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パルトネール法という法律により、パートナーがいない人間は選ばれた相手と同居を強いられることになるのですが、その相手が男性で…というノンケ同士がBLに陥るには格好の舞台です。
女好きでモテるけど寂しがりや×ピュアで真面目な眼鏡という正反対の二人が惹かれていく過程がとても分かりやすく描かれています。ストーリーは王道で驚くような展開はそう感じないのですが、私は、眼鏡の有り無しに注目して楽しみました。
小高が眼鏡を外されて、見えないからこそ棚木を凝視してしまう場面や、こんな表情を見られなくて良かったと棚木が安堵する場面など視線の扱いが面白かったです。視力が良い人にはあまりない発想だなと。
菊屋きく子先生のコミックは初読みだったのですが、他のも読みたくなりました。
ドラマ『結婚相手は抽選で』を数回観ていたら、この設定は妙なデジャヴ感があるなぁ、と思って。
再読してみました。少子化対策として、施行される『パルトネール法』。パートナーという言葉のフランス語読みですね。国にパートナーを決められて、ドラマとは違って、お見合いでは無く、半強制的に同居生活を送らなければ、罰則がある。ドラマでは、これに違反した場合、強制収容所に送られるかもしれない、という物々しい設定で、何となく恐怖なのだが、本作ではそんな事は無く。双方に恋人が出来れば、即解消されるし、明記されてはいないが、数週間かのお試し期間があり、そこでカップルが成立すれば良し。ただ期間が過ぎ去るのを待つのも良し。といった風な、罰則が設けられる割にはゆるーい法律なのだ。
実際に「興味の無い相手と暮らすのは苦痛だわ。」と愚痴るエミや、「待っている相手が居る家に、帰るのは嬉しい」と話す小高の同僚など、受け取り方も様々。
基本は少子化対策なので、男女の組み合わせなのだが、手続きの不具合で、小高と棚木は男同士で生活を共にする事になってしまう。生活も環境も、その為に培ってきた価値観も違う二人の緊張感と、何となく相手を受け入れていく、優しさと甘やかさ。女好きの棚木が、堅物の小高の可愛らしさにドキッとしたり、ムラついてしまって、それを悩んだりするのが可愛い。小高のメガネを取ったら美人さんっていう、王道設定も萌えます。表紙の絵面が変だなぁー、と思わなくもなかったんですが、本編自体は表紙よりもずっとゆるふわで可愛いです。
そして、正式な女性のパートナーと住む事になって、同居を解消するのですが、想いあってしまった二人は女性との同居を解消する。
役所も「二人が幸せならば、それが一番だよ。」と、アッサリ承認する。
そこで、私たちは思い出す。この『パルトネール法』というのは、単に少子化対策というだけでなく、生涯未婚による独居生活の寂しさや、孤独死への対策でもあって。
なので、同居人とのセックス(子作り)を強要するものでは無かったということ。
『一緒に笑う』
『ハグをする』
『一緒に寝る』
という、シンプルなものなのだ。
共に生きる人がいるという温かさ。そんなほのぼのとした読後感でした。
小高が、性的な事に奥手で無知だったので、ちょっとした事にも感じてしまい、その可愛いらしさに棚木は完敗です。
描き下ろしは、出張で棚木のいない夜、つい寂しくて独りエチをしていたら、前倒しで帰宅した棚木に見つかっちゃう!という、お約束パターン。自分を抱いている棚木を思い出して、丸めた布団に馬乗りになってる⁈ という、なかなかの絵面です‼︎
「パルトネール法」という語感につられて思わず手に取りました。
「◯◯法」というのは、妊娠法なんかのやり方なのかと思っていたのですが
ズバリ法律でした。
出生率の低下に伴う人口減少等、現代日本における様々な問題を解決するために定められた法律『パルトネール法』。
データによりマッチングされた2人は、同居する義務があるのです。
「一緒に笑う」
「ハグをする」
「一緒に寝る」
集団結婚、合同結婚の少しスマートな感じの結婚スタイルといっていいかもしれません。
BLなのに、出だしはなんというSF!ディストピアっぽいスタートです。
しかしこの法律に反するとどうなるか?
SF世界なら「市中引き回しの上、張り付け獄門」が相場ですが
3年以下の懲役、300万円以下の罰金、という罰則が妙にほのぼのする現実世界感です。
さてそんな設定のなか、お役所の間違いで、男同士がパートナーとなる黒髪メガネの小高嗣久と遊び人イケメンの棚木国善。
とりあえず確認がとれるまでいっしょに住んでね!ということになってしました。
人がいると落ち着かない小高ですがなんとか、棚木に馴染もうと奮闘します。
そんな小高の姿を見てからかいたくなる棚木さん。
棚木の軽い冗談を小高はなんとそのまま真に受けてしまいます…
そのツンデレ健気っぷりが涙を誘います。
女好きな棚木ですがもともとバイの気があるようで、そんな純粋な小高のことが気になり始めます。
そしてふとしたきっかけで、落ちる時は一気にくるものです。
1回目では未遂に終わるのですが、2度目はなんと、小高がパジャマ姿で馬乗り騎乗位で棚木に乗り上がります。なんという積極性でしょうか。
途中いろいろあるのは端折りますが
健気なのに小悪魔すぎる小高の術中にはまった棚木は最後ついに
「俺もお前を抱きたかったからだ」
と叫びます。
しかしこのパルトネール法、実際に施行されたらどうなるんでしょうか。ぜったいに幸福で終わらなそうな素材を、ほのぼのハッピーにする菊屋きく子先生に拍手を贈りたいと思います。