笠井あゆみさんのレビュー一覧

3月22日、花束を捧げよ 下 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

一生ものの日々

上巻があまりにもおもしろかったものですから、下巻への期待値がドカンと上がった状態で手に取った今作。
発売までのひと月をこんなにも長く感じたのはいつぶりでしょうか。
450P超の厚みがある文庫だというのに、ひとたびページをめくればあっという間にあとがきまで読み終えてしまうんですね。
それくらい没入して読める小中先生の確かな文章力に圧巻です。

上巻の終わりが終わりだっただけに、上巻と下巻で…

12

僕たちは昨日まで死んでいた 小説

中原一也  笠井あゆみ 

”擬態”からの救済と再生の物語

キャラ文庫さんのフェアに合わせて(特典のクリアカードが欲しくて…)、中原一也先生作品の中で未読だったこちらを購入、読んでみました。

”家族の死”をテーマにした、苦しく切ない内容。
でもその奥深さと面白さにページをめくる手が止められず、一気読み。さすが中原先生だなあ、と感嘆せずにはいられない、深みのある内容です。

攻め受け共に不幸で暗い背景を持っており、今でもその影に苦しめられている設…

1

3月22日、花束を捧げよ 下 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

DKのキュンを求めてる人に贈りたい下巻

上巻は序章に過ぎなかった…。下巻のタイムリープの謎解きとDKらしい恋愛要素にキュンキュンです。攻めも受けも良いんだ…。

上下巻で、下巻が分厚いですが怯まないで〜。小中作品なので安定して読みやすく、しっかり面白いです。

上巻で苦しくなるくらい何度もタイムリープを繰り返したけど、下巻は最後のタイムリープ回。海路の頑張りによって理想的展開で海路、蓮、光一の3人の関係性にも変化が出てきます。

8

3月22日、花束を捧げよ 下 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

タイムリープラブの、その結末。冗談じゃなく本気で震えた

何一つとして文句なし、完璧だ…!!と、雄叫び上げながら手足バタバタ、床ゴロゴロしたいほどの面白さと感動でした、感涙( ; ; )

文句?なしなし!何もなし!
小中先生ありがとうございます、と感謝の言葉を添えての「神」一択です。

何を書いてもネタバレになっちゃいそう…以下、ネタバレありの感想となりますのでご注意ください↓

まず、表紙!
上巻と並べてみるとわかるんですが、上巻の…

9

3月22日、花束を捧げよ 下 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

わたし史上最高のタイムリープBL

この感動と興奮の結末をどう言葉で表現したら良いのか分かりません。

とんっっっっっでもなく面白かったです!!!!((((;゚Д゚)))))))
そしてとんでもなく、ぶっとい!
通常の文庫本の厚みの2倍くらいあります。
でもこの厚みを見て、興奮した私は変態かも知れません。この厚みが濃厚なストーリーと結末を物語ってるような気がして、読む前なのに鼻の下がだらしなく伸びました(笑)


と…

7

3月22日、花束を捧げよ 下 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

一気に読むと時間が経つのも忘れるほど

蓮×海路

本文のボリュームは449ページもあって、
一気に読むと時間が経つのも忘れるほど。


タイムリープの見事な時間軸の構造と中身の経過が本当に素晴らしい。
その中、上巻のタイムリーパーの蓮(ブラック蓮)と、
下巻のタイムリーパーじゃない蓮(ホワイト蓮)の
「2人」の蓮が登場するのが最高に魅力的で、

態度の冷たいブラック蓮と、
対照的に陽キャで優しいホワイト蓮。

7

王子たちの初恋指南は甘すぎる 小説

ナツ之えだまめ  笠井あゆみ 

ミモザの隠れ家で育まれた淡い恋心

読了してから改めて表紙を見ると面白いです。
さりげなく三銃士の手が伸びてて九条を威嚇してたりするんだけど、この構図や色づかいがとても素敵。
まんなかにミモザの花束も鮮やかで。
たくさんある笠井先生の表紙のなかでも、これはかなり好きの上位かも。

ナツ之えだまめ先生の文体は、他作品を読んでかなり独特だなと思っていたんですが、この作品ではそれが特にいい感じにハマってて、恋心を自覚する過程での…

0

淫具 小説

愁堂れな  笠井あゆみ 

独白の意味が最後にわかる

『淫夢』のスピンオフ作品です。

すでに祖父母や両親がなく、唯一残っていた兄が亡くなった……
というところから始まるのですが、
遺品を整理していたら大量の大人のおもちゃと「誰かとそれでプレイをしている兄の映像」がでてきてしまった。

いくつかの謎を、紐解いていく中で「おもちゃ」と「映像」がキーになって話が展開していくのがきもちよかったです。

なにより、一番最初にでてくるかなりエロ…

0

気難しい王子に捧げる寓話 小説

小中大豆  笠井あゆみ 

本当に素晴らしい物語です

最近、BL小説を開拓中です。
元々漫画と中華耽美小説はよく読んでおりましたが、日本の作者さんによるものはあまり読んだことがありませんでした。

そこでこちらのサイトを絶賛活用させていただいてるわけです。
個人的に気に入ったレビュアー様のお勧めしていらっしゃるものから、少しずつ様々な作家さんを読んでみています。
本当にこちらのサイトには感謝です。そのお陰で、こちら小中大豆先生の『気難しい王…

2

千年後宮 小説

宮緒葵  笠井あゆみ 

千々に煌めく物語

『千』がつく言葉に惹かれてしまう傾向があります。
まずすぐに思い出す古代ペルシアの『千夜一夜物語』、キリスト世界の終末論『千年王国』、はたまた今敏監督の映画『千年女優』や光瀬龍先生、萩尾望都先生の『百億の昼と千億の夜』などなど。

『千』は、有限の数でありつつも数え切れないような大きな数や時間を表す言葉として用いられているように思います。
百と千は違います。百はちょっと頑張れば到達できてし…

0
PAGE TOP