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yomenusubito
九州男児さん、ほんとに絵が変わったなぁ。
作者名とタイトルだけで通販したから、実物のカバー画像は未見の状態で、家に届いたのを開けてみてびっくり、書店の店頭で見たらこれが九州男児さんの本だとは気付けないと思った。
でも、内容は、安定の九州男児さんというか、
絵柄は変わっても、性癖は変わらなくて一安心というか、
現代社会とは隔絶した、山奥の村の異常な風習のお話です。
山奥で一人遭難してナギに発見された現代人の三波が、外の世界の常識とは全く違う秩序の中で生きてきたナギを受け入れていく。
無自覚フェロモン系の、体格のいい、年上の受けに、受けのことだけ愛している、ある意味純粋な攻め。
好みのタイプの年上受けストーリーでした。
いや〜…なんとも不思議な物語でした。
不思議、というか。シリアスと笑いが共存してる。
九州男児さんのストーリーテリングは、一味も二味も違いますね。
冒頭は、「誘拐婚」の風習。
(コレは現代もキルギスで行われていて国際的に問題になってるし、シャレにならないなぁと思いつつ読む。)
訓練中に遭難した遥を攫ったのは、閉ざされた村の青年・ナギ。ナギの村は近親婚を避けるために男と女を分け、男たちには「出家・重婚・男夫婦」しか選択肢が無い、という。
だがナギは「家族」に憧れ、誘拐婚を実行してしまった。女性を知らず、知識も無いナギは、遥が男性でも子供が出来ないのか嫁になれないのかわからず、家に軟禁して世話をしてくれるのだが……
一度逃げ出した遥は村の男性に見つかり、何と「目新しいものなら何でもいい」と拘束され、村長に「処女権」を行使されそうになる!
(そんなバカな!というかめっちゃこわい!だってコレは今現代でも被害に遭っている少女が現実にいるハナシだよ!)
…とりあえずナギが助けに来てくれて、村の男から距離を置かれながらも自分を匿ってくれているのを知って惹かれていくような気がする遥。
自分でも「ストックホルム症候群」だ〜!っと焦る遥。(←このように所々ギャグっぽいテンションが入りますよ。)
さて、その後物語のテイストが変化します。
怪我をしたナギを医者に見せたい遥。
村に医者はおらず、「山の上」の行者が癒すと聞き、遥は山に登ります。
山の上には行者、その実態は「エロ坊主」どもがいて、童貞処女の遥を「神に選ばれし者」だ〜っ!と、禁欲しすぎて逆に暴走しまくってる性欲の餌食にしようとする。
この「山の上」の話は一見シリアスだけど、なんかとてつも無くおバカです。
ここにもナギが助けに来てくれて、遥はナギを心でも体でも受け入れるのです……
……といいシーンなのに!
バラバラバラ〜っと自○隊が救助に来てー!2人はお別れ?と最後かもしれないアツいH。
と思いきや!
とまたまた急展開となりますよ。ラストだけ言っちゃうと、ハピエンです。
もう一度言いますが、シリアスなんだかおバカなんだか…
シュールな純愛物語なのかも!
うーん。
事情ある隔離された村で、男の嫁としてさらわれてきた隊長と、男の子の話。
隔離された村ということや、外から嫁をさらう習慣、さらに村の近くにあくどい僧がいて村人をだまして生臭行為を常習化させているなど、なんともいえない設定が続き、全体にギャグテイストながら、手放しで楽しめませんでした。作者さんのギャグの雰囲気はあるのですが、やはり明るくて底抜けにばかばかしくおかしいお話でないと、なかなか心が晴れませんね。