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愛執×処女オークション
shuningari
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
初読みの作家さまでしたが、笠井さんの挿絵に釣られて購入。
表紙が、これ、すごいよね。笠井さんの「攻めてるバージョン」の絵柄で、リアル書店では買えないかなと思ったのですが、帯がいい仕事していて下半身は若干隠れてるので、リアル書店でも買いやすい…、かもしれない。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
舞台は伝統あるパブリックスクール・ウェルズリーコレッジ。
主人公はそのパブリックスクールで副生徒代表を務めるローレンス。彼は家柄もよく、また麗しいビジュアルを持つ優秀な生徒で、「春の王」と呼ばれ羨望のまなざしを向けられる青年。
そんな彼には苦手な人物が。
それは幼馴染であり、同じパブリックスクールに通うクリフォード・ロチェスター。愛称はクリフ。クリフもまた、家柄良し、イケメンでかつ人気のスポーツであるラグビーの花形選手でもあるナイスガイ。ローレンスと対比し、「冬の王」とも呼ばれている。
ローレンスがクリフを苦手な理由は子どもの頃の出来事から。ぶしつけな言葉を言われ、また大切にしていたぬいぐるみを壊されたという事に起因している。
ある日、ローレンスに横恋慕している級友に騙され、ウェルズリーコレッジ内で密やかに行われているオークションにかけられてしまう事に。そこでローレンスを落札し、衆目に晒される場所で彼を抱いたのは、ほかならぬクリフで…。
というお話。
舞台がパブリックスクールという所にも萌えを感じずにはいられないのですが、伝統を大切にする由緒ある家柄であったりとか、男の子たちが集団で寮生活する描写とか、細かいところまできっちりと描かれていて非常に読みごたえがありました。
ローレンスに執着する級友のビリー。
ローレンスが心を許せる数少ない友人の一人であるダニエル。
ローレンスを愛情深く見守る兄のアルバート。
脇を固めるキャラがみんなそれぞれ個性的で、魅力的なのも高ポイント。
ビリーがローレンスを罠に嵌める過程とか、その罠にかかってしまって自分の意思に反して男に抱かれなくてはならなくなってしまったローレンスの感情の機微とか。ストーリーの組み立て方が非常にお上手で、読んでてするんとストーリーに入り込める。
ローレンスが罠にかけられて性的に嬲られるシーンはやや痛いので、そういうシーンが苦手な方には注意が必要かもです。が、そういうピンチをもれなくスーパー攻めさまであるクリフが助けてくれるので、お約束と思いつつも萌えが滾ってしまいました。
そしてローレンスのクリフに対する秘めた恋心にも萌え。
王道の両片想いなのですが、ローレンスが自分の恋が成就することはないと思うその理由もきちんとあるので、彼の思考がネガティブすぎず共感できるのです。
ローレンスは見た目は麗しいですが、中身は結構豪胆で男前なのもよかった。
腹をくくった時の彼のカッコよさは半端ないです。
そして一方の攻めのクリフも。
めっちゃカッコいいです。
彼の行動はすべてローレンスに対する想いからくるもので、ローレンスを守り、そして自分の意思を貫く強さと賢さを兼ね備えている。そして行動力もある。
この二人がカッコよすぎて悶絶しました。
『春淫狩り ―パブリックスクールの獣―』というタイトル。
そして帯の「愛執×処女オークション」という文句。
表紙の朱い縁取りと、赤い文字で書かれたタイトル。
なにより、笠井さんの描かれたエロ度MAXの表紙。
痛くてエロてんこ盛りのストーリーかなと思いつつ読み進めましたが、いい意味で裏切られました。
めっちゃ面白かったです…!
文句なく、神評価です。
タイトルや表紙からはエロ重視な雰囲気が漂っていますが、めちゃめちゃ骨太で面白かったです!!
パブリックスクール物らしく、王道の展開がありながらも、話の展開に違和感が全くなく、どんどん読み進めてしまいました!
お話がお上手で天晴れでした!
受けは美しくてキラキラしていて高潔だし、攻めは男気があって寛容で受けのこと大好きで最高でした!!
2人を支える愛情溢れる友人や兄の存在も良かったです。
粘着質な間男がこれでもかこれでもかと主張して来るのがいっそお見事な程でした。
この独特な背徳感や青春の甘酸っぱさがパブリックスクール物の醍醐味で、澱みや歪みを含めた、人間の業のようなものが詰まっていました。
久しぶりに読み応えのある小説を読んだなーと大満足です!
ほぼ同名の人気BLがあるが、醸し出すイギリスの雰囲気、(霧に包まれる夜、若草燃える春、イギリスの各階級の子供達の将来につながる交流が既に始まっているパブリックスクールの内情〜日本でも慶応大学系の学校はそういう噂がある)登場人物達の美しさ(いろんな意味での)
全てこちらの方がうまく表現できている。
しかも、物語に割いたページ数は断然少ないが、主人公と主人公の愛した男性との子供の頃からの確執? から本当の愛に気づくところまでとても上手に描写している。
横恋慕してくる横暴な俺様だが男らしい生徒も、いい味を出している。
主人公の友人ダニエルの発言も、全て、理知的で面白い。
本の題名がモロ色物的なので、評価が少ないかもしれないがこの作家さんは文章がうまく構成も素晴らしい。神様です。
ズバリ、パブリックスクールならこちらのほうが断然よかった。
初読みの高月紅葉先生作品。
おーもしろかった〜〜!!!!
他の方も書かれているように、笠井先生表紙&タイトルでエロ特化型小説のような印象を受けますが、そして実際エロも多いし長いけど、描かれているのは純愛。
私には珍しく一気読みでした。
英国パブリックスクール内で寮代表を務める2人。
幼馴染で、子供の頃からの因縁がある2人は学校内の闇の集まり(キツネ狩り)に関わってしまい…なお話。
寮代表を務める二人なだけあって、キャラクターはどちらも魅力的です(*´ω`*)
人気者で明るい攻め(通称冬の王)と、美しさで人を圧倒できる受け(春の王)という印象を受けました。
通り名は逆な気がしましたがw
読んでる最中は自分が寮生になったかのようにイギリスのパブリックスクールの雰囲気がよくわかる…
パブリックスクールというだけで、静謐さと厳粛さからくる背徳感がありますよね。萌え!
更に、正義感が強い二人が妖しい集まりをきっかけに関係がぐっと縮まるのがなんとも言えないエロさを感じました!
初読み作家さんなので、毎回こうなのか英国人の口調を意識してなのか(たぶん両方?)、若干読みにくいところがありましたが…誰が話してるのかわからなくなったりw
もし同じように感じた方がいたらめげずに読み進めて貰いたい作品です。
電子版は挿絵なしです。。。
200円の売っている番外編(電子限定かもです)は、本編後の2人なので糖度がさらに高く、
読んでいて幸せ度がすさまじいです…!
ずっと2人のいちゃいちゃをそばで見させられているかのようฅ(^p^)ฅ
こちらも是非!
タイトルの通り、すっっっごく良かったです。
表紙との開きが良い意味で大きかった。
はっきりいって、レビューは読んだもののエロ重視だろうな、感情のやりとりや雰囲気、空気感なんかはちょっと付け足されたくらいだろうな、と思っていたんですよ。
でも!!!!
違った!!!!
重すぎず、軽すぎず、いい塩梅のパブリックスクールもの。
いい塩梅、というのが心地よかったんですよ。
ご都合主義に終わるし、ローレンスには味方が居すぎだと思うし、兄は報われない(番外編読みました。気になる方は読んでください)し。
けれども、パブリックスクールものに目がない私にとってはもう。
本当に掘り出し物を見つけた心地でした。
ちなみに高月先生の作品は初読みで、了読後違う作品を検索してみたのですが、シリーズ物が多いのですね。
ちょっとまだそれに手を出す勇気はありませんが、単発のものをとりあえず手当り次第読んでみたい!と思わせるくらいにはとても良い作品でした。
物語は、冬の王と呼ばれたクリフと、春の王と呼ばれたローレンス、ローレンスの友人でもあるダニエル、が主軸にローレンスのお兄さんやその他当て馬のビリー(マジで当て馬らしい当て馬で好きです笑)も出てきます。
この作品、高月先生の他の作品と比較できないのですが、良い意味で物語の文章が、堅いんですよね。
パブリックスクールの雰囲気がガツガツ伝わってくる感じ。ううう〜〜こういうの好き〜〜〜
さて、まずはダニエル。
「喚きだしたくなるような若気の至りを、檻の中に残して行きたいんだろう」
そんなふうに言う彼の言葉は、いつもちょっと遠回しで皮肉的で、けれど、とても興味深くて味わいがあります。
まさにそれ!パブリックスクールの醍醐味だよね!!!と思わずにはいられなかった。
ダニエルの言葉はいつもなんだか難しいのに、いつだって高尚でその魂が気高い感じがします。
だからこそローレンスと親友なんでしょうね。
こっちまでその深い意図を読むのが楽しくなってくるというか。
そして、クリフとローレンス。
ちょちょちょちょちょーーい!
たまらんぜ????
こやつらたまらんが???
と、読みながら何度悶え喚いたことか。
1人の時に読んで正解でした。
気持ちが通じあっていない(つもり)なのにもう早々から両思いの空気感がガツガツ出てるんですよね。
その、両片思いの癖に甘い雰囲気。
なのに切ない。
両片思いはもともと好きだけれど、こんな両片思いは経験したことがありません。
もう!好き…!!!!
俺の、フローラ。
俺の、スイートバイオレット。
こんなこと普通言ったら空ぞらしくて笑っちゃうと思うんですけど。
笑っちゃいますよね。
でも、違うんです。
そこがいい!
クリフが言うなら睦言にしか聞こえない!
相手に片膝を立てて跪いて、自分はただローレンスに選んでもらった、という立ち位置みたいなものを崩さない態度とか。
紳士か!!!!
本場の紳士の萌えたるや凄まじいですよ。
これこそスパダリ。全てをかねそなえた上で、穏やかに紳士的にローレンスを陥落していく様はお見事です。
こういうスパダリを求めてたんですよ……
あと、下手に片思いを拗らせず、終盤に両思いになるのもタイミングが良かったというか、潔かったし好感が持てました。
もだもだしている時も楽しかったし最高に切なかったんですけれど、それよりも、ただ、だだ漏れる愛をお互いが教授しながら、当て馬をやりこめる(笑)くだりが爽快でした。
そしてエッチですね。
エッチがエッチい(褒めてます)んですよね。
もう、なんだろう?
言葉も態度も優しいくせに、余裕が無い感じがたまらないのかしら…
なんと表現していいのでしょうか。
上滑りすることなく一言一言が入ってくる感じがして、だからよりエロく感じたんだと思います。
他作品のエロも読みたいな、って思ったのは初めてでした。
またうけのローレンスが程よく甘ちゃんでほどよくカッコイイ笑
これこそ美人受けの見本だと思う。
末っ子気質の甘えんぼというか、甘やかさを残しながらも、笑顔を絶やさず、場面場面では、豪胆に振る舞える。けれど肝心のクリフへの気持ちは最後の最後までひた隠しにしている。
これだよお!この一見したらツン、とお高くとまっているように見える繊細なローレンスの美しさ。性格にまで滲み出ていますね〜
最後になりますが、クリフの口調がまた、不意に柔らかくなるのがいい。たまりませんでした。
おいで、とか、〜〜だよ。とか。
クリフ好きだよ〜〜〜
タイトルと表紙が扇情的ですが、中身は硬質な英国パブリックスクールBLでした。他のレビューで皆様も書かれてる通りで、素敵なんですけど内容には合ってない。この内容を好むような読者はなかなか辿り着けないんじゃないかな。ちょっと損してるかなと思います。内容については申し分なく神でした。
神寄りの萌2です。日本人の日常ものでは決して味わえないスタイリッシュ・ハイソサイエティ感がたっぷり。表向きは文体も含めてきっちり、かっちり、力強く、背筋の伸びる高潔な雰囲気ですが、裏側には危うさと脆さが漂い、ぐいぐい引き込まれて飽きることはありません。エロもしっかり…しっかりすぎる程。
ローレンスのクリフへの純情が拗れに拗れていて、すごいです。心中では「声が、笑顔が…」と詩人のようにクリフへの愛を叫んでいるものの、「感情の抑制こそ美徳」の信念に従い、恋心の存在自体を否定し続けてきました。それはもう徹底的に。お前なんか嫌いだと…ツンツンです。
それがひょんな不幸で秘密裏に行われている公開セックスオークションに参加させられることに。逃げ道はあったものの、クリフへの思いを断ち切るためにとあえて参加したローレンス。しかしその相手がまさかのクリフに。様々な策略が絡まりあい、「男は好きじゃない」と言いながら側にいるクリフの真意がますますわからずに混乱するローレンスですが…。
ローレンスはとっても賢く高貴でプライドが高いのに、クリフに関してだけは自虐的です。もう歪みまくってます。自分なんかを好きで抱くはずがない。これは兄の策略だ、だの、顔だけは綺麗だから女を抱くように性欲を晴らしてもいい、だの。一方クリフがいないところでは「俺が好きなのはクリフだけだ」と超強気に発言したり。
こういう賢くて綺麗で強いのに、実は脆くて情緒不安定気味にうろたえたり虚勢を張る受様は大好物です。距離が近づくほどに頭の中で切なさが膨れてはちきれそうになってる姿に激萌えです。
もちろんクリフのローレンスへの愛はちゃんとありますから安心してください。最初から普通の人なら気付くレベルで駄々洩れですが、なんたってローレンスですから。それもずっと「嫌いだ」と言われ続けていましたからクリフも苦労しますね。お互いに叶うわけがないと思って抱き合ってるなんて鉄板ですが、鉄板だから美味しいんです。
表紙が激しめという理由もあり当初電子で購入したところ挿絵がありませんでした。普段は挿絵なしでも不自由を感じない方なのですが…この作品ではそれは愚行!!
え?このシーンどうなってんの?気になりすぎる!と読了後まもなく書店で再購入。結果大満足です。
しっかりとしたストーリーと十分なエロ、切なさとキャラの良さ、挿絵の美しさ、程よい分量、全部乗せワンプレートな1冊です。
受けくんは良いトコの坊ちゃんで、周りの殆どの学生達が出会えばうっとりせずにいられない特別な存在です。周りを寄せ付けない高潔さも兼ね備えてあるので棘があるままの歩く薔薇のような、美しい青年でした。でもまだまだ子供な部分が見え隠れして、そんなギャップがたまらなく愛おしかったです。
攻めくんは読み手として安心して読めるような、とても安定感のある青年でした。受けくんと同じく持っている側の人間として、相応に振る舞い、どっしりと構えていつも穏やかな印象です。
そんな彼が受けくんを前に雄を漲らせる場面はとても熱くなりました!性的な意味で!
総じて日常と、そこから外れた時のギャップがとても楽しめる内容だと思います。
個人的に受け穴に他人棒が入らなければOKな人間なので、それより前でもNGの方はちょっと警戒した方が良いかも知れません。逆に醜悪なものを期待する方もちょっと物足りなくなるかな?中級者向けのような感じがしました。
小説は仕事の休憩中に読むのですが、受けくんと攻めくんの行為シーンはとても情熱的なので、あ、これは…家で一人で読まないとダメだな、となる事が数度ありました(笑)
色々と学校行事があるのですが、詳細に書かれることは無く恋愛に特化した内容になっていて、個人的にはそこが良かったなと思います。
美しいけれどちょっと恋に伏し目がちな受けくんと獣性を秘めた紳士な攻めくんに興味がある方はぜひ!
ここのレビューを信じて購入してみたのですが、結果購入して正解でした。
他の方も仰るように、パブリックスクール系では有名なシリーズが他にありますが、作者の文体や表現はこちらの方がより「我々日本人(外国人)が思う英国」感が強く出ていると思います。英文を訳したような硬質さがあり、私は大変好みでした。
タイトルの「春淫狩り」が内容と釣り合っておらず、ここで損をしている作品ではないかと思います。このタイトルと笠井先生の(大変素敵ですが)扇情的なカバーを見てしまうと、私の第一印象は「輪姦されて都合よく性に目覚めちゃうエロエロ系かなー」でした。
実際は、事件発生から解決までかなり構成が練られていますし、何より美しい英国の風景が目の前に広がる描写、各キャラクターの知性の高さが伺える、ときに気障な言い回しなど、とにかく文章が大変心地よい。いい意味で裏切られました。石造りの校舎、萌ゆる一面の緑、それに対比するような真っ青な空、ときに夜霧...まさに我々が想像する美しい英国貴族の青春ハイスクールを存分に楽しませていただきました。
神評価じゃないのは、しかし少々「萌え」が足りなかったのが理由です。二人のラブラブっぷりをもっと見ていたかったのですが、個人的に若干あっさり目でした(もちろんページ割いてきちんと丁寧に描写されております)。
迷われている方、英国文化が好きな方にはオススメです。
パブリックスクールのお話。タイトルと表紙からすごい危険なエロエロな感じのお話なのかなと思ってたら、純愛ストーリーでした。
主人公の受けのローレンスはその美貌と高潔な性格で周りの人間から慕われる副生徒代表なんですが、ある日一方的に想いを寄せられていた同級生にハメられて「キツネ狩り」という学校で密かに行われてる影の伝統(いわゆる処女オークション)に巻き込まれます。
そこで他とは比にならない金額でローレンスを競り落として助けてくれたのが、長い間確執があった幼なじみで生徒代表のクリフ。クリフは止むを得ず衆人の前でローレンスを抱くけど、キツネ狩りが終わったその後も2人は体を重ねていき…というお話。
主人公のローレンスが貴族らしい、高潔な美人で素敵だった。陥れられて辱められても屈辱せずに立ち向かおうとする凛とした性格なんだけど、一方で攻めのクリフに幼い頃テディベアの腕を取られたことをずっと根に持つ末っ子気質な幼いところもあって可愛いかった。
攻めは主人公大好きなイケメンで男前な性格。受けのことを小さい頃から大好きで、あらゆるピンチから受けを救う。「どんなことがあっても守る」とか「俺のフローラ」とかサラッと言っちゃう英国紳士で、貴族なのに家柄に縛られず、主人公を愛してることを全く隠そうとしない所に男気を感じ、好感度が高かったです。
パブリックスクールの舞台が存分に生かされた骨太なストーリー。文の端々から英国みを感じられるし、登場人物はみんな魅力的だし、切ないシーンやキュンとするポイントもいくつもあって大満足なお話でした。とってもおすすめの作品です。