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mitsurin no kare
元気になれそうな作品を読みたくて、小林典雅先生の未読作品、こちらを手に取りました。
1ページ目から笑わせにくるのは、小林先生、流石としか言いようがない。
「姉さん、事件です」ってどのくらいの世代まで通じるんでしょうね。
テレビ番組の制作会社にADとして勤めている青山(攻め)ですが、イレギュラーな姉さん報告案件が重なったゆえに、単身ダヌワ族というジャングルの奥地の先住民がいる村に取材に向かうことに。
まず、このお話でとても好きなのが、青山の人柄。
ダヌワ族に初めて対面するときも、ジャングルの僻地にひとりぼっちにされたのに、不安に思いつつもちょっと間の抜けたことを考えているし、ダヌワ族がいきなり姿を現しても、通じもしない日本語でとにかく気持ちを伝えようとする誠実さが、すっごく良い。
そんな誠実さに、「密林の彼」である月ヶ瀬(受け)へ愛情を伝えるときにはさらに情熱が加わって、とても素敵なのです(大袈裟なところはちょっと笑えるけど)
月ヶ瀬は文化人類学の研究の一環で、一年半ほどフィールドワークで現地に住んでいる日本人。
クールで物言いもぶっきらぼう、だけど青山を本当に邪険にするわけではないし、部族からの歓迎として食事に出された幼虫やら蛇やら、横から食べてくれたり親切なところも垣間見える。
ちょいちょい青山にドキドキしてる動揺が漏れてるのも可愛くて、ツンデレのデレ要素を期待させます。
ダヌワ族には色々なしきたりや習慣があって、挨拶に始まり、喧嘩した時の仲直りの仕方など、びっくり面白いことばかりでかなり笑わせてもらいました。
タガイー、パタエカ、読んだ人にはわかるあの場面。ずっと忘れられなさそうな単語です。
性に奔放というより、人とのコミュニケーションやつながりを大事にする愛情深い民族なんだなぁという印象です。
そんなふうに男女関係なくスキンシップが盛んで、密林あちこちでヤっちゃってるダヌワの人々の仲直りのためのしきたりで、青山と月ヶ瀬でパタエカすることに。
戸惑いつつも濃厚なパタエカをしたことから、お互いの気持ちが大きく進みます。
青山の実直な告白も、月ヶ瀬のツンデレな告白も、サイコーに可愛いやりとりでした。
即なだれ込むエッチもお互いの気持ちを抑えきれない感じでめちゃくちゃよかった。
トゥクトゥム(民族の若手のリーダー的な青年)はナイスアシストですね。
本編後の月ヶ瀬目線のお話も、帰国後時折訪ねてきたり、手紙を送ってくる青山の、まっすぐで独特な愛情をまんざらでもなく(心の中ではめちゃくちゃ喜んでる)受け取る月ヶ瀬がとても可愛かったです。
青山が月ヶ瀬のツンデレをよく理解していて、ぶっきらぼうな言葉を鵜呑みにせず、本当はこんな風に好きでいてくれてるんだよね、って言葉にして伝えてあげるのも良きです。
日本に帰国して同棲しても、なんだか喧嘩にならなさそうくらい相性の良いふたり。
パタエカする必要はなさそうですが、たくさん愛し合っていくんじゃないかな。
とても幸せな読後感、楽しいお話でした。
「密林の彼」というタイトルも、青山が気持ちを込めて月ヶ瀬への愛を詠う短歌の一節のように思えます。
初っ端、『ダヌワ族の村に行ってほしい』と言っているつもりが、『ワ族の村に行ってほしいんだぬ』に聞こえてしまったのか〜って文章にすごくジワジワきました。
やはり典雅先生のギャグセンは高い。
ちるちるで書かれているキャラクター設定の攻め(ヘタレ)受け(クーデレ寡黙)がドンピシャで読むのを楽しみにしてたが、受けがクール寡黙というよりも、ツンツンツンデレでただ態度と口が悪いだけでちょっと違うなーってなってしまった。口調もクールだったらなあ……。
ただ自分の好みを無視したら、二人ともとてもいいキャラクター。
攻めに対して態度が悪かった理由も語られるが、それがグッとくる。
両思いになった途端、攻めに対してデレデレの素直になる(口は悪い)のが可愛かった。
好きすぎたシーンは、受けのフェラと、攻めのアナル舐め。
受けには早急に日本に戻って攻めとイチャイチャしてほしい!
朗らかなテレビマン×ツンデレゲイの美貌の研究者です。
タイトルに使った「〜だぬ」というのは作中の小ネタですが、こういうのを入れてくるセンス、どうでもいいタイミングで笑わせてくる感じ(失礼)がまさに典雅節で、あ〜先生の作品読んでるわ〜と味わわせてくれます(笑)。
トラブルによりたった1人でジャングル奥地に取材に行くことになった攻。そこでダヌワ族という人々の研究をしている日本人である受の協力を何とか得られることになるのですが、受はツンツンしまくりで…という始まり。
典雅先生の作品らしく、あ〜最初からお互いちょっとイイなと思ってたじゃん、ということがわかりやすい、親切設計。
頼れる相手が受しかいない状況で、ツンツンしつつ攻の代わりにゲテモノ系の料理をさりげなく食べてくれる受にときめく攻に共感しました。
2人が恋人同士になってから、受が1人で過ごしている時の、初めてできた彼氏に浮かれまくっている姿は、めちゃくちゃ可愛かったです。
ダヌワ族は性的な触れ合いでコミュニケーションを取る種族。ここまで奔放な人々が実際にいるのかはわかりませんが、なんかまあ世界は広いからいるかもしれないな…と思わせていただきました。パタエカはびっくりしたけど(笑)。いや、これ、女同士だったらどうするのよ。別の儀式があるんでしょうか。
メインの2人の次に出番の多かったトゥクトゥムは、有能でピュアでとても良かったです。トゥクトゥムの挿絵欲しかった〜!
物語後半のブンデス野郎(ブンデスリーガに失礼)にはもう少し暴れてほしかったというか、あそこでトゥクトゥムにやられておしまいだと、ちょっともったいなかったかなと思いました。あと一回、受に求愛しにくるぐらいの根性見せて、ストーリーを盛り上げてほしかったですね。
というかブンデスリーガって言葉が何の説明もなく出てきて驚きました。本筋には関係ありませんしユニフォームと書いてあるのでだいたい雰囲気はわかるとは思いますが、一瞬でも「?」となりそうな表現は避けて、ドイツのサッカーリーグとか書いていただいた方が、サッカー詳しくない方にとっても読みやすかったんじゃないでしょうか。
それにしてもユニフォーム見ただけでドイツリーグとわかるとは、この受、かなり海外サッカー詳しい可能性ありますね。
切なさは皆無でしたが、月ケ瀬のツンデレぶりが最高でした。
青山が好みのど真ん中だけど、例え好きになっても短期間で帰るノンケだからと邪険に接していたなんて、なんて可愛いのって思いました。
綺麗なのに弓の腕前は凄いし、虫も平気で食べるしと型破りな人物です。
一方で青山は素直でおおらかな性格です。月ケ瀬に邪険にされながらも腐ることなく前向きです。そして月ケ瀬の表面的な態度だけじゃない一面を知って惹かれて行くのです。嫌われないように気持ちを伝えないでいますが、部族の少女が青山に求愛して来た事により2人が両思いだと判明するのです。青山の帰国の前日だったので初めて結ばれてから、遠距離恋愛が始まります。
携帯も通じない密林の奥地にいる月ケ瀬は、遠距離恋愛は続かないと思っています。しかし青山はまめに手紙を出し、例え滞在数時間でさえも会いにやって来る情熱家です。
月ケ瀬の任期があと一月後に終わるという時にやって来た青山は、日本に帰国したら一緒に住もうと提案します。月ケ瀬が照れながら同意するのも素直じゃなくて可愛いのです。
他部族の若者が月ケ瀬に一目惚れして、無理矢理攫おうとした事件もありましたが、青山とトゥクトゥムの活躍によって無事でした。
ダヌワ族の設定が小林先生らしくて、面白くて読後感の良い作品でした。
表題作+書き下ろし中編「まだ密林の彼」の二本立て。
さわやかでおおらかな新米ADと美人だけどすごく口が悪いツンデレというかクーデレな研究員の話。
南太平洋に浮かぶ島国のジャングルのいち部族へロケに向かう3人組のクルーのうち二人が順番にダウンし、上司の命令で一人で撮影に向かうことになった新米AD青山(攻め)。
本来の現地案内役は倒れた上司が病院から脱走しないよう見張らなければならず、急遽日本人がフィールドワークしている別の部族に取材先が変わることになり、研究員の月ヶ瀬(受け)が案内を担当することになります。
もうすでにたくさんレビューされているので、感想だけ。
評価が高いところ悪いのですが、私はちょっとこのツンデレのツンがすぎる月ヶ瀬がどうにも可愛いと思えず、あまり入り込めませんでした。
特に表題作は青山視点なため月ヶ瀬が何を考えているのかわかりにくかったのもあると思います。
せめて、月ヶ瀬視点が間にちょっと入っていればもう違う評価だったと思うのですが・・・
急に案内を頼まれたから機嫌が悪いというのはわからないでもないし、テレビの考え方の無責任さに腹を立てるのもわからないでもないけど、月ヶ瀬の態度はちょっと度が過ぎると思いました。
青山が好みど真ん中で、二週間で帰ってしまうからわざと仲良くならないように
きつく当たったというのは青山にしたらすごい迷惑な話です。
断る選択肢もあったのに引き受けたからには社会人として仕事に私情を持ち込むのはどうかと思いました。
わざと怒らせるような言葉を選んで会話しているようで読んでいて嫌な気持ちになりました。
ただ、青山は秘境の地で放り出されたら困るというので終始低姿勢なので、ほとんど言い争いになることはなく、なんとか取材を続けているといった感じでした。
話が進むにつれて月ヶ瀬の態度が軟化し少しづつ歩み寄っていくのではと読み進めましたが、全くそんな風に感じられず、終始わざと感じ悪く対応しているので、この二人は本当に恋人になるのだろうかと心配になるくらいでした。
だから、青山が月ヶ瀬を好きになるのが全く理解できませんでした。
確かに、時々デレが出たり、嬉しさを隠しきれない様子は見れますが、基本こちらに対する態度は機嫌が悪い感じで、青山はドМなのかと思いました。
せめて、月ヶ瀬の態度がもう少し可愛くなっていけばもう少し読んでて楽しかったと思ったのですが。
書き下ろしでは両方の視点で読めるので、月ヶ瀬が青山のことが大好きだというのは伝わっています。
ただ、口の悪さは変わらず、ちゃんと月ヶ瀬の意図が伝わっているからいいものの青山が少しでも受け取り方を間違えたら、この二人は続かないんじゃないかと思ってしまいました。
あまりにも、二人の関係に萌えがないので、二人の話より青山が一人で頑張ったこの取材によって番組がどうなったかとか違う方面が気になりました。
月ヶ瀬が帰国した後の計画を立てていましたが、二人が帰国した後も少し読みたかったです。
青山は、誰とでも仲良くなれるタイプのようなので、きっと日本に帰ったら月ヶ瀬はやきもきするんじゃないでしょうか。
二人が恋人らしくいちゃいちゃするところはがあまりみれないのがとても残念です。
萌えとは関係ないですが、取材することになった部族のはじめましての挨拶が股間を触ることだったり、挨拶がお尻や胸を触ることだったり、色々と驚きの習慣に対する青山の取材シーンはとても楽しかったです。
さすが典雅さんとしか言いようがないですね。
秘境の地へ取材に行かなければならなくなった新米AD青山が
現地で協力してくれる研究員の月ヶ瀬と恋に……落ちないような出会い方が
本当に最高でしたwww
こんなキッツイ性格してないとジャングルで生きていけないのかと誤解してしまいましたよ!
後で真相は明らかになりますがかなりのインパクトでしたね。
青山も結構天然というか抜けてるというか、
最初こんなんで大丈夫なのかなぁと心配になりましたが
素直で誠実な青年でとても好感が持てました。
ダヌワ族の挨拶の仕方や風習が何もかもが予想外で
そんな事ってあるのか!?いやここではこれが当たり前なんだと
常に笑わせてくれるにも関わらず
恋心を自覚するシーンなどはしっかりきゅんとさせられるんですよ…。憎いね!!
“ダヌワナイズされて”ってなんかめっちゃツボりましたww
月ヶ瀬が綺麗な顔してホント歯に衣着せぬどころの話じゃないくらいヅケヅケ言うのが癖になってきましたし
それとは裏腹の本心が青山並みに興奮してしまうのです!
すんげーデレてくれるの、正気を保てないに決まってる…。
青山のド直球の愛が込められた言動があってこそなんだろうな。
ひとしきり笑った読後はとりあえずぺヤ○グ食べたくなります。
(すみません本当はUF○派です)
で、青山さんの持ち帰った映像は使えたんだろうか?という疑問はさておき、とても楽しく読みました。
月ヶ瀬が同居の返事を青山の脳内モノローグに合わせて滑ったのはリアルだわ。
手紙を読みながらバタ足する姿も想像できる。
現実とかけ離れた設定にリアリティ溢れる人物像とその行動に一気に読まされました。
いるよね、こういう人。と、周りには居ないのにそう思わせる何かがあった。行動や思考が的を外れてない感じが読み手の想像力を掻き立てるんだろうか。
とにかく最後まで楽しく読めて良かった。
買おうか買うまいか悩んで購入したところ、これがすごく面白かった。
とにかくダヌワ族設定が面白おかしくて、ついふっふっふと口から漏れてしまう。
タガイー最高、パタエカ最高!
そしてなかなか素直になれない月ヶ瀬さんが可愛いーのなんのって。
青山のワンコ入った好青年ぶりも爽やかで良し!
遠恋中の手紙エピソードにはこっちもニヤけが止まらず。
純粋で真っ直ぐな二人の様子に畳の上をゴロゴロ転がっておりました。
書き下ろしの当て馬くんが一瞬で消えてしまったのでちょっと拍子抜けでしたが、全編通してとっても楽しく読了。
ウノハナ先生のイラストもとてもマッチしていて、二人のビジュアルが好き♡
(P107の眠る月ヶ瀬さんの頭をナデナデする青山の構図が良かった)
そして個人的にはトゥクトゥム×レトゥ が気になってしまう…
先生、ダヌワカップルも描いてくれないかなあ〜!
BLなのにいつも笑わせてくれる典雅さんと漫画も大好きなウノハナさんのタッグなので買わずにはいられませんでした。
初っぱなから兄弟もいないのに「姉さん!」と心の中で呼びかける変な攻めが登場。期待を裏切りません。日本人の旅人とジャングルに住んでいた日本人の恋っていうと、普通現地に最初にいた方がワイルドな攻めってパターンが多いので、逆だったのが意外でした。
受けはジャングルの国の言語の研究者なんですが1年以上あの環境に住んでいたとは思えないくらい涼しげなクール美人です。でも毒舌。ツンデレなんだけど、言葉はツンなのに態度はデレを全然隠しきれていないっていうとってもキュートな人でした。
現地の人の風習とかも笑えるのでBLを読んで楽しい気分になりたい人にはピッタリです。
典雅先生テイストだわーととっても楽しめたし、ウノハナ先生の挿絵も嬉しかったし、買ってよかったと思った1冊。典雅先生お好きな方には間違いないと思うお話、雑誌掲載分140Pほど(修正あった模様)+その続き170Pほど+あとがき。笑い上戸の方は車内読み難しいかも。
一人っ子のくせに昔みたテレビの影響でつい「姉さん、ピンチです!」と脳内ナレーションするADの真聡(まさと)。今回は特別大ピンチ。というのも南太平洋の島国にあるジャングルにロケにいこうとしたら、カメラマンはインフルエンザになって旅立てず、ディレクターは現地到着と同時に腹膜炎で入院・手術となるわ大変。結局一人で奥地に分け入り、現地フィールドワークをしている日本人研究者の手助けを得ることになり・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は、最初は攻め関係者の日本人が出てきますが、その後はダヌワ族の方々。
**好きだったところ
受けさんの超ツンデレ具合が楽しかった・・・・攻めが日本から持参したペヤングにめちゃ反応し、がつっと掴んでいるのに「いいのか・・・?」と聞いたり、「おまえは明日帰っちゃって多分二度と会わねえじゃん」とガチで拗ねたり、言行不一致はなはだしく、ややこしいめんどくさそうな方ですが、傍から見ている分には、めちゃくちゃ面白かったです。
攻めさんは誠心誠意頑張って、楽しんでADやっていけそうな方で、適度に力が抜けていて上手いなあと感心。色っぽい部分では押しが少々強そうで、そういうところも好きでした!
後、現地の動物話、食物話、風習(挨拶であそこ揉む等)が、なかなかスリリングでこれまた面白い。典雅先生のこれぐらいのコメディ加減、好き!面白かったです!