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anata no mono ni shitekudasai
しっとりと落ち着いた作風のイメージが強い作家さんだったのですが、今回はピュアピュアです。言うなれば、少女漫画BL。甘くて切なくてキュンと来てと、もう萌えすぎてしんどい状態。
これは大人女子には堪らないんじゃないでしょうか。
まずカップリングですが、作家兼イラストレーターで包容力のあるイケメン・黒川と、男性恐怖症の保育士・瑞希になります。
すでに付き合っている二人というのが序盤ですが、瑞希が男性恐怖症の為、キスもエッチも無い清らかな関係。
すれ違いはありますが、これと言って大きな事件なんかは無く、二人がゆっくりと心を通わせ、本当の意味で結ばれるまでをとても丁寧に書いた作品です。
それとこちらですね、「恋にセックスは必要か」をテーマに書かれたそうです。
あとがきに書かれてますが、BLではエッチの有る無しで友情か、恋愛かと分けられる部分がありますよね。でも少女漫画ではエッチが無くてもしっかり恋愛だったりする。じゃあ、それをBLでやってみたら・・・と言った所らしいです。
そんなワケで、ストーリーはもうピュアピュア。二人の出会いから、互いに惹かれ合う瞬間、男性恐怖症の瑞希が少しずつ警戒心を解いていく過程、初めてのホッペにチューと、読みながら何度悶絶した事か・・・。
おばちゃんなので、最近の「しんどい」にイマイチ馴染めなかったのですが、今回良く分かりました。これは確かにしんどい・・・!
あとですね、瑞希が少しずつ黒川になつき、無防備な姿を見せるようになっていく過程にも萌えまくったのですが、これまた萌えさせてくれたのが黒川の溺愛ぶり。
それこそ壊れ物のように瑞希を大切にしてるんです!!
また、当然愛しく想うほど劣情も大きくなるのですが、ここで見せる男のやせ我慢。余裕ぶってやせ我慢をする男を書かせたら、夕映先生の右に出る者は居ないんじゃないでしょうか。
と、ひたすら甘酸っぱいかと思いきや、ストーリーに深みを出してくれるすれ違いもしっかりあります。読んでるうちにすっかり感化されちゃいまして、すれ違いでは思わず涙。
心と身体は繋がっていて、心が求めれば自然と身体も抱き合いたくなるんですね。きっと。
終盤のエッチシーンは尊すぎて泣けました。
人によっては盛り上がりに欠ける印象を受けるかもしれませんが、個人的にはめちゃくちゃ好みの作品でとても萌えました。
なんか、あそこも萌えたここも萌えたと言いたくて仕方なくて、ついついレビューが長くなっちゃうのですが。
長々と失礼しました。
ピュアな恋に、何度も萌えて、切なくなって、泣きました。
大人で絵本作家兼イラストレーターな千里×男性恐怖症で美形な保育士 瑞希
男性恐怖症で大人の男性を避けて、避けられないときは顔を隠す格好をして生きてきた瑞希。パニックを起こした時に千里に助けられて以来、彼の気分転換のバイト先であるカフェで逢瀬を重ね、付き合うように。けれど、男性恐怖症である瑞希は、セックスはおろかキスもできなくて、ハグだって緊張してしまう。千里はそれでも良いと言ってくれるのだけど…。
男性恐怖症の瑞希が、大人な千里にだんだんと慣れて懐き、心を許していく様が、甘く優しく描かれています。その様子が愛おしくて、頑張って我慢してポーカーフェイスを装う千里と、だんだんと無防備に心を許していく瑞希に萌えました。大人でこれまでにも経験のある千里が、瑞希相手にはガラス細工に触るように大事に、そして甘やかしていくのです。劣情だって抱かないわけがない。けれど、瑞希を怖がらせたくないとぐっと我慢する。瑞希も、甘やかされて、大事にしてくれる千里に恋心を抱き、心から愛おしいと思う千里のために頑張る瑞希が本当に可愛い。最後の最後、千里と繋がりたいと求める瑞希に、泣きました。
甘くて切ない、可愛らしいお話が好きな方には、大変!オススメです!
“階段を上がる前に振り返ると、踵を返した彼が、キャップをしっかりとかぶるのが見えた。黒川が隣にいなくなったから。ぎゅっと胸が苦しくなる。やっぱり今からでも駆け戻り、「きみの家に泊めて」と請いたい。
恋をしていると思った。”
トラウマや傷心にじっくり向き合う甘々が読みたくてこちらを購入、ドンピシャで最高でした。とは言え深層まで深入りせずに読みやすくBL。美しく人馴れしない野良猫のような瑞希が笑うたび、心を許す度にえも言われぬ幸福を感じる千里の、焦れ焦れ甘々繊細プラトニックラブ。
触れるたびに相手の存在の尊さを感じたり、キスをすれば何日もニマニマしちゃうような、高校生みたいな(それよりも尊い)恋愛をする大人たちが素敵過ぎました。
特に千里の、出会いから瑞希に恋してプラトニックラブに落ち着くまでがしっかり書いてあるので理解しやすいし、どれだけ瑞希を大切にしているか伝わるし、瑞稀が愛おしく感じれます。
性嫌悪を持つ瑞希の自己嫌悪や大好きな千里への申し訳なさといった心の機微が、シンプルな言葉で重層的に書かれていて、著者も性欲と愛の折り合いを考えながら(きっと悩みながら)お話を書かれている様子を感じました。
瑞稀を気遣わせないように配慮する千里の気配りや愛の言葉は端的で甘くて、悪く言ってしまえば何でも分かってくれている優しい空想の存在です。みんなこんなふうに優しくされたかったし愛されたかったよねという権化の様な、けれど大なり小なり誰もが持っている自己嫌悪なりコンプレックスを包む様な細やかな優しさで、泣けました…
ベッドシーンも、あまあまで良かった。
「……ここも、かわいいかたちになってきた……」とか、もう二人の台詞が甘々実況系で悶えました。すぐに挿入ではなく後日談(何日もかけて)でやっと繋がるというのも、激甘ノックダウンでした。この配分はこの作品にとても合ってます。
まだまだセックスは怖い瑞希が、千里の自慰を目撃した上でその後手を繋こうとするシーンも、意志と欲を千里と繋ごうとしている決意の様で、とても良かった。
今作では顔が美し過ぎるからこその男性恐怖症(そしてその顔だからこそ千里が気にかけるきっかけになったとも言える)でしたが、普通の人のそういった話や心理がもっと読みたいです。
瑞希が普通の顔だったなら文中のようにいきいきと生きれたかも知れないけれど、同じように嫌悪を持っていたなら救われただろうかと考えてしまいます。
イラストは瑞希が特別美しい顔に見えないし、文と挿絵のタイミングが個人的に好みではなく(絵が文の展開より先に出る)あー…となりながら読みました。サブカプもちょっとうざかった…
カフェでバイトをしている黒川さんと、
保育士をしている瑞希のお話です。
黒川さんと付き合っている瑞希。
美少年の瑞希は昔のトラウマで成人男性が苦手です。
顔を見られるのが怖く、いやらしいことも嫌いなまま大人になります。
そういう事情がある瑞希とゆっくりと進んでいくお話で、
黒川さんの紳士具合がとてつもなく凄かったです。
瑞希のことが好きで仕方ないのがこちらまで伝わってきて
キュンキュンしながら読みました。
最初から最後まで紳士で王子様みたいな黒川さんと
トラウマを克服しようと頑張る瑞希。
ふたりのお話を読むことが出来て良かったです。
最初から最後まで甘々なので、
波乱な展開をお好みの方には物足りないかもしれません。
でも、私はふたりのゆっくり進んでいく恋のお話が読めて幸せでした。
あとがきで作者様が書いておられた通り、少女漫画のような一緒にいるだけで幸せというようなプラトニックからはじまるお話でした。
エロいお話も好きですが、こういうお話も心が満たされる感じがしてとても好きです。
ゲイなのに男性恐怖症という保育士の瑞希(受け)と百戦錬磨の絵本作家兼イラストレーター時々カフェの店員の黒川千里(攻め)。
物語は二人が恋人になってひと月というところからはじまります。
男性恐怖症のため男性に触られるどころか側に座られることもできない瑞希がゆっくりゆっくり千里に慣れていき、心が近づいて、それでも身体が拒否ってしまうのに戸惑いながら本当にゆっくりと近づいていくのです。瑞希が怖がらないように千里が辛抱強く信用を得ていく穏やかな日々が綴られています。本当にゆっくりなのですが、間延びすることもなく最後まで楽しみながら幸せな気持ちで読み終えました。
瑞希は千里が好きなのに本能的に身体が拒否ってしまう自分が嫌われるんじゃないかと不安になったり、同じ部屋で寝ることができただけで感動して泣いてしまったり本当に純粋なんです。でも、千里のことを信用していても先輩保育士の話を聞いてやっぱり不安になったり、もう瑞希が純粋すぎて、おばさんには眩しすぎました。
千里は、様々な恋愛遍歴を経てセックスなしなんて考えられないと思っていたのに、瑞希を好きになってからセックスなんて些細なことだと悟り、傍で笑っているだけ手を握っているだけで幸せで、キス一つで感動して心が満たされるという本当に純粋な「おつきあい」をしていくのです。
千里の恋愛遍歴を殆ど把握しているカフェの店長はさぞかし驚いたことでしょう、
途中、この店長の恋愛に巻き込まれたりして、ちょっと心が波立ったりしますが、でもそれが初心な瑞希が自分の気持ちを気づくきっかけになったり、そんなこんなありながらのプラトニックを続けた結果、最後に二人が心身ともにつながったときは本当に良かったと幸せな気持ちになりました。
純粋な二人は心が洗われるような素敵なお話でした。
ところで、最終的に瑞希の背中を押してくれる形になったカフェの店長と千里の担当編集者とのほぼ平行に進んでいた恋もちょっと気になりました。
二人のスピンオフも出ないかな。
イラストについては、千里はイメージ通りだったのですが、瑞希に関しては「神様が全力で作った美しい容姿」というのにはちょっと疑問でした。ちょっと綺麗な人くらい?それがちょっと残念でした。
保育士の瑞希と、イラストレーターと週に2日のカフェ店員を生業にしている千里のお話。冒頭から、もう彼らは付き合っていて、お互いスキスキ状態。
でもちゃんと、瑞希(ゲイなのに男性恐怖症)と千里の出会いの話がすぐにあるので、二人の関係が納得できます。
この作品の読みどころは、付き合ってから体の繋がりがなくても、どう心の繋がりを大切にしていくか。なのかなぁ。
ホントに、ゆっくりゆっくりと近づいていきます。それは、攻の千里も同意しており、瑞希は不安や申し訳なさを感じ、そのたびに話して乗り越えて、好きを高めています。
このゆっくりが苦手な人もいそうです。
でも、私は瑞希の可愛らしさ、そしてそこに毎回心を射抜かれている千里に、癒されました。
大きな出来事はなく、瑞希の心の動きが、物語の起伏であり流れ。
だからか、手をつなぐだけでも、キスするだけでも、キュンときます。
あぁ、可愛い!
挿し絵も、すごく作品に合っていて、良かったです。
図抜けた容姿ゆえに男性恐怖症になってしまい、性的なことが苦手な受け。
どちらも深く思い合っているし大好き同士なんだけど、どうしてもキスやセックスができない受けに対して、攻めが気長にゆーっくりゆっくりと接して、少しずつ少しずつ愛を育んでいく様子が描かれていて良かったです。
けっして焦らず、忍耐強く、気長に、優〜しく真綿でくるむように愛する攻め。
性急に求めて飽きたらポイするような使い捨ての恋ではなく、二人で一生物の恋をしようという感じが素敵でした。
スローテンポだし、派手さはないんだけど、そこがまたいいんです。
恋人同士なのに自分のせいで体の関係もなく、このままこの先もずっと一緒にいられるのかという不安に陥ってしまった受けが「してもいいよ。」と攻めに言うんだけど、「してもいいとか、大丈夫でするのは違うと思う」と諌めた後に
「好きで好きでたまらなくて、どうしようもなくなったら、自分からおれの唇にキスをして。そうしたら、思い切り君を抱くから」という予告に、ドキッとさせられました。
で、ついにようやく!という状況になってもなお、いきなりその日のうちに挿入しちゃうのではなく、少しずつ少しずつ日数をかけて順を追っていく攻めが、これまた忍耐強い。
指一本入れた攻めが「瑞希くんの、中に入るのを許されている」と嬉しそうに言うんだけど、あぁそう言えばセックスってそういうもんだなぁって妙に新鮮に感じました。
即エロではないからこそ、指一本でも際立つ尊さみたいな(何を言ってるのか自分でも良くわからない)
ちょっと残念だったのは脇役である編集者の松田さんがうるさくてコイツ何者?と。
この作品ってシリーズ物だったっけ??とスピンオフ?と戸惑ったくらい存在感がありました。
主役カプの二人はふわっと甘酸っぱくて癒されるのに、脇役の言動のせいでストレスを感じる始末で、そこが勿体ないなぁと思います。
先生が後書きで、「恋にセックスは必要か」というテーマで書かれた、とおっしゃってたましたが、うん、恋を育てていく過程においてはなくても大丈夫だけど、恋する気持ちがぐわーって盛り上がってしまったら、行き着くところは相手の身体も知りたくなる、全部全部自分のものにしたくなるし、相手のものになりたくなるんだな、と私は思いました。
男性恐怖症の受け様である瑞希を、人生経験豊富そうな包容力たっぷりの大人の攻め様の黒川が、とってもとっても大事に愛していて。
君のペースでいいんだよ、無理なんかしないで、君の特別ってだけで僕は幸せだからってなものです。
2人が出会って、恋をして恋人同士になり、気持ちがぐわーって高まってたまらなくなってえっちに至るまでを甘くあまーく、優しくゆっくりと進んでいく様子がね、なんて言ったらいいんだろ…もう酸いも甘いも飲み込んだおばちゃんとしては、そんなかわいらしいピュアは、背中がむず痒くなって、こっぱずかしくてヤメテーと叫びだしたくなる。
見つめ合うだけでとろけるように微笑む黒川とか、黒川が好きだってだけで幸せになれちゃう瑞希とか。
ホントにどうしようってくらいきゅんきゅんと甘く優しく進んでいく2人の恋愛模様でございます。
途中、セックスなんてしなくていいよ、と言っていた黒川がどうも我慢しているようだと気付いた瑞希が、このままで大丈夫かな、と不安にかられてしまい、ちょっとした行き違いがありましたが、自分の気持ちに気付けた瑞希がちゃんと自分から黒川との恋の為に会いに行っていて、それだけでもよく頑張ったね、とエールを送りたくなりました。
とまぁ、こっぱすかしくなりながらも、黒川にはこれからも瑞希をめーいっぱいかわいがって、恋愛って楽しい幸せだってひたらせてあげてね、と見守っていきたいけど、10年後20年後の2人の微笑ましい姿を想像できちゃうな。
作者さんのテーマ、恋にセックスは必要か。
そうですよね、なんとなく小説では最後の数十ページ辺りにきて、こちらも良かったねとなって読み終わりますが。あえてこのテーマ。考えさせられます。
このテーマで書くためなのか主人公瑞希が気の毒な人で。人並みの幸せを妨げるほどの美貌。勝手な異常者の言い分。男性恐怖症で見られるのも触るのも目が合うのも怖くて、いつもフードで顔を隠して。
そんな瑞希の顔に一目惚れする黒川。
黒川が丁寧に丁寧に瑞希にアプローチを続け。王子様か!ってくらい紳士で。
外見が本人の枷になってこんな怖がりで純粋で可愛い瑞希が好きだって。
そんな黒川に恋をしてお互い大好きを捧げあって。
瑞希は触れ合いやセックスできないことを引け目に感じて…。でも黒川のいつまでも待つしできなくてもいいとの台詞や、ぐわーってくる瞬間が来たらって言葉も。素敵です。
瑞希が心から黒川の言葉や気持ちを信じられて、恋愛初心者でも卑屈になりすぎず、黒川の言うことを受け止めて。その瞬間が来てから少しずつ彼と繋がる準備が始まるのも良かったです。
なんというか瑞希も黒川も現実感がわかないような。いえ、小説だから当然なんですが。
黒川は本当はどんな人なの?瑞希のために演じてるのか、瑞希を好きになって自然に瑞希が安心して好きでいてくれる態度をとるのが苦じゃなくなったのか。
恋にセックスは必要か、丁寧に書かれたお話でした。
レビュータイトルどおり、そして先生ご自身があとがきで書かれているとおり、「恋にセックスは必要か」という問いに切り込んだ(しかし決して尖った作品ではなく、あくまでも優しい…・:*+.)お話でした。
以下、ネタバレを含んだ感想レビューとなります。↓
ちょっとした誤解やすれ違いはあれど、本編の中で特に大きな事件は起こりません。
付き合って1ヶ月になる二人の描写から、二人の出会いアピソード。
そして主に攻めの熱意で「体の触れ合いなし」の合意のもと恋人同士になるまで→付き合い始めたそれからの二人ー
受けである瑞希の視点に、時々攻めの黒川の視点も交えながらふんわり、ふんわり進んでいく物語です。
天使のような人間離れした美しさを持つ受けの顔に一目惚れした黒川 × 幼少期からその容姿のせいで怖い目に遭い、成人男性恐怖症のゲイ、瑞希。
作中で瑞希が悩む、
恋人から突然求められなくなったら、それは心が離れていっている証拠。
じゃあ、一方が「やりたい」と思えば、それは本気で求めている/求められている、ということになるのか?
心と心の結びつきは、所詮肉体関係には勝てないのか?
そんな問いを読み、自分自身も真剣に考えてしまいました。
本編の中で瑞希は自然と黒川に身を寄せ、一緒に抱き合い、一緒に寝て、自分からキスをし、もっと触れ合いたいと感じ、体を「重ねてもいい」ではなく、「重ねたい」と感じるようになります。
最終的に体を繋げることにはなるのですが(BLですし、物語が動かないとお話にならないので、そりゃそうかなとは思いますが)、もし万が一、彼が黒川に対しても恐怖症の症状を完璧に取り除くことができず、最後までずっと体を許すことができなかったとしても。
黒川から瑞希に注がれる愛は変わらなかったんじゃないかな、と。
恋に恋する乙女のような、希望的観測で笑われてしまうようなものかもしれませんが…(;'-' )そんなふうに思いました。
唯一の正解を求めるのではなく、自分ならどう感じるだろう、どう行動するだろうー瑞希に、また黒川の立場に自身を重ね合わせ、じっくりと考えさせられる、良質な作品でした。