命×ハニートラップ 調査対象は運命のアルファ――

純潔オメガの誘淫(ハニートラップ)

junketsu omega no honey trap

純潔オメガの誘淫(ハニートラップ)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神21
  • 萌×212
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
172
評価数
41
平均
4.2 / 5
神率
51.2%
著者
高月紅葉 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
篁ふみ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784866573595

あらすじ

国家調査員のオメガ・トウマは、処女でありながらその美貌とフェロモンで相手を魅了し、情報を引き出す色仕掛けのプロ。今回の任務は、敏腕社長・リカルドがマフィアである証拠を掴むこと。しかし過去の調査対象と違い、傲慢さも偏見も持たないアルファの彼は、もっとも出会いたくない運命の番だった。理性的に振る舞うも、武器のフェロモン制御が効かず、発情してしまい!?

表題作純潔オメガの誘淫(ハニートラップ)

リカルド・デルセール,28歳,調査対象者,α
トウマ・キサラギ,25歳,国家調査員,Ω

その他の収録作品

  • きみへの恋
  • あとがき

レビュー投稿数8

スリリングで、甘くて切なくて少しほろ苦いです

あらすじだけだとトーンをイメージしづらいと思うんですけど、主役二人の色っぽい攻防にとにかく萌える、ラブロマンスって感じのオメガバース作品になります。

個人的にこの手の「相手を手玉にとろう、籠絡してやろう」と言う、化かしあい的なやりとりってめちゃくちゃツボなんですよね。
そう、まさに恋の駆け引き、ハニートラップですよ!
自分自身を武器に、危険な任務をこなす美人受け、格好よすぎですよ!!
そんな受けが愛に生きる事と自身を生きる事で迷い、あくまで信念を貫こうとする所なんて、もう心を打たれて心を打たれて仕方ないですよ。

えーと、作者さん曰く「海沿いのリゾートを舞台に騙し騙され、紳士の溺愛にあきれながらも浸ってしまう両片想い官能ラブロマンス」との事ですが、や、ほんとそれ。
スリリングで、甘く切なくちょっぴりほろ苦いー。
そんな二人の恋に、もうめちゃくちゃ萌えまくりました。

ちなみに、ストーリーとしてもめちゃくちゃ面白いので、そちらもぜひご期待下さい。
いや、まさかね~。
どんでん返しが来たよ。

ザックリした内容です。
ハニートラップを専門とする、インテリジェンスエージェントであるオメガのトウマ。
実は処女でありながら、その美貌とフェロモンで情報を引き出すプロなんですね。
そんな彼が本拠地とするのが、ニッポニアの経済特区であるマリンリゾート地・サンドラ。
今回の任務は、不動産会社の敏腕社長であるリカルドが、実はマフィアである証拠を掴む事でー・・・と言うものです。

まずこちら、舞台が南国のマリンリゾート地で、主人公であるトウマはニッポニアの国籍を持つ国家調査員になります。
ニッポニアの経済特区でカジノがさかんなサンドラには、様々な情報が集まるんですね。
そこで、トウマはサンドラに拠点を置き、下された命令に従って情報を集めると言った案配。

で、今回、そんな彼のターゲットとなったのが、どこのパーティーでも引く手あまたなきらびやかな青年・リカルド。
アルファらしく自信に満ち、遊び慣れたスマートな男って所でしょうか。

これ、楽しいのがですね、二人の恋の駆け引きだったり、色っぽい攻防になるんですけど。
そもそもトウマですが、強気でしたたかで頭の回転も早くと、こう仕事に生きる男らしい受けなんですよ。
そんな彼が、リカルドの前では「初めての恋に怯える避暑地の青年」を完璧に演じてるのが、読んでて楽しくて楽しくて仕方ないんですよね。
こう、様々な手練手管を使って攻めを落とそうとする受けに、遊びなれていて一筋縄では行かない攻め!
互いに騙し騙されの、駆け引きめいた色っぽいやりとりが最高!と。

また、ただ単にこれだけだと、スリリングな駆け引きもので終わっちゃうのです。
終わっちゃうのですが、この作品の凄い所は、ここから二人の恋愛をガッツリ掘り下げて行く所だと思うのです。

えーと、実はリカルドにはリカルドの思惑があり、二人は本当に「騙し騙され」の関係なんですよね。
それが、共に過ごす時間の中で、二人の間に愛が芽生えてくるー。
いやこれ、互いに惹かれ合うエピソードと言うのが本当に巧みで。
エージェントとして完璧に仕事をこなすトウマなんですけど、リカルドの前だと何故か、ふいに素の自分を出しちゃったりするんですよね。
また、リカルドはリカルドで、「作られた清楚なトウマ」では無く、そんな素のトウマに惹かれているんだろうと(読者には)良く分かる。

最初こそ、避暑地でのひと夏の恋を楽しんでるようにしか見えなかったリカルド。
彼の態度がどんどん変化して行くー!
甘さがどんどん増して行くーーー!
もうこれ、溺愛じゃんか!状態。
あああ、海辺のリゾート地でロマンチックなデートって、うっとりしまくりじゃないか!

と、そんな中、自分達が運命の番だろうと気付くトウマ。
しかし、マフィアの幹部であるリカルドと、スパイである自分。
結ばれる事は決して無くて・・・と続きます。

繰り返しになりますが、トウマは仕事に生きる男なんですよね。
愛を受け入れて番になると、オメガである自分は変わってしまう。
こう、アルファに囲われて生きる存在になっちゃうんですよ。

愛に生きる事と、自分自身を生きる事は両立しない。
どんなに愛しても、添えない事はあるー。

いや、このパターンだと普通に考えて、二人は番になってメデタシメデタシだと思うのです。
でもトウマは、自分自身を生きる事を選ぶ。
これが、すごく切ないけど爽快。
なんと言うか、読んでて小気味良い気持ちになるのです。
切ないけど。

また、リカルドがですね、めちゃくちゃ男前。
そして愛が深い。
トウマがヒートを起こしても、決して抱こうとしないのです。
それは、自分をアルファでは無く、一人の人間として見て欲しいから。
バース性でトウマを、彼の人生を縛りたくないから。
互いにヒートに流されて、抱き合うのは違うんですね。
本当に心が繋がった時、初めて愛し合うのです!
いやもう、理性と本能、ギリギリの所での攻防に萌えまくりー!
リカルド、いい男すぎーーー!!

とりあえずですね、王道では無いのですが、ちゃんとハッピーエンドです。
もんのすごく爽快なラスト。
こういう形の愛があっていいと思う。

最後になっちゃいましたが、ストーリーとしてもとても面白かったです。
いや、マフィアにエージェントにと絡んで、驚きの展開なんですよね。
どんでん返し来たよー!と。
そちらもぜひ、ご注目下さい。

12

オメガバースを読み慣れた人に特にオススメしたい!

オメガバース作品は『運命の番』という大きな課題とも言える設定があり、これが作品によっては「運命だから好き」「運命じゃないけど好き」「運命だけど好きじゃない」などなど多様な形で物語を彩っています。
こちらの作品は、多分この2人も運命の番ではありますが理屈もなく惹かれあったりはしません。むしろ受けのトウマは運命だからこそ惹かれたくないと思っています。それは自分の今の生き方を尊重したいとトウマ自身が思っているから。とても自立したオメガなんですよね。だから最終的には恋人になる2人ですが番いにはなりません。これってすごく新しくないでしょうか!!!!運命でお互いに好き、だけど番わない、今までになかったパターンです!私たちが住む現実の世界もカップルの形は多様化しているし、それと同等に扱う物ではないかもしれませんがアルファとオメガのカップルの新しい形を示してくれました。最終的に番うことがゴールじゃない、というところがとても好きです。オメガバースという世界観がこの作品によってまた広がりを見せた気がします。

2

甘い駆け引きと切ない想いにきゅん(≧∇≦)

ハラハラドキドキの展開で、めっちゃ萌えを頂きました(≧∇≦)

受け様は、ピカイチのハニートラップ諜報員のトウマ。
自分のオメガ性を武器に、フェロモンをコントールして、欲しい情報を引き出してきた。

攻め様は、そんなトウマの今回のターゲットであるリカルド。
アルファであり「瞳に夕映えが映ってるんだ」なんて、キザな言葉が似合っちゃう遊び慣れた紳士。

ウブな学生の振りをしてリカルドに近づくトウマと、興味を持ちつつ紳士に接するリカルド。

紳士なリカルドが、たまに見せる独占欲や雄らしさにきゅんきゅんトキメキました(*^^*)

そして、1人で生きている人としての信条や矜持を持っているトウマがカッコ良い。
かっこいいだけでなく、オメガとしてのウブさや可愛さもまたきゅんですよ(*´ω`*)
巣作りとか、なんなの~そのツンデレな可愛さ。
そんな姿見せられて忍耐のリカルド。
素晴らしい自制心ですよ。
トウマの尊厳や人生を尊重しまくっていて、時には強引にいけよ!なんて背中を叩きたくなったり(^_^;)

ともかく上等な男達の甘い駆け引きや、切ない想いに私の萌えメーターはきゅんきゅんしまくりでした。

オメガではなく、アルファが帰る場所になるってのが、なんだか新鮮で、これからの2人に妄想がひろがるのでした(*ˊᗜˋ)

0

ドラマティックな物語

はじめての作家さん!
ドキドキが止まらない
ある任務のためにハニトラをかけるトウマの行動とリカルドの紳士的行動の「駆け引き」がとてもドキドキしちゃいました!
2人の触れ合い方の描写が素敵…♪
お互いに本能として惹かれるのではなく相手自身に惹かれて恋に落ちていく姿にキュンとしました
お互いに貫き通す信念があり譲れない部分があることを理解し悩ましく、もどかし~ような…そんな場面もありましたが彼らが選択したことでお互いに納得し合える…そんな恋人となる過程まで描かれた物語、今まで読んできたオメガバ作品とは違い新鮮でした!
「夏の恋」という爽やかな情景の中で繰り広げられる刺激的かつ刹那的な燃え上がるような恋。ドラマティックな物語でした

0

アダルト、かつ純愛。

作家買い。

タイトルからすごくエロエロしいお話をイメージしていました。
が、いい意味で裏切られましたねえ…。タイトルから推測できるように、今作品はオメガバースもの。オメガバースものならではのヒートだったり、フェロモンだったり、といった描写も多いのでエロ度はやや高め。

が、ですよ。
男のプライドをかけた闘いと、深い愛情のストーリーでもある。

「オメガバース」という設定をフルに生かしつつ、恋愛、そして仕事にかける男たちの情熱もきちんと描かれていて、そのバランスが素晴らしかった。高月作品は受けが男前(ビジュアルという意味ではなく性格が)、というイメージが個人的に強いのですが、今作品の受けさんもめっちゃ男前。カッコよかった。

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます、ご注意ください。






主人公はオメガのトウマ。
彼は自身のバース性を利用しつつ、対象者から情報を引き出す工作員。
今回の彼のターゲットは若くして頭角を現してきた不動産会社社長のリカルド。彼がマフィアの一員であるという確証を得るために、リカルドに近づくが―。

んー。
ストーリーは非常に王道です。

圧倒的なオーラを放つ、イケメンで、有能なアルファであるリカルド。
麗しいビジュアルとコントロールされたフェロモンを武器にハニートラップを仕掛けるトウマ(しかもトウマは今まで対象者と寝たことがないというまっさらさん)。

そんな二人が、仕事上で駆け引きをはじめ、騙し、騙されつつ、それがいつしか恋に堕ちてしまって―。

という、バッサリ言っちゃうとよくあるお話なんです。

が、そこに華を添えるのが彼ら自身の魅力。
仕事に対して、そして自分自身に対して誇りとプライドを持っている。確固たる信念を持ち仕事にかける男たちのなんとカッコいいことよ。

正直に言ってしまうと、ストーリー自体先の先までスーッと見通せてしまう。ラスボスの正体とか、リカルドの内に秘めたものとか。想定通りの結末でしかないのですが、無いのに、と言っていいでしょう。ここまで読者を惹きつけるストーリーを描き出せる高月先生の手腕に圧倒されます。

前半半分くらいまでは二人の駆け引きに多くのページが割かれていて、もうお腹いっぱいだなー、と思ったところに一気に怒涛の展開が始まる。このストーリー展開が高月先生の大きな魅力の一つではなかろうか。

トウマ、そしてリカルド。
オメガバース性を生かした仕事上の、そして恋愛という側面からも行われる駆け引き。
ヒートを起こし理性を失いかけたトウマとリカルドの閨の描写。

非常にアダルトな作品で、ほのぼのな、甘々なお話を求める方には若干不向きな面もありますが、ダークすぎず、痛い展開もほぼなく非常にバランスのいい作品だったように思います。

9

大人なオメガバース

すごく面白かった。
大変失礼ながら、もっとえろえろでとろとろにされてしまう系だと思っていたんです。
ですが、非常に良い意味で表紙とタイトル、あらすじの印象を裏切られるお話でした。
なんというか、特別硬派な雰囲気というわけでもなく、ゴリゴリの骨太さでもないというのに、読み応えバッチリに一筋縄ではいかない関係が上手く描かれているんですよね。
文章が綺麗で、ひとつひとつの描写が巧みな作家様でした。これはちょっとクセになっちゃうかも。
同作家様の他作品も読んでみたくなりました。

アルファ×オメガと、オメガバースものとしてはごくごくスタンダードな組み合わせです。
お話も概ねあらすじ通りで、何かものすごく目新しいものがあるというわけでもありません。
ただですね、こちらの作品の見どころはそこではないと思うんです。
お話もとても面白いのですけれど、2人の甘みと苦みの両方が上手く備わっている、大人の攻防戦とも言える駆け引きが魅力的。このアダルトな雰囲気、たまらないです。

オメガバースもので調査員ものといえば、あっという間にアルファに当てられてしまって、ころっと抱かれちゃうオメガ…なんてパターンが多い気がします。
恋愛面やベッドシーンに重きが置いてあるものが多いといいますか。もちろんそちらも素敵ですが。
今作のメインキャラクター達は、どちらかというと仕事に生きる男達だったのが良くって。
あくまでもメインは仕事。そこにBLのLの部分が絶妙に絡んで来るのが読ませるところ。
特に受けのトウマなんて、非常に愛らしい顔立ちじゃないですか?でも、中身は男前なんですよ。
決して相手に流され切らず、任務を遂行しようと頭を回転させてしたたかに立ち振る舞う。ここが良い。
自分をしっかりと持った人という印象が強いかも。

そんなトウマのターゲットであり、相手となるのは、成功者のオーラが眩しい3歳年上のアルファ・リカルド。
彼がまた紳士的かつ甘みのある良い男なんだな。
気持ちの良い金の使い方も個人的には好きでした。
包容力と余裕がありつつも、なかなか食えない人物らしさも描写されていて、序盤からもう「これは落とすのが大変そうだぞ」と思える人でした。
28歳設定とのことですが、最低でも35歳くらいの落ち着きはある気がします。
彼に関しては忍耐力も素晴らしいので、そこにもぜひ注目していただきたいな。

そんな2人が一体どんな攻防戦を繰り広げるのか?
どんな恋愛模様を見せてくれるのか?
ヒリヒリとまではいきませんが、上にも書いた通り、大人な雰囲気のあるお話です。
展開も面白いですし、しっかりとした2人なので読み応えもあります。
合間にしっかりと甘さが香るのも上手いなと。
ハイソサエティーな海外の雰囲気を感じたい方にもおすすめです。

好きなシーンは沢山ありますが、衣服だけ取られて、トウマから有無を言わさずにぺっと部屋から締め出されるリカルドがかわいそうで可愛くてすごく好き。
このシーンの前後も頭を抱える可愛らしさなので、詳しくは本編でぜひ。
リカルド視点の短編もとっても甘くて素敵でした。

それから、篁ふみ先生のイラストも麗しくて好き。
リカルドの髪色は本編のブルネット表記とは異なりましたが、気にならないほどの説得力のある男前。
トウマは可愛らしいですし、リカルドは色気がすごいですし、華やかな衣装の数々も素敵でした。

3

酔えるお話。

高月さんの文体、好きです。

いま、毎日未読のBL小説を読まなければ気が済まないという
謎の波が来ていて、日々電子書籍を漁っているのですが、
(ビバ、電子書籍!)試し読みを読んで面白そうだったのと、
高月さんの春淫狩りが大好きなので購入。

最初は次々に繰り出されるカタカナ語に面食らってしまったのですが、
もともとM/M小説が好きなこともあり世界観に慣れてくると逆によかった。

あと、高月さんの持ち味なのかな?
こちらは特に顕著だと思うのですが、
短い文が連なってイメージが重なっていき、不思議なリズムが生まれており、
リゾートでの恋の駆け引きというシチュエーションも相まって、
お話に酔う(酔える?)要因になっていたような気がします。
ストーリーはあらすじ通りといった感じで、
失礼ながら先は読めるのですが、文章自体を味わい愉しめました。

…それなのに。
ここで、少し酔い切れなかった私の無念さを述べさせてください。
ひとつは主人公の年齢。
どこからどうみても大人のお話なのに、若過ぎませんか…?
実業家(かつ○○○○)のリカルドはありとしても、トウマはなぁ。
いくら美人で特殊技能(体質?)があったとしても
世界を股にかけ何人もの男女を手玉にとったスパイが大学院生。
学業と訓練、実作戦と、いつこなしたんだろうと、
そして25歳に堕とされるターゲットを安く感じてしまい、
現実に戻ってしまって、しゅんとなりました…
トウマが演じるのが学生コンパニオンという設定だとしても、
日本人(正しくはニッポニア人)は若見えするし
実年齢はもっと上でもよかったのでは。

もうひとつはイラストとの乖離。
リカルドは髪色がブルネットということなのですが、
金髪?みたいな髪色に見えるイラストで、ち、違うのでは…?
『アンバー』のトウマより濃くなくちゃですよね…?
トウマの髪型もドレスコードに合っておらず、
そのままみたいなダウンスタイルで高校生くらいに見えてしまった。
篁ふみさんのイラスト、とても美しくて好きな感じなのに、
違和感が邪魔をして浸れず、無念…。
小説読みでイラスト厨なのって少数な気がするので、
大きな声では言えないのですが(でもブルネットであの表現は×です)
編集さん、私のような読者もいるという前提で
お気遣いいただけましたら大変有り難く思います…!!

と、小姑のような小言を繰り出し大変失礼致しました。
全体として本当に楽しんで読んだ作品なので
ささいな違和感が大きく感じられてしまった次第。

カフリンクスやカマーバンド、リネンサテン…
男性の正装に関する記述が多くて、
これには萌えて萌えて仕方なかったです。
BLでスーツって大好物、特に西洋人の胸厚最高ですが、
こちらはタキシード!(←作戦で赤ワインをぶっかけ… ///// )
でもテールコートは出てこない、少しさばけた塩梅も◎。
マリンリゾートでのアダルティな雰囲気を味わえます。
私も飲みながらのほろ酔い読書でとっても楽しみました。
(小説の中カクテル ≠ 私はチューハイ。笑)

1

文体がきれい

表紙買いです。初読みの作家さんで、購入を決めるまでずっと悩んでました。
自分の迷ったポイントとしては、「初読みの作家さん」「職業の設定」でした。
BL小説ですと職業の設定が偏ったイメージがあり、親近感のある設定が好んでいるのでかなり迷いました。
でも表紙とタイトルに惹かれ、本屋に寄るたび思わず手に取ったのでもうそのままレジへ。
ハニートラップを仕掛ける専門の国家調査員だが処女です。処女受けがとにかく好きで、読み進むと思わずニヤニヤしてしまいます。
職業の設定としてはやはりイマイチ響かなかった。しかし描写がとても丁寧で、スパイ洋画を見ている気分になりました。
そしてエッチなシーンの描写がとても美しく繊細で、最近読んだBL小説は割とあっさりとしているので、新鮮に感じました。
物語の背景は外国のリゾート地、ひと夏の恋。二人の駆け引き、切なく儚いこそ美しい雰囲気、愛をささやく仕草など、すべて洋風な感じがします。
文体がとても美しくて丁寧なので、読むときも思わず一文字一文字しっかりと読もうとしたので、読み切るまで少し時間がかかりましたが、
満足感はありました。

1

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