なつひ2
あとがきにもあるんだけど、褐色のアルーンが人気だからと、表題をこっちにしてしまったらしいけど、ダンゼン冒頭の「右手」シリーズの方が本編のメインである。内容的にも、物量的にも。
そして、心の持ってかれ具合的にも。「右手」の主役の一人である輝一の兄の物語が「夜明け」なので、言ってみればこちらはスピンオフなのだ。最近、一冊の中でスピンオフ的な物語の収録がされているスタイルが多いな、と思う。物語の世界観…
正直、2人の関係性についてはかなりツッコミ所の多い作品でした。高校卒業後も河合の側にいたいと思った大原が、大学からも遠く家賃も高い河合と同じアパートの一室を借りまでしたのに、部屋の行き来を全然しなかったこと。2人が流星群や月食など天文イベントがある時にしか会おうとしないこと。河合も大原も、好意を相手に伝えたタイミングは一緒なのに、大原ばかり責められる立場になってしまうことなどなど。河合の気持ちに…
これはきっと途中で好みが分かれやすい作品だろうなぁと思いました。昔同級生で仲良し組だった3人が、それぞれ大人になり今度はまったく違う立場の人間として再会します。親の跡を継いで仕立て屋として働く板橋、大手に就職し仕事で板橋の店もある商店街の立ち退きを進めることを任されてしまった品川、そして、いつの間にかヤクザに拾われて品川の会社と共同で立ち退きを促すよう命じられている足立。
攻めに関して、…