既刊の1,2巻のストーリーの流れに乗せることに半分使ったなぁという印象。この2人のための1冊だったのか?という疑問とか、手放しに満足できない気持ちが残る。終盤には新たなCPの匂わせっぽいものもあり、程よく中継ぎに使われたように勝手に思ってしまう。
新刊と呼べるうちに買っただけあって、結構期待してたんですよ。特に今までの那木渡先生の作品に多い、ちょっと頭の弱い受けとはまた違う雰囲気の、ブラコンお兄ちゃんが気になって。ところが2人の過去なんかはハイライト的な省略された形でサクサクっと見せられて、話を進めることに重きが置かれていた感じで残念に思えてしまった。期待しただけに。
結局ですよ、麻水さんの美しい顔が見たくて読んでるってところはあると思う。俳優陣とそれ以外をきっちり作画分けてるところがいいですよね。無慈悲に。
貴方と私は別物だ、というのが今回のテーマのようで。貴方と私は同じ考え方をもっている、理解してくれている、と碌な対話もなしに考える父親。貴方を演じることはできても、貴方と私は別物だと言い切れる麻水。貴方はどう考えているのか考えることの重要性に気づいている由岐。特に小冊子でこのテーマが補完されていたようで。貴方のして欲しいことでないと意味がないし、自分はコーヒーを飲むけれど貴方はお茶が好きだと知っている由岐。
別物だから面白かったり、別物だから同じところを見つけて嬉しくなったりするわけです。
この巻数で面白さを保ってるところはすごい。引き続き続刊が読みたいし。
萌2〜神
評価に迷う。この心への刺さり具合は神なんだけど、積極的に読み返したい気持ちにならないと言う面では神にしにくい。先生のところもキラキラハッピーとは言い難い状況であることは明らかだし。
少なくとも、ユカリの「被害者じゃなくて加害者」が大人(先生)に訂正されたのはよかった。読者には訂正されてるものの、獅子丸にはどうかは分からないけど。怖い話だ。ユカリよ貴方も誰かの基準の加害者になる可能性があるんだぞと。
わかった気になってる人は子供でも大人でも危ない。
好きなシーンはレオの小さい頃。フードがまず可愛い。そして「ライオンさん もうかえってもいいですよ」。急にお役御免になるライオンさん笑 獅子丸逃亡はどっか行かされたライオンの呪いかもしれない。 純粋な残酷さで可愛くて好き。布団のぬいぐるみはうさぎなのもまたツボ。レオは可愛いけど、ユカリちゃんとか高校の友達の意図しない残酷さは怖いよなぁ。クッキーを他人にあげちゃう獅子丸も意図しない残酷。
そう、楽しみどころがBL的な部分ではない時点でBL漫画何か読もうと言う時に読み返す選からは漏れがち。