月村奎さんのレビュー一覧

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

教訓があった

「うん。毎朝、そこの窓から下を見ると、大町が膝をかかえて俯いてるのが見えて、いったい何を落ち込んでるんだろうと思って。一緒に昼飯でも食べながら、訊いてみようと思ってたんだけど、単なる植物観察だったんだな。」


家族に恵まれず施設で育った主人公と、隣にいて手を繋ぎ話しかけてくれていた転校生との再会のお話。派手な出来事の起こらない、食事や季節や植物など日常に恋が展開していくのを落ち着いて読む一…

1

ボナペティ! 小説

月村奎  木下けい子 

Bon appétit!

Bon appétit!、
「appetit(食欲)」なので、「良い食欲」=「たらふく食らえ」という意味。
食欲に溢れている人に対して使う「召し上がれ」で、フランスの上流階級では下品だと嫌って使わないそう。

花井瑠可:ビストロ・ルカの美貌のオーナー、実はゲイ。 
花井瑠偉:心臓病で亡くなった瑠可の弟。葉に似ていた。

有村 葉:19歳,父が病死。中卒で就職して以来ずっと不幸続き。

1

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

菫に込めた意味

タイトルの「すみれ」は、野草の和スミレの事。
踏むと、はんなり薫る、道端に咲く花。
 別名  「墨入れ」「相撲取草」「マンジュリカ」
 花言葉は  「謙虚」「誠実」「小さな幸せ」

そして、この本の紹介文は、「初恋は実らない。花すら咲かない。だから再会なんてしたくなかった――。」
・・どうして、タイトルに「すみれ」を入れたのかな・・と興味を持って購読。

冒頭は、金子みすずの詩 「…

0

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

地味だけど琴線に触れる内容 感動した

印象的な表紙の絵は、克己。

1997発刊 ヒーリング・ロマンス ⇒ 2004年に短編を追加して再編刊、
レビュー評価が高いので、古い作品だけど読んで、ジンワリ感動しました。

官能シーン無し。
テーマは、愛と絆。
親を失った智朗や、登場人物全部が夫々が持っているトラウマを癒す処方箋。
誰かのために生きる、絆=生きる甲斐を見つける話。 心理描写重点。

★同じ事象でも、角度を変…

3

ビター・スイート・レシピ 小説

月村奎  佐倉ハイジ 

手芸男子

立て続けに月村作品を読み返している最中で、「耳から恋に落ちていく」→「ツァイガルニクの恋の沼」→「ビター・スイート・レシピ」という順で読んできましたが……。
やっぱり月村さんの描く手芸orお料理男子って好きだなーと思いました。
(そして攻めがその趣味を否定せず、いいじゃん!!と言ってくれるの超大事。「嫌よ嫌よも好きのうち? 」も受けが手芸男子だけど、攻めがそれをバカにしてるのでアウト。)

2

Release 小説

月村奎  梧桐あさ 

両片思いだったとは

最初、教師に悪戯されてトラウマを背負った安西の接触恐怖症を乗り越えさせる…というようなストーリーだと思いながら読んでました。

時間はゆっくり流れて行くので、奥村と安西、喜多村と森、この四人のおりなす田舎の日常にゆっくりと安西の心も外へ出せるようになり…そして喜多村の森への感情とその背景を聞いて、根幹に自分と同じ自己否定を見つけます。
その背景は…コレまたややこしい事情で、それがために森とう…

0

ロマンス不全の僕たちは 小説

月村奎  苑生 

しあわせなおはなし

初めての作家様です。
あらすじと絵柄に惹かれて購入しました。

伝えるつもりのない片思いってすごく好きなんです。
伝えるつもりはないのに、どうやったらそれが相手に伝わるんだろう?って
そこにすごく興味があって、付き合うまでの片思いの切なさも好きなんです。

今回、美容師の昂大と遠藤のお話なのですが、
必死に気持ちを隠す昂大に、
サラッとばらしちゃう遠藤がすごく良かったです…!

0

ロマンス不全の僕たちは 小説

月村奎  苑生 

二人のやり取り楽しすぎ

ああ言えばこう言うな感じの漫才みたいな二人のやり取りが終始楽しい。
ほんと絡みシーンですら終始コミカルとか、どんなよ 笑
ケンカップル好きなので、めちゃツボなカプでした~

から回る昂大かわいい。てゆかなんか愛しい、絶対幸せになってほしい。そう思うのは実は結構悲しい過去を自分なりに一生懸命受け止めて頑張ってきた背景があったからだなと思った。
ツンしかないと思いきや全部デレ(自称)の実は溺…

3

きみに言えない秘密がある 小説

月村奎  サマミヤアカザ 

ほっこり温かい

大企業の御曹司の蒼士。
明日真は天涯孤独。
明日真は蒼士のことが8年間好きだけど
同性なこと、身分差の違いから好きだという気持ちを押し殺しています。
ずっと一緒にいられるとは思ってないけど、蒼士の大学卒業までは…と言う気持ちで同居している明日真。

この設定だけですごく切なくて胸がぎゅっとしました。
でも割と早めにくっついてくれるし、
蒼士の執着心がすごいので安心して読むことができ…

0

Release 小説

月村奎  松尾マアタ 

荒治療すぎて残念

kindle unlimitedにて
エリート街道を進みながらも合わない営業職に痩せ細り人との接触に嫌悪する受けと、地元喫茶店勤めの攻めの話。
「きみはまだ恋を知らない」同様性嫌悪を持つ人が、どんな風に癒され、立ち直り生きるのかが知りたかったのですが、こちらも同様にそこが疎かにされがちで残念でした…
触れられるだけで反応してしまうのに告白してすぐグイッと腕をつかみ、衣服を脱いでetc即物的と…

0
PAGE TOP