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overdose
コミックス未収録ストーリーの電子化です。
6年ぶりにコミックスも発売されましたし、新作ラッシュでうれしいです♪
お待ちしていた甲斐がありました~。
タイトル『O/D』はoverdose(薬の過量接種)のこと。
「迎えにこい」と電話がかかってくるはじまり。
しかもお迎え先は合コンで、女の子も送ることになり、後ろの座席で二人でイチャイチャ…
なんなのこのクソむかつく男は!こんなのが彼氏なの???
でもチカは、裕二が好きで好きでどうしようもない。
振られて終わりにするつもりで告ったのに、男とのセックスに興味あると言って寝ることになって、そこからズルズルと関係が続いている二人。
浮気されまくっても、ひどく扱われても、チカは裕二に縋らずにはいられない。
裕二は麻薬のようにタチが悪くて、抜け出せない男。
でも後半まで読んでいくと、タチは悪くなくても、一度知ったらやめられない麻薬のような魅力を持っているのはチカのほうだとわかります。
裕二はチカに独占欲は感じていたくせに、チカへの気持ちには気付けていない。
チカを失くしてはじめて、自分がどんなにチカの愛を欲していたかに気付く…
チカに愛されいることに溺れていたのは裕二のほう!
このギミックが効いたストーリーが川唯先生らしい!
ストーリーの終り方もいたずら心があって好きです。
川唯先生久しぶりだなぁ。なんかちょっとスタイリッシュな雰囲気で、期待しつつ読む。
内容は、酷いクズ男に尽くして尽くして報われない健気可哀想な受け、の物語。
元々ノンケのクズ男は、近緒(チカ)と同居していながら合コン、お持ち帰り、朝帰り、帰らず、家に女性を上げる、等等を日常繰り返し。
チカは惚れた弱みで、何をされても言われてもただ耐えるのみ。
泣いたり文句を言う事もあるけど、抱かれてなし崩しに許す事になる…
…となるとまあどういう展開かなんとなく予想すると。
いつもの仲違いのはずが、ついにチカが去り、クズ男は失って初めてチカの存在の大きさを知る、という流れですよね。
つまりは「攻めザマア」。
果たして、実際そうなるわけですが。
チカにはチカに好意を持つ男の子がいて、クズ・裕二と別れた後チカはその子と付き合います。
髪をすっきり切り、明るい色に染めて、メガネからコンタクトに変えたチカは綺麗です。
醜いアヒルの子が白鳥になったみたいなチカ。
裕二とは完全に切れ、裕二は以前にも増して女性をとっかえひっかえ。でも心の渇きは癒せない。
青い鳥は隣にいたのに…
この辺は完全に、チカやったね!裕二はいい気味だ!という目線で読み進めます。
が、ここからはまた一種の王道展開。
チカは可哀想な裕二とヨリを戻します。
周囲は反対するけど、でも今度の2人の関係性は以前とは逆転しています。
一度「捨てないで」と縋ってしまった裕二が、慈悲の女神・チカにかしずく感じに変化します。
読者的には、冒頭のこれでもか!と不憫なチカの姿、裕二と別れて生まれ変わるチカ、別れの後ボロボロになる裕二、裕二の愛を得て幸せになるチカの姿、と順当に読めるので、非常にスッと入ってきて期待通りのカタルシスを得られました。
チカに憧れてた剛くんはもろ「当て馬」で可哀想なのでスピンオフで救済してあげてください。
好きな展開でした。
NTRとか意外に好きな性癖なもので、
攻めが遊び人なのは許容だし、
しかも最終的には受けの元にもどるというね……
うん、最高^^
最低な遊び人・裕二を好きになってしまった・近緒ですが、
度重なる浮気にも耐え、
虚偽妊娠事件も許し、
好きと言う気持ちだけを支えに1年近く付き合ってきました。
だけど、些細な事をきっかけに張り詰めていた糸がプッツリ。
裕二にとって些細なことでも、
チカにとっては大切なことがあるんです。
誰だってそうだし、
そういう絶対に侵してはいけない聖域を土足で踏み荒らしてしまった裕二は、今度こそチカに愛想を尽かされてしまいます。
別れた後に今まで以上に女遊びする裕二は、
満たされないものを感じていて……
はいはい、キタキタ!!
やっぱりね、チカが一番だって気付いちゃったよね!
ちょっと遅いけどね。
ボロボロになっていく裕二を完全に捨てられないチカも大概ですしね。
結局、盲腸になった裕二を放っておけず、
今カレに別れを告げて元サヤです。
結局、裕二はチカは絶対に見捨てないとタカを括っていたわけです。
お互いに傷付けあって手にしたものなのだから、
今度こそうまくいってほしいです。
二度目は私も怒るよ(笑)
ラストの裕二を尻に敷くチカが、
悪になりきれなくて可愛かったです!
近緒(受け)という恋人がいながら、女とやりまくり。(しかも隠すつもりもない)
近緒に告白されて、男もいいかもと抱いてみたら体の相性が抜群だったゆえに付き合ってるけど、近緒に対する扱いは恋人というよりも、便利なお抱え運転手&都合の良いオナホって感じです。
近緒自身もこんな男のどこがいいんだろう?と思いつつも、どうしようもなく攻めのことが好きで付き合ってもらっているけれど、ついに堪忍袋の緒が切れて……というやつなので、「攻めざまぁ」もあります。
しかも結構な攻めざまぁなんだけど、あんまりスカッとしなかったなぁ……。
というのも、この攻めの良さが1mmもわからなかったので………。
仲間たちから「シモのだらしなささえなければ 優しいしマメだしいい男なのにね」と言われてるけど、シモのゆるさが酷すぎた。
朝帰り&全身キスマークだらけは序の口で、部屋に女連れ込んで、近緒と鉢合わせするも、ちっとも悪びれる様子もないので修羅場にすらならない。
おまけに近緒に「お前の服を貸してやってくれない?」とか、最低。
あらすじにも「女癖が悪い」「浮気癖」とあるので、覚悟して読んだはずなんだけど、「ごめん許して〜」みたいなアホちゃらい浮気男ではないんです。
「浮気してるけど、それが何か?嫌ならいつでも別れてやるよ。」みたいな傲慢俺様の開き直り型だからタチが悪い。
あえて近緒の心を傷つけたくてやってるとしか思えないクソ意地悪さみたいなのを感じてしまったというか、少しでも人の心があればあんな事はできないと思った。
攻めざまぁで改心したけど、だから何?としか思えませんでした……。