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友達にあんなことして――孤独なゲイの少年×男にモテる青年の不器用な恋
houkago kimieno koiwazurai
ゲイバレしたひとりぼっちのいじめられっ子七瀬が、ハチという青年に出会って彼の言葉に救われて世界が変わる物語です。
始まりは同級生に虐げられる描写に胸が痛くなりますが、ハチの笑顔に七瀬の気持ちが前向きになってゆくところに、まるで自分の気持ちも救われてゆくような感覚になりました。
施設で育ったハチにも忘れられない存在の真樹がいて、再会した真樹から側にいることを求められますが、彼の中ではすでに七瀬の存在も大きくなっていて、その七瀬からも気持ちを伝えられたハチのそれぞれに対する応え方も見所かと思います。
切なくて優しいセンチメンタル・ラブです。
真樹も本当に良いキャラだったので、彼が幸せになるところも見たいです。
思春期の心の揺れ、自身の性癖への気付きに戸惑う、小さなストーリー。
七瀬はゲイバレした事で、クラス中からイジメに遭う。
今日び、高3にもなって、こんな事でそんなにもつまらないイジメをするものか?とも思うし、
全く教師も親も介在しない。主人公である七瀬を浮き彫りにする為か、とても小さな世界の中で彼は苦しんでいる。七瀬が住まうこの街もとても狭そう。時代感も何となく古い佇まい。
けれど もしかしたら。片田舎では 人間社会はとても狭いので。
今現在だって。何処かで誰かは苦しんでいるかもしれない。そんな、とても小さな世界の物語なのだ。
タバコ屋、というのも都会では見かけなくなった。コンビニで買えるし。
まず、煙草を吸える場所が減っている。喫煙者は嫌煙される。
七瀬は通学途中にあるタバコ屋の店員、ハチを何となく気にしていた。
ハチも七瀬の視線に気付く。学校の友達とは違って、そんな七瀬を気持ち悪いと言わず、友達になろうと言ってくれた事が嬉しくて。初めて出来た友達が嬉しくて。それは恋へと変わって行く。
ハチと友達になれた事で、七瀬が常に受け身でイジメられていたのが、少しずつ強くなって成長して行くところも見られます。そう、誰か大切な人が出来る事で、人は強くもなれるのです。
そうして、強くなった七瀬は新たな社会を作って行く…。みたいな。
七瀬の幼馴染なのに、イジメ側のカズ。彼とも和解しますが、彼は彼で、自身の性癖に悩んでいるとかだったら良かったのに〜。そうでも無さそうな感じ。ゲイってそんなにか?引くほどか?っていう。
そして、施設育ちだったハチと真樹の繋がりも、意外にアッサリとしていて。
少なくとも真樹にとってハチは恋だと思うんだけど、ハチにとってはギリギリそうじゃ無い、みたいな。そのあたりはも少しタイトル通りに「恋煩い」しておいて欲しかった。
細いながらもムッチリとした二人の絡みは意外にもエロい。
いかみりん先生のPNに引っ張られてると思うけど「イカ臭い」気もしそうな位、エロい。
ムッチリとした白い肌の重なり合う、湿度や匂いまで感じられそう。
…やる事やっといてからの、「卒業するまではキスで我慢な。」には、笑いました。
いや、我慢出来んの⁈ 高校生のリビドー舐めんなっ‼︎
幼馴染のカズと和解した事で、いきなりクラスの皆んなとも仲良くなっているというのも、パタパタし過ぎでビビりますが、まぁ、カズがそれだけクラスの中心だったという事でしょう。
ハチに失恋する事で、カズとくっ付く未来も考えなくも無かったので、その方がドラマティックだったかもーなんて、思ったりもしちゃいます。
なんだかぎゅっと心が絞られるようなお話でした。切なくて辛いのですが、恋をしていくうちに明るく幸せになっていきます。
目と口がとろっとしていて、独特な表情を描かれる作家さんだと思いました。
ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー
攻めの七瀬はゲイバレして、クラス内で孤立しています。ばれるまで仲のよかった友人からのいじめをうけるように。なんだか切なくて切なくて。
いじめの最中に”人を好きになるのは悪いことなのか”と七瀬が訴える場面がありまして、胸が締め付けられました。周りが決めることじゃないのに、同性を好きというだけで気持ち悪いと言われる。多数派による理由のない少数派弾圧の縮図をみた気がします。
受けのハチは成人しているけれどどこか可愛い人。気さくさで周りの人から好かれているのがわかります。
ただ気持ちがわかりにくくて...七瀬がハチを好きになる理由は明確なんですが、ハチが七瀬を好きになる理由がよくわかりませんでした。
まあ恋は理屈じゃあない。というところで納得しています。
2人の周りも気になるところでして...七瀬の友人の本当の心とか、当て馬の真樹のその後とかいろいろと妄想しています。
男子校でゲイバレし、しかも幼馴染のカズが好きだという事もバレてしまった七瀬が、
学校でいじめられ誰とも喋らない毎日を繰り返している日々。
そんな七瀬が放課後タバコ屋の店番をしているハチを見るのが唯一の楽しみだったけど、ある日をきっかけに話すようになる。
「友達」になったハチに惹かれる七瀬だったけど、ハチと同じ施設で育った真樹が現れて一緒に暮らそうと告白。
ゲイバレして友達だった子たちからいじめられ・無視されるなか、幼馴染のカズの態度がなんともモヤットする感じでしたが、ハチに説教された後の”自分の気持ちに整理がついた”カズに納得させられました。
態度が180度変わって恋愛相談に乗るカズに、「幼馴染がゲイで自分を好き」という事実が嫌悪や否定ではなく”ただどう受け入れていいか分からなかった”感がホッコリしました。
真樹に関しては、読み終わってから帯に「元恋人」と書いてあったことにビックリしました。
あ、真樹とハチ恋人だったの???ってなっちゃいました。
初読み作家さんです。
表情豊かで雰囲気のある画が魅力的ですが、
けっこう辛い設定にドラマチックな展開が、絵空事のように感じてしまいました。
ゲイバレしてクラスでイジメにあっていた高3の七瀬が、
通学路のタバコ屋店番ハチとの出会いで、生きる楽しみを感じることができるようになる。
ハチと七瀬の出会い場面や、距離が近づいていくエピソードが上手くて、
トロっとした雰囲気のある画に、ドキドキしてしまいました。
片想いの幼馴染みカズ、七瀬をイジメていた心理も複雑ではありますが、執着からのイジメ。
ハチの介入が切っ掛けでイジメは終わりますが、散々イジメられてたのに和解したから元通りって…
いくら七瀬の気持ちがハチに向いているとしても、
見ているこちらの気持ちが追いつかないし、全然しっくりこなかった…。
まぁ七瀬が幸せそうなんでいいんですけどねぇ…。
そして、施設育ちのハチにとって、大切な存在である真樹との再会。
一緒に来ない?と真樹に誘われるハチなんですが…
真樹がすご~くステキなんで「ハチ、ついていけ~~~!」と思わず念じてしまった私><
だって、すご~~くお似合いなんですよ、この二人。
相手を忘れられない想いはハチも同じなんですが、七瀬のことを除いたとしても、
既に地域にとけこんで、自分の居場所を見つけたハチがここに残るには、充分な理由ですよね。
そして何よりも、誰かに守られるのでなく、守りたいと成長したハチは考えるようになっていた。
真樹のステキな言葉…「今の僕がこうしているのは君がいたからだよ」…最後までイイ男ですよ。
個人的にこの作品で一番好きなのが、この真樹くんでした!
七瀬を選んだハチ…この二人のHシーン、七瀬のカラダのライン、特にウエストが細くてビックリ。
ハチより細い?ショタっぽいハチの表情に負けない、女っぽい七瀬の恥らいの表情…
ネコ×ネコかと思ってしまいましたが、七瀬が攻め。
でも、事後に抱かれているのは七瀬…ケツで抱く男ハチってことなのかな…。
Renta電子特典おまけマンガ、イジメていたメンバーと卒業旅行でタチネコ談義で盛り上がる七瀬。
何だかね…イジメを軽く扱っていると思ってしまう残念さ…。
ゲイバレでイジメられてたのに、タチネコ話なんて全然内容が入ってきません。
読後感がモヤモヤしてしまう作品でした><
chikakumacoさま、コメントありがとうございます。
七瀬はカズですよね、あの状態からの二人の方が理解し合えると思えます!
そして、真樹くんが最後までイイ男でいたのがよくなかったんですよ~。
ハチに少し弱い自分を見せてごねて欲しかった…そうすればハチは揺らいだはずです。
好きな相手には、弱さを見せる強さも必要です。
ステキなオチ、ありがとうございました!
honobono さま、こんにちはー☆
あー、なんか分かります〜。真樹くん、いい男でしたよね!
私も何だかんだ言って、ハチは真樹くんを振り切れず、失恋した七瀬が
共に成長したカズと付き合う事になる、という方がオチ的に良かった気がします。初恋はほろ苦くてもいい‼︎ それも青春‼︎ ですよね。