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kurenai no meiun Prince of Silva
10歳でジャングルからシウヴァの後継者として連れてこられた蓮とその従者の鏑木とのお話も、とうとう今作で完結でした。
ガブリエルとリカルドに捕われ、ジャングルへ幻の植物ブルシャを探しに行き、、、という始まり。
絶対絶命の蓮でしたが、最後にはガブリエルが庇うなどして、悪運の強さを更新してくれて、鏑木同様読者の私も安堵。
リカルドのしぶとさには冷や汗しかありませんでしたが、ガブリエルの退場には、え? え? え? どこかでワンチャン生きてたりしないの?? などと心配してしまったのは、やはり直前で見せた蓮への見せかけの優しさなどがあったからでしょうか。
個人的に、彼のお話あれこれは、もう少し読みたかったです。
読み始めたときには、蓮のあまりに素直すぎる性格に(生い立ちなどの設定上仕方がないことだったけれど)ハラハラしたけれど、最終巻ではだいぶ大人に成長していて、とても感慨深くなりました。
大円団でよかった! と、エピローグでやっと肩の力が抜けた読み応えあるシリーズでした。
最終巻を読み終えて思うことは、気持ちよく終われたなと!
一巻目の萌の詰まった始まりから、
正直言えば中弛みの感は否めなかったのですが、
この最終巻を読めて良かったなと!
前の『紫』のレビューにも書きましたが、
私的にはずっと蓮の片思いに読めて仕方なかったこのシリーズ。
ようやく鏑木と対等な恋人同士になれて、
そうそう、こういう感じ!と独りほくそ笑んでおりましたv
ガブリエルのくだりは、彼の本当のところが、
まだ描き切れていない気がして、もう少しおかわり欲しい!
機会があれば、もう少し彼を掘り下げたスピンオフを読んでみたいです!
この最終巻のテンションで、
シリーズ全体がもう少しきゅっとまとめられていたら、
私の中では神シリーズになったかもしれない。
ピンチあり、アクションあり、そしてラブもありありvの大団円!
面白かったです!
最終巻は「神」評価で!
長く続いたシウヴァシリーズの最終巻やっと読み終わりました。
シリーズを振り返り、南米やアマゾンの地を舞台にされた所にこのシリーズの特色があり、呪われたシウヴァ家の歴史や人々を惑わす植物プルシャの生息地の謎などエンタメ要素が満載のシリーズでした。ストーリー展開は王道でしたね。レンと鏑木もなかなか結ばれず、結ばれてからも二人の愛に色々な試練が…というジェットコースター的な展開に長らくハラハラさせられてきました。今巻では物語も佳境に入り、レンが史上最大の危機的状況に陥り散々な目に合ったので、最後は大円団でホッとしました。同性愛についてもファンタジーにせず、真に向き合った作品で色々考えさせられました。何気にミリタリー要素も濃くて好きなシリーズでした。
ガブリエルの行く末については、はっきり明示しなかった岩本先生の配慮が嬉しかったです。いくらレンの宿敵とはいえ、シリーズでずっと暗躍してきて、最後にああいう姿を見せたガブリエルは読者に強烈な印象を残したのは確かです。レンと鏑木のラブラブっぷりに満足しつつも、最後の一ページまで、ガブリエルの動向は気になりました。このまま永遠に明かされないで欲しいかも。ガブリエルは魅力的なサブキャラだったと認めざるをえないです。蓮川先生のイラストも美麗で目の保養になりました。
あとがきを読むと、遠くないうちにこのシリーズの続きが描かれるかもしれないようですので、楽しみです。
拉致され指輪も取られて勝ち目がない蓮。
これでヒーロー鏑木が助けに来てブルシャも先に見つけられガブリエルもヴェリッシモもやっつけられるなんて都合のいい急展開があるのか!?
などとちゃんと終われるのか不安になりましたが何とかいろいろ収まるところに収まってほっとしました。
モルフォ蝶の群生する景色を見たいとか、推測が正しいことを確認したいなどという欲求に従って悪人を麻薬の宝庫に案内することになる蓮が歯がゆかったです。
何を考えて何を目指しているのか全く読めなかったガブリエルが一番の悪党かと思っていたけれど
実は色々と複雑な思いを抱えていたことが分かって切ない気持ちになりました。
何かと非道なことをしていた男でしたが蓮に寄せる感情が特別で、決して得られないものを永遠に求め続ける姿が哀れでした。
彼らしい最後でしたが実はという逆転がありそうで怖いような期待するような複雑な気持ちです。
憎たらしいと思ってきたガブリエルでしたが、最後の最後にこんな思いにさせられるとはやられたと思いました。
シウヴァシリーズ最終巻。
捕らわれた蓮と、リカルド・ガブリエルらがブルシャを探しにジャングルへ向かう事になります。
リカルドの蓮への仕打ちが痛々しく、ハラハラなシーンたっぷり。
以下、ネタバレ絡む感想で失礼します。
ガブリエルの想いが切なかったです…。
裏と表の顔を使い分け、酷い事をたくさんしてきたガブリエル。
マフィアのボスとして君臨しながらも、求めるものはいつも手が届かないという彼の愛憎が悲しい。
蓮がガブリエルに向ける想いに「分かる…!」となりました。
そしてその最期はガブリエルらしいというか何というか。
実は生きてた…なんて無いかな…無いだろうな…。
解決して戻った蓮と鏑木は皆にカミングアウト。
鏑木はシウヴァに復帰して皆には認められハッピーエンドです。
エロは解決した後の1回(というか1日というかw)だけですが濃厚でした(*´ω`*)
シリーズ通して思うのが、蓮川先生のイラストが本当に美しかった!!
巻全て並べるとその色使いも美しくてうっとり。
このシリーズはその美しさを堪能できる紙で読んだ方が良いかと思います。