きみが好きだった

kimi ga sukidatta

きみが好きだった
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神31
  • 萌×215
  • 萌15
  • 中立6
  • しゅみじゃない12

--

レビュー数
15
得点
266
評価数
79
平均
3.6 / 5
神率
39.2%
著者
凪良ゆう 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
宝井理人 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥650(税抜)  
ISBN
9784199009396

あらすじ

俺ならもっと、先輩を大事にするのに──。高校2年生の高良が恋に堕ちたのは、3年の先輩・美山。けれど彼は大切な幼なじみで親友の恋人で、いくら想っても叶いはしない…。密かな想いを胸に盗み見た、綺麗な横顔。昼休みの屋上で一緒に食べたお弁当。夏休み、一度だけ奪った海辺のキス──三人の時間が心地よくて、微妙な均衡を崩せずに…!?

表題作きみが好きだった

諏訪直巳、高2、晶太郎の友人でありはとこ
真山南、高3

同時収録作品ずっと、きみが好きだった

高良晶太郎、30才、眼科医
真山南、31才、洋風居酒屋の店長

その他の収録作品

  • グッデイグッデイ
  • さくら
  • あとがき

レビュー投稿数15

ずっとずっと好き(*´∀`*)

久しぶりに読み返してます。
初めて読んだ時は、正直私の好みとはちょっと違うかなぁ、だったのですが(︎^_^;

攻め様である高良は、高校2年の真面目な優等生。
はとこの諏訪に恋人だと紹介されたのは、1学年先輩の真山。
3人で一緒にたくさんの時間を過ごす内に、真山の優しさや可愛さに惹かれていく高良。

諏訪がねぇ、かまちょなお子様なんだよねぇ。
でも、そんな諏訪でも好きで別れなれない真山と、俺ならもっと、と思わずにはいられない高良。

前半は思うようにはならない高校時代を過ごす3人で、高校生の若さとかが、きゅんじゃなくて苦しい。

前半は高良視点、14年後の再会からは真山視点。
優等生だった高良は、大人のいい男になっているけど、恋愛面ではワンコ。
ずっと真山が好きだった、という高良のワンコぶりや純愛とかはすごく可愛くてきゅん♡

自分が擦り切れるような恋愛しかしてこなかった真山にとって、大事過ぎて手を伸ばせない。
くそー諏訪め(╯‵□′)╯︵┻━┻ 
これから、真山の不安は高良が1つ1つ誠実に一緒にクリアしていくのでしょうね。

書き下ろしまで読んで、やっとほっとします。

0

初のBL小説デビュー!甘くて苦しくて切ない恋愛物語

凪良ゆうさんのBL小説を初めて読んだ作品✨
文章を読み始めた瞬間から頭の中に情景が浮かび上がってきて世界に入り込んでしまいました。心理描写の比喩表現が、とても分かりやすくてより感情を揺さぶられました!
高校時代は、甘酸っぱい青春ではない…切なくて苦しくて、甘いと思ったら後味が苦い。そんな気持ちがグルグルとした恋模様でした。
それぞれ異なる家庭環境で、まだ大人ではない彼らの抗えないもどかしさと寂しさが伝わってきました。
大人になった彼らの物語も、甘さと苦さと痛みがあって…高校時代とはまた違った恋模様でした。
高良の真山に対しての一途な想いと気持ちを言葉にする大切さ、そして相手を思いやって会話し、一緒に考えてあげる姿勢は真山にとって安心感を与えあた存在だと感じました!
諏訪も変わらない2人に少しは救われたはず…いつか、その「寂しさ」から抜け出せられたらいいな…。
最後は、幸せな2人を見れて良かった甘くて苦しくて切ない恋愛物語でした。

0

悪くはないけど特に刺さらない

発行当初は珍しく単行本(四六判ソフトカバー)で刊行された本。のちに文庫化。
高校時代の三角関係、それから13年後に再会してからのお話を、それぞれ視点変えで綴られています。

凪良先生らしく描写はとても丁寧で、三人の生い立ちや家庭の事情という裏打ちも含めて、十代ならではの熱暴走気味だったり純粋なだけに残酷だったりする恋愛模様を描き出しています。
大人になって再会してからも、あのときの面影を見出しては安心し、一方で異なる部分を発見するなど、器用な部分と臆病な部分を併せ持った三人を、やはり丁寧に描いていると思います。

でも、本当に理由が分からないのですが、なぜかキャラクターの誰にも寄り添えずに、俯瞰したまま全部を流し見た感覚で読書を終えました。
言ってしまえば、悪くはないけど特に刺さらない、という感じです。理由は不明です。

0

切ない青春ストーリー

前半が高校生パートで攻め目線、後半がアラサーでの再会パートで受け目線という構成です。前半部分、とにかく切なくて痛かった。高良(攻め)は親戚兼友人の諏訪の彼氏の真山(受け)に恋をする。浮気症の諏訪が真山を愛しつつも傷つけまくるのを目の当たりにしながらも、3人はいびつな友人関係・三角関係を続けていきます。

諏訪は高校の先輩の真山と付き合い、後輩の女子と浮気をし、3人のバイト先に浮気相手が押しかけてくるという修羅場も起こすかなりのカス野郎です。誠意のある高良を選べばいいのにと思いがちですが、高良は町医者の息子で善良な世間知らずの優等生。対して真山と諏訪は家庭環境に恵まれない者同士で惹かれ合ったような面もあり、単純に上手くはいかない。ご近所からの期待も厚い開業医の息子という地位が、いくら善人でも将来受けを傷つけてしまうのでは?と読者としては勘ぐってしまいました。

後編で再会した高良と真山は無事にカップルとなることはできましたが、案の定前半で感じた勘が当たり、真山は傷つきまくり、いつかは医者の高良のために身を引かなければという思いは消えません。そこで過去のクズ男、諏訪も再登場します。後半での諏訪は意外といいヤツで憎みきれません。彼も真山と別れた後いい恋愛できてなかったようで、あとがきで先生が言ってたようにストーカー気質の男に束縛された方が彼のようなタイプの男は幸せになれる気がします。その時はぜひ諏訪受けで。

書き下ろしの短編もいくつか載っており、主役カップルが最後に幸せになるまでを楽しめる分厚い一冊でした。

0

まさにしゅみじゃないんだな

さすが凪良先生、登場人物のほんとこういう人いるよね、というリアルさ
10代の痛さみたいなのが、身につまされる。
高校時代モブだろうがカースト上位だろうがヤンキーだろうが、
振り返るとほんと10代って痛い、と思う。
こんな友達とか巻き込みまくって恋愛するやついるよね。
その迷惑さとか嫌悪感を思い出させてくれるパワーのある作品。
そして、主人公たちが年をとってもやはり好きになれないキャラクターで
現実社会でもいい年こいてもこういう人たちやっぱりいるよね、とさらに残念な気持ちが沸き起こるという…なんかすごいな、この作品。
登場人物誰一人共感できなかった(主人公の親達ですら)、というかしたくなかった。
こんなことお前が言うなだけど、作品としての価値は決して低くない。

2

14年の想いは強い!

あらすじは、上記を参照してください。

流れとしては、中盤まで苦しくその後乗り越えて幸せになる物語。
私としては前半の高良が、諏訪と真山のいちゃいちゃや、諏訪の浮気を目の当たりにしなければならないことが辛かったです。
でもそれも真山に対しての想いが強くなる要素だったのだなぁと思いました。
真山のイメージが言葉遣いや出会いの印象で、どうしても綺麗な人にはならず、また高良もか弱いイメージになってしまい物語に入り込むのに時間がかかりました。
大人になってからの高良は、成長し真山に対してもリードする感じか良かったです!特にHの時は、長年の想いが爆発してかなり真山に無理をさせているんじゃ?!と思うくらい。

真山の妹や弟の名前や、昔のお遊戯会のDVD、高良の両親など、ほっこりする事や場面、登場人物がこの物語にはあり私は好きです。

0

ちょっとイラっとするんだけど。

作家買いなのですが、他の作品より”萌え”が遠回りで、最初に読んだときは”うーーん”、ピンときませんでした。受けの”マヤちゃん先輩”が典型的な”だめんずウォーカー”(ちょっと懐かしい)で、あまりにじれったくて切なくて…。。。納得できん。。と悶々としてたら、”ずっと、きみが好きだった”に救われました。
高校生の切ない青春より、大人のラブラブ派です。
大人になってようやく持ち味を伸ばしていい男になった高良と、予想どおりの”だめんず”に成長したマヤちゃん先輩が再会して、”今度こそ”の恋がはじまる。やはり、いい受けは大切にされてほしいです…。よかったです。高良がいつのまにかグイグイいける攻になってて(もっとグイグイでもいいけど)ワクワクしました。マヤちゃん先輩のネガティブ思考回路には、ときどきイラっとさせられるのですが、高校時代編では視点が見えていなかったので、”ああそうか。だからか”という、前作の答え合わせみたいな楽しみ方もできます。元カレ諏訪が現れたときは、軽くハラハラしましたが(戻るはずないけどね。でも超絶絆され屋のマヤちゃんは油断できん。)、その出来事がより二人の絆を深めるかたちになったことで、とってもホッとしました。
諏訪について、ダメなヤツなりの事情はあるんでしょうが、それについては彼の物語を読んだら見方が変わるのかも(いまんとこ見当たらないので、、苦手なタイプど真ん中でした)。

2

長丁場

高校生ものと思っていたため熟成していたのをようやく読みました。高校生編→社会人編と続く十数年にわたる恋物語で、ああ良かった!と思ったんですけど、なんとなく盛り上がりにかけたので萌。攻め受けとも好きだったんですけどね・・なぜかな。単行本の文庫化「本編(高校生編)140Pほど+社会人編160Pほど」+応募者全員サービス小冊子のお話21P+書下ろしSS16Pほど。

開業医(眼科)の家に生まれた高良。はとこの諏訪は、両親がもめている家にいるのが辛いらしく、離れになっている高良の部屋によくお邪魔しに来ています。ある日諏訪が「あとでもう一人くる」と言い、「彼女連れてくんな!」とぶーたれていたのに実際に来たのは一つ先輩の真山(男)で・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
諏訪(イケメンもて男)、真山の弟妹、攻めの両親ぐらいかな。諏訪が好きだった、辛かった。先生、この方の行く末を教えていただけないでしょうか・・。

** 内容に関する感想

攻め受けとも高校時代のお話は、しょっぱい酸っぱい、ああ高校生・・・・と、ただただ切なくなるお話でして。そこで一旦終わったもんですから、あらら、どうなるのかと思っていたら、後半は社会人になってんじゃん!!!!
高校生の時は野暮ったいのかと思われていた高良ですが、まあ落ち着いた柴犬のような良いワンコになりました。素晴らしい。私は見る目がないので諏訪(チャラいイケメン)に惚れて相手にもしてもらえないタイプですが、真にお利口な女子は、最初っからきっちり高良のような男を見抜くんでしょうねえ・・・。

受けの真山は高校生の時はヤンキーっぽい様子ですが、苦労人さんだなあという印象。小さい弟妹の世話をし、家の収入の足しにとバイトをし・・・健気すぎるやろ。可愛い、線の細いという健気ではなく、テレカクシにそっぽ向いたり、やや乱暴な言葉を使ってみたりという様子なので、個人的には好きでした。

と攻め受けとも好きなタイプだったし、長丁場でやっとこさ幸せになる二人だし、幸せになるシーンは萌え萌えだったのに・・やっぱり諏訪(高校時代の真山の好きだった人)が気になってしょうがないからかな、と思います。彼はこの後、どんな人生を送るんだろう?どうにかして幸せになってほしいんだけど・・・ととても思いました。先生、出版社の皆様、何卒、彼のその後を教えてください・・

2

色々と不可解

『きみが好きだった』凪良ゆう先生 読了

はっきり言って趣味じゃありません。寝取り寝取られは自分的にダメなネタで、せめて第1章まで読み終えようと思ったけど流石に我慢して読む意味も分からなくなってきて第1章手前まででやめました。

個人的な考え方ですが、恋人同士の間では両思いならどういう形の付き合いでも、当事者が納得するなら赤の他人に言われる筋合いはないと思っている。諏訪は恋人と常に一緒にいたいからほかの女の子にちょっかい出してるけど、マヤちゃんはそれについて高良の前では特に傷ついてるとかは言っていない。
それを見て高良は勝手な正義感や嫉妬でマヤちゃんの味方になってるけど、実際高良が見てないとこで2人の間でどういう会話をしてるか、どういう形の恋をしているかは全然分かっていない。

実際2人のセッを目撃したとき、マヤちゃんと諏訪の間の雰囲気はまさにお互い惚れ合ってる恋人そのもので、高良が勝手に諏訪の浮気に怒ったり、隙間を狙って告白だったりキスなんかしたりして、正直あんまりだと思います。

女性目線から考えたら確かにマヤちゃんは辛そうとか、傷ついてそうとか思うかもしれないけど、世界中にはいろんな人がいます。一生かわいいって言われないかもしれない人が、初めてかわいいとか言われて、付き合うこともできて、それでもう幸せすぎてそれ以上は望まないという考え方もあったんだろう。(マヤちゃんがそうだと言いませんが、あくまでそういう可能性もあったんでしょうって話です。)

こっそり片思いをしたり、友だちとして相手の恋人の浮気に怒るのは良いけど、分からせようとするのはちょっと勝手すぎません?って思いました。

そもそも初めてマヤちゃんのかわいさに気づいたのは諏訪で、マヤちゃんに初めてかわいいって言ったのも諏訪で、
逆に高良はどちらかというと諏訪に恋しているマヤちゃんがかわいきて綺麗で、そのかわいさと綺麗さを初めて気づいたという認識をしています。(諏訪に紹介されるまで真山のこと知ってたのに、紹介される日に初めて「綺麗」って高良が思ったから勝手にこう推理しています。)

あと、海辺のアルバイト、そもそもなぜ高良も呼んだのか全然分からなかった。絶対3人いるという設定なら分かりますがそうでもなかったみたいだし、まぁ男子高生の考え方は私なんぞ理解しようとしてもできないもんなのでそこは放っておきます。

恋なんてこんな真面目な義理言わないだろって思われる方が多いかと思いますが、こんな屁理屈な人間でBLも楽に楽しめなくてなんか少し残念な気持ちになります。

それだったらあらすじ読んだ時点で買うなって話ですが、一応あらすじもレビューもネタバレにならない程度で読ませていただいております。あまりにも評価が分かれているので凪良さんのファンとして好奇心が抑えられず買ってしまいました。

今回は申し訳ありませんが、ハズレとさせていただきます。

6

マヤちゃん先輩…

凪良先生の描く受けが好きすぎて、無条件にその足下にひれ伏したくなってしまうのですが、とりわけこの真山先輩が好みです。
本作は攻め受け両視点ともに共感しながら読める、稀有な作品の一つだと思います。

同じ高二ではとこ同士の長良と諏訪。両親が不仲で家庭に居場所がない諏訪を慮り、夕飯時は長良の家で共に過ごすのが常だった。
長良は医者の息子で円満な家庭に育った優等生、対してチャラモテ系の諏訪はしょっちゅう付き合う子が変わる憎めないタラシ。
諏訪が一つ先輩で同性の真山を家に連れてきてイチャついているところを見せられた長良は、当惑しつつも真山のことが気になりはじめる。女の子だけでなく同性にも惹かれることを自覚しながら優等生でいなければならない彼の目に、綺麗で多少荒っぽくて、家族思いの真山はとてつもなく眩しく映った。

真山は諏訪に夢中で、何度浮気されても同性ゆえに傷つけられても、許し、耐え、諏訪の要求に応えようとする。不誠実な諏訪なんかより、絶対自分の方が真山を大事にしてあげられるのに…
前編の長良視点では真山の転校をきっかけとして三人の関係は転機を迎え、長良の片恋も成就することなく終わりを告げる。

後編は真山視点。
高校を卒業して十三年が経ち、付き合っていた恋人と別れて地元に戻った真山は、母親の再々々々…婚相手が経営する飲食店を任されていた。仕事も恋愛も実りのなかった二十代を振り返り、時間を浪費していたのではと後悔し始めていた矢先、自分の店で長良と久しぶりの再会を果たします。

高校時代、長良はダサくて冴えなくても、十年後には頭角をあらわすタイプだろうと確信していた真山でしたが、落ち着いた大人の男に変貌を遂げた姿を実際目の前にすると、彼に告白された過去を思い出して意識してしまう。
本当にいいヤツだったけれど、友人以上にはなりえなかった長良と、彼の思いを受け入れられなかった真山の立ち位置は三十代に入って逆転します。

やっぱり人を好きになるタイミングってあって、恋に落ちた相手に夢中になってしまうと誰の忠告もアドバイスも耳に入らなかったりするものです。年を重ねて過去を振り返った時に、なんであんなヤツが好きだったんだろ…って、夜中に叫びたくなってしまうような赤面必至の恋に覚えがあったら、このお話を読み終えた後になんともいえない余韻が残るのではないでしょうか。

季節の空気が読み手の肌にも伝わってくるような、印象的なシーンがたくさんあります。
原チャのニケツ。少しでも会いたくて、好きな人のバイト先をマラソンのコースに入れて走った早朝。三人でお弁当を食べていた校舎の屋上や、海辺のペンションで泊まり込みのバイトをした夏休み。
なにより、書き下ろしに描かれた長良家の庭に植えられた桜の木のエピソードが胸に迫り、親の思いを汲むと泣けました。

このお話は甲乙つけがたい凪良先生の作品の中でも五本?の指に入るのですが、読んだ当初から宝井理人先生のイラストは自分の抱いた作品の印象からはずれていると感じていました。
これはDK青春ものであると同時に、当時を振り返らせてくれる大人向けのお話でもあると思うからです。

渋いところでは宮本佳野先生、大人センチメンタルなヤマダサクラコ先生や小椋ムク先生のような絵柄をイメージしているわたしには、挿絵がちょっと残念なのです。
誤解のないように申し添えますが、宝井先生は大好きです。

2

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