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リーマンモノ、ビジネスネタの魔術師・角田緑さんの初コミックスです。
主人公「裕人」は家族との関係で、他人に心を開けない大学生。アパートの隣人はそんな主人公にちょっかいをかけまくり。
と、まぁ、アパートのお隣さんとくっ付いちゃう話です。強引な隣人登場ってあたりで展開的には先が読めるんですが、主人公の従兄弟やらゼミ仲間やらも登場して2人を引っ掻き回して……まぁ、いいスパイスになったよねって感じでまとまります。ドタバタ感がなんか落ち着く不思議な作品。
初コミックスなので、漫画描き慣れてないな、って感じがします。あと描写が結構古い。あのカケアミとかリアクションはちょっと昭和のかほり…。
でも角田さん、会社に勤めながら同人やったり漫画描いたりそういう面では経験豊富なのでちょこっと挟む小ネタがリアルで好きです。絵も画面構成も拙さを感じるけど、ふと温かく表情の描き方や視線の向け方なんかは角田さんらしいなと思います。
うん、角田さんのデフォルメ絵好きだなー。
あと、ドラマCDにもなっています。井上和彦さんを音響監督に迎え、福山潤さんと成田剣さん、声優陣豪華ですよ!
ただちょっと、動物の鳴き声がなんか妙だった。効果音も気になる…。
表題作シリーズと、表題作に登場した裕人の従兄弟のお話が収録されています。
表題作の主人公たちは同じ医大に通う先輩と後輩で、同じアパートのお隣さん同士。
新しく越してきた裕人をえらく気に入った先輩の高須があれこれ構うわけですが…鍵を針金で開けて勝手に部屋に入ってきて同じ布団の中に入り込むって…いいんでしょうかね…?(汗)
普通なら不法侵入になると思うんですが…高須以外の高須の友人達もまだ寝ている所に入ってきてるし…
やけに馴れ馴れしい距離感が近すぎる人間関係が気になりました。
まぁ、みんな仲良くやってるというアピールかもしれませんが…。
人間不信の裕人にとってはこの環境はかなり厳しいのでは…?
ノリは軽くて明るいのですが、残念ながら私はお話に今一つ入っていけませんでした。