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ぼくとの出会いを運命にしてみますか?
gesseki no yoru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
アニパーシリーズ、とうとう4作品目で、4組目のカップル登場。
どんどん分厚くなっていってて、とうとう普段使ってるカバーがはまらなくて、違うのを使いましたよ(A^_^;
受け様は、大学生の明。
初恋でずっと片思いし続けていた叔父の聖也を亡くした。
亡くなっても忘れられず「せいや」という名前を検索していて、「食事処あずま」のブログへたどり着く。
この「食事処あずま」の店主で、ブログを綴っていたのが、攻め様である晴夜。
アニパーを通して言葉を交わし、お店へ食事をしに行って、実際に会って話をして親しくなっていく。
晴夜から、まずはアニパー内で恋人になって恋のリハビリを申し出られ、半ば強引に恋人スタート。
大人の紳士かと思っていたら、結構必死だった晴夜の口説き、よかったなぁ。
明のちょっと天然入った純粋さや一途さもいい。
2人のやり取りが、誠実で可愛くて、とってもほっこりきゅんな気持ちにさせて貰えました(≧∇≦)
駆け引きとかなく、素直で愛おしい。
”好き”という気持ちに正直で、読んでいて気持ちいいです(>ᴗ<)
帯に『さよならのない最後の愛』とありましたが、そういう事か~。
人生は、いろんな形の別離や出会いがあって、今の自分がある。
2人の最後は当たり前なんだけど、やはり切ない。
その後に、初めてアニパーで会話をした時の事が、晴夜視点であったのには、嬉しい驚き。
この流れ、先生凄いですね。
切なさの後に明かされた、最初からの運命的な出会いと好意に、持っていかれました( ˊᵕˋ*)♡
出来るなら、レビューなどで情報を得ないで、読んで頂きたい作品。
大学生の明が、晴夜のブログを読んでアニパーで話しかけ、直接晴夜のお店へ会いに行った所からのお話です。
私が読んでいて感じたのは、前3作品のお互いがスキスキ!とは違い、晴夜の明に対しての本音が読めず、これは遊び?騙されてる?みたいな感覚。また、明も晴夜に対し本当に好き?流されてない?という疑問。
読み進めるうちに、お互いの本気さは分かりましたが、私が感じた感覚の原因は、2人が直接会う前の、アニパーでの会話や、晴夜のブログを見てどこに惹かれたのかが最初に無かったからだと思いました。
幼なじみの心春や、明の父親、緑と結生、おくさとロボロン、様々な人達の話から、生きている間の出会いや別れを感じ、時折出てくる回想の様な明の語りが、凄く気になりました。
2人の幸せな姿を見ていると、上記の様な感覚や気になる事も薄れて、幸せな気持ちで読み進め『十五年後のヨル』で泣きました。
思い出すだけで、涙が出ます。何かがあるとは感じていましたが。。。でも、2人の「またねだね」に救われました。何ていい言葉なんだろ。
そして、『6月11日のヨル』で、私が最初に感じた物足りなさが、吹き飛びました。
これを最後に持ってくる朝丘先生の素晴らしさ!神評価以外に有り得ない!
このシリーズに出会えて、本当に幸せだなぁと感じました。
半分くらい読んでからここを見ちゃったので結末を知っててしまったのだけど今回はネタバレ途中で見ておいて良かったです。一応覚悟が
朝丘先生はシンプルなテーマを煮詰めて煮詰めて
お話を作る方だから最後がこうなるのはある意味予定調和
いい話です。
でもやっぱり15年ってのがすごく引っかかる。
早いよ。もやもやするよ。
残りの人生が長すぎて明がかわいそう。仲間が増えてさみしくはないのかもしれないけど、幼なじみを含め他は皆パートナーといるんだよ?違うさみしさが深まるよ
何年後かってのは、ぼかしてほしかったな
そしたらアニパーで終わるyoco先生の挿絵も生きてくるよ
こんな可愛いのに、きっとリアルの方は皆じじばばなんだな!ってこっちは勝手に思うからさー
たった今気が付いたのですが、表紙がすでに東は闘病中??という感じだったのですね。。。
最終的な感想としては、「これはまたComplete bookでもっといろいろと書いていただかないと、私の中のもやもやが消えなそう」です。
個人的に心春ちゃんの恋愛云々(彼女の家庭事情は、明との関係を説明するのに必要だとしても)や、前作の二人についてよりも、もっと主役の二人について読みたかったです。東の最期に関しては、なんとなくそうなるのかなと予測はしてましたが、”十五年後のヨル”でふわふわっと短く終わってしまいました。闘病日記を書いてほしいとは思いませんが、十五年を二人がどう過ごしたのか気になります。
「またね。」ということで、二人の続きを楽しみにしています。ありますように。
事故で亡くなった叔父への片思いが忘れられずに時を止めている青年 明が新しい出会いの中で恋をして成長していく話です。
前作『氷泥~』に続いて生と死を考えさせられる物語でした。
亡くなった叔父 聖也という人が少ない描写の中であまりいい人ではなく、さみしかった子供の心を捉えただけのように思えました。
明の中では優しくて素敵な想い人のようですが、節操がなく少女にセクハラ発言や大人気ないからかいを繰り返す、不誠実で嘘つきな人、という印象でした。
幼馴染の女の子 心春。
女性が恋愛対象で明が同志的な気持ちでも大好きな親友。
彼女の父親がクズで助けてあげたいと思ったので、本編終了から1年後の短編「心に在る春」で幸せになってる姿が読めてよかった。
BLで女の子同士のラブラブな物語を楽しめるとは思ってもみなかったです。
明の父親は、妻を蔑ろにする浮気男。
体の関係がなければ異性と仲良くしても妻に不誠実ではないと言うけれど、父親視点の場面では弟へのコンプレックスと自己否定で寂しい人でした。
居酒屋のオーナー 晴夜。
知的で思いやりがある優しい大人。
若い頃はやんちゃだったこともあるけれど若気の至りと言える程度。
-------- 以下未読の方には読まないことをお勧めします ---------
短編「15年目のヨル」
このタイトルを見て、本編から15年経った30代半ばを過ぎた明とダーリンのほのぼのぶりを見せてもらおうと軽い気持ちで読んでしまったのは失敗でした。
正直この短編の必要性がよくわかりません 。
こういう展開には弱いのであらすじで匂わされたら読めないタイプの話です。
どっから見ても完璧なハピエン以外ダメとは思いませんが、私には受け止めきれませんでした。
この作品シリーズのキーとなっているゲームのキャラクターであるロボロンとおくさの最後とも重なってとても考えさせられました。
主人公二人にこういった未来を用意しないと語れないことがあるとは感じられないので、なぜと思わずにいられませんでした。
あるとすればこの先の明の生き方なので、ご想像にお任せしますとされては気持ちが重くなるばかりでした。
勝手な思いですが個人的にはこの短編はないことにして心春ちゃんの物語で終わりにしておきたい気落ちです。
いつか、時がたって再読したときには作者の意図が理解できるいいと思います。
4作目は最終巻ということで、今までより特別な気持ちで読んだ気がします。
途中、表紙と話の流れ的にもしや死ネタでは、と察してしまい。2人が幸せそうにしてるだけで胸が苦しくなりました....。
“またね“を積み重ねてきたからこそ、最後のシーン、“またね“の言葉が染みますね。アニパーシリーズ最終巻に本当にぴったりの言葉だと思いました。
あいかわらず、朝丘先生の言葉のチョイスは心を掴まれます。先生の作品、あたたかくて大好きです。
前作の登場人物もでてきて、シリーズならではの楽しみ方もできるので前作読んでない方はぜひ読んでもらいたいです。
読後じんわりきています。
あとがきにあるように「坂道のソラ」と「窓辺のヒナタ」、「氷泥のユキ」と今作が対になってるのでぜひ「氷泥のユキ」も併せて読まれる事をお薦めします。
「氷泥のユキ」で主人公が作り出すゲームが重要な要素なので。
社会人で人生経験豊富な年上の男性と高校生~大学生のまだまだ未熟な男の子達との様々な恋愛模様、私は大好きなシリーズでした。
特にアニマルパークだけではなく「氷泥のユキ」と関わりの深い、“ライフ”という架空のソーシャルゲームと主人公の心情を絡めて進むのでのめり込みました。
アニパーもですが、ライフ、私も遊びたくなりました。
おくさ可愛すぎます。yoco先生のイラストも相まって世界観にどっぷりです。
「またね。」という言葉がとてもとても深いです。
「アニパー」シリーズの4作目。前三作を読んでいなくてもこの作品単体で読むことはできますが、でも、「氷泥のユキ」だけは読んでから今作品を読んでほしいなと思います。理由は後程。
とい事でレビューを。
主人公は大学生の明。
途中視点は他の登場人物に切り替わることもありますが、基本的に彼が主役と言って良いと思います。
彼には忘れられない人がいる。
父親の弟の聖也だ。
彼は若くして事故に遭い、そして天に召されてしまった。
自分がゲイだと認識し、そして聖也が初恋の人だったのに、中途半端に突き放されたことで彼の想いは昇華されることなく燻っている。
聖也はもういない。
ということを認識できずにいる彼は、ある日、聖也の名前を検索し、そしてそこで小料理屋「食事処あずま」を知り、その店主・東と「アニパー」を介し連絡を取るようになるのだが―。
初恋の相手である聖也の死。
想いを捨てることができない明。
ということでシリアスな雰囲気で展開していくのかと思いきや、どちらかというとコミカルな雰囲気。
東が、いい意味で大人で、そして恋の駆け引きが上手だから。
あっという間に東に口説かれ、そして「セックス」に興味のある明もそれに乗っかる。
おいおい、展開が早いな!
と思うのだけれど、そこはさすが朝丘さん、聖也への想いと東に惹かれていくその想いに、葛藤し悩む明の姿が読者の心をつかむ。
そして、とにかくお上手だと思ったのが、ゲームのアバター。
「アニパー」と提携している「ライフ」という育成ゲームのキャラクターをアニパー内で育てる、というバックボーンがあるのですが、このキャラクターたちの動かし方が秀逸。
人とは違う個性を持ち、それゆえに誤解されたり、嫌われたり、でも、その個性こそがそのキャラクターの魅力。
というのが、育成ゲーム「ライフ」の設定なのですが、この子たちを育てていくことで、明もまた、心の成長を遂げていく。
この「ライフ」を作ったのが、前作『氷泥のユキ』の氷山さんと結生。
二人が「ライフ」のキャラクターに込めた意味、というのが、前作を読んでいた方が理解しやすく、そしてその意味が分かるからこそ明の心情とリンクして読むことができるのでは?と思います。
このゲームのアバターたちが性的マイノリティである自分自身と重なり、明が一つずつ成長していくさまが個人的にはめっちゃツボでした。
『月夕のヨル』は、すんごく分厚いです。
朝丘さん作品は得てして分量の多い作品を描かれることが多いなと思ってますが、この作品は中でも群を抜いている。
そして、その分量に見合った内容の濃さもあります。
明の幼馴染の心春。
明の父親の不倫疑惑。
聖也への思いと、彼との思い出。
そして、東さんの過去。
盛沢山な内容ですが、それらがうまくリンクし、話がとっ散らかることなく進んでいく。文章の構成力、言葉のチョイスの仕方、魅力ある登場人物たち。
圧倒的な文章力に圧倒されます。
そして、最後のページで涙腺が崩壊しました。
最後の最後まで、二人ともに幸せだったのだと。
生あるものは必ず死を迎えるわけで、だからこそ、恐れることなく、後悔の無いように「今」を目いっぱい生きよう。
そんなメッセージを感じました。
「死」を迎えてなお、「またね」と言うことができる。
「さよなら」ではなく「またね」。
彼らの深いつながりと信頼関係に、涙が止まらなかった。
正直、前半はややこのストーリーに乗り切れなかったんです。
東が、明を求めるのが性急すぎる気がしたので。
でも、東が明を求めた理由も明らかになり、そして、その後の怒涛の展開にぐっと惹きつけられました。
欲を言えば、東のトラウマの原因のナギのお話も読んでみたいな。
彼もまた、何か抱えているのでは?と思える描き方だったので。
あと、「アニパー」シリーズはタイトルがとにかくいい。
内容と、それぞれの登場人物たちの名前と。
センスがいいなあと感心します。
そして、yocoさんの挿絵は今回も神だった…。表紙の優しい雰囲気と、アバターたちの可愛さに悶絶しました。
この作品の「最後」は、もしかしたら賛否分かれるかも。
こういう終わりは苦手、という方も少なからずいらっしゃるのでは、と思います。
けれど、個人的にはこの終わり方が、この作品の真骨頂だと、そう思います。
こちら「アニパーシリーズ」です。
前作の「氷泥のユキ」がとても心に響いたので、今作も購入しました。
「氷泥のユキ」が『命に限りがあるから知られる絶対の幸福』。
で、今作の「月夕のヨル」が『さよならのない愛を得る物語』。
ところが、「さよならのない」でイメージした結末とはあまりにかけ離れていて、強いショックを受けました。
2作とも「生きること」がテーマとなってるんですね。
生きること。
愛すること。
やがて訪れる最期・・・。
主人公であるヨル(明)は、初恋の相手である叔父を亡くしています。
そして、晴夜も過去に痛い喪失を味わっている。
そんな二人が心を通わせる事で、喪失を乗り越え本当の愛を得る・・・。
正直、何故ここで優しいままのラストにしてくれなかったのかと、最初は頭を殴り付けられたかのようなショックを受けました。
この結末を受け入れるには、私のメンタルは弱すぎる。
でも、作者さんが本当に伝えたかった事と言うのは、ここまで書くことでしか完結しないのだろうと言う事も理解出来ます。
二人は本当の意味で、さよならの無い愛を得たんでしょう。
透明感のある優しい文章で綴られるからこそ、より心を打たれる物語でした。
以下、核心的なネタバレです。
↓↓↓
こちら、死ネタです。
攻めである晴夜が亡くなると言うラストです。
死因等は書かれていませんが、おそらく50才そこそこ。
早すぎる死です。
晴夜がオーナーである食事処の、お客に向けたメッセージと言う形で死が告げられます。
苦手な方は避けた方がよいかと思われます。
実は私自身もまだ混乱してるのですが、同じくらい二人の愛の形に心を打たれているのです。
自信を持っておすすめとは言えない反面、この二人の物語を読んでもらいたいとも強く思う。
評価が大変難しいのですが、自身の心に従って「神」を付けさせてもらいます。