考えてしまう良作でした。
すっっっごく好きでした!!!
「私の愛したツバメ」既読で、雰囲気が好きでしたが、こちらは更に好き!!ストーリーも、顔の描き分けも好き。
報われない恋愛好きには堪らない展開だけど、連載で読んでたら最終話で「そう終わるか〜」とはなっていたと思います。たとえそれでも神評価ですけれど。むしろ描き下ろし部分が蛇足という人もいるかもしれない。
ズルい大人だなぁ。最後まで断った井上は褒めるに値するかと一瞬思い、しかし最初にちょっかい出したのは井上だと思い直す。
すれてるかのようで、純粋すぎるほど純粋なスナオ(そういえば名前も素直くんなんだよな)が可愛い。まさに愛すべき存在。
先達のレビュー拝見してRentaで買えば良かったなぁと…
左手薬指の指輪の下、隠すように付けられた噛み痕。
それを偶然にでも発見してしまったら…
好奇心旺盛な高校生男子、どうしたって気になってしまうし
色々と考えて妄想してしまっても不思議ではない。
スナオと井上の出会いは日常的で、誰にでもあり得てしまいそうなところが読んでいてとてもドキドキしました。
スナオのその視線に気付いていた井上が
軽くからかうつもりでキスをしたことで
同じバスに乗っているただの乗客同士から関係は変わっていって。
でもなかなか気持ちは交わらないもどかしさ…。
井上に対する気持ちをすんなり認められないスナオと敢えて真っ直ぐ受け止めてあげない井上のやり取りがもどかしくて切なかった。
高校生と一回りも上の大人の恋って難しいもんなんだなー、と
現実を突き付けられた感じがしました。
なので、描き下ろしがなければ
すごくモヤモヤして切ないお話のままだったので
その後のふたりとスナオの執着を見れて本当に良かったです。
高校生とリーマンの執着系です。細かい人物描写があるわけではありません。バスで見かける薬指に噛み跡があるリーマンに興味をもち、妄想であれやこれや考え気になって気になって頭から離れない!!ってなりお話が進んでいきます。
相手のことをよく知らないまま、気になる、どうしても考えてしまう、という気持ちを持ち続けるのって、逆にすごいピュアだなと感じました。
本番行為は描かれていないので、エロ重視のかたには不向きかもしれません。でも妄想でおっけーてかたや、後に残る感じが好きなかたは楽しめるはずです!
この二人のキャラクター造形がとっても良いです。すらっとした大人と可愛い高校生で、細目と黒目がち、後ろに流した髪と伸ばした黒髪。
ヤクザみたいなキツい目つきの井上の、スナオの妄想の中での色っぽさがすごい…!しかも噛み跡の残る指の細さが綺麗なんですよね。
しかしキスは強引過ぎたなぁ。
スナオが大人の色気に釣られただけ、欲求不満なだけなのか…?からの、井上のあの目に見とめられたかった、忘れられなかったと恋を自覚するのが良いです。
井上の高校生を相手にした葛藤も短過ぎず、表情や台詞を中心として細部まで描き過ぎないのが良かったです。少年に恋して惨めになる大人の図が好きで…
「ぞっとする」という台詞の背景は知りたかったですが。
絶頂の青さと、それを失った大人の儚さがどちらもどうしようもなくて、その隔たりがすごく良いです。
キスの描き方は音が聴こえてくるくらい良かったのですが、や〜〜あれだけ妄想しといてエロが少なくてそこはがっかりだよと言いたい。切ない終わりなのは仕様で仕方ないのですが、カタルシスがほとんどない。
Renta!さん限定の書き下ろしをお勧めします。が、書き下ろしが無くては物足りない(作者としてはそういう気持ちを持たれるのは不本意なのかもしれませんが)、限定書き下ろしで買わせるようなやり方はあまり好きではないです。
通学・通勤バスで一緒になる二人という時点ですでに妄想膨らみますけど
リーマンの指に噛み痕は生々しくて気になって当然ですね。
それだけじゃなくバイト先の居酒屋に客でいたら驚くし
運命かと思っちゃうじゃないの…。
しかも酔ってるからってキスされたら頭の中がリーマンでいっぱいになってしまう。
ずるい大人の男に恋して振り回されてツラいスナオと
イケメンDKが可愛い反応するからかまいたくなった井上、
リアルな駆け引きがある意味しんどかったです。
恋だと認めたくなくて「ヘンタイ」とか「死ね」とかスナオが言ってしまうのは
若さゆえかもしれませんが人前で大声で言ったらイカンよな…。
精一杯の虚勢かもしれないけど、そこが気になってしまいました。
ただ、考えたくなくてもどうしても井上の事を考えてしまって
「オレの何がダメなの」と泣くシーンはかなりグッときました。
どんなに可愛い女の子が彼女になっても必死な気持ちになるのは井上だけで
でもそれを本人に否定されたらキツイ。
“恋じゃなかった”と言い聞かせて離れてみてもやっぱり恋だったね。
井上はやっぱりずるかったけど
大人の顔を張り付けたままではいられなかったのが萌えました。
自分も好きなのに、まぶしい高校生の未来を思って最後に振ったのは勇気がいっただろうな。
でもそれで終わらない恋で良かった。
描き下ろしで報われた気がします。
萌×2寄りの萌で。
主人公は高校生。
電車でいつもみかけるサラリーマンが、薬指の下にチラリと見せる噛み痕に欲情している。
そんなところから始まる官能的な作品です。
大人のサラリーマンだけど、少し高校生に振り回されて揺れるところとか、子供なだけに何も出来ないことにいらだちを募らせる高校生がリアルに描かれていて、よかったです。
ラストもリアルっぽく、お互い少しは気持ちがあるかもしれない、と匂わせながらも、年齢、立場の違いで別れていく、そんな雰囲気のある作品でした。
描き下ろしの6年後で、読者にとっては少しだけカタルシス。