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重苦しく、抉るような、一枚の絵を巡る愛の物語
kyoumei
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
画商× 1枚の絵に魅せられたことで、天涯孤独で自分を育ててくれた師から逃げ、画商のもとを強引に訪ねた駆け出しの画家とのお話。
まず、この小山田先生の艶っぽいイラストが最高すぎるのだが…
本文は、どこかミステリっぽいのかなあ??
攻めの愛が本当は誰にあって、攻めたちが隠している主人公の魅せられた絵の作者が病気で会わせられないとはいえ、実際のところどうなのかとか。
攻めが主人公を溺愛するたびにハラハラする展開は、ラスト切ないくらいにドラマティックな結末を迎えるのですが、収まるところに収まるのでご安心を。
攻め溺愛BLでした♡
こんなふうに、書きたいものを書ける、カテゴリであってほしいな
とすなおに思った作品
著者の並々ならぬ熱量が
愛を求め苦悩にもがく主人公の昂ぶりに反映されたような
緊張感の強い場面が続きます
それに見合う短いセンテンスでたたみかけるような描写がいいし
あえて「こころ」をひらいた用い方に、感じるところがありました
それにしても表紙がすばらしく、萌にプラス萌で×2です
※ところでこちらの作品を読んで思ったのは、舞台を19世紀のイングランドで描いてもいい感じ、ということでした
風景描写や身分差などが加わって長くなるけど身動きならない感じで読んでみたいな
電子書籍で読了。挿絵なし(とても残念)。あとがきあり。
初読み作家さんです。表紙絵の美しさに惹かれレビューを読んだら、絵描きのお話だったので手に取りました。
何かの作品に強烈に魅せられた経験がある方は「うーん、解る」となっちゃうお話ではないかと思います。
伊万里友馬の個展に現れた画商の神月葵は、友馬の絵を好きだと言い、同時に友馬の苦しみを言い当てます。貰った名刺を頼りに訪れた神月の店で、友馬は高名な画家、都地誠一郎の描いた「まこと」という作品を目にして、心を奪われてしまいます。その絵は美しい愛情に満ちあふれていました。友馬が描きたいと思っていながら、決して描けない絵を描く都地に教えを請いたいと決心した友馬は、師事している画家、堺の元を飛び出し神月の家を訪ねます。都地は神月の専属画家として彼の家の離れにアトリエを構え、同居していたからです。神月は都地が難病に冒されていることを理由に会わせることを拒みますが、友馬を追い出すことはせず自分の家に留まることを許します。神月の家には都地の治療のため医者になったという、都地の息子、誠也も同居していました。共に生活をしながら、友馬は、神月、都地、誠也の三人が、どこか不可解な関係であると感じて来ます。神月はそんな友馬に筆を取ることを薦めるのですが……
愛についてのお話ではありますが、恋愛はむしろ添え物っぽくて、芸術への愛、もうちょっと言ってしまえば、師弟愛の話ではないかと思いました。
ですので『男同士の恋愛物語』を期待して読むと肩すかしを喰ってしまうかもしれません。
登場する男達は確かに愛情で結ばれてはいるけれど、一般的な恋愛関係かと言えば、たとえ相手を「恋人」と呼ぶような関係になっても、ちょっとニュアンスが違うような気がするんです。
ただ、何かに対してたまらなく好きだと思い、それが欲しくて、同化したくてたまらないと思うのは「たとえその対象が人間じゃなくても恋なんじゃないか」と私は思っちゃうんですよね。むしろ『手に入った感』が乏しいが故に、恋愛よりももっと熱く希求する様な気がしたりして(これ、単なるドリームかも知れないんですけどね……)。
BLですから、カップルは生まれます。
でも、その関係はAとBの間の直接的な関係ではなくて『AもBも自分の求める美を目指す、そのことがお互いを愛していることの証になる』という、間に芸術を挟んだ恋愛についてが描かれているように思いました。
すみません、私、こういうのの方が萌えるんです。
いや、一般的でないのは重々承知しています。でも、好きなの、こういうの。
劇的に盛り上げようとしない文章も、このお話には大変似合っていると思います。
画家と画商の関係性をテーマにしたミステリアスなストーリーでした。続きが気になる話でメインカプのBLより、真相の方に心を持っていかれました。作家の人も最も描きたかった部分は、そちらの方でないかと思います。だから余計に真相が明かされた後のメインカップルのイチャつきが蛇足に思えてしまった。。
新人作家さんのようですが、筆力はある方で読んでいて違和感がなかったです。先が楽しみな作家さんです。
気になったのは、メインカップルが二次元でありがちな夢の世界の住人であるのはいいとして、LOVEの方もおとぎ話のように現実感が無いのは気になりました。真相の方が生々しくて心に残りました。
BLコンテンツは、どうしても萌えるカプや萌えないカプもあるので、個人的にストーリーが印象に残るものや、新しい知識を得られるものであれば読んで良かったと思う方です。その意味では満足しました。
イラストが美しくこの小説の世界観にピッタリでした。この作家さんとイラストレーターの方の本はチェックしていこうと思いました。
初読みの作家さまですが、小山田さんの描かれた美しすぎる表紙に釣られ購入。という事でレビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。
主人公は駆け出しの画家・友馬。
ほぼ彼視点でストーリーは展開していきます。
子どもの頃に両親を事故でなくした友馬は、大御所の画家である堺に拾われて以降、彼に絵を習い、そして金銭的な援助をしてもらい生活している。
けれど、彼はとある理由によって息苦しさを感じている。
そんな最中に、彼の個展に訪れた画商・神月と出会い…。
というお話。
なんていうんだろうな、ちょっと謎解きの面が多い作品でした。
友馬が抱える孤独や内面の葛藤の理由は何なのか、という出だしではありますが、その理由についてはあらすじにも書かれちゃってるので読み取れる。
この作品の軸になるのは、心を蝕まれ精神的に病みつつある友馬が、画家として心を鷲掴みにされた「まこと」という絵と、その絵を描いた画家の都地の存在です。
神月が、その才能に惚れこみ生活の一切を援助するパトロンにまでなっている、という都地という男。
都地に会いたい。
彼の描く他の作品を見ていたい。
彼が絵を描く、その姿を一目でいいから見てみたい。
陰に隠れるようにひっそりと生きてきた友馬が、その一心だけで神月のもとへと訪れる。
友馬と、そして神月が、そこまで入れ込む都地という男の素顔は…?
初めて読んだ作家さまでしたがめちゃめちゃ読みやすい文体を描かれる作家さんで、「都地」という男の正体は?という謎解きにひかれページを捲る手が止められませんでした。
ただ、バッサリ言っちゃうと、ただそれだけ、というのか…。
BLという観点では、神月と友馬が恋人になる過程が甘すぎるというのかあっさりしている、という感想を持ちました。孤独な友馬が神月にひかれる理由は理解できるものの、一方の神月が友馬に恋愛感情を持つにいたる過程が分かりづらい。
また、友馬は拒否感を抱いていた恩師である堺との歴史。
そして神月と都地の過去の話。
そのあたりがほぼ描かれていないので、友馬と堺の関係や、神月と都地の間に流れる愛情とか関係性に感情移入できず話が上滑りしている気がしました。
「都地」という男の正体を追いかける展開で、それがこの作品のキモではあるのですが、なんとなくあっさり読み終えてしまった、というのが正直な感想。読みやすい文体で、痛い展開になることもないので、サクッと読める作品かと思います。面白くなかったわけではないのですがBL的な萌えはあまり感じなかったし、もう一声欲しかったなと思います。
小山田さんの挿絵は今回も神でした。
特に表紙の美しさといったら…!
ため息が出るほどの美しさでした。
正直作品の評価としては「中立」なのだけれど(ごめんなさい…)、小山田さんの麗しい挿絵におまけして「萌え」で。