妖しい薬屋と見習い狸

ayashii kusuriua to minarai tanuki

妖しい薬屋と見習い狸
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×229
  • 萌15
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
13
得点
207
評価数
56
平均
3.8 / 5
神率
16.1%
著者
小中大豆 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥621(税抜)  
ISBN
9784199009259

あらすじ

山で罠に嵌って泣いていた狸の里。その時助けてくれた人間に恩返しがしたい!! 人に化けた里は、命の恩人で、漢方堂の美麗な店主五明尊の元でアルバイトをすることに!! けれどまだまだ未熟な里は、慌てたり、ドキドキするとすぐに耳とシッポが出て、狸の姿に戻ってしまう!? その秘密は絶対内緒なのに「早く大人になるおまじないですよ」と、五明は意地悪な微笑みでキスをしかけてきて…!?

表題作妖しい薬屋と見習い狸

漢方堂の美麗な店主で里の命の恩人
五明漢方堂のアルバイトで半人前の化け狸

その他の収録作品

  • 薬屋狸と望郷の祭り
  • あとがき

レビュー投稿数13

甘々&ほのぼの好きさんに全力でおすすめ!!

作家買いです。

痛いシリアスものなんかも書かれる作家さんですが、今回は超正統派が来ました!!
めっちゃ甘くてほのぼの、そして可愛いです。癒されまくりです。
私はシリアスからメリバと何でもアリなのですが、やっぱ原点とも言うべき甘々ほのぼののラブコメが大好きなんですよー!!
最高に楽しく読めました(*´▽`*)



内容ですが、ほのぼの甘々なケモ耳ものでラブコメです。
2作収録されていて、表題作の「怪しい薬屋と見習い狸」が二人の馴れ初め編で雑誌掲載作。
山で罠に嵌まった子狸の里が、助けてくれた命の恩人・五明への恩返しの為に山を降りて・・・と言うもの。
そして書き下ろしの「薬屋狸と望郷の祭り」が恋人編。
五明の過去との決別と、二人が本当の意味で結ばれるまでになります。


で、こちら先にも書いたように、とにかく甘くてほのぼの。
里がですね、めちゃくちゃ健気なのです。
自分の命を救ってくれた人間に恩返ししようと、化け狸になる決意をする。
そして長年の修行の末、山を降りて五明の元を訪れ、彼の助手として働く。

この二人の同居生活が超ほのぼのでして。
不器用なりに五明の為に一生懸命身の回りの世話をし、仕事の助手を務める里ですが、彼は実は半人前。
ちょっとした心の乱れなどで狸の姿にもどっちゃうんですね。
狸になっちゃっては「キュウキュウ」言って、焦ってる里がめちゃくちゃ可愛いんですよー!!

また、そんな里を優しく見守る、どこか浮き世離れした感のある五明。
一見、紳士的でおっとりして見えるのですが、実はわりと腹黒な部分があるのもこれまたいいのです。
狸になってしまった里を「迷い込んで来たのかい?」と可愛がるのですが、これ里だと分かってて、明らかに気付かないふりしてるじゃん!!と丸分かり。
こうゆう、実は食えない男が、受けに対してはめちゃくちゃ甘くて優しいと言うのがツボなのです。
周囲から恐れられてるのに、天然な受けだけが「先生は優しいなぁ」とやってるのもこれまたツボ。
五明を心酔しきってる里の視点でありながら、読者に彼の食えなさをバッチリ印象付ける文章が巧みだなぁとも唸らされます。


で、そんな平和な二人が暮らす商店街に、突如オープンするオーガニックカフェ。
漢方堂の客足が減ってしまい、元々それ程儲かってない上に、売り上げがさらに低迷して危機感を覚える里。
また、そのカフェのオーナー・白銀と五明の間には、過去に因縁があるようで・・・と言った展開。
こちらもちょっぴりハラハラさせられますが、基本的にこの作品はほのぼの路線。読者は安心して構えていられるんじゃ無いでしょうか。
何と言っても、悪役のはずの白銀が、これまたいいキャラ。
ちょっと抜けてて根はお調子者と、愛すべき悪役です。
なんか、彼の事が好きで仕方なくなってきた・・・。

と、とにかく出て来る人(?)は全員いい人。
そしてひたすら甘々ほのぼのと、超優しい作品。
あと、(寿命が変わってしまうので)家族と離れ離れになろうとも、五明の為に化け狸となった陸の健気さ。
また、「怪しい薬屋」である五明の、これまでの孤独な日々-。
と、しっかり心に響く部分が書き込まれているのも良かったです。

甘々ものが好きな方に、全力でおすすめしたい!!

12

人物も内容も可愛い

昔助けてもらった五明に恩返しがしたく、化け狸になった里。五明の薬屋でアルバイトを始めて一年。ドキドキすると狸に戻ってしまう里は、五明にバレないように必死に日々修行をするが。。。

何となく先は読めるのですが、そのほんわかさが堪らなく良いです。
分かっているけど、その通りに展開するのをのんびり読むのもBLの良さだと思うので、こちらの作品は、可愛さや癒やし、不思議な世界を堪能するのにオススメです。
里の素直で、相手を思いやれる優しさと、狸の姿の可愛らしさに癒やされました。
五明は、長年生きてるだけあって、頼りがいがある大人な男性。見た目といい中身といいかっこよすぎ!
里が両親に会う場面や、五明のケジメや告白がすごく好きです。
様々な作品を書く小中先生なので、あえて分かりやすい展開のほんわかな作品を書いているのでしょうね。とても良かったです。

4

もっと可愛がりたいのに、余裕がない。

作家さん買い。
これはアレです。
ファンタジー・ほんわかほのぼの甘々ストーリー・モフモフ好きさんは
是非読まれることをオススメしたい1冊でした。

受けさんのポン太改め里は、子狸の時に人間の罠にハマり動けなかった所を
攻めさんの五明に助けられ。
恩返しという名目で化け狸となり五明の元を訪ねることに。
漢方を専門とする薬局を営んでいた五明の元で弟子として働くうちに
恋心が芽生えていくのですが…

と、恩返しストーリーではあるある設定だなあ…と読み始め。
ですが、ん?んんん??と、謎が深まるばかりの気が付けばどハマりするほど
面白かったお話でした。
白銀の出現・「時間外のお客」・何と言っても1番気になる五明の正体。
少しづつ明らかになっていく真実と、
書き下ろしでの若君と五明の決別と、
里の家族との逢瀬による心の成長と。
どれをとっても大事な要素で本当に楽しめました。
欲を言うなら
里久そば店主×Cafeしろがね店長の番外編なんてあったら嬉しいです★笑

子狸が本当にこんなに可愛いなら、一家に一匹欲しいものです(●´ω`●)

9

ほのぼのファンタジー

漢方堂の主人・五明にその昔、罠から助けてもらった子狸の里。
恩返しがしたい一心で化け狸となり、念願叶って攻めの五明が営む漢方堂の住み込み見習いに……というほのぼのモフモフ系です。

まず受けの里がかわいい。
家族たちとも離れ、化け狸となる修行を始めた里。
念願叶ってようやく化け狸になれたんだけど、実は半人前なので、ドキドキしたりビックリすると狸の姿に戻っちゃうんです。
狸であることは五明には隠しつつの同居生活なんだけど、時々うっかり狸に戻ってしまい、キュウキュウ言ってアワアワしてる姿がかわいいし、地域の人達から可愛がられている様子も和みます。

攻めの五明は、美麗な漢方堂の主人なんだけど、真っ白な長髪・年齢不詳感といい、ただものではないだろうな…という予感と、彼の正体は何なのか?という謎を漂わせながら、お話は進みます。

五明がもっと腹黒い、意地悪攻めかと思ってたら、里に対しては最初から最後まで丁寧な言葉遣いで優し〜く接している様子に萌えた。
(もっと受けを虐める系かと勝手に思い込んでいたので。)

ただし周囲からはやたらと恐れられていて、どんな事をやらかしたのかははっきりとは書いていないのだけど、本気で怒らせたら多分とてつもなく怖いんだろうなぁ……というのがなんとなーく透けて見えるんです。
里に対してはとてつもなく優しいんだけど、里に何かしたらお前の命はないぞ!と声高ではなく静かに周囲に知らしめてる感が漂ってました。

罠にはまっていたところを五明に救ってもらった里。
だけど里だけが救われたのではなく、五明は里と出会ったことによって過去と決別し、救われたという巡り合わせの妙が楽しめました。

脇役もいい味出してるキャラばかりで面白かった。
五明にギャフンと言わせたい!という目的で、里にちょっかいを出した白銀という妖狐。
もっと厄介な存在かと思いきや何だか愛すべきキャラだったし、里の修業時代の先輩も人の話をまったく聞かない暴走ヤロウだったし、本当に悪いやつが出てこなかったところも私は好き。

何故かわからないけど、ファンタジー系に微妙な苦手意識があって(多分、設定を呑み込むまでが億劫という)積極的に読んでこなかったのだけど、最近、小中先生のファンタジーを何冊か読んでみて、ファンタジーもいいなぁと思うようになりました。
何も意識しなくても、その世界にすっと入って、ええっとコレって何だっけ??みたいなことが一切なく読めて、ファンタジー初心者にはとても読みやすいです。

7

一生懸命で可愛い

「夜啼鶯は~」を読んでそんなに月日は経っていないので、作風の広さに改めて驚かされました。今回は少し不思議な面もある甘々で可愛いお話です。

山で罠に嵌った子狸(のちの里)はその時に助けてくれた人間に恩返しがしたいと人に化けて山を下ります。そして恩人でもある五明の店の漢方薬局でアルバイトという名の助手をする事になる、という物語です。

里は人間に化けるようになるために家族と別れるという決意をして修行をしました。大変な修行であり、寿命も変わるので修行期間が分からないという時間の間隔も無くなっています。五明が生きている内に会いたいからと里は一人前になる前に山を下りてしまいます。その為、ドキドキしたりすると狸の耳としっぽが出てきてしまいます。

里は五明に狸であることは秘密にしていますが、バレバレでした。バレバレというのは結構最初の方言動で読者は予想がつきます。里可愛いし、知らんぷりをしていたくなる気持ちも分かります。
オーガニックカフェが近所オープンし、そのオーナーである妖狐の白銀が五明に恨みがあるので里が巻き込まれてしまうという一波乱あります。しかし、五明の為にも一生懸命頑張る里の印象が強いので、事件面も安心して読めます。
既に言われていますが、この白銀なんだか憎めないキャラというのもあると思います。悪役なのに可愛いとも思えてしまいます。

里の修業時代の先輩が五明の悪名を聞いて引き離そうとしたり、五明が漢方に詳しくなったのかという若君についてなど、ちょっとした事件がありつつもほのぼのしていて面白いです。
想い続けたからいいという訳でもないすが、若君との事が里と出会ったたった1年で変わったというのが里のひたむきで一生懸命だったからこそと言えば良いのですが、そんなにあっさりと別れられるのかと少し思ってしまいました。

とにかく一生懸命に頑張る里が可愛いです。ただの守られるぽやぽやな子ではないので、応援したくなります。

6

全年齢対象作品

狸や狐のという言葉の前に『子』という文字が付いただけで、どうしてこんなに可愛くもいじらしい響きを持ってしまうのでしょう?里くんの子ども時代、何度か『子狸』という単語が出る度に「キュゥゥゥン」となってしまったのですが、これってあたしだけかしら?『恩返し』というイメージが植え付けられちゃっている為かとも思うのですが……ひょっとして新美南吉の所為なのかな(あれは狐ですがね)。

どうして新美南吉を思い出しちゃったかと言えば、里が『人に化ける』ということ以外は何も出来ない狸だからだと思うんです。『恩返し』なのに、美しい織物を作る訳でもなければ金銀財宝の在処を知らせる訳でもない。子狸の頃に命を助けてもらった五明の為に彼ができることといったら、側にいて努力することだけなんです。
「できることが日々、ゆっくりとだが確実に増えていく。それが里の誇りであり、幸せだった」
という一文がお話の初めの方にあるのですが、これにやられた。
相手に何も求めないんですよ!
相手の為にできることが増える、そのこと自体に幸せを見いだすという……
何ていじらしいんだろう。

思うに小中さんは『努力する人』を描くのが大変お上手な作家さんですよね。
それも『前に出てくる』人ではなく、努力そのものに価値を見いだすような人。
このお話でも、里は常に頑張っているのです。化け狸になるのも長い長い努力を必要としましたし、五明の所に来てからも仕事の手伝いから家事のあれやこれや、延いては家計のやりくりまで。
こんないじらしい子をきちんと見てくれて、ちゃんと評価してくれる、そして好きになる(でも、あまり大げさに愛を語らない)攻めさんが出てくることが、真っ当に「いいな」と思っちゃいます。

五明にも哀しい過去が色々あって、里に見せている『親切で懐の深い、出来た大人の男性』が全部ではない、というのも捻りが効いています。
お話は『ほのぼのコメディベース』で進みますが『死』に関わる重要な逸話が挟み込まれていて、その部分はサッと哀しい色を挿している様で、可愛らしいだけの話にはなっていません。
お若い姐さんから古の腐女子の皆さんまで、全年齢が読んで「おおっ」と言える一冊だと思います。

5

一途過ぎてボケボケなところが可愛い♡

今回は不思議な漢方堂の店主と
住込みアルバイトの化け狸のお話です。

それぞれが隠している秘密がばれて
お互いの気持ちが通じ合うまでと
それぞれが亡き人への未練を断ち切り
恋人として結ばれるまでを収録。

受様は1年前から
商店街の端にある老舗の漢方薬局で
住込みのアルバイトをしています。

受様の少し丸っこい顔立ちと
クリっとした目は
受様を童顔に見せて
未成年と言われる事もあり

今日も買い物中の商店街で
古本屋の主人にからかわれつつも
皆に可愛がられていました。

受様はこんなに自分が
皆に受け入れられるのも
薬局の主である攻様のおかげです。

なぜなら受様は
人間に化けた狸だったのです♪

攻様は生まれつきの白髪が見事な
町でも評判の美丈夫です。

その上、漢方医としても優秀で
町には西洋医が少ないと言われるほど
攻様の漢方薬局は評判です。

受様はまだ普通の小狸だった頃に
住んでいた八坂岳で古い罠にはまって
動けなくなっていたところを
攻様に助けてもらった過去がありました。

攻様の手当のおかげで
負った傷が跡もなく回復した受様は
どうしても攻様に会いたい、
お礼が言いたいと思うようになります。

受様は八坂岳に住む化け狸の爺様から
化け狸の学校を紹介されて修行を積み
変化の術を身に着けます。

卒業までには更なる修業が必要ですが
受様が一人前になるまでに
攻様が死んでしまう可能性もあり
受様は中退して人里に下りました。

そしてやっと攻様に会えた時には
安堵と感動で涙が溢れまてしまいます。

攻様は押しかけバイト志願の受様を
店は万年人手不足だからと
快く雇ってくれた上に
一緒住まわせてくれます。

仕事も家事も1つ1つ丁寧に教えてくれ
受様は今では家のことを
すっかりできるようになります。

攻様に憧れてやってきた受様ですが
姿を見るとドキドキしてしまうと
変化が解けてしまいすが

攻様は狸になった受様を見ても
迷い狸かと可愛がってくれたりするので
受様はますます攻様に惹かれていました。

そんなある日薬局の近くに
オーガニックカフェがオープンし
薬局の客足がめっきり減ってしまいます。

カフェのオーナーはなんと妖狐で
攻様を妹の敵として商売の邪魔をしようと
しているようです。

ただでさえ受様をやとってから
物入りの薬局で客足が鈍ったら
店がつぶれてしまうとヤキモキです。

果たしてこの騒動の結末はいかに!?

雑誌掲載作のタイトル作に
続編を書き下ろして文庫化です。

自分を助けてくれた恩人のため
人間になった狸のほのぼのな恋物語です。

自分を助けてくれた攻様の側にいたいと
変化の術を身に着けた受様ですが
修行途中で学校を退学したため
平常心が保てなくなると狸の耳が出たり
変化の術が解けてしまうことがあります。

攻様も実は普通の人間ではないので
受様が狸である事も、それを隠している事も
承知の上で受様を雇うのですが

健気な受様が一生懸命な様子に
すっかりほだされて受様を
憎からず思うようになります。

そんなところに攻様に恨みを持つ妖狐が
接触してきたことでテンヤワンヤ
というかドタバタの騒動となるのですが

実は強かで策士な攻様には
全てお見通しというか予見出来ていて
攻様の活躍で妖狐の企みは退けられて
2人が気持ちを通じ合うまで
楽しく読めました♪

雑誌で表題作を読んだ際には
攻様の時間外の患者さん達関係が
ちょっと気になったのですが

書き下ろしは
そのあたりの攻様の過去にまつわる
諸事情が少し絡んだお話であり

表題作では受様がドキドキしすぎて
最後の一線が超えられなかった2人が
やっと身も心もな恋人になれたのも
とっても良かったです (^-^)

妖狐兄妹や受様の先輩狸と
脇キャラも魅力的だったので
スピンオフを期待したいな(笑)

今回は狸繋がりで1作
本宮榎南さん『狸といっしょ』をおススメします。
こちらの受様もお間抜ぶりがプリティです♪

4

里の一途さ健気さに萌2で!

前から気になってた作品でとうとう読めました。途中で諦めそうになりましたが。

とにかく里の一途さ健気さにこの評価です。
生き物の生と長く厳しい修行を乗り越えて、五明に会いたい一心で。

無事に化け狸になれて、なんとか五明を探し当てて、無事に雇ってもらえて本当に良かった。
再会出来た時の里の泣く姿を想像してうるっと来ました。

里は必死で狸の正体を隠してましたが最初から五明にバレバレだったんですね。
そして五明は早く里が大人になるようにとちょっかいを出したり。

何度も書きますが評価は里に対してです。
その他は萌かな。
まず白銀、出てくる意味あったのかな?当て馬要員?
五明の本音を引き出すためのイベント発生なの?

そして里久、いくら弟分で五明が悪名高いからといってあそこまでする?しかもやり方がなんか日本昔ばなしみたいで。決着ついたのに同じ商店街にお店を出してるし。

そしてそしてなんといっても五明。
愛する若君の為に人の理を越えて。何百年も孤独に生きて。苦しみながらも毎年若君と逢瀬して。
なのに里にはちょっかいを出すし。
若君と二世を契った仲だったのも…。せめて五明が片想いとか若君も五明の気持ちを知ってもそばに置いていたとかならまだ良かったなあ。

これで最後にしようと決めてお互い解放されて。
里が自分の券を五明にあげようとするのもグッときました。

浮世離れした感じの五明ですがやるときゃやるんですね。ちゃんと。
美しくてでも男の身体の魅力があり白髪の長髪で…。イラストからは男の魅力があまり伝わってきませんでしたスミマセン。

食べ頃に育てて伴侶に、ふむふむ。敬語攻めも良かったですね。

小中さんのレビューには半分くらいケチをつけてるようで心苦しいです。あくまで好みの問題なので見逃してください!

4

受けの未熟さが可愛い

作家買いです。
小中先生の書く人物の人の良さとかわいさがよく出ている作品でした。

子狸だったころに命を助けてもらった恩人(攻め)に恩返しをしようと頑張る受けのお話です。
半人前の化け狸である受けが、少しでも攻めの役に立とうとして料理を頑張ったり薬屋を手伝ったりするところが健気で可愛いです。
まだまだ半人前なので、焦ったり気持ちが動転すると耳や尻尾が生えてきてしまうところもキュート。
攻めの正体のネタバラシが本編の最後でわかりますが、なんとも切ない理由でした。

また、妖狐のキャラも魅力的で、できればもっと深く知りたかったです。妖狐の妹(?)のスピンオフとかないでしょうか。攻めだったらいいな、妹君。笑

恋人になったその後のお話では、攻めが過去に区切りをつけ、受けと攻めはようやく体を繋げることができます。
攻めが受けに対して真摯な気持ちでいることが知れた素敵なエピソードでした。

番外編SSも、人ならざるものたちが商店街で仲良く(?)暮らしている姿が見れてほっこり。

0

可愛いたぬき

表紙のイケメンの腹黒そうな笑顔にひかれて購入。表紙通りの二人で満足♡です。
小説chara掲載分150Pほど+その続き90P超+先生のあとがき でした。ファンタジーの設定を生かしてちょっとしんみりしちゃう部分も含んでいるところが良いなあと思うのと、超王道っぽいしなあと悩んでしまって・・・萌2よりだけど萌にしました。

舞台は本田町銀座という商店街の端っこにある「五明堂薬局」という漢方薬局。創業100年以上の由緒正しい薬局で1年前から住み込みで働いている里が、お買い物を済ませて薬局に帰り、主である五明やお客さんに迎えてもらって・・・とお話は続きます。

攻め受け以外の登場人物は
白銀(五明のことを目の敵にしている)、里久(里の化け狸養成学校時代の先輩)ぐらいかな。
白銀が一枚挿絵で出てくるんですが、めっちゃカッコいいんです。この人、もう一回出てこないかな、妹共々すごく面白かったのですが。

*****以下は内容に触れる感想

里が半人前の化け狸だから、どきどきしちゃうと狸に戻っちゃうところが、超可愛い!!!!
狸に戻ると「キュウキュウ」と鳴くしかできなくなっちゃって、話が進まないしw。うぶうぶど天然には弱いです。ネコとかウサギでもなく、たぬきってところがまた愛らしさを倍増させるのかも。
しぐさの記述も超可愛いく、脳内は〇ーソンのポ〇タ。
かたや、五明の腹黒さは、ちょっと足りない、もうちょっとあくどさを出してくれてもいいんだけどなと思いました。
そしてビジュアルはカッコいいんだけど実はヘタレってないかと思う白銀。1か所偶然なのか、ガ〇ダムのアム〇の台詞を意識したのか??と勝手に妄想してしまう箇所があり、一人でげらげら笑ってしまいました。

後半の中編は、思いを残していた方々へ捧げるお話となっていて、きちんと思いに始末をつけるところが切なく優しく嬉しい限りでした。
ただ五明の定義が今一つはっきりしなくて、なんでそんなに嫌われてるんですかね??などと気になってしまったです。またもや読み飛ばしたか私・・・・

少々気になる点はありつつも、全体としてはとにかく「たぬき」が可愛くて、こっちもキュウキュウ言ってしまうお話でした。

3

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