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Intimite
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
画廊を経営している和楽が、仕事で訪れた高校で一対の絵画に出会い、惚れ込んだところからこの物語が始まります。描いたのは卒業生の足往群(あゆき・ぐん)。名前は突き止めたけれどそこからどうしても本人に辿れない。探して探して、その後偶然が偶然を呼び本人に遭遇、そこから群にとってはシンデレラストーリーが展開。和楽に見出され、住むところとアトリエが提供され、スケッチがすぐに売れ、美術館での鑑賞に和楽のレクチャー付き、ギャラリーで図録が見放題、インスピレーションを得て作品を次々仕上げて個展を開催そしてほとんどの作品が売れて成功、とトントン拍子です。
冗談のように話がうまく運ぶサクセスストーリーは、和楽側からも群側からも小気味よく、読書に弾みが付きページがすいすい進みます。
和楽の美術に関する豊富な知識も、それを丸呑みで吸い込んで糧にしていく群の様子も分かりやすいし、こちらも勉強になって面白かったです。
問題と思うのは、BLという点でした。
要素はたくさんあります。10歳離れた歳の差、惚れ込んだ作品、前述のとおりシンデレラストーリー、経済的な支援、美術知識が無垢な作家に美術史や概論を教え諭す光源氏的な立ち位置、他人を入れない和楽の自宅に(不可抗力とはいえ寝室とバスルーム)立ち入ったり、和楽のセフレに嫉妬したり、その他諸々。
なのに、恋愛に結びつかない。
中盤まではぐるぐるしていてもいいんです。恋愛なのかどうなのか、自分の気持ちが分からない、ということもあるでしょう。特に和楽の場合、感性や好みという点と、これは本物だ売れる育つという点が並行しているので、年の差もあるし、一歩引いてしまうのは分かります。
だからこそ、年下である群がぐいぐい行ってもよかったと思うのですが、キャラクターの故かそっち方面に疎いようで非常に頼りない。
一度離れて再会した終盤こそ、この200ページを取り戻す勢いで思い切り恋愛してもらってもよかったのですが、そうもならず、非常に消化不良に感じました。(別にエッチが少ないとかそういうことじゃないです)
読書自体は楽しく、なのにこの評価は辛いなと自分でも思いますが、「萌」という一字を思えば真ん中になります。メインキャラ2人のほか、登場人物は皆好感度が高く、よかったです。
ひつじの鍵のスピンオフです。
前作で羊に振られてしまった親友和楽と、一家を支えるお兄ちゃんな群のお話。
和楽は31歳。ギャラリーで働く絵画オタク。
仕事で訪れた高校で、強烈に惹かれる絵と出会う事から始まります。
あらゆることをしながらその絵を描いた人物に会いたい!と仲間もヒくほどの情熱を注ぐ中、宅配のお兄さんの21歳の群と出会う事に。
そこから、画家として群を育てていく和楽と、子供っぽさを残しながら和楽を慕う群。
誰にでもフラットで低体温な和楽が、群に見せた感情にキュンとしました。綺麗なお兄さんなのに、幼い仕草で可愛いのです…。そして、10歳ほど歳下の群の、若い故の素直さやパワーが愛おしい!歳下攻が好きな人には、堪らない攻かと…!
ある高校に飾られた絵に惚れ込み、作である『足住 群』を探す和楽。
探すと言いながらもどう動いていいのか苦悩しているときに、偶然足住 群と出会う。
今でも絵を描き続けているという群を自分の仕事場の3階に住まわせ、群の絵を売る。自分が惚れ込んだ絵を描く群と仕事の延長で一緒にいるようになるが、いつもと何かが違う。。。心地よさを感じながら、踏み込んではいけないと自分を止める和楽。
初対面で身体の関係?!と思いましたが、そこは群との仕事の関係を崩したくない和楽。中々読者の予想通りにはいかず、またそこも良いです。
様々な絵画が登場するので、どんな絵なのか調べながら読みました。
こんなにゆったりとした気持ちで読むことができる一穂先生の作品が好きです。
『ひつじの鍵』の羊も出てきます。スピンオフです。
できたら、前作も読んでからだと、より深く物語に入り込めると思います。
「ひつじの鍵」のスピンオフ
前作で不憫ポジだった和楽のお話
「アンティミテ」単品での
素晴らしさは
他のレビューに譲るとして
語りたいのは
「ひつじの鍵」と
「アンティミテ」連作での素晴らしさ
まさに
作中画の「朝景」「夕景」
双主人公
ともに柔軟性をもって
自分を守る子
故の葛藤という
共通点がありながら
方や若さが助く動
方や老生した故の静だったり
恋人の年齢だったり
えっちの表現の頻度だったり内容でもそう
そもそも「ひつじ」の時点でも
羊の似て非なる対比として
とても効果的だった和楽
一作一作の素晴らしさは
言うまでもなく
両作を読んだ直後のとてもよかったなっていう
絶頂を超えた後
賢者タイムに入って
2作を俯瞰で見た時に見える
双方の対比構造に気づくと
改めてページをめくって
ここもか!
そういえばここもだな!って
確認したくてたまならくなる
秀作が傑作に昇華する感じを
ぜひ2冊とも読んで体験して欲しい
繰り返しになりますが
単品で読んでもとても素晴らしいと思います
「ひつじの鍵」のスピンオフとは気付かないまま購入。
途中で羊が登場してから、うっすらと、もしかしてこれは何かのスピンオフかもと気付いた次第なので、「ひつじの鍵」未読でも全く問題なく読めます。
そして、おもしろかった。
自分の力でギャラリーを切り盛りしている和楽、仕事も順調で楽しいし、恋人はいなくてもセックスライフはそれなりにうまくいっている。
そんな、しっかり大人している和楽が、偶然、群の絵に出合い、さらに奇跡的な偶然で本人と出会って、その興奮と高揚がそのまま恋に!
なんて、お話は、そう簡単には恋愛一直線には進みません。
自分の中の恋心から目をそらそうとしていた和楽が、ただ単純な「好き、だから一緒にいたい」へと踏み出すまでのハラハラを楽しんでください。
セルフツッコミ
それにしても、最後まで結局「足往群」の読み方が覚えられなかった。
一発で間違いようのない珍しい苗字ってことで「足往」と名付けられたのだろうけど、読めない苗字が最後まで地味にストレスだったので、評価もう一つ落としたかったくらい。
『ひつじの鍵』のスピンオフ作品
作家買いしている作者様なので内容の確認もせず購入したら主人公の和楽に覚えがありました。
あーあの高校生の時主人公の男の子に失恋したあの子ねと。
うんうん確かのその後の彼の新たなコイバナ読みたいです。
前作を知らなくても楽しめますしわからない部分は全くありませんが、高校生の頃のピュアな初恋の思い出を知っていると人となりを一層理解できますし「あの子がねえ…」とちょっと懐かしいような気持ちになれます。
和楽ママの押しの強さに負けてしまう優しさが好きです。
父親の釣果の鯛を一方的に送られて、それでもネット動画を見て頑張って作った昆布締めやら西京漬がやけに美味しそうで分けてくれないかなあと指をくわえてました。
群の描いた絵の描写が生き生きとしてどんなに素敵か語る和楽の言葉に見てみたと切望しました。
また、舞台になっている土地やお店が知っているところだったので一層親しみが持てて、あそこであの二人が…と妄想する楽しみもありました。
一穂ミチ先生の文章が好きだな~としみじみしました。
スピンオフですが単品で読めます。
私はひつじの鍵の方は頭では萌えるけど心ではピンと来なかったので、今回もどうかなぁと思いながら読みましたがどちゃくそ萌えてしまいました。
読み終わるとアンティミテというタイトルが沁みます。
「かつてない親密」「親密になりにいく」といった言葉が沁みて沁みて、あ~好きだなぁと思いました。
BL的な萌はもちろんなんですが、文章の気持ちよさがハマる感じというか。
受けの和楽くんが受けなんですがめちゃめちゃ攻めなので、しびれます。好き。(これは雪よ林檎の香のごとくの志緒くんが受けだけど攻めなのと同じ図かと)
攻め目線だったらとんでもないことが起きてるなぁと想像して笑ってしまうので、攻め目線でもこの話を読んでみたい気持ちです。突然自分の絵を好いてくれるスーパーパトロンが現れた!ですもん。攻めのシンデレラストーリーでもあるような、ないような…。シンデレラの攻めと王子様の受けだと思います。
私は和楽君がかわいくてしかたないです。和楽くんが攻めの群の絵を手に入れて嬉しさでぐるぐる回るところとか可愛いすぎてどうしようかと。
若干のメタ的言葉とか、時勢の言葉が多い気がするので、「今」読んでよかったなぁと思います。
(ポケベルが携帯になって携帯がスマホになってメールからLINEになって…みたいな時代の感じが)
自分と同じ時間に起きている出来事に思えて、同じ世界のどこかに和楽のギャラリーと群の絵がある気がする余韻に浸って、読後しばらく楽しかったです。
余談ですが、一穂ミチ先生が同人誌で後日談的小話を出されてますが、そちらもラブラブで良かったです。
一穂ビギナーで”羊”未読です。作家買いではありますが、そもそもタイトルが色っぽくて気になってました。BLもアートも大好物なのでめちゃくちゃ楽しい読書でした。そしてやはり”羊が読みたくなったので、これから読む予定です!
出会いのテンポが素敵です。ギャラリストの和楽が仕事先で偶然見かけた絵に一目惚れして、その作者に意外なところから辿り着くまで、どこから彼が登場するんだろう?とワクワクしながら物語に引きこまれてました。ギャラリスト、アーティスト、キュレータ、コレクター、、アート業界に生息する人々のお仕事の描写が丁寧に緻密に描かれていて興味深かったです。一穂先生の取材力が凄いのか教養の高さなのか…”なるほど、そういう見方もあるのかぁ!”と新鮮でした。
なんとなく、一穂先生って会話のリズムが独特だなぁと思ってるのは初心者の私だけなのでしょうか。生々しいというか。そこから読み取れる心情、人物描写のバリエーションが豊富ですよね。和楽が群と出会って内面が変わっていく、今までの自分らしくない自分になっていく、軍が和楽と出会い、刺激を受け感化されどんどん才能を開花させていく、互が互いのモチベーションになっていく、理想の関係性だよなーと思いました。
あとがきに代えての”揺るぎなさ”でがすごく好きでした。フランス映画みたいな出会いが似合っちゃう学芸員・伊織さんが、どんな恋をするのか気になるので、、スピンオフ希望です。
「ひつじの鍵」スピンオフで、ひつじ〜から十数年後の設定。
前作を読んで、和楽にも幸せになって欲しい!と願っていた方も多いのではないでしょうか?
前作も素晴らしかったのですが、和楽が主人公の今作も素晴らしかったです。
こちらのシリーズは一穂作品の中では優しく甘めですね。
疲れた時に読みたくなるような、丁度良い甘さです。
和楽に対して前作で感じた「主人公の良き理解者で親友・健気な良い子」ポジションとのギャップが良い意味で良かったです。
もちろん31歳の大人ですから、高校生時代からは多少変化しているとは思いつつ、和楽ってこんな性格だったんだなと驚き。
そして受ける側になっていた事にも驚き。
しかし今作を読むと受ける側の方がしっくり来ますね。
お相手の群は、絵を描くことが大好きな青年。
才能がありながらも進学せずに働き、やや貧しい家庭環境の中でその才能を上手く発揮出来ないでいます。
しかし決して悲観的ではなく、明るくとても素直な家族思いの良い子です。
群が高校時代に描いた絵をきっかけに和楽と群が出会い、2人の環境や心情や関係に変化が生まれ、「アンティミテ」になっていく過程が1冊を通して丁寧に描かれていました。
序盤から物語に引き込まれ、途中で少しハラハラしつつもハッピーエンドで終わりを迎える…テンポとバランスが良いので読みやすく、読後感も良い。
年下に振り回される和楽も、年上に翻弄される群も大変可愛らしいです。
私は絵画には明るくないのですが、今作を読みながら作中に出て来る名作絵画はもちろん、群の描いた作品はどんな色をしているのだろう?と思わず想像してしまいました。
一穂先生の知識量の豊富さに驚きつつ、専門的な分野に関して説明臭くなく読者にも分かりやすく伝わり、なおかつ好奇心を刺激されるような描写が上手で本当に素晴らしいです。
紹介されていた絵画を見たくなった方、絶対いらっしゃいますよね?(笑)
(私は本物を見たくなりました)
心理描写も丁寧ですし、登場人物達のふとした発言が深かったり…これだから一穂作品を読むのはやめられない…と思いました。
この2人が今後どんな「アンティミテ」になっていくのかが楽しみですね。
和楽も群もプライベートはお互いに甘え甘えられ、お仕事面では今以上に活躍の幅を広げるのでしょうか。
2人の今後の山あり谷ありや、今作にも登場した前作主人公・羊カップルのその後も気になります。
年下×年上・少し変わったお仕事・甘くて優しいお話が好みの方におすすめの1冊です。
今作だけでも読めるかという思いますが、前作からの方がより楽しめるかなと思います。
年下ワンコ系の画家と年上不器用な画廊のオーナーの話
すごくよかった…
「ひつじの鍵」のスピンオフ作品なんだけど、合わせて読んでほしい
このシリーズは心の距離が変化する様子の書き方が最高
「ひつじの鍵」の主人公に気持ちを伝えることなく恋に破れた和楽(画廊のオーナー)が31歳になった頃の話
群(画家)と最初に会うのではなく、群の描いた絵と和楽が最初に出会うのがよかった
育ってきた環境も性格も全く違うけど、他人との距離感が似てる2人が親密になっていく過程が愛しすぎた
群の絵は挿絵として描かれることは無くて、和楽の言葉で伝えられるのもいいなと思った
私が想像する群の絵と他の人が読んだ時に想像する群の絵はきっと違ってて、そこが面白かった
群が和楽に描く「親密」の絵は、ふたりの関係が変わるたびに変化すると思うと熱い…
「ヒツジの鍵」で主人公だった羊が出てきたのも嬉しかった
「すごいラッキーは悩みもなくてハッピーな状態ではない」とか軽い言葉で表現するけど刺さるセリフは羊ならではだし、羊が変わらないからこそ高校時代の和楽と群と出会ってからの和楽の違いがより際立ってた
群のサインの話とかもっともっと知りたいことはあったから、今後小話とかが出てほしいなと思う
一穂ミチさんの作品はそのキャラクターの職業ならではの観点で表現されるからとても面白い…好き…