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kare to kare no kouisyo
電子限定作品。
私は新装版で5巻になった体裁のもので読みました。かなりのボリュームです。
内容は、あるマンション(シェア系?)の1階にあるカフェに集う住民たちのあれこれ。
メイン主人公はマンションオーナーで大家の凌平。若いけど相続の財産で不労生活。
カフェ常連の翻訳家の聖人(まさと)。彼は住人ではありません。
カフェ店員の玲央と和葵(かずき)。2人はルームシェアしている。和葵はゲイ。
女性会社員の苑子、彼女のルームメイトの依里。(2人はレズビアンではない)
住人の健(たける)。
依里にストーキングしている青年・冬弥。
カフェのマスター夫婦。
凌平と聖人はセフレ関係。
しかし2人はゲイではない。なら、何故?
…の背景が色々面白い。というかひねくれてる。
凌平は、「人の彼女」にしか興味が湧かない男。寝取りが趣味なのではなく、恋人がいて輝いている女性、その輝きに惹かれる。
そしてぐいぐいアプローチし、女性が自分に傾いてくると簡単に元の恋人を裏切る女に思えて冷める、という…
こんな人いるの?イヤいるのかも…という絶妙なラインだと思う。
一方聖人は、誰も好きにならないけれどセックスがやたらしたくなる波があって、だから恋愛感情抜きのセフレだけが必要なんだけど、わかってて付き合ったはずの女性たちが結局勝手に恋愛感情を抱いてきて別れる、その繰り返し。
こっちもどうしようもない性癖。
こんな2人が、利害関係の一致的な結びつきで2人でセックスする関係になる。
こんな関係性に興味を持ったら、ぜひ読んでみてほしい。
登場人物たちのモノローグとかが、なんとも抽象的だったりプチ哲学的だったり。
頭でっかちな文藝の薫りもするけど、私はかなり面白く読みました。
和葵x玲央のCPはデザート的に甘く、ひんやりした健も不思議な魅力がある。
賃貸マンションの家主と住人をめぐる群像劇。
中心となるのは、クズの大家とセフレの聖人。誰にも本気にならないけど適当に付き合う大家の凌平。同じような聖人。
住人はカフェに集う。そこのバイトくんどうしのさわやかカップルの恋も描かれる。これは一番わかりやすいパターン。ワンコな和葵とウブ変人の玲央。
他に、いい子の冬弥と感情の起伏がない健や、お話を回す役どころの女性達二人も登場。
爽やかカップルを除けば全体にめんどくさい人が多く、あれこれぐちぐち考えている独白の文字数が多い。