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rengoku no millennium
汁系エロが好きではないので灰崎さんは正直言うと好みから外れる作家さんですが、この作品は神評価です。
なんせキャラがいい。
そしてエロも濃いけど、愛もめっちゃ濃くて深かった。
これゆえ神。
書きたいこといっぱいあったけど、文字数オーバーしたので削りに削っていまだこの長さ。
【恋獄の支配者】
やさぐれ腹黒エクソシスト神父×ぴゅあっぴゅあな悪魔との攻防戦
人間の魂を盗みにやってくるも、あっけなく凄腕エクソシスト・ウィリアムス(攻め)につかまって首輪をつけられてしまった悪魔・シン。
シンは魔王の息子だけど300番目なもんで、みそっかす扱いされつつも親の為に一生懸命頑張ってる良い子。
そして盗んできた魂が永遠に苦しむということを初めて知ってショック受けちゃうような無知なピュアっ子でもあります。
攻めは特殊能力持ちゆえ、幼児の頃に母から天使直属の天使教団に売られてしまったというこれまた不憫っ子。
この天使教団は毒の巣窟でヤられたらやり返す!と闘争本能ばかりが育ってしまった結果、すっかりやさぐれ神父に。
首輪の魔力を解いて逃げたい悪魔シンとのエロエロ攻防ですが、シンがなんせお人好しでぴゅあ〜☆過ぎるんで、勝ち目は全くない(笑)
シンが、ほんとーーーにかわいいから是非読んでほしい。
悪魔なのに誰よりも純真無垢で奇跡の塊なの!!おまけにいい身体してやがる!!
萌え転がったところをあれこれ書きたいけど、文字数オーバーするので割愛…
やがてどんな手を使ってもシンを逃したくないと思うようになったウィルの前に天使がやってきて、性奴隷としてシンを天に連れて帰ると言いだし………。
敵対関係だった二人が一緒に過ごすうちに、自分を犠牲にしてまで相手を救おうと変化するところが最高。
そして何とか天使から逃げることができたけど、人間であるウィルを魔界へ連れていくことはできません。
お前の寿命が尽きるまで地上で過ごし、いざというときには貴様の魂だけ連れて魔界へ逃げることにしようというシン。
ここから最後の2Pがすごーーーくいいんですよ。
これがあるから神評価。
ひっそりと隠れつつも仲睦まじい恋人たちの一生が描かれています。
そして長い年月の末、いよいよウィルの最後が近い……という際の二人のやりとりが描かれているんですが、静かで、幸せな二人の様子にちょっと泣けてしまいました。
ウィルの寿命まで逃げおおせたことは、後々の苦難へ導くための天使の罠らしいんですが、その不穏さはここでは一切感じられません。
次はどんな苦難が待ち受けているのかは不明ですが、あくまでハッピーエンドとしてここで読み終わるのもアリだと思いますし、この一冊だけでも充分楽しめます。
ピュアなシンが天使に犯されちゃうとか希望していないので、くれぐれもそういう展開にはなりませんように。
【恋獄の太陽】
萌えポイント:逆体格差&主従関係からの下克上。
ベートは魔王の息子で王位継承権・一位ということでナチュラル俺様かつ美丈夫で太陽のような存在。
ところが不治の感染症にかかった犬に噛まれ、ベッドでほぼ寝たきりに……。
そこで代々医者一族で病に耐性があるエクトルが世話役に任命されます。
今までこっそりと柱の影から見つめていた憧れのベートの側で、献身的にお世話をするエクトル。
しかし失意の余り心も弱っていくベートは、それでも変わらぬ忠誠心を誓うエクトルに対し「ならば俺を慰めろ」と要求を突きつけます。
いくら病に耐性があるとは言え、病の身に抱かれるのは無理だろう…と。
憧れのベート様に抱かれるチャンスなので、エクセルはベート様のを必死で勃たせようとするもベート様、病のせいでまさかのED……。
そこで中を刺激して中に巣食う闇を排出するんだ!と、エクセルは容赦無くお尻を攻め始めるんです!
抱くつもりだったのに、抱かれることを許す俺様男前受けに死ぬほど萌えた。
そしてエクトルは小柄&地味っ子なんだけど、巨チンなの。なにそれ、萌える。
で、ただのエロ展開で終わらないところがいい。
やがてエクトルは病を治す唯一の方法を発見するんだけど、それは自分の身体を犠牲にするため命の保証はないし、ベートが完治しちゃったらお世話係の自分は不要……。
さてどうするか……というところも見どころの一つ。
あれこれの末、めでたく夫婦になるも未だ信じられず「許されるんでしょうか?」というエクトルに対して、ベートがベソッとしちゃうんだけど、これが死ぬほどかわいいの!!!
普段は俺様のくせしてかわいすぎるだろ、こいつ……!とベート様にひたすら萌えます。
描き下ろしは【恋獄の支配者】の4.5話でこれまたデレがかわいい二人でした。
エロは汁多くて濃すぎる……とやっぱり思わずにはいられないんだけど(でも既刊よりは汁控えめな気がする)キャラが最高すぎた。
もう一度言います、キャラ最高。
キャラよしストーリーよしエロよし、三拍子揃った傑作!
萌え転がり、涙しました。
灰崎先生の汁だくエロは好みの分かれるところかも知れませんが、一度ハマるとこの濃厚さも病みつきになります。
(でも、昔の作品に比べるとそこまで汁汁してなかった気もしますね)
・恋獄の支配者(地上編)
地上征服を目論む悪魔のひとりとして、人間の魂を魔界に持ち帰るため地上に降りてきた悪魔シンは、神父のウィリアム(以下ウィル)に捕らわれて首に天使が編んだ首輪をつけられてしまいます。
天使の力を携えたウィルの力はとても強力なため、シンはその呪縛から抜け出すことが出来ません。
街はずれの教会で暮らすウィルは、シンを軟禁することになります。
シンは魔王の300番目の息子で、父を敬う気持ちや魔界への忠誠心が強いのですが、実はその内面は悪魔とは思えぬほどに真面目で善良で健気でピュア。
悪魔のコスチュームとして「すげー服だな、露出狂かよ」と言われるほどに露出度の高い服を身につけ、悪魔らしく経験豊富かと思わせるも、実は童貞処女。
この攻めのウィルは、幼少期に母親に天使教団に売られ、ひどい陰湿さや欲望にまみれた世界で生きてきた過去があります。
そんな彼はかなりのSで、シンに執着し、強くときに優しくシンを攻めていくのです。
この執着S攻めにはゾクゾクしてしまった…
シンに比べるとウィルのほうがよっぽど悪魔っぽい強引な性格をしてるんだけど、ちゃんと相手のM性を見極めて適切に調教していくタイプのSだから、めちゃくちゃカッコいい。
本質が悪魔らしくないのに悪魔らしくあろうとするシンが、いろいろとズレた行動をとってしまうところがとにかく可愛い!
無理してワルっぽく振る舞おうとしても元来の善良さに負けてしまうシン。
もうやばいくらいに可愛すぎるよーっ!
この可愛さをお伝えしたいんだけど、動きや表情込みの可愛さだから、ぜひ見ていただきたいです。
(シン、魔界ではどんな風に過ごしていたんだろう…頑張って悪魔っぽくしてたのかなぁ…)とか想像するだけで萌えちゃう。
肉体的にもピュアに生きてきたシンは、感じやすくすぐにトロトロに…
エロは灰崎先生らしく、エロっとろ〜♡
雄雄しい肉体と可愛くとろけた顔の対比がよいのです。
壮絶な過去と天使の呪縛に囚われていたウィルを浄化させていく、天使の心を持った悪魔シンとの素敵なラブストーリーでした。
これは読者の心も浄化させてくれる物語だと思います。
地上編のラストは、愛の深さと種の違いによる切なさにぐっと胸が詰まり、自然に涙が溢れました。
本当に読めて幸せです。
でもやはり悲しい…続編があるとのことでホッとしました。
また2人に出会える日が待ち遠しいです!
・恋獄の太陽(魔界編)
魔王第二の息子で次期魔王の呼び声高いベートは、陰謀により不治の感染症にかかったため、隔離され寝たきりになってしまいます。
そして、その病に感染せず発作の処置が出来る医者のエクトルが側付きを命じられることに。
エクトルは幼少時より、強く気高く美しいベートに憧れ、恋焦がれていて…
不治の病に冒され徐々に気持ちが弱ってくるベートは、エクトルの想いを知り、性的な関係を結ぼうとするも、病のため勃ちません。
エクトルは治療と称し、ベートを抱き、内側から攻めていきます。
それに応え、激しく乱れるベート。
そしてしばしそんな甘い関係も続く中、エクトルが治療法を発見し…
敬愛するベートのことを治したいが、この蜜月が終わりを迎えるのではないか?という恐怖と葛藤。
でも、エクトルはベートの輝きを取り戻すため、治療を施すことを選択するのです。
しかしその治療法とは、自らに「闇の病」を誘い込みベートの体から自分へと病を移すものでした…
自分を犠牲にしてでも、太陽のように輝くベートに魔界の王に君臨して欲しい…と願うエクトルの深い想い。
またもや勝手に涙が…
気高いベートがエッチのときだけとろけちゃう姿も、健気で従順なエクトルがエッチのときだけ強引に責めていくのも、普段の力関係があるからこそ、たまらなく萌えました。
下克上エッチ、いいですよね…
涙する場面はありますが、基本的にハピエンで美しいラストが待っています。
総じてキャラが素晴らしい作品でした。
ぜひにぜひに続編を早く読みたい!
あまりに素晴らしく濃密な作品だったため、あれやこれやと長文になってしまい失礼しました。
でもホントおすすめですよーー!
エロのめじろ先生と底抜けにエロが読みたい時にめじろ先生が浮かぶのですが、作家買いで、日常に疲れてるときにシリーズものを読む元気がない時にこそ底抜けにエロの需要を感じていつもお迎えさせて頂いております笑
しかし、今回もエロいです!エロいですが、切ない!健気で自己犠牲こんなキュンキュン来るとは思ってませんでした!エロ目的ではなく読ませる系のBLをお好みの方も是非お手にとっていただきたい。神クラスと思っています!
めちゃくちゃ良かったです…
ワケあり意地悪神父×箱入り世間知らずな優しい悪魔のエッチなBLでした。
悪魔の普段の格好がスケベすぎる、最高!!
あと身体がガッシリしてて筋肉が美しい。
最初は敵対同士だったのに、一緒にいるうちにどんどん惹かれていって最終的には人生のパートナーになるっていう展開が美しすぎました。
ウィリアム(神父)の寿命まっとうするまで待ってあげるシン(悪魔)、素敵で泣いてしまう…。
自分を守るために天使のいいなりに生きてきた攻めが、
受けのために天使に背く、あの一連の流れが好きすぎて何回も読み返してしまいます。
本当に受けも攻めも、どっちも良いキャラしていて大好き。
立場が形勢逆転したのに、シンは受け側なのもなんか可愛いなと思いました。
ラスト本当良かったです。あのあと幸せに暮らせたんだなって思えて…。
同時収録作品も、小×大の体格差が良かったです。
※追記
帯に天使×悪魔×神父って書いてあったのですが、
天使×神父×悪魔の間違いかな?しかも天使×神父に直接的な描写はないし…。
悪魔が必ずしも悪意ばかりとは限らない、天使が必ずしも正義だとは限らない…人間にも色んな人がいるように、生まれてきた血筋がその者の性質を決める訳では無い、そんな事を考えさせられました。
天使の首輪の呪縛により、神父ウィリアムの下僕となった悪魔シン。悪魔の美徳感に基づいたエロティックな衣装が、露出した部分を強調し色気を引き立てる、初々しいギャップと快楽には忠実な悪魔らしさの両立が萌えるエロを作り出します。
奇妙な同居生活の中でシンの隠しきれない善意的な内面が露わとなっていくのですが、「悪魔らしさ」を必死に見せつけようとするシンがいちいち面白可愛いのですよ。
ウィリアムは「天使教団」と言う響きだけは輝かしい場所で過ごしてきましたが、その生き様は完全の闇の世界を彷徨ってきたようにしか見えない、天使の下に居ることが必ずしも救われる訳ではない…ヒゲやタバコで自分を虚飾する面には人間らしい弱さも感じました。
根が優しいシンはウィリアムの背景が解ってくると、つい心配や同情をしてしまう、ウィリアムにとってはシンの方がよっぽど心の拠り所となったのでしょうね。
お話は一旦終わっていますが、まだ続きを描きたいとの事でしたので楽しみにしています。萌えとエロは堪能出来たので、今度は天使とのバトルなど「燃え」の要素がもう少し見たいかなぁ、BLに何を求めているんだ私は…と思いつつもファンタジー好きの血が騒いでしまうのですよ。
表題作も好きですが私は後半の「恋獄の太陽」がお気に入り、エクトルが良いキャラなんですよ。
ベート様の「闇の病」を治す方法を見つけたけれど、治ってしまえば自分は必要無くなる…という善意と悪意の葛藤の答え。病を治す方法を最後まで知らないフリをして、自分の元へ縛り付けるようなダーク展開も想像しました。
しかし彼は道を踏み外す事無く、自分の命を懸けてベート様を救う道を選んだ、全てを捧げる覚悟の愛と忠誠は正に従者の鑑、自己犠牲的という意味では彼も悪魔らしくないのかもしれない。
でもダーク展開に向かうならそれはそれで面白かったかも?とも思いますね。
「何でもします」の言葉通り肉体的な奉仕もします。上下関係と華奢なビジュアルも含め、普通なら受けになりそうなエクトルを攻めにしてくれたのが良かった!私は逆体格差に萌えやすいのですが、この本はそれ目当てで手に取った訳では無いので嬉しいサプライズ♪
病の影響で攻めざるを得ない状況なので、あくまでも態度は謙虚で尽くす身、調子に乗って支配しようせず立場をきちんとわきまえている健気さが好感。
しかし内心はゾクゾクしていたり、満足してもらうためにがっつり攻める姿はギャップ萌え、体格の割に立派なソレは次期魔王候補に捧げるにふさわしい。
急な発作に対応出来る方法を自ら編み出し、不治と言われた病を治療、最終的にはその病を…むしろエクトルこそ最強の悪魔なんじゃないのか?とすら思いました。これらは全て暗闇の中で励み続けてきたエクトルの努力の賜物…様々な角度から見て好感が持てました。
角や翼と言った人外特有のビジュアル萌えも同時に楽しめました、ベート様の終盤の軍服姿も麗しい。最近では萌えるエロとストーリーがきちんと両立出来ている作品が増えてきて、嬉しく思います。
九割方、作品はキャラ萌えで購入するのですが、めじろ先生の作品だけはお話が気になって購入してしまいます。
あまあまデレデレで下半身がホットになるほどエロくて、なんかいろんな所で振り切れてて、読み進めるので精一杯になってしまうんですよねえ!
絵もお話も、先生にしか描けない内容だと思います。
今回は次元が同じの2カップルのお話でした。
先生のあとがきによると表題作の人間×悪魔カップルのお話はまだまだ続くということで、確かに、しっかりと完結してはいるのですが続編も作れなくないぜ、感が出ていたと思います。
でも正直私は悪魔×悪魔カップルの方が楽しめてしまった感はあります。
受け攻めのお顔とネタが非常に好みでした。
攻め君は褐色そばかすでとても可愛いらしい子犬系男子なのですが、かなり上位の受け悪魔様をお慰めになる際はその長くて形のいい陰茎で遠慮も忘れて欲望のままに腰を振りまくるんです。ギャップ萌えというのでしょうか、従順でうつむきがちな性格の中でふとした時に顔を出す強かさが魅力的な子だったと思います。
試し読みした時にこちらのカップルのお話が先に表示されたのでこちらがメインと勘違いしてしまいましたが、そうではなかったようでちょっとだけ残念でした。ちょっとだけですが(笑)
愛のあるエロスをお求めの方にはおすすめできる作品だと思います!
人間×悪魔の300番目の息子と、魔界の医者×悪魔の2番目の息子のカップルの、濃厚なファンタジー。
灰崎めじろ先生の本は、とにかく人外×汁っ気たっぷりのエロのイメージが強いですが、人間ドラマ(人間じゃないけど!)的な要素もバッキバキに入っています。
今作も、落ちこぼれた、悪魔らしくない悪魔が、ありのままで愛されるストーリーと、除け者にされがちだった魔界の医者が、皆の憧れに選ばれるストーリーの2つ。正統派ではないけれど、どちらもハピエンなサクセスストーリー。個人的には、特に1つ目のラストが好きでした。
エロだけでなく、ストーリーもガッツリな作品です。