条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
砂床あい先生の書く主従愛がほんと大好きで、この作品ももっと評価されていいと思うんだけど、レビューが少なくてびっくり。
タイトルも表紙も扇情的だけど、中身はしっかりとした純愛だからもっと読まれてほしいな。
こちら、主人と執事でありながら、画家とモデルというちょっと変わり種な設定ではある。
視覚以外の感覚が超人的に研ぎ澄まされているのであろう秋成は、手だけではなく口や舌までも使い、千鶴の姿形、心、本質を正確に捉えようとする。一見エロいことをしている風なんだけど、これはあくまでも芸術のためであり、本人はいたって真剣。
そしてそのような中で、いけないと思いながらも淫らな欲望を引き出されてしまう千鶴。羞恥心を刺激され、際どいところまで触れられても、決定的な場所は避けられる飢餓感。清廉で高潔、性的なことにも疎そうなキャラだから、そういう場面での罪悪感や背徳感が強くて、読んでるこっちまでドキドキした。
そんな千鶴が、恋心を自覚した途端に、避けられてしまう展開が切ない。が、そこからの転換が見事。
焦らして焦らして、散々焦らしてからやっと結ばれるので、あー、BLのエロを読んだわ、という満足感がすごかった。
一回しかしてなくても、そこに至るまでのアレコレが非常に倒錯的なのも良い。全裸で紅茶を給仕させられる執事なんて初めて見たし、さんざんエロを読み慣れた自分も、そのあたり、なんかイケナイもの読んでる感があった。
ドキッとさせられたのが、受けが白手袋をしたまま怪我をしてしまい、手袋の布地から血が滲んでくる描写。モノトーンの執事服に押し込められた肉体から涌き出る赤い色を、隠しきれない恋情に喩えているのが秀逸。
天才と言われ、一見変人っぽい秋成が、実はどこまでも、お父さんリスペクトの人だったというのもよかった。
生涯愛した妻だけを描き続けた父のように、自分が描きたいと思う相手=一生愛し続けられる人という結論を出したことは、とても自然に思える。
まだ目が見えていた幼い日に、二人が会っていたエピソードも効いており、ラストシーンでの攻めの気持ちを想うと、しみじみといい話だったなと思えた。
萌え的なことを言えば、最初俺様っぽい態度だった攻めが、どんどん優しくなっていくのがいい。言葉少なながらもアピールしてるのにわかってもらえないのが切なくて、キュンキュンきた。
ストイックに見えてエロい受けといい、ギャップに弱い人には刺さるんじゃないかなーと思いました。
盲目で天才画家の秋成が、優秀な執事(バトラー)の千鶴を描く方法が、想像力をかきたてられてエロかったです。
ただ身体を触るという事だけで、つながったのは最後の方だけなのに、千鶴視点の心情や描写が鮮明で、触れるだけでこんなにエロいと思った作品は初めてでした。
バトラーの千鶴は少年の頃に、年下の幼い可愛いらしい秋成と偶然出会っています。
その頃の美しい思い出に胸躍らせ、新しいお屋敷で、盲目の天才画家の主人と初対面をしましたが、成長した秋成は幼い頃とはまったく違っていて始めは軽く失望しました。
想像していた主人とは違いましたが、優秀なバトラーとして忠実につかえようと振る舞う千鶴に好奇心を抱く主人秋成。
主人であり天才画家である秋成から、モデルとして描きたいと言われ、盲目の秋成に全てを晒すために全裸で身体を確認するように丁寧に触られます。
羞恥と屈辱を感じつつ仕事と割り切り、触れられる事に耐える千鶴ですが、きわどい場所にまで触れるうちに、快楽を覚えてしまうのでした。
千鶴が快楽を感じているのを秋成はわかっているのに、その事には一切触れず、絵を描く為だけに淡々と触れる行為は、千鶴の視点で描かれていて官能的でとてもエロかったです。
世界観が砂床あい先生の「調教は媚酒の香り」に似ていて好きだな思っていたら、あとがきで先生が調教は媚酒の香りの続編の、「(調教は淫酒に濡れて)にでてきたワインのエチケットを描いた画家のお話しです。」と書かれてて、なるほどと思いました。
あとがき読んで余計に好きな作品になりました。
また笠井あゆみ先生のイラストが恥美で美しく、表紙が特にエロくて美しいです。
世界観にどっぷり浸かれます。
笠井さんの表紙は安定の攻め具合とエロさですね♪
シャツは着てないのにシャツガーターだけは残ってるのがまぁ色っぽい。
ちなみに表紙のような裸で給仕するシーンもあるんですよ…!
(さすがに足は開いてないけれど)
エロエロではあるけれど、
汗だく・汁だく・濃厚という雰囲気とはまた違います。
制服に身を纏い、”自分の感情よりまず主”という執事の生身を引き出していくエロス。
少しずつ何度も触れて見られて次第に覗かせる本能。
裸にするのも、性欲を満たすのが目的ではありません。
個人的に普段読む系統と趣の違うエロスが新鮮で面白かったです!
さて。
画家攻めが23~4歳・執事受けが30歳。年下攻めです。
表紙の印象が真逆だったので少々戸惑いました(ФωФ;)
盲目の天才画家といわれる藤野秋成に仕えることになった執事の千鶴。
盲目で視力以外の五感が鋭敏な秋成は、雰囲気で感情なども読み取れます。
手で触れ、物の形を頭の中で造るのだそう。
元々の才能に加え、目が見えないからこそ見えてくる人間の中身。
秋成は肖像画が描けずにいました。
そんな折に出会った千鶴を気に入り、ヌードモデルになるよう命令します。
千鶴の全てを確認するように体を這う秋成の手。そして舌。
触れられる度に千鶴の体は反応し欲望が爆発しそうになってますが、
秋成はあくまでモデルとして扱い、千鶴の中心には触れません。
そのくせ千鶴の中側すべてを曝け出させるように羞恥心を煽る。
散々触れた後は絵を描くことに没頭する、の繰り返し…。
そんな生活の中で、千鶴は次第に自分自身も知らなかった自分を知りーーと展開していきます。
いやはや。
『見る』こと以外の五感を使うのがエロいっ!!!
千鶴の形を知るために全身触れる、舐める。
そして羞恥心の煽り方がね!!!
裸で給仕を強いたり、わざと四つん這いにならざるを得ないことをしたり。
最初は抵抗感が強かった千鶴が次第に慣れてポーズをとるようになるのも別の色っぽさが…。
挿入・掻き合いなどなくともこんなにエロいのか!!∑(゚◇゚///)ドキュ-ン
また、2人の温度差にめっちゃ萌えました。
千鶴は煽られまくった欲望でフラフラで部屋をあとにし、
秋成はそれまであった淫靡な空気などなかったかのように絵に没頭する。
それで千鶴が自分の行いを恥じ悔やむのがグッときました。
(個人的に受けが落ち込むのを見るのが好きなので…)
時が経つにつれ、主との関係に焦燥感を抱える千鶴に対して、
秋成の方は登場シーンが嘘みたいに優しく穏やかになっていくし…w
こういうのめっちゃ好きです!(^///^)ワクワク
全体的に愛情をたっぷり感じられることが出来ました。
羞恥心は煽る方法で千鶴の本質を暴くことはしたけれど、
泣いて嫌がるような手酷いことはせず、次第に優しさも感じられて…。
秋成は命令口調で傲慢な俺様のごとく振る舞いますが、
本質は親から愛情をもらって育ったお坊ちゃまなので痛々しさはなかったです。
その後のお屋敷内が気になるところ。
2人の関係は使用人たちにも周知の事実になってるのかな…?
砂床さんに、このタイトル、そして笠井さんの描かれた表紙。という事でどんなエロスが…?と発売を楽しみに待っていました。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
盲目の画家×執事、というなんともテンションの上がるCPでした。
すでに逝去している著名な芸術家だった両親を持ち、自身も有能な画家である秋成。
清廉で、有能な執事の千鶴。
もしかしたら二人共色事に長けてないCPかなあ、と思いつつ読み進めましたが、秋成という男性がちょっと異端児です。画家としても、人としても、周囲の意見に惑わされることがなく非常に豪胆な人でした。
視点は千鶴ですが、彼の目を通して見えてくるのは秋成という男性の中身だったように思います。
秋成が人物画にこだわりがある理由。
目が見えないのに素晴らしい絵画を描ける理由。
そういう点が、序盤からの伏線を上手に回収しながら徐々に見えてくる。
彼らの子ども時代のエピソードも、その後の彼らの出会いに意味を添えていて、ストーリーに無理がなく非常に面白かった。
砂床さんにしては、直接的なセックスシーンは少なかったように思います。
その分、目の見えない秋成が千鶴に仕掛ける視姦がヤバい。直接的な性的行為があるわけではないのに、秋成の視点だったり、千鶴が拾う快楽だったり、そういったエロスの表現の仕方がめっちゃエロかったです。
ただ、序盤から千鶴が秋成に見られ、触られることで性的な快楽を拾ってしまったのが性急だったような気もしました。秋成への恋心を自覚してから、でもよかったような気がします。
一方の秋成も、千鶴に固執する理由がやや弱かった気も。
その点がもう少ししっかり描かれていたら、とちょっと残念です。
けれど、秋成の両親や、従姉妹の存在。
千鶴の先輩執事である須永という男性の存在。
脇を固めるサブキャラも非常に魅力的で、ストーリーを展開してく上で重要なキーパーソンだったのもあり、ストーリー自体非常に面白かった。
笠井さんの挿絵は言うに及ばす素晴らしかった…。
特に表紙。
美しすぎるんですが。
千鶴の、裸体に手袋とソックスと、ガーターベルトだけ身に着けてる姿。
秋成も、目をつぶってるのにイケメンさんだし、ダダ漏れの色気を何とかしてほしい。
二人とも萌え要素がぎっちり詰まっててしんどいです。
ただ、これはリアル書店では買いづらい…。ここまで「エロ」を打ち出さなくてもな、とちょっと思ったりしました。
全編通して甘い空気が流れ、痛い展開になることもないですし、非常に読みやすく萌える作品でした。
電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきなし。
盲目の画家と、学生時代に子どもだった彼に似顔絵を描いてもらうという一瞬の関わりを持ち、その後、彼の執事となった青年(年上)のお話。
「盲目で画家?」と思うのですが現実の世界にも実在する様で、このお話と同じように『対象に触って絵を描いている』とのこと。中途失明なので出来る業なのでしょうね。このお話の中では他の人が描いた絵の批評をするシーンもあるのですが、どのようにして絵の良し悪しが解るのかが説明されており納得がいくものになっています。実に超人的で、めったやたらと出来るものではありませんが。絵(特に油絵)を描いたことがある、あるいは絵に興味があるという方には、そういう部分も面白い物語だと思います。
「人物画を描きたい」と思いつつ「自分の心の琴線に触れるモデルが見つからない」と過ごしていた秋成が千鶴に出会うまでの焦燥がいくらばかりか、と思うと、千鶴を見つけた後の秋成の没入ぶりはよく解るってもんです。
どれだけ夢中になったことか!
個人的には、絵を描くことがほぼ自分の全てである秋成と、そのことを頭で理解し秋成のために自分の生活を捧げようと思っていても、秋成にとっての『描きたいモデル』の価値がどれほどか本質的に理解出来ず、モダモダしてしまう『芸術家でない』千鶴のすれ違いが面白かったです。いやー、ハッピーエンドではありますが「今後も天才肌の芸術家とお付き合いをしていくのは、結構苦労が絶えないかもなー」と思ったり。
ところで、最後まで困ってしまったのは、このお話のタイトル。
読んでいる最中、ちょっと気を許すと、あの有名なボブゲのオープニングを口ずさんでしまう自分がおりました。
全くもって関係ありませんし!
お話のトーンも、全然イメージ違いますし!
砂床さん、何故にこのタイトルに?