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Bon Appetit
イケメンシェフと、天涯孤独のフリーターとのお話です。
天涯孤独の葉が、人生のおわりにおいしいものを食べようとして訪れたお店で、バイトをすることになてしまい、いつしか、葉はシェフに惹かれるようになっていくというストーリーです。
BLの王道のようなお話ですが、ストーリー設定やキャラ設定がしっかりされているので、たのしくよむことができました。
不遇な「受」が、幸せになっていく様子が描かれていて、よんでいて、幸せな気持ちになれるすてきな作品だとおもいました。
ものすごく、ものすごーーく良かった。。
月村先生の作品を読むのは『ロマンス不全の僕たちは』『恋愛小説家は恋が不得意』に続き3作目なのですが、こちらの『ボナペティ!』が一番私好みでした。
とにかく不憫な葉が救われてくれ〜…!と願いながら読み、瑠可に保護され(←ちょっと表現おかしいですけど;)、体も心も文字通り救われていく様に、胸がじーんと震えました。
設定、キャラクター、月村先生の文体、木下けい子先生(←大好きです。。)のイラスト、文庫本のちょっと白っぽい?紙の色まで…全てが完全に調和していて、大切に大切に何度も読み返していきたい一作になりました。
なんといっても、受けの葉くん(の境遇)が本当に不憫で不憫で…
私自身は「その日の食費もない…」というほどの経験はしたことはないのですが。
「なんとかして稼がなきゃ!」と必死になっていた頃が自分にもあり、それを思い出して勝手に葉くんと重ねてしまい、ページ最初の方からうぐぐ…と涙を堪えながら読みました。
「ありがとう」よりも先に、いつも「ごめんなさい」が出てしまう葉くん。
幸せは勝手に転がり込んできたり、急になくなったり、自分ではどうしようもないもの、コントロールできないものだという思いから、幸せだと感じても、常にどこか不安に思ってしまう心。
そんな葉くんの考え方・心に、終盤で瑠可の言葉が新たな風を吹き込んでくれるシーン。
そうだよー!幸せは自分で選びとっていいんだよー!と、うるうるしながら一人ガクガク頷いていました。
そして年上ビストロシェフ瑠可の、さりげない気の配り方(行動も言葉選びも)の素晴らしさといったら…
大人で小粋でスマートで、読んでいて本当にうっとりしました。
これぞスパダリ様・:*+.
作品のタイトルどおり、瑠可の作る美味しい料理と、幸せな毎日を、これからもずっとずーっと”召し上がれ!”と葉くんに言いたい。
はぁ…甘く幸せなこの気分を噛み締めて、今夜は心地よく眠れそうです。
Bon appétit!、
「appetit(食欲)」なので、「良い食欲」=「たらふく食らえ」という意味。
食欲に溢れている人に対して使う「召し上がれ」で、フランスの上流階級では下品だと嫌って使わないそう。
花井瑠可:ビストロ・ルカの美貌のオーナー、実はゲイ。
花井瑠偉:心臓病で亡くなった瑠可の弟。葉に似ていた。
有村 葉:19歳,父が病死。中卒で就職して以来ずっと不幸続き。
田畑 由麻:瑠可の幼馴染、産休に入る。
高橋健太郎:アルバイトの大学生。
大和:瑠可の元彼、ビストロの常連客。
・・作品の紹介文が、凄く哀れっぽい。
葉は自殺を決意。「最後の晩餐」の為に瑠可の店に入る、
でも食べる前に栄養失調で失神、料理の支払いは所持金不足で出来ない。
家賃延滞で大家に強制退去をされていた。
訳ありの葉を、瑠可は強引に住み込みのバイトとして雇い入れる。
最初は戸惑っていた葉は、瑠可の亡くなった弟の事を知り、
受けた親切を無駄にしたくないと、瑠可の為に生きる=死ぬことを止めることにする。
瑠可は、店をのぞき込む痩せた葉が、ずっと気になっていた。
美味しい食べ物で太らせて、食べごろになった葉の心を手に入れる。
本当に死にたい人は、最後の晩餐を思いつかない。
葉は、心では諦めても、本能で「生きたい」と思っていたんだと思う。
ハピエン。
作品の中で主人公葉くんの恋を友人が「おとぎ話のような」と例えているけど、確かにそうだなと思いました。
スタートはなんでこの子がこんなに不幸なの?
不幸は不幸を読んでしまうものなのかなと思うくらい。栄養失調状態で、この子が本当に素敵な受け様になれるのか心配したくらいです。
無事に攻め様と出会ったあとは少しずつ健康になり幸せになっていくところや、全ての人に感謝したりする所がすごく純粋でおとぎ話のようだなって思います。
幸せが続いて不安が付きまとう気持ち、よく分かります。今まで不幸だった分、余計に不安だったんじゃないかな。
おとぎ話のように読後感が凄くいい。幸せな気持ちになれます。
月村先生のお話には木下先生のイラストが良くお似合いです。さらに温かい気持ちにしてくれました。
葉くんには、もっと幸せになってもらいたいですね。
帯にある「このBLがやばい2019年度版 BL小説ランキング2位」をみて、期待して読みました。
たしかに、瑠可(攻)がつくる美味しそうな料理、ビストロの優しいスタッフ、葉(受)に対して優しく接する瑠可など、気持ちがあたたかくなる部分もたくさんあり、最後はハッピーエンドでホッとしましたが…。
しかしながら、それ以上に、天涯孤独で貧乏で、それなのにあるトラブルでバイトをクビになってしまい、あまりにも不幸だらけな葉が可哀想すぎて、読むのがしんどくなってしまいました…。
ずっと憧れだった瑠可のビストロで人生最後の食事をしようと決意して店に入ったものの、全財産でも食事代が足りず、挙げ句の果てに栄養失調で倒れてしまい…。
この辺りで、葉の惨めな気持ちが伝わってきて、読んでいると苦しくなってしまいました。
皆さんおっしゃるように、素敵な作品です。
だけども、心が疲れているときに読むのは向いていないかも…と、私は感じてしまいました。
人生の終わりに食べ物の施しに救われる話というのはいくらでも泣けるのです。
このお話自体も登場人物たちの言動もシンプルながらおいしい料理のように優しく、幸せな気分になりました。
もとから主人公の葉くんは感性が良く素直で、不幸に生きてきた疲弊や自虐的な思考が、食べ物で変わる体型と同時に、出会った人々によって考え方や哲学のようなものが豊かになるのがポジティブで良いです。
それでも惹かれた瑠可にはいじらしく好きと言えずグルグルする展開はとっても美味しい…
窓を覗く男の子(葉)が可愛いと思っていた瑠可、いつも自分の作った料理を涙をこらえて食べる葉はとても愛おしく、痛々しくも可愛かっただろうなと思います。
瑠可のプレゼント内容は理由を打ち明けられてもオイオイと突っ込むしかないですが…笑
行為シーンは恥ずかしがりで大好きな瑠可に感じ過ぎていきすぎる葉が可愛すぎて滾りました。
挿絵、もっと体型や顔つきの差を出して欲しかったです。
ごめんなさいと連呼する葉。私は葉ほどの不幸はないけれど、この自己肯定感の低い考え方はかなり似ているものを持っています。
実際に似たようなことを言った経験もあったので、それが痛いほど共感できて泣きながら読みました。
葉が優しく受け入れられ、また新しい考え方(自分で選択するということ)を与えられていくことは大切な人が出来ることと同じくらい、生きていく上で重要です。
心底優しいお話に、読んでいるこちらも心を解された気分になりました。
買ったままずっと読んでいなかった作品です。
読み始めてみると、受け・葉の境遇が辛過ぎて、初っ端から涙が出てしまいました。
中卒でバイトを転々とし、雇い主には蔑まれ、怪我をして不当に解雇される。
日々の食事にも困るほど貧しく、菓子パンは高価だから主食は食パンて……
あまりにも不憫すぎやろ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
現代社会でこれはないよ……
月収十万未満で家賃4万五千円てーー生活保護の方がイイよ。
あまりの救いのなさに涙が出て、ページがめくれなかった……
人生を諦め、最期に憧れのフランス料理屋に入るのですが、
そこで運命の相手ともいえる瑠可と出会います。
結論から言うと、瑠可はずっとバイトに行く葉を見て気にかけていました。
そして、葉を雇って店の上に住まわせます。
ここから葉の人生が一転し、優しい人々に囲まれた穏やかな日々が始まります。
何もかもが初めての葉は可愛く、瑠可が葉を心底可愛がっているのが伝わってきます^^
でも、葉がネガティブ過ぎる。
多くを望んだら、幸せが減ってしまうと思っています。
でも、それって葉が悪いわけじゃないと思うんです。
もう染み付いたもので、幸せに慣れてなさすぎる。
優しさに慣れてなさすぎる。
わたし、いつも思うんですけど、裕福な人ほど優しい。
友だちも知人も皆んなそう。
余裕がある人ほど優しいんです(偏見かもですけど)
だから、きっと葉の周りには心が狭くて優しくない人が多かったんだろうなと思うんです。
そんな後ろ向きな葉に、美味しい食べ物と優しさと愛情を注いでいくゲイの瑠可。
瑠可がとってもいい人なんだけど、葉の事を自分なしでいられない様に甘やかしてる?なんで思いました^^;
部屋を与えて、ナチュラルに自分から離れないようにしてるように感じました。
まぁ、それが功を奏するんですけどね。
とっても優しくていい男なんですけどね。
で、葉も瑠可を好きになって、両想いハッピーエンドです♡
後半はふたりの沖縄旅行編ですが、お互いに気を使いすぎてるんだよね。
なんかギクシャクしていた関係を、最後の最後に修復します。
不憫な境遇で生きてきた葉でしたが、瑠可に出会って変わっていく。
だから、不憫受けではないんだろうな。
意外とHが好きそうな葉も、結構ねちっこそうな瑠可も良かったと思います!
薄幸不憫受けが、愛情深い攻めと出会って救われるというお話で、こういうの好きなはずなんだけど、なんかピンとこなかったです……。
そういえば趣味が似てる腐友さんから「受けは好き嫌いが分かれるかも…」と結構前に感想を聞いてたんですね。
さて、私はどうかなぁと思いながら読んだのだけど、私もさほどハマらなかった……。
受けの葉の後ろ向きな思考回路が読んでて気の毒で、そして歯がゆくてたまらなくなっちゃうんですよね。あまりにも後ろ向きすぎて。
葉はいわゆるセーフティネットから漏れてしまった子で。
なんらか救いの手はあるはずなのに、子供ゆえに無知で、そして何よりも生きていくのに必死でしかるべきところに相談する気力も時間もなく、身も心も磨り減ってしまい、自死を覚悟するまで追い詰められる。
後ろ向きな葉にイライラするのではなく、葉をこんな状況になるまで放置していた社会に対してモヤモヤしてしまいました。
(こうしてる今も、そういう若者がいるんだろうなぁというのも含めて)
こういう系のお話だと、読後は、ぐわぁ〜っっ!!良かったねぇぇ!!幸せにおなりっ!!みたいな気分になれるんだけど、なんかそこまでグッとくるものもなく……
なんでだろ……
葉に比べると攻めの瑠可の印象が微妙に薄いというか、なんか個人的に特筆する点がないように感じました。
料理上手で穏やかで優しくて美青年ですごくいい人なんだけど。
葉に比べて、なんとなくキャラがのっぺりしてるというか、一般的な王子様役どまりというか。
だからかなぁ。
そして告白時に「一生おいしいものを食べさせる」「一生大切にする」と言うんだけど、ここにキュン♡とするどころか、「一生」ってあっさり言うけど…ほんとかよ?と思ってしまった私……。
純情一途な童貞攻めとかが「い、い、一生大切にしますので付き合ってください!!」とか超不器用に告白してくるのは真実味があって萌えるんだけど。
いきなり「一生」とか言い出すキャラには思えなかったので、もうちょっと二人の愛が深まってから言ってほしかったです。
王道かな?そうだと思ってもドキドキハラハラしますね。
不遇な受け葉とキラキラ天使さまな攻め瑠可。
葉が境遇と育ちのせいか考え方が悲観的で自虐的なのは月村作品では安定の定番ですね。
今回はそれがすれ違いや互いの想いを確かめ合うのに良いエッセンスになりましたね。
葉が辛いところ、瑠可に拾われて生きる力と想像力を持つようになるところ、瑠可の弟ポジションや恩返しに頑張るところ等々泣けて泣けて仕方ありませんでした。
お互いがお互いを一番に考えて遠慮するばかりで、でもそれが思い余った時に爆発して良い結果につながり。
瑠可が葉のことを前から気になってたこと、葉にとっては光の夢の国みたいなお店で倒れてしまって助けられ、親切にされ人の善意や事情や色々知っていくこと、葉が瑠可を好きで好きで申し訳なくて苦しむところ。実は両思いで発覚の夜にそのまま…。
たくさん食べて早く大人におなりっていうのも、泣けるほど嬉しいのと大人になって欲しい理由があるのかな?との伏線とか。
あーまとまらない!
とにかくすごく良かったんです。
沖縄のバカンスも良かった。お互いの気遣いでお互いが我慢したり傷付いたりがいつまでやるの?もう話終わっちゃうよ?って最後まで続いたけど、ちゃんと腹を割ってしたいこと言いたいことを言い合って良かったです。
ネガティブ受けのネガティブさにちょっと胃もたれ気味ですが、幸せにつながって良かったです。
ただ、両思いがわかった夜にそのままエッチが早いな、いやそんなものかな?とここまでの流れからはちょっと違和感を持ちました。
レストランオーナーシェフと薄幸の少年の話。
この方のお話は受けが薄幸であることが多いと思うのですが、今作も本当に薄幸でした。
葉(受け)は中学生で天涯孤独になり、頼る所もなく、死んでないだけという状況に生きる気力もなくなり、死のうと決めたら気が楽になるという最初の状況には、可哀想で泣けました。
最後の晩餐に選んだビストロで無銭飲食した挙句倒れてしまい、それを盾にビストロオーナー・瑠可(攻め)に住み込みで雇われることになった時は、ちよっと強引で少し怖いくらいでしたが、それは葉の状況にいち早く気がついた瑠可による救いでした。
葉は無銭飲食他医療費など返さなければと一生懸命でしたが、実際には瑠可に甘やかされて、ガリガリだった身体がふっくらしていく様子が、今までで1番幸せだったのではないでしょうか。
瑠可と生活することにより、自分が世界の不幸の全部を背負ってたような気持ちから、常に幸せな人と思ってた人にも過去に何かしらあった上で今があるということを認識することも出来るようになりました。
産休に入っていた従業員の由麻の出産に立ち会ったことで、自死しようとしていた自分の間違いに気づき、自分を大切にしようと思えたことは、自分に価値を見いだせてない葉にとっては貴重な経験だったと思います。
「幸せの総量が決まっていて今不幸でも、きっといいことがある」という中学の担任の言葉が、葉を励まそうと思った言葉なのでしょうが、葉にとって足枷のようになっていて、今幸せだからこれから不幸が来るのかもと怯えてしまっていたのは逆効果になってるのが不憫でした。
そのせいもあって、ちよっとすれ違いはありますが、外側から見てる限りでは、瑠可が葉を甘やかしている話だと思います。
だだ、2人がお互い遠慮して話し合わないため、元々ネガティブ思考な葉は直ぐに悪い方へ悪い方へと考えてしまうので、2人にはちゃんと話をして欲しいと思いました。
流されるまま生きてきていて自分で選択していないから余計に不安になると指摘され、少しづつ自己主張出来るようになったのはよいことなのでこれからもその調子で頑張ってもらいたい。
全体的に甘々なはずなのに、葉のネガティブ思考のせいであまり甘く感じませんでしたが、これからは素直に瑠可の愛を信じて幸せになって欲しいです。