碧雲
驚きの展開に思わずそう来たか、と唸ってしまうような下巻でした。正直上巻も要素が盛り沢山で下巻はもっと穏やかに展開するようになっていくだろうと思っていたので、下巻でも勢いが止まらず秒速で物語が駆け抜けていったような印象です。悠二とコウの関係性の変化についていく余裕をもたせてもらえなかった感じ。せめて3巻くらいの長さにするか、要素を減らすかした方が私にはしっくり来たと思います。
近親相姦自体…
受けのコウがボクサーをやっていて最初は性格が明るそうで飄々としたキャラに見えるんですが、読み進めていく内にえっ?と驚くような展開になり、彼の印象がどんどん変わっていきます。良い奴そうだったのに案外初対面に対しても辛辣だったり、悠二の父親と関係があったり、痛いと興奮するドMだったり。正直、心も通い合っていない状態の悠二とコウの情事にはまだ萌えないし、水瀬父との関係を仄めかされ萎えたくらいです。でも…
芸能人である龍が最初は世慣れていて男相手でも女相手でも扱いが上手そうな雰囲気を出していたので、2人が心を通わせられるようになるまで時間がかかりそうだなと思いました。が、案外龍は純情で、芸能界に染まっていないんですよね。このギャップが良かったです。俳優として向上心は持ちながら、自分のプライベートに関してはとても一般的な感覚を持っている。そこが真夏斗と合ったのかなぁと。逆に言えば2人に都合が良過ぎて…