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saigo no koi himitsu no koi
かみしま先生は官能シーンを描くのがすっごくお上手で、『PINK GOLD3』に掲載されていた短編を見てから追いかけています。
『最後の恋』の2巻、まだ完結していない続き物です。
1巻は無印、2巻以降も巻数ふらずに読切り偽装で売るのか幻冬舎めぇ~。
作家さんへの印象とか、読者にとっての読みやすさとかを考慮して本を売って欲しいです!
車のカスタムショップの職人・滝川×高級車ディーラーの販売営業・大河内の話。
二人はカラダの関係があり、年下の滝川は一途に大河内を想っているけれど、大河内には忘れられない人が居て、その人にソックリな謎の顧客が現れたり、ストーカーの影もあり…
さらに大河内は改名もしていて家族との確執もありそうな?
1巻は伏線いっぱい、謎だらけのまま終わりました。
そして2巻、大河内と家族との間にある溝と、想い続けてる人のことはなんとなく見えてきました。
姉を死なせてしまった罪悪感から、自分を殺していたのを救ってくれたのが、幼馴染の亮。
亮は車を作ることを夢見ていて、大河内も亮と同じ夢を見続けてきた。
そして亮が家庭の事情から高校を辞め、風俗にハマっても、大河内は側にいたかったのに、亮から「お前を好きにはなれない」と突き放されて…
望みのない恋を終わらせてあげるのは優しさといえるかもしれない。
でもキスして期待させた直後に振るのってひどすぎる…
それでも大河内は車に関わる仕事に就き、亮を待ち続けているけれど…
高校中退の亮が高級車メーカーと関わるのは難しい気がするけど、大河内は何をどう待っているんだろう?
大河内に枕営業を迫る金持ち息子も登場。
親の稼ぎで脅して関係を迫る胸くそ野郎でも、大口顧客だから大河内は無下にできなくて、でも耐えられずに震えていると、亮にソックリな顧客の三田が助けてくれた。
そしてお互いに過去のことなんかも話して、大河内はいろんな意味で救われただろうし、亮にソックリな三田に惹かれるフラグが立っている気がするのだけど、、、
三田はゲイはありえない派っぽいので、亮と同じ顔と似た声で、昔にこだわっている大河内を解放してあげるだけの存在だったのかな???
そのわりにはキャラが濃いので、まだ波乱があるのかな?
メインは滝川と大河内なのに、誰と誰のラブストーリーなのか?
戸惑ってしまうくらい脇キャラとエピソードが濃いです…
滝川はショーへの出展に打ち込んでいます。
自分が作りたいものを、周りが認めてくれなくても、自分らしさを貫き通したいと思っていたけれど、とある関係者から求められる物を作るのがプロだと否定されたことがキッカケで、自分らしさも大事だけれど、受け入れられるものを作ってこそだと、大事なことに気づく。
1巻の滝川はただ大河内のことが好きで、仕事も趣味の延長のように見えたけど、2巻では進む道を見据えて頼もしさが増してきました!
大河内には、滝川が夢に突き進むのを見て、かつて亮を応援したように、滝川を応援したくなったのだと思う。
自分にまっすぐ気持ちをぶつけてくる滝川にゆだねたくなるのもわかります。
でも三田にはなびかず、滝川の気持ちを受入れるのは急展開というか、三田の想わせぶりな登場や印象的な関わりはなんだったんだろう?と思ってしまう…
車をお好きなかみしま先生、もっと車業界のことを語りたいのをセーブしている気がしますが、それでもサイドストーリーは濃い。
このお話を気合入れて描いているのもわかります。でも、すべてに思い入れをぶつけているので、サブまで濃すぎて、メインがボヤけて、アンバランスになっている気がします…
次巻はメイン二人に集中したストーリーが読みたいです。