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もう誰にも触らせない
kare no ryouseiguyu dokusenyoku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
カノンチヒロ先生の振り切った作風が遺憾なく発揮されていて私は好きです。
チャレンジングだなと思いました。
のちに「俺が両性なんて認めない」シリーズでパパとママ(パパ)として登場する三上夫婦が結婚するまでの話。
両性シリーズ後半、那折(なお)が結婚し幸せやりまくり主婦として登場することが想像できないほど
思春期の那折が受けた性的虐待はひどいです。
BLって、ひどい性的虐待を受けた人がビッチ受けになっている描写が多い印象を受けるのですが、
燐家の兄からレイプされ、監禁され、捨てられた那折が、その後まともな恋愛関係を築けるはずもなく
成長してからは見ず知らずの男とやりまくるようになります。
そんな那折を側で見守り下僕のように仕えていた燐家の弟史くんからとうとう監禁されてしまいます。
ストーリーの破壊力がすごいのですが、那折の立場、史の立場になって考えると胸がえぐられます。
監禁描写はかなりエロいですし、その後びっくりするほど大団円がまっていて、ラストはハッピーエンドです。
とにかく二人が幸せになってくれて良かったと思うしかありません。
状況にえぐられますが二人の内面がそこまで掘り下げられていないので、結果ライトなテイストになっています。
ずっと滅私奉公の三上パパ、史さんの内面ってこんな風だったのか~と
一途なヤバいやつやん…と引きながらも執着心が大勝利を収めてくれて
強引でよかったです。
「僕の両性具有症候群」を先に読み、あっさりとしたテイストの絵と少年たちの性欲と恋愛が分かりやすくて面白かったのでこちらも読みました。
小さい男性器と女性器どちらも持つ男の子が出て来ます。この作品では那折。苦手な人は苦手だろうと思いますが、でもその女性的なニュアンスで描くのではなく、あくまで友人に自分の性を強烈に意識させること、自分だけの特別な武器(私の捉え方ですが)として描かれているのが良いなと思いました。そしてその方が、エロエロや甘々になるより漫画として断然おもしろい。
那折は、身体特徴を劣等感で固めるのではなく、幼なじみの史と二人きりの時に見せ、二人だけの秘密にします。それが少年らしくて、印象的なシーンで良いのです。
恥ずかしがってふとした時に見られてしまう→///////→H(ハッピーエンド)じゃなくて、その身体の秘密を史兄にカルテから知られてしまい、学校中にバラすよレ○プされるよ…と脅して思うがままにされるというバッドシチュエーションに進み、開発され遊び出す那折。それでも史は思い続ける。
両性具有でなくても問題ないストーリーであるし、具体的な描写はないのですが、そこはかとないエロさが漂うのはこの特殊設定だからだと思います。
詰め込んだ感もなく台詞も多すぎる事がないのに、那折と史の言い分と時の積み重ねがしっかり描かれていて1話1話とても読み応えがありました。ちょっと最後半ダレちゃいましたが、しっかり最後まで描き切って下さったこと感謝いたします。
Kindle Unlimitedにて
読了したのは旧版なので、そちらへレビューしようと思ったら、新装版であるこちらへ強制移動させられたので、やむなくこちらへレビュー投稿します。
新装版と旧版が少し変わっているかもしれない旨、ご了承ください。
幼馴染で仲の良かった二人。
このお話、攻めの兄である創の性格が胸クソでした。
好奇心旺盛で那折の体を無理やり犯して脅迫し、興味がなくなったらポイ捨て。
トラウマになってしまった那折は、そこから男漁りして自分の体を大切に扱わなくなります。
史もどうしていいのか分からず、一時は距離をとっていましたがとる事からまた一緒に居るようになります。
兄との関係もしっていた史は、那折を守るようになります。
けれどお互い大事なことが言えず、那折は遊び歩いては史の元へ帰る…そんな、すれ違いが続きます。
ワンコな攻めですが、キレたら暴走して監禁までしちゃうシーンが個人的には良かったです。
何度かハラハラさせられた場面がありますが、思いが通じ合って初々しい二人や妊娠して幸せを噛み締められるのは、辛い時期があったからこそ。
あとは創に「ヤンデレ」タグが付いているのは何故なんだ…と疑問です。
ただ自分の都合のいいことしかしてないなくて受けを泣かせまくったのに…。
どちらかというと史が少しヤンデレっぽいセリフを言っている気がします。
また、最初に記載した通り、新装版は手にとっていないので分かりませんが、旧版は体の大事な箇所は修正強めでした。
セリフと被さっていたり、真っ白トーンだったり…。
紙媒体でここまで強めなのは珍しい気がします。
ですので、購入の際は読みやすい方で大丈夫かと思います。