薄雲
haikei minamijyuujisei no shita yori
隙間時間にちょっとつまめるようなSSが、たっぷり収録されたお徳感満載の1冊です。
時間がない時に、お目当てのCPの話だけさらっと読みたい時に、もちろん腰を据えてじっくり読みたい時にもOKなので、結構読み返してます。
本編がかなりのシリアスなのですが、こちらは比較的気軽に読める話が多いのも気に入っています。
どのCPも好きなのですが、こちらに収録されたお話の中では特に「歩兵の本領」「とりのはなし」のふたつがお気に入りです。
歩兵の本領は、陸軍に所属する松田中心のお話、そしてとりのはなしは、擬人化されたそれぞれの航空機のお話なので、本編の主役たちはほとんど出てきません。
が、何故かこのふたつが一番お気に入りという……。
特に「とりのはなし」では海に沈んでしまった、それぞれの主役たちが搭乗していた航空機のその後が書かれており、その想いになんだか胸がじん……としました。勝手に涙がこみあげてくるような感じで、切なくあたたかく、そして物悲しい。
白鳥11型の明るさが救いであり、シュールです。
それぞれのCPの良さがたっぷりと詰め込まれたその他のSSも、くすっと笑えるものからうるっとくるものまで、感情の振り幅が大きくて非常に読みごたえがありました。
WebSSからお手紙への返礼SSなどレアなものまで収録されているので、シリーズ好きな方にはぜひぜひおすすめしたい1冊です。
表紙もタイトル文字が銀色の箔押しになっていて、光沢感のある素材がとても綺麗でした。
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