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sore wo ittara oshimai yo
あらすじ等を特に確認せずよしながふみというだけで購入したのですが、これは久々にヒットでした。
というかよしながふみ作品で今まで外れに当たったことはないのですが笑。
この作品は全て短編のみ。
様々なジャンルのお話が入っています。
同級生、兄弟、アンドロイド、SFっぽいお話、熟年結婚、落ちぶれたピアニスト。
表題作は高校時代からの同級生のお話。なんだかんだと文句をいいつつも結局面倒を見てしまう攻。これは恋なのか否か。
いわゆるBLストーリーなのですが、そこはやっぱりよしながふみなわけで他のBLとはまた違った味わいがあります。
一本のみノーマルなお話があります。妻に先立たれた夫が再婚して結婚した女性とのお話。非常に奥が深くて理解するまで何回も読み返してしまいました笑。
他の作品も極上な作品ばかりです。
せつなくて、泣ける
短編集です。
素晴らしかったです。
よしながふみ万歳。
『それを言ったらおしまいよ』
学生時代からの友人同士である、ノンケとゲイの話。
幼馴染みモノの一種ですが、幼馴染みモノに必要な萌えツボをきっちり押してくれる作品でした。
『私の永遠の恋人』
泣きました。
アンドロイドモノで泣いたのは、水城せとなさんの『いつか好きだと言って』以来だなァ。
アンドロイドに何故こんなに感情移入できてしまうんでしょ。手塚治虫が開拓した世界がBLにも息づいてますねw
『おとぎの国』
救いがなさすぎる。
この後味の悪さ………………大好物です。
『ある五月』
非BL作品ですが、面白かったです。
痛い、とにかく痛い。
『ピアニスト』
哀愁ただよう悲しい作品です。
ハッピーエンドじゃないけど、読後感はあたたかい。
多分、この本が、私の買った初BLコミックス。
長年24年組少女マンガに親しんできた私を、この1冊が、BLに溺れる人生に突き落とした、記念的1冊。
よしながさんは、ご自分で宣言している「少女マンガ文法の後継者」
ストーリー展開や、コマ割のわかりやすさ、美しさ
どれをとっても、一発ではまらない訳がない!
表題作が、一番BL色が濃いと言うか、性描写が濃いけど、単なる「セックス・ファンタジーとしてのBL」ではなく、ストーリーマンガの必然としてある描写なので、多少たじろいだけど、十分納得して楽しめた。
他の作品も、どれも短編とは思えない密度の高さ。
この後、躊躇いながら買い始めたBLコミックス。
いつの間にやら私をこんな場所に連れてきた、罪作りな極上品。
よしながふみさんの短編集ですと、一番の安定感か?と思う作品です。
個人的好みは表題作の『それを言ったらおしまいよ』でしょうか。
学生時代からの友人で、攻めはとにかく普通のノンケ医師。
反面受けは、生活能力のない作詞家。
この受けを、なんだかんだと放っておけない攻めが結局ほだされていくというもので、こういう設定は受けが作家という場合が多い気がしします。
やはりクリエイターって没頭すると他は目に入らなくなるのか(苦笑
しかしこちらの作品の違うところは、受けが実は○○者だということです。
この辺りが、さすがよしながさん!とちょっとしたことなのに唸ります。
学生時代の受けも可愛いし(ここはもっと読みたかった)、安定の面白さと切なさです。
ただ、この切ないは『私の永遠の恋人』の方が上!
わたしはハッピーエンド好きなので、こういうラストはキツイ。
もちろん他にもそういう作品てあるのですが、よしながさんの独特な雰囲気でこれをやられるとどーんときます。
でも、こういうところが魅力であるのでしょう。
今でもよしながさんは好きですし、これからも読み続ける作家さんです。
よしながふみさん、流石ですとしか言いようがないですね。
このままでは、今後の作品を読んでも
よしながさんの作品をすべて「神」評価にしてしまいそうで、
どうしようか迷いますが、やっぱり神ですね。
BL的要素がない作品を除いたとしても、
読む価値のある1冊なのではないでしょうか。
あまりストーリーには触れたくないのですが、
高校生からの友人である2人がついに体の関係をもつまでに至る
シーンが秀逸です。耕平のネクタイをいじるシーンが、たまりません。
よしながさん好きには読んでいただきたい作品です。
女性向け漫画の中にあるBL要素というか、BL漫画として描かれた作品ではない趣がある…と勝手に思ってるよしながふみ先生の作品。短編の集合でもひとつひとつの人間ドラマが重いです。重いと思ったら話が進むうちに突如物事がポップに解決したりもするよしなが作品ですが、短編故に話の進む先はないので、この1冊はずしっと重いまま終わる作品が多い。人間のどうしようもないところを描いてくれます。
一つだけ全くBL要素がない作品が収録されてますが(「ある五月」)これがまた重いんですよ…
短編5編。
…5編中3編が個人的に「後味わっるΣ(´Д`lll)」でした。
■それを言ったらおしまいよ■
会社員(無自覚?)×生活能力の無い激貧作詞家のゲイ
餓死しないように食べ物差し入れとかしながら『俺がいなければコイツダメすぎるっ』とか思いながらお世話する攻め。
両親の勧めでお見合いしようとする時も『結婚しても食べ物は持ってくるからちゃんと世話するから安心しろ』
んが…ある日街を歩いていると覚えの有る歌詞が流れてきて!?
実はダメダメじゃなかったというwww
■私の永遠の恋人■
洋館に母親代わりのアンドロイドと2人で暮す少年…彼は生まれつき免疫力が無いため無菌室と化した洋館から出ることも、他の人間と触れ合うことも出来ない生活。
とはいえ洋館内で元気有り余った少年は人形製作者の兄にセクサロイドをおねだりw
どんどん数を増やさせる一方で、やはり『人間』ではないことに不満を募らせ…。
これは…驚きました。
まさか少年が…。
むぅー…上手いなー。
■おとぎの国■
突如として人が消えた…食料は腐らず、電気も水も通っている…だが誰一人として人がいない。
東京を彷徨って…やっと…やっと1人の少年を見つける。
一体何故こうなったのか…これからどうなるのか?
不安にかられて少年の家に押し掛ける←
…ほんっと救いが無さすぎるっ(ノд<。)゜。
心が開いたと思った次の瞬間…奈落の絶望へ突き落とされました的な…orz
■ある五月■
大学教授(老紳士)と40過ぎの女性の話
…何というか…恋の熱があがっていて→我に返りました→ともに暮すのが苦痛
老紳士にとっての惚れた要素「綺麗な額が見える髪型」→髪型変更 でLOVEが冷めたのか…不満が見え隠れした途端に土下座で「堪忍してΩÅΩ;」と涙する想いが重たすぎたのか…?
自宅招待した学生の前で手近に灰皿が無いからと教授の前に膝間付き布巾を掲げて「あなた、早く」は…絵で見るとゾッとくるものがある…(学生・教授ともにどん引き)
■ピアニスト■
類い稀な才能の持ち主だと思うことで努力では補えなかったものから逃避気味のピアニスト
…( ゜∀゜)・∵ブハッ
まさかの「○○」に重ねて見られてましたなw
まぁー希望は見えたので後はガン( ゚д゚)バレ
「それを言ったらおしまいよ」
売れないゲイの作詞家・崇と、高校時代からの友達・医者の耕平。だらしない崇が餓死することを心配して、耕平は食べ物を届けるけど…
世話焼いてやってるんだって怒り気味な耕平が、崇の策略にまんまとハマっていたといたのが面白い!
「私の永遠の恋人」
兄はセクソロイド(セックスできるバイオロイド)を作る人形師。病気で外に出られない弟にねだられるままセクソロイドを与え続けるが…
後半が怒涛の展開。
「おとぎの国」
人が消えてしまった世界。やっと人間に出会えたと思ったら…
想像したら気が狂いそうで怖いです。
「ある五月」※非BL
老教授が再婚した妻は尽くしすぎる女で…
なにかっていうと大げさに謝る妻に疲れました。
「ピアニスト」
昔のヒット曲の印税なんかで細々と暮らしている中年。若い子からは「おっさんがネコになりたいなら金を払え」と言われたり…
老いることの悲哀を感じました。
どれも短いページ数ながら読みごたえがあります。
最初の2話は伏線の回収とどんでん返しに驚くというか、このページ数でこれだけ話が作れるんだと、あらためてよしなが先生の力量を実感させられます。
ただ後半の2話は読んでて疲れました…