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itoshisa wa mune ni kiezu
口にすると不老不死になる人魚の肉を食べてしまった青年と、その青年の出逢ってきた人々のオムニバス。全三話。
最初の単行本タイトルにもなっている
【愛しさは胸に消えず】は、
階段から落ちて一時的に記憶喪失になった八尋は、大学の事や友人の事は思い出せたが、事故当時目の前にいた緑の事だけは思い出せずにいたけど、彼を好きだったことだけは覚えていないけど分かる。。。
友人と名乗り「同居していた」と話す理鳥の事だけが思い出せない違和感と、大学の友人たちから「お前は一人暮らしだったはず」と言われるちょっとした引っ掛かり・・・。
読んでいて、お話の全体がなかなか見えてこず少し難しく感じてしまっていましたが、
このお話はぜひこの単行本を最後まで読んだ後にもう一度読み直した方がおススメです。
【秘して名もなき】
二話目は、多分大正時代。
浜辺に打ち上げられた緑を助けた翻訳家の遠海と、遠海の学生時代からの友人藤江のお話。
学生時代遠海が想いを寄せていた押谷に緑が似ていることで、緑を家に住まわせ面倒を見る遠海。
藤江はそれをあまりよくは思っておらず、ある日遠海と無理心中を図る。
しかし、緑を二人で助けた際に身元の分かる物を探していた藤江は、緑が所持していた人魚の肉を何かわからずかじっていた為遠海と一緒に死ぬことが出来なかった。
このお話はもぉ~ただただ切ない!!
藤江の思いも遠海の思いも何もかもがうまくかみ合わないもどかしさと切なさ。
このお話は描き下ろしにて【藤江の夢】が後ろに3ページ収録されていますがこちらはたった3ページに詰め込まれた想いに泣いてしまいました。
【鳴かないことり】
三話目は、時代は昭和。
春彦は幼い頃に親を亡くし父親の戦友に引き取られ一雪の義兄となる。
大人になり、病弱で家に篭る春彦と軍人の一雪、二人のもどかしい両片想いがこれまた切なかったです。
自分が一雪を不幸にしてしまうと自分を責めてる際に、大事にしていた小鳥のオルゴールを投げちゃうんですがここで鳴くオルゴールの『鳥』に胸がギュっとなっちゃいました!
全体的にとにかく切なかったです!!
一話目・三話目も、普通に良かったのですが「人魚の肉」に振り回された二話の切なさはハンパなかったです。
ハピエン大好きな私ですがこのお話はハマっちゃいました。
4年前のコミックスで、『仕事をセーブする』みたいなことを言っていたので、まさか新刊が出るとは思わず、発売がとても楽しみでした。
お話は、不老不死になれる人魚の肉を食べた3カップルの物語で、短編なんだけど、それぞれのストーリーが繋がっています。
最初は話が見えずにモヤモヤしますが、物語が進むにつれて、だんだんと繋がって、分からなかった謎が解けていって、どんどん話に引き込まれていきます。
おまけに、切ないお話がお得意の作家さんなので、不老不死の悲しさや、すれ違う想いにキュンキュンします。
バッドエンドは苦手なので、2話目の結末は悲しすぎるけど、それでも3カップルの物語それぞれに萌えました。
今回のような、梅太郎さんの切なくて胸にグッとくるストーリーが大好きなので、ずっと描き続けてほしいです。