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mister
先日、遅ればせながら先生作品のデビューをしました
そして先生のお名前を知るきっかけとなったコチラの作品をとうとう読んでみました
やっぱり由良先生のこのレザーゲイの世界を描いた作品は「BLはファンタジー」と真逆の「実録感」を感じます(既読作品レビューでも多分同じ事書いた気がします)
見知らぬ世界の、愛好者だけが知る未知の世界を覗き見るような非常に刺激のあるお話しを知る事が出来ます
電子単話での3編です
1話ずつで完結はしていて、各話毎の主役は変わりますが世界観と登場人物は関係性のあるオムニバス形式です
それぞれに様々な愛の形をSMという一貫した世界の価値観に則って魅せ切って下さっています
本当に様々な愛の形があり、予期せぬ感情を揺さ振られ…2話読了後にはすぐに3話に進めなかった程少し長めの余韻に浸りました
由良先生は現在作品をお描きにはなっていないのでしょうかねぇ…
情報が集められず不明ですが、出来たらMRの世界をまだまだ魅せて欲しいな~と願ってしまう、とても魅力的な世界でした
SMの精神的な世界が好きなので由良先生作品にはその「主従」や「パートナー」の基盤がしっかりブレずに描かれているのがとても好みです
今回のMRは徹頭徹尾、マスターの中のマスターでした!
プレイは直接的な描写は修正が多いので余りショッキングではないですが行為自体はなかなかかな?と思います
性器ピアッシング、フィストファックなどありますので一応お気を付け下さいませ
今更のお話しですが……
マスターは「ご主人様」としてのマスターの意でございます
喫茶店で蝶ネクタイのマスターとはチガウチガウ、そうじゃ…そうじゃ、なぁ~い♪なので(笑)念の為…w←誰も間違えないって…?w
表紙通りのSM。
しかし今作はホロリとさせられて切なく、由良作品の中では最も良いのではと思いました。
絶対的なマスターと、その奴隷との関係を描きます。奴隷同士の嫉妬や、マスターのまわりの人達などもあるのですが、やはり、マスターが本当に愛したかつての奴隷とのお話が一番ぐっときます。
これは読んで結末を知った方がよいのでネタバレなしにしておきたいと思います。
それほど厳しい描写はないのでSMが苦手な人でも大丈夫だと思います。むしろ、マスターと奴隷との愛の形の方に焦点が置かれています。
短いですが読み応えあり。
表紙にビリビリっと電気が走りました。
ハードゲイ、SM、調教、髭、毛むくじゃら、筋肉、レザー!
内容は3話構成。
「MRーミスター♯1」
1話目は、ロイというマスターに所有されているDOGとCATという2人の奴隷のおはなし…
DOGは逃げ出し、ロイが探しに行く間CATは拘束され玩具でお仕置き。
DOGは、「MR」(ミスター)という男を探してSMバーに。そこでロイに見つかるが、再調教のためにMRに預けたらどうだ?という話になり…
これはストーリーとしては一種のどんでん返しなのです。複雑な愛の物語。
DOGはなぜMRに会いに行ったのか。
CATは何をDOGに言ったのか。
それならCATはその後どうなるのか。
そのストーリーをハードな調教場面が彩ります。拘束、鞭打ち、射精管理、輪姦、ピアッシング…
「MRーミスター♯2 ダリル」
「♯1」で名前だけ出てきた、かつてMRの奴隷(ボトム)だったダリルの物語。
ダリルはSEX BARでナンバーワンの高級男娼。
だが最近ダリルはイラついている。なぜなら指名もせずにただ視ているだけの客がいる…
ある日店に元カレの暴力男が乱入してきて殴られてしまう。そこを助けに入ったのが例の視るだけの男。
店をクビになったダリルはその男・MRに拾われるが…
そして調教場面が続き、反抗的だったダリルがMRの絶対支配に愛を感じる変容が描かれます。
しかしその矢先!
ダリルの美しすぎるポートレイト。彼は永遠に愛に包まれている…
「MRーミスター♯3 スパロウ」
MRの友人・ハリーと、ハリーのボトム・スパロウ(職業はプロレスラー)のおはなし。
ハリーいわく、スパロウは裏切った、だからMRが仕置をしてほしい。
そこでMRは自分の奴隷のCATと一緒にスパロウをいたぶるのだが…
この1編は、ちょっとコミカルです。
アノMRが。ハハハっ。
うん、やっぱレスラーっていいよね。今回のスパロウは長髪なんで特に好みにバッチリでした。
表紙でわかる通りMR本人はゲイ臭プンプンなんだけど、ダリルとかDOGなど美麗系です。確かにSMだけど様式美的なものでもあるので一度読んでみて!という感じですね!
筋肉美というわけでもなく、毛はあるしどう見ても中年なのに。この表紙に惹きつけられてしまいました。
ガチガチのSMモノです。
ロイの奴隷であるドッグは、どうしても伝説の男・ミスターに会いたくなりロイの元から抜け出し家出します。そして2週間ミスターの元に預けられることになったドッグ。厳しい調教に耐え抜き、最後は「俺のマスターはロイだけです」と叫びます。これで主従の愛が確かなものに…。
ドッグの家出を裏で糸を引いていたのは、ドッグの同僚(?)で奴隷仲間であるキャットでした。ドッグを嵌めようとしたのはドッグに対する嫉妬からでしたが、今度はキャットがミスターにお仕置きされてしまう…というお話でした。
SMの美しさ、厳しさの中にあるちょっと切ない話です。
最後はハッピーエンド?で良かった♡
ドッグもキャットもご主人様との絆が深まって良かったです。
ロイとミスターの不思議な関係もぐっときます。
ミスターは絶対ロイを奴隷にしたいんだろうなと思いました。
そして思わず泣いてしまったのが、
ミスターが愛した奴隷、ダリルの章(2話)です。
最期がとても悲しいのですが、それでも二人の愛が確かなものだと分かって救われます。
とてもおすすめです。