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作家さんの新作発表
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いい加減、年代順に読んだ方が理解が深まると分かりながら、出版順に読んでいます。今回はセカンドポジションにやられ、章三のことがもっと好きになりました。柴田先輩を巻き込んで、ギイとの関係性を自覚してしまったり、物分かりのいい人間を演じてみせる辺りとか。その気は全く無い癖に、柴田先輩からちゃんと告白までさせて、拒絶もしない。だからと言って揺れるでもなく章三はあくまでも章三でした。久しぶりの登場になった吉沢と泉も相変わらずモタモタしてる感じが和ましく、ほっこりとさせられました。
タクミくんシリーズもこの作品で8冊目(『ロレックスに口づけを』を含めれば9冊目)になり、前作の『恋文』では高校2年生の冬頃の話だったので、その続きかと思いきや…読み始めて「あれ?これいつの話だ?」と少し混乱しました。
巻末に時系列も含めた作品リストが載っていて助かりました。
今回は5つの短編が収録されていますが、タクミとギイが高校2年生の5月頃、夏頃、そして新年の1月、ラストはギイがまだ高校1年生の頃のクリスマスの頃のお話でした。
タクミとギイがメインのお話もありますが短いエピソードで、この本のメインは赤池君メインの『セカンドポジション』と吉沢君と高林君メインの『夏の宿題』だと思います。
特に赤池君のエピソードは興味深かったですね。
ギイの親友という立場でいつも冷静に見えていた彼だったのですが、内心では色々思う所があったんですね。
カップル達の方は、それぞれが不器用なりにも少しずつ前進しているのかなというのは感じられました。
問題が起こったとしても、相変わらずどこかほのぼのしたところがあっていいなぁと思います。
赤池くんや、吉沢くん×高林くんなどの脇キャラに短編、番外編がメインな一冊。
シリーズ中で唯一ノーマルを貫いた赤池くんがギイの片思いの相手を知って、チョイ引きに思うところはあるものの、今後の友達付き合いについて悩み、彼なりに折り合いをつけて吹っ切れる様子がいい。
なんだかんだいっても世話焼きな面は託生、ギイといい勝負で波長は合っているしね。
柴田先輩は今回の赤池くんとのやり取りで天然な一面と片思いでそわそわしている一面が楽しめた。
普段から周りにお姫様のように守られているらしい「右腕」や、その後の卒業前の話の「弥生三月 春の宵」より、この話のほうが歳相応さが出ていて好感が持てる。
しかしあのポエムは正直いかがなものかと(汗)
「恋文」に出ていた駒澤くんのものよりスゴイんですが…
タクミくんシリーズ8巻です。
そろそろ登場人物表や登場人物の相関図が必要となって来るかも。
記憶力に自信がないので、若干厳しいです。
人物を知っていると、ここにこの人が!という驚きと喜びがあります。
5月番外編「決心」
5月なので、まだ恋人になりたての二人の距離がある雰囲気が伝わってきました。
ギイの勘の良さや配慮に、心憎さを感じる電話でした。
5月番外編「セカンドポジション」
ギイの親友赤池君視点の話です。
真面目で完璧に見える赤池君でもストレスがたまったり、こっそり喫煙していたり、ギイや、タクミへ嫉妬していたり、そんなこともあるんだなと、彼の意外な一面がわかります。
ホモまみれな世界で、唯一人ノーマルを貫く赤池君は貴重ですが、惚れられているからなのか、かなり上から目線な気がしました。
まだギイやタクミとあまり馴染んでいない感じが、新鮮でした。
9月番外編「夏の宿題」
吉沢×泉
いい人なのはわかるけれど、まだまだ吉沢のヘタレが目立っていました。
一度気持ちを入れた相手へのお節介はギイの本領と言うかなんというかで、今回も二人の為に活躍してくれています。
念願の初Hは、めでたかったです。
1月番外編「オープニングは華やかに」
元旦の話で、ギイがタクミの家に電撃訪問します。
ブルジョワジー極まれりというか、完璧超人王子様攻めだけあって、心憎い演出をしてくれます。
チケットを落としたのがわざとだったら計算王子だとは思いますが、そこの所がわからないのがギイたる所以かも。
1年前が舞台の「イブの贈り物」
竹内とギイが出てくる話で、ギイは1年後輩です。
お坊ちゃまなギイと良い家の子っぽい竹内が知りあいというのは、よく考えると自然でしたね。
「ロレックスにくちづけを」を読んだ読者には、心温まるような嬉しい後日談でした♪
そして、ギイの一年生の頃のタクミへの片想い中の話は、切ないエピソードが多いです。
あげる宛のないプレゼントは、健気なだけに切ない。
この話を覚えていると後でそっと嬉しくなるので、覚えておいた方がいいです。
エロ:★1 薄い
総合:★3 番外編が多いのと、あまり大きな動きがないので、まったりと普通です。
番外編がいっぱい、って感じです。
ラブラブイチャイチャしてるタクミとギイ。
ノンケの赤池に惚れた柴田のプチ失恋。
ついにエッチする泉と吉沢。
「ロレックスに口づけを」 で登場した竹内とギイのショートストーリー。
登場人物総ホモ化のなかで、赤池の存在が癒しになるw
ホモだらけの作品は好きなんだけど、さすがに食傷してきたかも。