愛執×処女オークション

春淫狩り ―パブリックスクールの獣―

shuningari

春淫狩り ―パブリックスクールの獣―
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神54
  • 萌×234
  • 萌21
  • 中立5
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
18
得点
474
評価数
120
平均
4 / 5
神率
45%
著者
高月紅葉 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784866571119

あらすじ

伝統あるパブリックスクールの副生徒代表・ローレンスは、凛々しい優美さで人気を集めている。
ある日、欲望をこじらせた同級生の罠にはまり、処女オークションにかけられることに…。
しかし、落札したのは幼なじみで生徒代表のロチェスター。彼はローレンスの想い人だった。
長年、確執があった彼の真意がわからず、戸惑いながらも「抱かれたい」と思う自分を恥じるローレンス。
けれど、ロチェスターに、何度も激しく抱かれる程、想いはつのり―――。

表題作春淫狩り ―パブリックスクールの獣―

レビュー投稿数18

タイトルと表紙が…

タイトルと表紙が扇情的ですが、中身は硬質な英国パブリックスクールBLでした。他のレビューで皆様も書かれてる通りで、素敵なんですけど内容には合ってない。この内容を好むような読者はなかなか辿り着けないんじゃないかな。ちょっと損してるかなと思います。内容については申し分なく神でした。

1

名前が覚えにくいのがネック

 終わり際になってから、挿絵がないことに気づいた。
 やっぱりカタカナの名前は覚えにくくて、序盤は誰が誰なのか理解するまで時間がかかった。
 いちばん厄介なのが、一人に対して呼び方がありすぎること。クリフォード、クリフ、ロチェスターが覚えるのに苦労。あと春の王とか、なんとかバイオレットみたいな通り名?
 そこさえ突破出来たら読み応え抜群。
 前に作者のほかの作品を読んで、苦手だな〜って思ってた記憶があったけど、この作品においてはストーリー・設定・語彙力の多さ・表現力の高さすべてに感心した。

1

パブリックスクールで英國紳士ですよ( つ▽<〃)

この題名に、笠井先生のエロ度満点の表紙。
そりゃ、えろいのを想像しちゃいますよ。
いやいや、めっちゃ純愛やんけ~(≧∇≦)


『英国紳士養成所』とも呼ばれるパブリックスクール。
受け様は、副生徒代表の優美な麗人ローレンス。
攻め様は、生徒代表の美丈夫なクリフォード。
共に由緒正しい英国貴族の出身で、貴族としての矜恃を持つ2人。

ローレンスに執着しているビリーの罠にはまり、秘密のクラブ内で処女オークションにかけられてしまうローレンス(・д・。)
もちろん、そこはクリフが高値をつけて落としますけど。
結構早い段階でカラダの関係はできる2人だけど、気持ちは隠してるから、スレ違い続けてて。
ローレンスを慮ってのクリフのセリフに、気落ちするローレンスが切なかった。

クリフの前だと、素直になれない不器用なローレンスと、ローレンスが大事過ぎて、自分の本音を隠し通しているクリフ。
両片思いのジレジレに、悶えました。

貴族としての誇りとか責任とか、英国紳士ってめんどくさい(^_^;)
そう思いつつも、その高潔さが美しくてロマンチックでもあり。

ローレンスの告白がめっちゃきゅん⸜( ´ ꒳ ` )⸝♡︎
なんなの~今までの鎧を捨てた可愛らしさ。
「あのね」
から始まる告白が可愛すぎて悶えましたよ(*ノωノ)キャ

ビリーが執拗で、最後までどうなるんだろう、と思ってましたが、きっちりカタをつけてくれてスッキリ。

はぁ(´ω`)
若い不器用な英国紳士2人の純愛を楽しませて頂きました(≧∇≦)


イラストはもちろん笠井あゆみ先生。
湖畔でのイラストが特に美しくてうっとりです。

1

すっっごく良かった!!!!

タイトルの通り、すっっっごく良かったです。
表紙との開きが良い意味で大きかった。
はっきりいって、レビューは読んだもののエロ重視だろうな、感情のやりとりや雰囲気、空気感なんかはちょっと付け足されたくらいだろうな、と思っていたんですよ。

でも!!!!
違った!!!!
重すぎず、軽すぎず、いい塩梅のパブリックスクールもの。
いい塩梅、というのが心地よかったんですよ。
ご都合主義に終わるし、ローレンスには味方が居すぎだと思うし、兄は報われない(番外編読みました。気になる方は読んでください)し。
けれども、パブリックスクールものに目がない私にとってはもう。
本当に掘り出し物を見つけた心地でした。

ちなみに高月先生の作品は初読みで、了読後違う作品を検索してみたのですが、シリーズ物が多いのですね。
ちょっとまだそれに手を出す勇気はありませんが、単発のものをとりあえず手当り次第読んでみたい!と思わせるくらいにはとても良い作品でした。

物語は、冬の王と呼ばれたクリフと、春の王と呼ばれたローレンス、ローレンスの友人でもあるダニエル、が主軸にローレンスのお兄さんやその他当て馬のビリー(マジで当て馬らしい当て馬で好きです笑)も出てきます。

この作品、高月先生の他の作品と比較できないのですが、良い意味で物語の文章が、堅いんですよね。
パブリックスクールの雰囲気がガツガツ伝わってくる感じ。ううう〜〜こういうの好き〜〜〜

さて、まずはダニエル。
「喚きだしたくなるような若気の至りを、檻の中に残して行きたいんだろう」
そんなふうに言う彼の言葉は、いつもちょっと遠回しで皮肉的で、けれど、とても興味深くて味わいがあります。
まさにそれ!パブリックスクールの醍醐味だよね!!!と思わずにはいられなかった。
ダニエルの言葉はいつもなんだか難しいのに、いつだって高尚でその魂が気高い感じがします。
だからこそローレンスと親友なんでしょうね。
こっちまでその深い意図を読むのが楽しくなってくるというか。

そして、クリフとローレンス。

ちょちょちょちょちょーーい!
たまらんぜ????
こやつらたまらんが???

と、読みながら何度悶え喚いたことか。
1人の時に読んで正解でした。

気持ちが通じあっていない(つもり)なのにもう早々から両思いの空気感がガツガツ出てるんですよね。
その、両片思いの癖に甘い雰囲気。
なのに切ない。
両片思いはもともと好きだけれど、こんな両片思いは経験したことがありません。
もう!好き…!!!!

俺の、フローラ。
俺の、スイートバイオレット。
こんなこと普通言ったら空ぞらしくて笑っちゃうと思うんですけど。
笑っちゃいますよね。
でも、違うんです。
そこがいい!
クリフが言うなら睦言にしか聞こえない!
相手に片膝を立てて跪いて、自分はただローレンスに選んでもらった、という立ち位置みたいなものを崩さない態度とか。

紳士か!!!!

本場の紳士の萌えたるや凄まじいですよ。
これこそスパダリ。全てをかねそなえた上で、穏やかに紳士的にローレンスを陥落していく様はお見事です。
こういうスパダリを求めてたんですよ……

あと、下手に片思いを拗らせず、終盤に両思いになるのもタイミングが良かったというか、潔かったし好感が持てました。
もだもだしている時も楽しかったし最高に切なかったんですけれど、それよりも、ただ、だだ漏れる愛をお互いが教授しながら、当て馬をやりこめる(笑)くだりが爽快でした。

そしてエッチですね。
エッチがエッチい(褒めてます)んですよね。
もう、なんだろう?
言葉も態度も優しいくせに、余裕が無い感じがたまらないのかしら…
なんと表現していいのでしょうか。
上滑りすることなく一言一言が入ってくる感じがして、だからよりエロく感じたんだと思います。
他作品のエロも読みたいな、って思ったのは初めてでした。

またうけのローレンスが程よく甘ちゃんでほどよくカッコイイ笑
これこそ美人受けの見本だと思う。
末っ子気質の甘えんぼというか、甘やかさを残しながらも、笑顔を絶やさず、場面場面では、豪胆に振る舞える。けれど肝心のクリフへの気持ちは最後の最後までひた隠しにしている。
これだよお!この一見したらツン、とお高くとまっているように見える繊細なローレンスの美しさ。性格にまで滲み出ていますね〜

最後になりますが、クリフの口調がまた、不意に柔らかくなるのがいい。たまりませんでした。
おいで、とか、〜〜だよ。とか。
クリフ好きだよ〜〜〜

3

なんだか面倒くさい

えーと、多分私がアホだから?
なんでビリーを野放しにしなきゃいけないの?
さっさと放校させるべく逆に罠にかけてやりゃいいのに?できそうじゃない?

いやーこのビリーがキモいんです。
もうそこそこ育ちがいいって設定が謎ってぐらい下品なんですよね。
こいつのせいでなんかローレンスが弱そうな感じがするのも納得いかない感じ。

そこで、ぱらぱらと一度流して読んで、ビリー登場の場面を程良く?飛ばして読んだら面白かった。
あれ?コイツそんな必要無いんじゃないか?と思ったんです。
上手くカットして読んでも問題なく読めて、その上気分良く読めました。


2

周りが密かに動きすぎ

綺麗で気高い主人公(受)が悩んだり苦しんだりした末にめちゃくちゃかっこいい(攻)に愛されて仲睦まじくなるのはすごく良い。

友達とか家族とかが主人公の知らないところでトラブル回避・解決のために実は動いていたっていうのがモヤモヤした。
主人公を守るためとか勧善懲悪のためってのはわかるけど、主人公の知らないところであまりにも動きすぎてて、、、
お前はまだまだ子供だから実情や対応は知らせない、みたいに感じられて腹が立った。
そんな意味じゃないってのはわかるけど!
裏でいろいろ調べたり手を回してるし、その内容は教えないで「もっと機微に聡くなりなさい」とか「何をやってるかは言えないけど(攻)が動いてるから」とか、自分がされたらすっごい嫌だな。

そういう部分以外は良かった。

0

一気読みの面白さ

初読みの高月紅葉先生作品。
おーもしろかった〜〜!!!!
他の方も書かれているように、笠井先生表紙&タイトルでエロ特化型小説のような印象を受けますが、そして実際エロも多いし長いけど、描かれているのは純愛。
私には珍しく一気読みでした。

英国パブリックスクール内で寮代表を務める2人。
幼馴染で、子供の頃からの因縁がある2人は学校内の闇の集まり(キツネ狩り)に関わってしまい…なお話。
寮代表を務める二人なだけあって、キャラクターはどちらも魅力的です(*´ω`*)
人気者で明るい攻め(通称冬の王)と、美しさで人を圧倒できる受け(春の王)という印象を受けました。
通り名は逆な気がしましたがw

読んでる最中は自分が寮生になったかのようにイギリスのパブリックスクールの雰囲気がよくわかる…
パブリックスクールというだけで、静謐さと厳粛さからくる背徳感がありますよね。萌え!
更に、正義感が強い二人が妖しい集まりをきっかけに関係がぐっと縮まるのがなんとも言えないエロさを感じました!

初読み作家さんなので、毎回こうなのか英国人の口調を意識してなのか(たぶん両方?)、若干読みにくいところがありましたが…誰が話してるのかわからなくなったりw
もし同じように感じた方がいたらめげずに読み進めて貰いたい作品です。

電子版は挿絵なしです。。。
200円の売っている番外編(電子限定かもです)は、本編後の2人なので糖度がさらに高く、
読んでいて幸せ度がすさまじいです…!
ずっと2人のいちゃいちゃをそばで見させられているかのようฅ(^p^)ฅ
こちらも是非!

9

『悪辣非道な当て馬』の方が気になっちゃって

大層評価が高かい作品なのですけれども、出版社あらすじの『処女オークション』という単語に若干の拒否反応を示してしまいまして。
頭では理解出来ない訳ではないのですけれども『真っ新』に価値を見出してしまうことに、少しばかり萎えがあるのです。
方や『公開』は割と萌えなのです(……公の場でで言うことか?)。
でもですね、萎えなかったし、その手の萌えはありませんでした。
確かにみなさまの言う通り予想を裏切るお話です。

レビューが多いので感想のみを。
身も蓋もない書き方をしてしまえば『拗れてしまった幼い頃からの両片思い』のお話です。
で、2人が互いに想っていながらも気持ちが素直に伝わって行かないのは、クリフォードが家を継ぐ長子であるのに対してローレンスがある程度自由に生きていける末っ子(次男)であったり、クリフォードの家が現代に適応する形で多角的なビジネスに関わり成功しているけれども、ローレンスの家は割とその転換が上手く行っていなかったり、というような『現代においてなお、貴族として生きること』と深く関わっているのだろうなぁ、と思いました。

このシチュエーションを「ああ、切ない」と感じるか「いやー、大変ですね」と(他人事の様に)捉えちゃうかが萌えたぎれるかどうかを決めるのではないかしらん?
残念ながら私は後者でございました。

主人公は2人とも極めてコンサバなのです。
枠からはみ出そうとするわけではないので、禁忌感が今一つ。
どちらかといえば、この愛を貫こうとすればかなり障害が大きいと思われるクリフォードにしても、今後のことについて着々と足場を固めている様なので『全てを捨てても愛を取る』という風な訳じゃないんですよ。
「まあ、そういうのはもう時代遅れなのかねぇ……」と思うと、ちょっと寂しい感じもしました。

ビリーというアッパーミドルクラスの当て馬兼とんでもない悪役が登場すると言うか、話を引っ張る役割をするのですが、実は「影の主人公はこっちじゃないか?」と私は思っちゃった。
こいつがね、最終的に自分のプライドや保身に走ってしまわずに、恋の為に全てを捨てる様な話の方が私の好みなんだと思います。

長い人生の中で学生時代なんて一瞬です。
事件がすべて片付いて同学年の友人たちとピクニックに行く時の、その一瞬の煌めきの描写は好きです。
その感傷的な文章には激しい萌えを感じました。

2

タイトル表紙と中身のイメージが異なる作品

 パブリックスクールのお話。タイトルと表紙からすごい危険なエロエロな感じのお話なのかなと思ってたら、純愛ストーリーでした。

 主人公の受けのローレンスはその美貌と高潔な性格で周りの人間から慕われる副生徒代表なんですが、ある日一方的に想いを寄せられていた同級生にハメられて「キツネ狩り」という学校で密かに行われてる影の伝統(いわゆる処女オークション)に巻き込まれます。

 そこで他とは比にならない金額でローレンスを競り落として助けてくれたのが、長い間確執があった幼なじみで生徒代表のクリフ。クリフは止むを得ず衆人の前でローレンスを抱くけど、キツネ狩りが終わったその後も2人は体を重ねていき…というお話。

 主人公のローレンスが貴族らしい、高潔な美人で素敵だった。陥れられて辱められても屈辱せずに立ち向かおうとする凛とした性格なんだけど、一方で攻めのクリフに幼い頃テディベアの腕を取られたことをずっと根に持つ末っ子気質な幼いところもあって可愛いかった。

 攻めは主人公大好きなイケメンで男前な性格。受けのことを小さい頃から大好きで、あらゆるピンチから受けを救う。「どんなことがあっても守る」とか「俺のフローラ」とかサラッと言っちゃう英国紳士で、貴族なのに家柄に縛られず、主人公を愛してることを全く隠そうとしない所に男気を感じ、好感度が高かったです。

 パブリックスクールの舞台が存分に生かされた骨太なストーリー。文の端々から英国みを感じられるし、登場人物はみんな魅力的だし、切ないシーンやキュンとするポイントもいくつもあって大満足なお話でした。とってもおすすめの作品です。

6

エロ系に見えてしっかりバランスの良い作品

神寄りの萌2です。日本人の日常ものでは決して味わえないスタイリッシュ・ハイソサイエティ感がたっぷり。表向きは文体も含めてきっちり、かっちり、力強く、背筋の伸びる高潔な雰囲気ですが、裏側には危うさと脆さが漂い、ぐいぐい引き込まれて飽きることはありません。エロもしっかり…しっかりすぎる程。

ローレンスのクリフへの純情が拗れに拗れていて、すごいです。心中では「声が、笑顔が…」と詩人のようにクリフへの愛を叫んでいるものの、「感情の抑制こそ美徳」の信念に従い、恋心の存在自体を否定し続けてきました。それはもう徹底的に。お前なんか嫌いだと…ツンツンです。

それがひょんな不幸で秘密裏に行われている公開セックスオークションに参加させられることに。逃げ道はあったものの、クリフへの思いを断ち切るためにとあえて参加したローレンス。しかしその相手がまさかのクリフに。様々な策略が絡まりあい、「男は好きじゃない」と言いながら側にいるクリフの真意がますますわからずに混乱するローレンスですが…。

ローレンスはとっても賢く高貴でプライドが高いのに、クリフに関してだけは自虐的です。もう歪みまくってます。自分なんかを好きで抱くはずがない。これは兄の策略だ、だの、顔だけは綺麗だから女を抱くように性欲を晴らしてもいい、だの。一方クリフがいないところでは「俺が好きなのはクリフだけだ」と超強気に発言したり。

こういう賢くて綺麗で強いのに、実は脆くて情緒不安定気味にうろたえたり虚勢を張る受様は大好物です。距離が近づくほどに頭の中で切なさが膨れてはちきれそうになってる姿に激萌えです。

もちろんクリフのローレンスへの愛はちゃんとありますから安心してください。最初から普通の人なら気付くレベルで駄々洩れですが、なんたってローレンスですから。それもずっと「嫌いだ」と言われ続けていましたからクリフも苦労しますね。お互いに叶うわけがないと思って抱き合ってるなんて鉄板ですが、鉄板だから美味しいんです。

表紙が激しめという理由もあり当初電子で購入したところ挿絵がありませんでした。普段は挿絵なしでも不自由を感じない方なのですが…この作品ではそれは愚行!!
え?このシーンどうなってんの?気になりすぎる!と読了後まもなく書店で再購入。結果大満足です。

しっかりとしたストーリーと十分なエロ、切なさとキャラの良さ、挿絵の美しさ、程よい分量、全部乗せワンプレートな1冊です。

9

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