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meguriawase to koi no wana
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「思いあがりと恋の罠」の続編になります。
で、「思いあがり~」で語られるのが二人の出逢い編。(3作品収録されてるうちの1作でした)
今作が二人の本編になります。
今作だけでも読めるようには書かれてましたが、とにかく二人の出逢い編が強烈なのです。
出逢い編をふまえてから今作を読んだ方が、作品としての面白みが全然違ってくると思うので、前作から読まれる事をおすすめします。
内容ですが、元刑事の切れ者探偵・来栖×来栖に保護されている探偵助手扱いの奏多による、二人の攻防が楽しいラブバトルと言った作品になります。
身体を使ったグレーな仕事で荒稼ぎしていた奏多。
依頼人として現れた、冴えないけれど優しい准教授・来栖に心を奪われます。
しかし来栖は、奏多を更正させるために雇われた切れ者の探偵で、本当の彼は堅気とは思えない俺様で偉そうな男。
自分の好きになった「来栖さん」が消えてしまい失恋気分を味わいます。
しかし、本性を出した来栖からは強引に迫られー・・・と言うものです。
で、ここまでが二人の出逢い編。
今作では、身体を使って危ない仕事をする現在の奏多が出来上がった背景。
彼の過去ー。
そして、身体の関係だけである二人の心が近付き、本当の意味で結ばれるまでとなります。
基本的にはですね、前作と同じく、(頭脳は)賢いのにチョロい淫乱美人である奏多。
そんな彼に雄み全開でチョッカイをかける来栖。
「あんたなんか俺が好きになった来栖さんじゃない!」とか言いつつ、チョロい奏多が身体から攻略されちゃってって感じなんですけど。
余裕綽々でからかう来栖に、キャンキャン噛みつく奏多と言ったやりとりがとっても面白いです。
そんな中、徐々に語られる奏多の過去。
また、傲慢で酷い男としか思えなかった来栖。
しかし、来栖の分かりにくい優しさを知るにつれ、本当の彼を知りたいと望むようになり、と言った流れになります。
奏多はですね、もうとっても分かりやすいのです。
来栖じゃなくともいいように出来るだろうってぐらいチョロいですし。
いや、貶してるワケでは無く、チョロい美人受けは大好物なんですけど。
が、来栖と言う男はとても分かりにくいんですよね。
酷い男かと思えば優しい。
包容力があるのに、時々強い拒絶なんかも見せる。
う~ん・・・。
面倒臭い男なのです。
まぁそんなワケで、二人の距離は近付いたかと思うとまた離れと、かなりジレジレさせられるんですけど。
ただ、ここに、二人の過去のエピソードが絡みと、来栖の奏多に対する特別な思いが語られるのが上手い。
いやもう、面倒臭くて複雑な男だなぁと思ってましたが、意外と分かりやすい男じゃないかよと!
こう見えて、かなり独占欲が強いじゃないかよと!!
ここまでですね、奏多に結構な意地悪を言い、超俺様な態度なのです。
来栖は。
それが終盤で初めて見せる、甘く優しい本音。
いやもう、萌えまくりですよ。
この後の二人が甘すぎて悶絶ですよ。
ところでこの二人、同い年なんですよね。
ついつい忘れちゃうけど。
奏多が若いのか、来栖が老けてるのか・・・。
おそらく両方なのでしょうけど。
それを踏まえると、より奏多のチョロさに驚きなんですけど。
彼は来栖と出会ってどんどん幼くなってる気がしますが、これが本来の奏多なんでしょう。
短編だった「思い上がりと恋の罠」の続編。
こちらは丸々1冊のボリュームとなっています。
「思い上がり〜」の後の物語ですので、やはり順番通りに読むのをおすすめします。
奏多は吉栖の探偵事務所で働いています、イヤ、働かされてる?
しかし、オラオラな吉栖が好きになれず、何度もHしてしまう仲ながらいつまでも反発してしまう奏多。
そんな時、仕事中に偶然会ったシノ(昔の友人)から吉栖が元警官と聞かされ、またシノや自分を本当に更生させようとしている事を知り、吉栖の事をもっと知りたい、という気持ちになっていく…
そしてようやく、自分に近づいてきた時の、よれよれで、でも優しくてソフトな「吉栖さん」ではなくて、オラオラで意地悪、だけど熱くて本当の意味で大らかで優しいリアルな吉栖と抱き合いたい、と思うようになる奏多。
ところが吉栖の方が、自分の方が先に好きだった、って言うんですよね!
実は過去、吉栖と奏多には接点があった。奏多は忘れていたけれど。
過去の、何もかもをバカにして見下して自分の身一つで人生をサヴァイブしようとしていた奏多を、吉栖はその頃から危なっかしいと見ていたんですね。それは養父となってくれた保護司も同じ。
皆奏多の人生を心配していた…
奏多もそれを理解し、やっと素直になっていけそう。
そして吉栖と、吉栖専属ビッチみたいなラブラブライフを送るのでしょうね。オラオラ犯すぞ、なんて言われながらね。
萌x2寄りの「萌」で。