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lapis lazuli no yakusoku
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ウリ専バーラピスラズリで働く「真理」は痛めつけられるのを条件に女装した姿で母親の名前を源氏名に働いています。
そんな真理のもとに、いかにも草食系でまともな感じの草鹿が客としてやってきます。草鹿は厳格な両親に交友関係から趣味嗜好までをも強要され、息苦しい生活をしています。自分がゲイであることを隠し、女性と結婚しなければならないため、リハビリのような形で女性に見える真理で慣らしていこうとお店に訪れたのです。
真理は暴力的な行為でないと客は取りませんが、最後は酷く捨てるという条件を草鹿から提案されてしぶしぶ承知します。
草鹿は真理に出会ってから徐々に両親に反発して本当の自分を曝け出します。真理も草鹿の優しさや誠実さに触れ、辛い過去から徐々に抜け出せそうな矢先、元客の大神が真理に度を超えた暴力をおこない、店を出禁になった腹いせに、真理に気に入られている草鹿の身辺を探り、父親が有名な弁護士であることまでたどり着きます。
真理が徐々に草鹿の優しさに触れ、人間らしくなってきた矢先の不穏な終わり方。そして、真理の本当の名前が気になります!!
舞台はラピスラズリというウリ専バー。
ここで働く真里は女装をして徹底的に痛めつけられて、自分の体に増えていく傷を眺めては喜ぶ日々。
そんなある日、真面目を絵に描いたようなサラリーマンの草鹿が客として真里を指名するんだけど、真里の傷だらけの体を見てこんな事はやめたほうがいい、通報したほうがいいと諭すも、真里は「ハメまくりの合法サンドバック」として扱ってくれる客としか寝ないから帰れ!と追い返す。
次の日、再び客として登場した草鹿は自分はゲイだけど、親から結婚を急かされ子供も期待されている、女装姿のあなたなら抱けるかと思って指名したが暴力行為は絶対にできない。通報もダメだというなら、自分といる時はあなたを大切に恋人のように接しさせて欲しい。だが最終的には捨てる事になるし、ノンケになる為に利用させてもらう、と提案し、真里が了承するところから二人の話がスタートします。
サラリーマンの草鹿は父親が有名弁護士のエリート一家です。30近い男が未だに門限をきっちり守るような、親の言う通り、親の好みのまま育ってきた男です。親の趣味が自分の趣味で自分というものが全くない。(そうせざる得なかった理由もちゃんとあります。)
一方の真里は、母親から虐待されて捨てられた子供です。ある日自分が母親そっくりの容姿である事に気付き、それ以降、客に女装姿の自分を痛めつけてもらう事を生き甲斐にしています。
真里に執着している大神という客が何度か登場して彼による暴力描写があるので思わず目を背けたくなりますが、草鹿と真里の二人は、草鹿の提案で何とも不器用なデートをして、草鹿が自分の好み・趣味というものを発見できたり、真里は心優しい草鹿に少し惹かれていったりする様子は微笑ましくて、全体的にダークな作品の中の唯一明るい光のような部分です。
そして草鹿も親に対して少し立ち向かう様子が描かれていたり(といっても親の趣味とは異なるネクタイを身につけた程度なのですが、それでも大ごとになる位、親の支配が物凄い家庭なのです)と、初めて真里が自分から草鹿に対して「優しさ」を要求するなど少しずつ二人に変化が見られます。
しかし、なんとなく真里が別れを匂わせていたり、真里の胸にタバコの跡を三つもつけて出禁になった大神が不穏な動きを見せていたりというところで上巻は終わっていて、下巻の合冊版が待ち遠しいです。
合冊版の上巻には1〜6話と描き下ろしが2話ついています。
描き下ろしの「邂逅」はウリ専バーのオーナーが真里を拾った時のエピソードが、もう一つの描き下ろし「酷くすること」は本編の3話と4話の間の物語が描かれています。
答姐でおすすめ頂いた作品なのですが、合冊版待ちだったのでようやく読めて嬉しいです。
下巻は再び合冊版待ちですがそちらを待とうと思います。
おすすめくださって本当にありがとうございました。